プリキュア新伝説〜導きの少女〜   作:萊轟@前サルン

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この本によると、14歳の少女・黄醒靉。彼女には魔王にして時の王者であるオーマクロックになる未来が待っていた。前回、フュージョンが完全に覚醒した事により、世界の破滅までのカウントダウンが始まった。この世界の破滅まで残り5ページです…


82.2021:エヴェイユ・アルティア ティファニー

 その頃、ウォッチンはアナザーゼロの力を奪われたティファニーの元へ来ていた。

 

「あぁ……私の計画は全て水の泡…私は時空界を救えなかった」

 

「ティファニー…」

 

 と、ウォッチンとティファニーが話しているとフュージョンの攻撃を受け、吹っ飛ばされてきた私がウォッチン達の目の前の地面に落ちてくる。

 

「魔王!?」

 

「……玄野影兎…いや、ティファニー、君とウォッチンの力も必要だ!だから、一緒に戦ってくれ」

 

「でも、ウォッチはない…」

 

「何かを強く願えばウォッチは呼応する。だから、この世界の平和を強く願って!!ほら、ウォッチンも」

 

「「(私はこの世界を救う…この世界を救う…この世界を救って時空界も取り戻す!)」」

 

 と、2人がそう強く思った瞬間、2人の服のポケットが光り取り出してみるとそれはウォッチだった。どうやら、2人が2060年で拾った2つの黒い物はブランクウォッチだったようだ。

 

「これは…!」

 

ピロピロピロリ…

 

タイム!

 

ピロピロピロリ…

 

フォース!

 

 2人がウォッチを起動すると、怪物と戦っている最中のウォズリンがやって来て2人にドライバーを渡す。

 

「いけ!君達の力はフュージョンを倒すのに必要なんだ!」

 

「「分かった!」」

 

 2人はウォッチをバックルの右スロットに装填し、バックルを一回転させて変身する。

 

【プリキュアタイム!】

 

〈キュア・タイム…タイム!!!〉

 

 

【プリキュアタイム!】

 

〈キュア・フォース…フォース!!!〉

 

 キュアタイム(ウォッチン)の容姿は全身が黄色基調の服装で、両耳の少し上辺りには午前5時を指した時計の針が付いている。そして額にも10時10分を指した時計の針が付いていた。

 

 一方のキュアフォース(ティファニー)の容姿は全身が青基調の服装で、両耳の少し上辺りに午後七時を指した時計の針が付いている。そして額には三つの時計の針が付いていた。

 

「ふふっ…私も負けてられないな」

 

 私はボロボロにながらも変身した2人を見て負けてはいられないと思い、キュアクロックに変身する。

 

 私達は変身後、タイムマジーンでフュージョンと戦っている門矢 零の元へと向かう。

 

 その頃、門矢 零はフュージョン相手に苦戦を強いられていた。攻撃する隙がなければ防御する隙もなく、ただただ攻撃を受けていた。

 

「うぐっ…やはり、魔王の力を吸っただけあるな」

 

「フン、この力があれば時間を止める事は勿論、巻き戻しもできるからな!」

 

「ほぉ…なるほどな」

 

「まぁどちらにせよ貴様はここで終わりだ」

 

 と、フュージョンがトドメを刺そうとした瞬間、誰かがフュージョンに向けて銃弾を放った。

 

「おい、零。こんな面白そうな戦いにこの私、キュアパイレーツを呼ばないとかどういう事?」

 

「呼ばなかったのは単純にコイツが私の獲物だからだ」

 

「フン、まぁいいや。ここからは私もこの戦いに加えさせてもらうよ」

 

 海東 湊はそう言いながら、銃口を再びフュージョンに向けて何発か銃弾を放つ。

 

「フン、何人来ようが結果は変わらない」

 

「どうかな?」

 

 と、海東湊がそう言うと共に私達は門矢 零の元に着いた。フュージョンはウォッチンとティファニーがプリキュアになっている事に少し驚いていたが、冷静さを失う事なく海東 湊へ向かっていく。

 

「ウォッチン、ティファニー手伝ってくれ」

 

「分かった!」

 

「魔王、アンタは2070年へ行って魔王の力を取り戻して来い!」

 

 海東 湊はウォッチンとティファニーに自分と一緒にフュージョンと戦うよう指示する。私は奪われた魔王の力をフュージョンから取り戻すべく海東 湊に言われたように2070年へと向かった。

 

 

2070年…

 

 

 2070年に来た私はオーマクロックの元へと向かう。オーマクロックは余裕そうな表情を浮かべながら玉座に座っていた。

 

「若き日の私よ、この時ここに来る事は私の記憶にはない…一体、何があったんだ?」

 

「本当は言いたくなかったけど、アンタの力を狙ってる奴がいるんだ」

 

「ほぉ…私の力を狙う…か」

 

「だから…本当はこんな事はしたくないけど…私があなたの護衛をする!」

 

「有難いがお前にはまだ2021年でやるべき事がある。だから、護衛などいらん」

 

「でも…!」

 

「お前の道を作れ、若き日の私よ。では、さらばだ!」

 

 オーマクロックはそう言いながら外枠が幾つもの時計で飾られているワープホールを出し、私をワープホールの中へと入れた。

 

 

2021年…

 

 

 タイムマジーンごと2021年に戻された私はオーマクロックに言われた"自分のやるべき事"がよく分からずにいた。

 

「私のやるべき事…」

 

 と、私が暫くボーっとしているとザケンナーが私に襲いかかってきた。私はこれを見てオーマクロックの"自分のやるべき事"というのが分かった。

 

「私が今、やるべき事は…」

 

 私はケンモードのジカンギレードを片手に持ち、ジカンギレードのウォッチ装填部上部のスイッチを押して必殺技を発動させる。

 

『タイムチャージ! 5・4・3・2・1…ゼロタイム!』

 

《ギリギリ斬り!》

 

 

「今、戦っている仲間達とこの世界を救う事だ!!」

 

 私はカウントダウン終了と共にザケンナーへ向かっていき、ザケンナーを斬り裂いた。

 

「最後の戦いだ!!フュージョン!!!」

 

 私はそう叫びながら海東湊やウォッチン、ティファニー達と交戦中のフュージョンへ向かっていくのだった…

 

 

to be continued.......




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