プリキュア新伝説〜導きの少女〜   作:萊轟@前サルン

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 この本によると、14歳の少女・黄醒靉。彼女には魔王にして時の王者であるオーマクロックになる未来が待っていた。前回、海東湊にウォッチを奪われ、戦えなくなった黄醒 靉と空間ルーク。彼女達はどうなってしまうのだろうか?


61.2021:クロック!ラウム?ウォズ!?

 白ウォズリンは私達の元から離れた後、海東湊と合流し、ウォッチを受け取った。

 

「少ないじゃないか…」

 

「盗みたくて盗んだものじゃないからこれくらいで充分よ」

 

「君自身を中心にして考えないでもらえるかな?」

 

「フン、知らんな」

 

「まぁ、ゲイツウォッチと他二つが手に入ったから良しとしよう…」

 

 白ウォズリンは左手にクロックIIライドウォッチ、右手にラウムリバイブウォッチを持ち、海東湊とは反対の方向へ歩いていく。道中、白ウォズリンが両手に持つライドウォッチを見ると、二つのウォッチと自分の身体が共鳴していることに気づいた。

 

「これは…!」

 

 やがて二つのウォッチと白ウォズリンの身体から放たれたオーラは真ん中に集まり、一つのライドウォッチへ変化していくのだった。

 

 

 その頃、私はアクダイカーン復活の生贄となりかけている2人を救い出す方法が思いつかずその場で頭を抱えていた。そんな中、2人の女性はアナザープリキュアにされていた2人に近づき、声をかけていた。

 

「薫、大丈夫!?」

 

「満!!」

 

 と、女性2人が声をかけていると2人の近くから再び白ウォズリンが現れた。茶髪の女性は白ウォズリンに霧生薫と霧生満の2人に何をしたのかを聞く。

 

「あなた、薫と満になんて事を…!」

 

「この者達は元は悪より生まれし存在。だから、元の場所に返してあげようとしているのさ」

 

「薫と満には"私達"という今の場所がある!だから、返さなくていいの!!」

 

「"今の場所"…ねぇ…」

 

 白ウォズリンは茶髪の女性に言われたその言葉に少し心を揺さぶられながらもいつのまにか回収していたアナザーウォッチを再び霧生薫と霧生満の身体に埋め込んでいく。

 

「咲、舞!怪物になった私と満に力が奪われてしまえば完全に世界は滅亡する!」

 

「だから、ここでお別れよ。今までありがとうね、2人とも!」

 

「薫…」

 

「満…」

 

 2人は怪物になる前にそう言い、どこかへ去っていった。残された2人の女性は私に協力を求める。

 

「ねぇ!2人を助けるのを手伝ってくれないかな?」

 

「手伝うに決まってる!」

 

「ありがとう!私は日向 咲!横にいるのは美翔 舞!」

 

「私は黄醒 靉!2人とも早くタイムマジーンに乗り込んで!」

 

 私は2人をタイムマジーンに乗せ、空から霧生薫と霧生満の居場所を探ることにした。

 

 一方、戦いの後、私とは別々に行動しているルークと黒ウォズリンは廃工場付近で二体のアナザープリキュアを見つける。

 

「アナザープリキュア!だが、ウォッチがないことにはな…」

 

「きっと私1人でも二体は倒しきれない…我が魔王を待つしかないか」

 

 と、行っている2人の元にタイムマジーンが降り立った。中からは日向咲と美翔舞そして私が出てくる。それと同時に白ウォズリンもやってきた。白ウォズリンは私を木陰に呼び、何かを話し出す。

 

「魔王、あなたは魔王になる運命がある。なのに何故、魔王になる事を怖がらない?」

 

「仲間がいるから!そして"今いるべき場所"があるからだよ!」

 

「仲間…場所…フッ、正義のヒーローは皆同じ事を言うんだね。だったら、これを使って未来を変えてくれ」

 

 私は白ウォズリンからラウムウォッチとクロックIIウォッチとラウムリバイブウォッチそして新たなウォッチを受け取った。

 

「未来を必ず最高最善に変えてみせる!」

 

 私は白ウォズリンにそう言い、ルークと黒ウォズリンと日向咲、美翔舞の元へと向かっていった。S☆Sの2人はもう戦っている。2人に加勢する為にルークにウォッチを渡し、変身準備に入る。

 

「ルーク、ウォズいくよ!」

 

 私とルークは早速、腰にドライバーを巻き、変身用のライドウォッチをバックルの右側のスロットに挿し、バックルを一回転させて変身する。

 

【プリキュアタイム!】

 

〈キュア・クロック!!!〉

 

 

【プリキュアタイム!】

 

〈キュア・ラウム!!!〉

 

 黒ウォズリンもドライバーを腰に巻き、ドライバーのライドウォッチ装填部分にウォズミライドウォッチを挿す。

 

『アクション!』

 

 ライドウォッチを挿した後、ドライバーのレバーを倒して変身完了する。

 

『投影!』

 

【フューチャータイム!】

 

《スゴイ!ジダイ!ミライ!キュア・ウォズ!ウォズ!》

 

 変身した私達は2人に加勢し、アナザープリキュア二体に向かっていく。アナザープリキュア二体は先ほどよりも強力な紫のオーラを放っており、アクダイカーン復活までは時間がないようだ。

 

 私は素早くサイキョーギレードについている巨大なリボンのパーツを切り替え、"プリ"キ"ュア"という文字を"クロックサイ"キ"ョウ"という文字へと変化させてから巨大なリボンのパーツをジカンギレードのライドウォッチ装填部へ装填し、サイキョーギレードとジカンギレードを合体させて必殺技を発動させる。

 

サイキョー!

 

【フィニッシュタイム!】

 

《クイーンギリギリスラッシュ!!》

 

 "クロックサイキョウ"という文字が付いている巨大な光の刃がアナザープリキュア二体をを切り裂く。必殺技決まったと思われたが、アナザープリキュア二体は合体していて更に日向咲と美翔舞のプリキュアの力を奪っていた。空には暗雲がかかり、アクダイカーンのシルエットが浮かんでいた。

 

「まずい、このままでは世界が…!」

 

「そんな事はさせない!」

 

 私はそう言い、新たなウォッチを取り出し、起動させる。新たなウォッチの起動音はライドウォッチとミライドウォッチの起動音が合わさった物となっていた。

 

ピロー!ピロピロリ…

 

クロックトリニティ!

 

 左側のスロットにクロックトリニティウォッチを挿し、クロックトリニティウォッチの左横についている竜頭を二回まわし、ラウムとウォズを呼び出してからバックルを一回転させてクロックトリニティへ変身する。

 

【クロック!】

 

【ラウム!】

 

【ウォズ!】

 

 

【プリキュアタイム!】

 

〈キュア・クロック!!!〉

 

【トリニティタイム!】

 

〈3つの力!キュア・クロック ラウム!ウォズ! トリニティ!トリニティ!!〉

 

 クロックトリニティには左肩にキュアウォズの"プリキュア"と書かれたリボンがついていて右肩にはキュアラウムの"ぷりきゅあと書かれたリボンが付いている。そして頭部の長針と短針の方向は10時10分から2時10分になっていた。更に至る所に黄金要素がある為、クロックIIよりも高級感は増している。

 

 合体した私とルークと黒ウォズリンは一本の長針が回る円卓のような場所にいた。長針は黒ウォズリンに向けられている。どうやら今は黒ウォズリンが身体の主導権を持っているようだ。

 

「とりあえず、いつものように祝うとしよう…。祝え!どうやら三人のプリキュアの力が結集し、多分、未来を創出する時の王者。その名もキュアクロックトリニティ。きっと、新たな歴史が創生された瞬間である!!」

 

「あの本がないと黒ウォズリンはダメだね…」

 

「ゴホン!我が魔王、いきますよ」

 

「ok!」

 

 黒ウォズリンがそう言いながらアナザープリキュア強化態に向かって走り出そうとした瞬間、円卓の長針が回り、私を指してきた。

 

「よし!私のターンだ!!」

 

 私は身体の主導権をもらい、喜びながらアナザープリキュア強化態に向かっていく。右手にはジカンザックスを左手にはジカンデスピアを持つ。

 

 クロックトリニティの圧倒的な力でアナザープリキュア強化態を追い込んでいく。そして鎌モードのジカンデスピアとおのモードのジカンザックスで何回か切り裂いた後、2つの武器をしまってサイキョージカンギレードを取り出す。サイキョージカンギレードの斬撃でアナザープリキュア強化態を吹っ飛ばした後、クロックウォッチの天面のスイッチとクロックトリニティウォッチの天面のスイッチを3回押して必殺技を発動させる。

 

【フィニッシュタイム!】

 

【クロック!】

 

【ラウム!】

 

【ウォズ!】

 

〈トリニティ・タイムブレーク!バースト!エクスプロージョン!〉

 

 必殺技を発動した瞬間、いつもクロック、ラウム、ウォズから放たれている必殺技のエフェクトがアナザープリキュア強化態の周りに現れ、私はアナザープリキュア強化態に向かって一直線に急降下していく。

 

 必殺技を受けたアナザープリキュア強化態は爆発と共に消え去っていく。それと共にブルームウォッチとイーグレットウォッチが地に転がる。そして空は暗雲が晴れ、希望の空となっていた。

 

「満!」

 

「薫!」

 

「咲…舞…!」

 

 さっきまで暗い表情をしていた日向咲と美翔舞の顔には笑顔が戻っていた。

 

「あの〜これ、返します」

 

「私達4人はプリキュアの力とアクダイカーンの脅威がなくなってやっと普通の人生を送れる…だから、それはあなたが持ってて!」

 

「でも…」

 

「いいの!私達は望んでいた新たな未来を歩んでいく!だから、私達の力がこもったそのアイテムを持って靉ちゃんも自分自身が望んだ未来を歩んでよ!」

 

「わかったよ!」

 

 私は日向咲にそう言い、4人と別れ、皆と共に家に帰っていった。その頃、木陰では体から粒子状の光を放つ白ウォズリンがいた。

 

「君なら最悪の未来を避けられる…信じてるよ、魔王」

 

 白ウォズリンはそう言いながら光となり、消滅していくのだった…




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