プリキュア新伝説〜導きの少女〜   作:萊轟@前サルン

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 この本によると、14歳の少女・黄醒靉。彼女には魔王にして時の王者であるオーマクロックになる未来が待っていた。前回、アナザープリキュアを倒すが、アナザーラブリーを倒しそびれてしまい、逃げられてしまった。そして今回、前回出会ったハピネスチャージプリキュアの愛乃めぐみ、白雪ひめ、大森ゆうこ、氷川いおなと共に再びアナザープリキュアに挑んでいくのだった…


65.2014:アナタのハピネス、ワタシのハピネス

 ハピネスチャージプリキュアの4人と出会った私達は早速、4人を"不幸"の檻から解き放つ為、4人がいる場所へ向かう。

 

「4人はそう遠くには行ってないはず!皆、急ぐよ!」

 

 私達が暫くの間、4人の去っていった方向へ走っているとそこには人々を襲う4人とディメンションがいた。どうやら、ディメンションが倒したはずの3人をまたアナザープリキュアに変身させたようだ。

 

「その子達を元に戻しなさい!」

 

「フッ、ハピネスチャージプリキュアか…やれ、アナザープリキュア達!」

 

 ディメンションがアナザープリキュアにそう指示を出すと、アナザープリキュア達はハピネスチャージプリキュアの4人に向けて黒いオーラを放った。ハピネスチャージプリキュアの4人は黒いオーラを浴びたが、何の苦しみもなくプリキュアに変身しようと変身アイテムを取り出す。だが、変身アイテムが黒く染まっており、いつもの様に機能しなくなっていた。

 

「これが機能しないなら私達、変身できない…!」

 

「愛乃めぐみ、ここは任せて!」

 

 私は愛乃めぐみにそう言い、ドライバーを腰に装着して変身用ウォッチとゼロウォッチをバックルに装填し、バックルを一回転させて変身する。

 

【プリキュアタイム!】

 

〈キュア・クロック!!!〉

 

【アーマータイム!】

 

《キュアライド!》

 

〔ゼロ!ゼロ!ゼーロー!!〕

 

 更に私はゼロウォッチのスロットにメロディウォッチを装填してゼロアーマーメロディフォームへフォームチェンジする。

 

〔ファイルフォームタイム!メ・メ・メ・メロディ!!〕

 

 私の頭の装飾と両腕と下半身がクレッシェンドキュアメロディへと変わっていく。そして、右肩アーマーのゼロという文字がメロディに変わったり、胸元から左肩アーマーにかけてのバーコードがクレッシェンドという文字に変わったりした。背中には大きな黄金の翼が生えている。

 

 私はフォームチェンジ後、直ぐにゼロライドウォッチの天面のスイッチを押して必殺技を発動させる。

 

《メ・メ・メ・メロディ!ファイナルアタックタイムブレーク!》

 

 私はその場で高く跳び上がり、アナザープリキュア達に向かって急降下していく。アナザーラブリーは黒いオーラを放って私の必殺技に対抗してきた。黒いオーラは強力で私は押し負けてしまい、後方数メートルの地点まで吹っ飛ばされてしまう。そして変身も解けてしまった。

 

「靉!?」

 

「我が魔王!?」

 

 ルークとウォズリンは変身が解けた私の元へ向かう。そしてタイムマジーンに私とハピネスチャージプリキュア4人を乗せて私の家へと向かっていくのだった。

 

 家に着いた後、私は居間のソファに腰をかけてアナザーラブリーが放った黒いオーラについてを愛乃めぐみに聞く。

 

「あの黒いオーラ、愛乃めぐみ達が浴びた時どうだった?」

 

「私達が浴びた時は靉ちゃんの時のような威力はなかったよ」

 

「なるほど…どんどん威力を増してるって事か」

 

 と、私と愛乃めぐみが黒いオーラが威力を増しているという事を話しているとウォズリンが黒いオーラの正体を推測する。

 

「我が魔王、もしかしたらあの黒いオーラはアナザープリキュアの不幸でアナザープリキュア達が"自分は不幸だ"と思う度に黒いオーラの威力が増していくのでは?」

 

「なら、早く倒さないと世界が…!」

 

「でも、私達のハピネスをどう届ければ…」

 

 黒いオーラが更に威力を増せば世界が破滅の危機を迎えてしまうと感じた私は早くアナザープリキュアを倒さないと!と思ったが、愛乃めぐみ達はプリキュアの力を使えない為、アナザープリキュア達にどう"幸せ"を届ければいいのかを考えていた。と、皆が考えこんでいると白雪ひめが愛乃めぐみにこう言う。

 

「めぐみ!これだよ、これ!」

 

「これって何?」

 

 白雪ひめはポケットからブランクウォッチを取り出し、愛乃めぐみに見せた。

 

「でも、どう使えばいいのか…」

 

「確かに…」

 

 大森ゆうこと氷川いおなは使い方が分からないとブランクウォッチがあってもあまり意味がないと思っているようだ。

 

「なら、愛乃めぐみ達がブランクウォッチに想いを込めればいいんじゃないかな?」

 

 私はブランクウォッチから普通のライドウォッチに戻す方法を愛乃めぐみ達に教える。100%戻せる方法ではないが戻せる確率は高い。

 

 と、私達が話していると緊急のニュースがテレビで流れ始めた、、画面には黒いオーラを辺り一面にまき散らし、暴れるアナザーラブリーと三体のアナザープリキュアがいた。

 

「皆、急ごう!」

 

 緊急ニュースを見た私達は世界の破滅を防ぐ為、急いでアナザープリキュアのいる現場へと向かっていった。

 

 アナザープリキュアのいる場所に着いた私達は早速、腰にドライバーを装着する。だが、私が変身用ウォッチとクロックトリニティウォッチをバックルに装填していた為、ルークとウォズリンは天からの光を浴び、クロックトリニティ変身待機状態に入っていた。私は天面のスイッチを数回押してからバックルを一回転させて変身する。

 

【プリキュアタイム!】

 

〈キュア・クロック!!!〉

 

【トリニティタイム!】

 

〈3つの力!キュア・クロック!ラウム!ウォズ! トリニティ!トリニティ!!〉

 

 クロックトリニティに変身した私とルークとウォズリンはアナザープリキュア4体に向かっていった。一方、愛乃めぐみ達4人はブランクウォッチを左手で握り締めながらブランクウォッチに想いを込めていた。

 

「私達のハピネスを彼女達(アナザープリキュア)に届けたい!ウォッチよ、私達の想いに応えて!!」

 

 と、愛乃めぐみがそう言い、他の3人も心の中でそう思うとウォッチが光り出し、それぞれのライドウォッチへと変化していった。

 

「私達の想いがウォッチに届いた…!皆、行くよ!」

 

 4人はライドウォッチの天面のスイッチを押してハピネスチャージプリキュアへと変身していった。

 

アナザーラブリーならキュアラブリーというように4人は自分のアナザープリキュアの所へと向かっていく。そして必殺技を放つ。

 

「「アナタにハピネス注入!」」

 

「プリキュア・ピンキーラブシュート!」

 

「プリキュア・ブルーハッピーシュート!」

 

「プリキュア・スパークリングバトンアタック!」

 

「プリキュア・スターダストシュート!」

 

 4人はそれぞれのアナザープリキュアに必殺技を決めて私達が決める為の隙を作ってくれた。

 

「ルーク、ウォズリン!一気に決めるよ!」

 

「「うん!」」

 

 私はルークとウォズリンにそう言い、クロックウォッチの天面のスイッチとクロックトリニティウォッチの天面のスイッチを3回押して必殺技を発動させる。

 

【フィニッシュタイム!】

 

【クロック!】

 

【ラウム!】

 

【ウォズ!】

 

〈トリニティ・タイムブレーク!バースト!エクスプロージョン!〉

 

 必殺技を発動し、クロック、ラウム、ウォズから放たれている必殺技のエフェクトがアナザープリキュアの周りに現れる。そしてその後、私達はアナザープリキュア4体に向かって一直線に急降下していく。

 

 必殺技は決まり、アナザープリキュア4体は爆発と共に消えていった。変身を解いた私達はハピネスチャージプリキュアの4人の元へ行く。

 

「靉ちゃんの言ってた通り、想いを込めたらまたプリキュアになれたよ!」

 

「ううん、私じゃなくて愛乃めぐみ達の想いの強さのおかげだよ!あ、それと愛乃めぐみ達のハピネス、届いたみたいだよ!」

 

 そう言いながら私と愛乃めぐみが私の後方を見るとそこには執事様に抱きつき泣いている元アナザープリキュアの4人がいた。

 

「靉ちゃん、これあげる!」

 

「ライドウォッチ!でも、これがなければ愛乃めぐみ達はもう…」

 

「いいの!私達はプリキュアになれなくても別の方法で皆のハピネスを守っていく!」

 

「皆の幸せを守るプリキュア、ハピネスチャージプリキュア!!忘れないよ!」

 

「うん、ありがとう!」

 

 戦いを終えた後、私は愛乃めぐみ達に別れを告げて自分達の家へと帰っていくのだった…




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