2組に凰鈴音がやって来て2週間、とうとうクラス代表対抗戦当日である。
俺は選手の控え室にて待機している。ここには各クラスのクラス代表が集まり、モニターに対戦表が出るのを今か今かと待っている。俺はIS訓練ノートを読んで各武装の平均展開速度や、弾倉、戦術の確認をしていた。俺の戦術は初見殺しの所が大きい。それでも2回目や3回目でも充分に効果は得られる。だから俺は、搦手の後の戦術の幅を増やす事にした。幸いにも俺の身近には心強い人が多い、その人達に相談して何とか増やすことが出来た。それに報いる事が出来るように全力を尽くす。
そうこうしているうちにモニターにトーナメント表が映し出されていた。
1回戦
1-1 野上ゴールド
VS
1-2 凰鈴音
(初っ端あいつって……これはラッキーなのでは?)
先程も言った通り、ゴールドの戦術は初見殺しな部分が大きい。恐らく今大会で1番厄介であろう相手にそれを喰らわせれるのは物凄く運がいいと言えるだろう。
所変わりカタパルトデッキ、ゴールドは右手に付けている指輪を見ながら呟いていた。
「今日は前のリーグ戦の時の比じゃない程人が見に来てる。先生方の話によれば、お偉いさんも来ているようだ。その中には俺らの社長もいるらしい。なぁモルド、お前がどう思っているかは知らねぇが俺はこの短期間でだがお前を相棒だと思っている。そしてお前と一緒に勝ちたい、勝って俺とお前が最高のタッグだって知らしめてぇんだ。だから、俺に力を貸してくれねぇか」
そう言った後ゴールドはモルドを展開した。その展開スピードは今までの中で1番早く、ゴールドは自分が言った事が通じたのでは無いか?! って心を高ぶらせながらカタパルトに乗った。
「もし本当にお前が同じ気持ちならいいんだけどな……モルド・テンペスタ、野上ゴールド、出る!」
ゴールドがカタパルトから出撃するのと同時に向かいの方のカタパルトから凰鈴音も出てきた。2人は所定の位置につき、開始の合図を待つついでに会話を始めた。
「一夏から聞いたわよ、あんたすごく強いらしいわね」
「強いかどうかは俺自身分からないが、あいつに勝ったのは事実だな」
「一夏以外にも確か、オルコットだっけ? イギリスの代表候補生にも勝ったって言うじゃない。なら充分に強いって胸張ってもいいんじゃない?」
「あれはたまたまだ、たまたまこっちに情報があってあっちには無かった。そんな決定的な差があってやっと勝てたんだ」
「それでも勝った。なら勝者らしくしていなさい」
「…………随分とまぁ良い評価だな。俺はお前にそんな評価されるような事を見せてないんだがな」
「あら? そんなの簡単よ。1組にも友達が出来てね、その娘マメな性格なのかその時の試合録画してたの。それを見てこっちは本当にびっくりしたんだから。短時間まであそこまでの技術を物にするんだから。だからこれは1人のIS操縦者としてあんたに送る素直な賞賛よ」
「それはまぁありがとよ。だが、そんな事言われたって手加減なんてしねぇからな」
「それは当然こっちだってそうよ、むしろそんな事されたらいつまでもあんたの事恨むからね。私どんな事であれ、手加減されるの嫌いなのよ」
「そうですか、ならせいぜい恨まれないように全力を尽くすよ」
そんな事を話していたらスタッフ側も最終チェックが済んだのか、審判による放送が流れる。
『これより1回戦、1年1組代表野上ゴールドと、1年2組代表凰鈴音の試合を開始します。それでは……はじめ!』
ここまで読んで頂きありがとうございます。
遅れた上に短くて申し訳ありません。次はもう少し早く出せるよう頑張ります。