プリキュア新伝説〜導きの少女〜   作:萊轟@前サルン

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 この本によると、14歳の少女・黄醒靉。彼女には魔王にして時の王者であるオーマクロックになる未来が待っていた。今回、黄醒靉は遂に全プリキュアの力を秘めし、グランドクロックウォッチを手に入れ、最強の姿へと変身する。祝え!いや、最早言葉は不要。ただこの瞬間を味わうがいい!


74.2021:グランド・オールスターズ

 現場に着くとそこには2人のプリキュアとルーク?がアナザープリキュアと戦っていた。

 

「ソレイユ!セレーネ!あと1人は…ってユニ!?何してるの?」

 

「えっ、ユニ?誰それ?あれはルークだよ」

 

「あなた達の仲間にあんな耳と尻尾が付いているはずないルン!」

 

 星奈ひかるはルーク?の方を見ながらユニという名前を呼ぶ。星奈ひかるの言う名前が誰か分からない私は星奈ひかるにあれはルークだと伝えるが私が偽ルークの正体に気付いていないことを知った羽衣ララが私にルークにはない猫耳と尻尾がある事を教える。

 

「あっ!本当だ!!あなた、ルークをどこにやったの?」

 

「ルーク?あぁ、あなたの仲間ねぇ…あなたの仲間ならもうすぐやってくるわ」

 

 ユニがそう言うと、ルークが鬼の形相でユニの方へ向かっていく。そしてユニが腰に装着している自分のドライバーを取り返す。

 

「お前!!よくも私の力を…!!」

 

「お見事。自分の力を奪い返せたあなたにはこれをあげるわ」

 

 変身が解けたユニはどこからかコスモウォッチを取り出してルークに渡す。コスモウォッチを受け取ったルークはコスモウォッチを使い、変身しようとしていたが、ソレイユとセレーネがアナザープリキュア達に苦戦していた為、急ぎで変身しなければ!と思ってしまい、私に向けてコスモウォッチを投げる。

 

「靉、ウォッチは渡しておく!私は2人に早く加勢しなければ…!」

 

 と、私の元にコスモウォッチが渡された事で再び全ウォッチが融合していき、黄金のウォッチが出来上がった。

 

「よし、この力で私もルーク達に加勢しないと!」

 

 私はドライバーを腰に装着し、変身用のウォッチと黄金のウォッチをバックルのスロットに挿す。すると、歴代の主人公プリキュア達の像が出現すると共に、歴代のプリキュアの変身音が順番に待機音として流れ始めた。そしてスター☆トゥインクルプリキュアの変身音であるカラーチャージが流れたと共に私はバックルを一回転させて変身する。

 

【プリキュアタイム!】

 

〈キュア・クロック!!!〉

 

【グランドタイム!】

 

〈Max Heart!S☆S!5!フレッシュ!ハートキャッチ!スイート!スマイル!ドキドキ!ハピネスチャージ!Go!プリンセス!魔法つかい!アラモード!HUGっと!スター☆トゥインクル!祝え!グランドキュア・クロック!!〉

 

 グランドキュアクロックの容姿の特徴は黄金のボディ全身に散りばめられた歴代主人公プリキュアのレリーフである。プリキュアのレリーフを触り、呼びたいプリキュアの事を強く思えば召喚できるらしい。キュアムーンライトを呼びたかったらキュアブロッサムのレリーフに触れてキュアムーンライトの事を強く思えばいいようだ。武器を取り出したい場合も上記と同じ事をすれば取り出せるらしい。

 

「まずはこれ!」

 

 私は胸部左から1番目のエールを一回左腰のミラクルのレリーフを二回触り、必殺技を放つ直前のエール、ミラクル、マジカルを召喚した。まだ決めるのは早いと思った私はエール、ミラクル、マジカルの動きを止め、ケンモードのジカンギレードでアナザースターを切り裂いていく。

 

「ソレイユ、セレーネ!あとは私とルークに任せてそこで見ててよ!」

 

「えっ!?でも…」

 

「えれな、あの2人を信じましょう」

 

「まどか…」

 

「あの2人ならきっと怪物を倒してくれるはずです!」

 

「まどかがそこまで言うなら…分かった!私も2人を信じる!」

 

 香久耶まどかに2人を信じて私達は戦いを見守ろうという風な事を言われた天宮えれなは変身を解き、2人と怪物の戦いを見守る事にした。

 

「ハート、ビューティ!一緒に戦って!」

 

 私はアナザースターを切り裂いた後、左足中央部のハート、左足下部のハッピーのレリーフを触り、一緒に戦う仲間としてハートとビューティを召喚する。召喚されたハートはアナザーミルキーに、ビューティはアナザーソレイユに向かっていった。ハートとビューティはアナザープリキュア相手に優勢に戦かえており、アナザーミルキー、アナザーソレイユをアナザースターの近くへ吹っ飛ばした。

 

「決める!」

 

 アナザープリキュア三体が近い距離にいて怯んでいるのを見た私は必殺技を決めるチャンスだと思い、エール、ミラクル、マジカルの時を動かし、必殺技をアナザープリキュア三体に打ち込ませた。

 

「フレ!フレ!ハート・フォー・ユー!!」

 

「「プリキュア・ダイヤモンド・エターナル!!」」

 

 エール、ミラクル、マジカルの必殺技を受けたアナザープリキュア三体は空高くへと吹っ飛ばされていく。私は二つのウォッチの天面のスイッチを押し、バックルを一回転し、必殺技を発動させてからアナザープリキュア三体の元へ向かう。

 

【フィニッシュタイム!】

 

《オールスターズ・タイムブレーク!!》

 

 私が必殺技を発動後、ミラクル、マジカル ルビースタイル、ハートパルテノンモードに、氷の弓を持つキュアビューティ、キュアエールを再び召喚した。

 

「「プリキュア・ルビー・パッショナーレ!!」」

 

「フレ!フレ!ハート・フォー・ユー!!」

 

「プリキュア・ビューティ・アロー!!」

 

「あなたに届け!マイスイートハート!」

 

 プリキュア達はアナザープリキュア三体に対して一斉に必殺技を放った。必殺技を受けたアナザープリキュア三体は爆発と共に消え去っていった。ルークも必殺技を決めてアナザーセレーネとアナザーコスモを倒したようだ。

 

 変身を解いた私ルークと星奈ひかる達はアナザースターにされていた人達の所へ行く。

 

「くっ…力を失った私達はまた容姿や名前の事で差別されるだけ…」

 

「私はあなた達を受け入れるよ!誰かがあなた達を差別するならその時は私があなた達の味方になる!だから、安心してよ!」

 

「あなた……ふふっ、ありがとう!」

 

「いえいえ!あっ、そうだ!これからショッピングモールに行くんだけどあなた達も行かない?」

 

「付いていってもいいの…?」

 

「勿論!だってもう私達、友達でしょ?」

 

「…!うん!!」

 

 星奈ひかるはそう言いながらアナザープリキュアにされていた人達を連れてショッピングモールへと向かっていった。ユニは去り際に私にこう言う。

 

「私が噂に聞いてた魔王とは違うみたいね…」

 

 私はこの言葉を聞いて自分が順調に正しい王者への道を進めているんだなと感じるのであった…




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