プリキュア新伝説〜導きの少女〜   作:萊轟@前サルン

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 この本によると、14歳の少女・黄醒靉。彼女には魔王にして時の王者であるオーマクロックになる未来が待っていた。前回、コンサートを観るために加音町に訪れた黄醒 靉はスイートプリキュアと出会い、南野奏の家へと招かれる。そして南野奏の家で休んでいると店の外から誰かが店内へと入ってきたのだった…


63.2011:レイワに響かせろ!新たなる音色♪

 扉を開け、店に入ってきた男を見て私達は驚いた。

 

「よぉ、久しぶりだな」

 

「え…影兎さん…!?」

 

「あぁ、そうだ」

 

 店に入ってきた人物それはなんとタイムジャッカーの1人である玄野影兎だったのだ。私はドライバーを腰に巻き、ウォッチを起動させて変身しようとするが、玄野影兎は時間を止め、私が変身するのを阻止した。そして南野奏の近くに歩み寄っていく。

 

「スイートプリキュアのライドウォッチをアナザープリキュアに捧げればアナザープリキュアは更に力を増す…だから、力は俺がもらっておく」

 

 玄野影兎はそう言いながらスイートプリキュアの4人の体内からプリキュアの力を奪い、4つのライドウォッチを生成した。そして店を出ていった。それと共に時間が再び動き出し、私は玄野影兎を追うが店の外に姿はなく既にどこかに行ってしまっていた。

 

「ルーク、4人を頼んだよ!」

 

 私はルークに力を奪われたスイートプリキュア4人のことを任せてウォズリン、めいると共に玄野影兎を探すことにした。

 

「めいる、加音町にある音楽ホールは一つだけ?」

 

「いや、もう一つあるよ!」

 

「なら、そこの会場で今日、コンサートやってるか調べてみて!」

 

 と、私がめいるに加音町にあるもう一つの音楽ホールでコンサートをやってるか調べるよう頼んだ瞬間、横にいたウォズリンが私の前に現れた。

 

「やっているよ…我が魔王」

 

「やってるの!?なら、急がなきゃ!アナザープリキュア達はまたコンサートを狙うはず!」

 

 アナザープリキュアの狙いがコンサートを観ている人々をネガトーンの力で不幸にさせる事だと分かった私達は急いで加音町にあるもう一つの音楽ホールへ向かう。

 

 音楽ホールへ行くと、案の定アナザープリキュアが音楽ホールを攻撃していた。私とウォズリンは変身用のウォッチをドライバーに装填し、私はドライバーのバックルを一回転させ、ウォズリンはドライバーのレバーを倒して変身する。

 

【プリキュアタイム!】

 

〈キュア・クロック!!!〉

 

 

『アクション!』

 

 

『投影!』

 

【フューチャータイム!】

 

《スゴイ!ジダイ!ミライ!キュア・ウォズ!ウォズ!》

 

 変身した私とウォズリンはアナザープリキュアに向かっていく。だが、その向かう先にはアナザープリキュアの他に玄野影兎もいた。玄野影兎はスイートプリキュア4人から奪ったウォッチをアナザープリキュアの体内に埋め込んでいき、アナザープリキュアを強化態へと進化させた。強化態はスイートプリキュアのパワーアップフォームであるクレッシェンドの装甲を身に纏っている。

 

「ウォズリン、油断しない方がいいかもね…」

 

「分かっているよ、我が魔王」

 

 私とウォズリンは声をかけ合った後、再びアナザープリキュアに向かっていく。強化態の力は強く、私達の攻撃は全然効いていなかった。

 

「ルークさえいれば…」

 

 私がそう思っていたその時、丁度ルークがスイートプリキュアの4人を引き連れて私達の元へ来た。

 

「私がアナザープリキュアからウォッチを取り戻す!」

 

 ルークはそう言いながらドライバーを腰に装着して変身用ウォッチとラウムリバイブウォッチをバックルに装填し、バックルを一回転させて変身する。

 

【プリキュアタイム!】

 

《キュア・ラウム!!!》

 

〔リバイ・リバイ・リバイ!リバイ・リバイ・リバイ!リバイブ 疾風!疾風!!〕

 

 ラウムリバイブ 疾風に変身したルークはつめモードのジカンジャックローを右手に持ち、超速で強化態のアナザープリキュア4体を縦横無尽に切り裂いていく。大ダメージを負ったアナザープリキュア達の身体からはウォッチが出てきた。4人はそれぞれ自分のウォッチを拾う。

 

「4人共!ウォッチの天面にあるスイッチを押して!」

 

「えっと…これか!」

 

 私にウォッチの天面にあるスイッチを押すよう言われた4人はウォッチの天面のスイッチを押す。押した瞬間、4人は光に包まれ、プリキュアへと変身する。

 

「うわぁ!変身した!」

 

「メロディ、リズム、ビート!いくよ!」

 

「「うん!」」

 

「よ〜し!私達もいくよ!ルーク、ウォズリン!!」

 

 

 4人がアナザープリキュアに向かっていく。それを見た私はトリニティウォッチを取り出し、バックルの左側のスロットに装填し、天面のスイッチを数回押してからバックルを一回転させてフォームチェンジする。

 

【プリキュアタイム!】

 

〈キュア・クロック!!!〉

 

【トリニティタイム!】

 

〈3つの力!キュア・クロック!ラウム!ウォズ! トリニティ!トリニティ!!〉

 

 「スイートプリキュアの皆がアナザープリキュアを怯ませてくれてる隙に一気に決めるよ!」

 

 私はルークとウォズリンにそう言い、クロックウォッチの天面のスイッチとクロックトリニティウォッチの天面のスイッチを3回押して必殺技を発動させる。

 

【フィニッシュタイム!】

 

【クロック!】

 

【ラウム!】

 

【ウォズ!】

 

〈トリニティ・タイムブレーク!バースト!エクスプロージョン!〉

 

 必殺技を発動し、クロック、ラウム、ウォズから放たれている必殺技のエフェクトがアナザープリキュア強化態の周りに現れる。そしてその後、私達はアナザープリキュア4体に向かって一直線に急降下していく。

 

 必殺技は決まり、アナザープリキュア4体は爆発と共に消えていった。変身を解いた私達はスイートプリキュアの4人の元へ行く。

 

「4人共ありがとうね!」

 

「あなた達こそありがとう!名前はなんだっけ?」

 

「私は黄醒靉!」

 

「靉ちゃんか!いい名前だね!んじゃ、そんな靉ちゃんにこれあげる!」

 

 北条 響はそう言いながら私にスイートプリキュア4人のウォッチを渡してくれた。

 

「靉ちゃんが持ってた方がいい気がしてね…あっ、そういえば数日後に今日の分のコンサートするんだってね!」

 

「本当!?んじゃまたその時に会おうね!」

 

「うん!じゃあ一旦、またね!」

 

 私達は4人と別れた後、タイムマジーンに乗り、時ノ眼町に戻っていくのだった…




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