「な、なんだ?!」
「なに?!」
アリーナに突如として鳴り響く轟音。そしてアリーナ地上中央部で煙が立ち上がっている。
2人が驚愕しながら煙の立ち込めてる場所を見ていると通信が入る。
『凰、野上2人とも無事か?!』
「は、はい何とか」
「俺の方も平気です、ですがあれはなんですか織斑先生」
『所属不明のISだ。アリーナの防御シールドを突き破って来た所から強力な武器を搭載している事は確かだ。今そちらに武装部隊が救援に言っている。だが少し距離があって直ぐにはつかない。それまでどうにかそちらで持ちこたえて欲しい』
「分かりました。凰、お前に渡したいのがある」
そう言うや否やゴールドはシールドの1つを凰に近づけ、アサルトライフルとその弾薬、そしてショットガン一丁と持っている弾薬の半分を展開し、渡した。
「流石に近接兵装だけじゃ無理があるからそれを渡しとくぞ」
「サンキュー野上、最近使ってなかったけどまぁ何とかするわ」
「先生が言ってた武装隊が来るまではとにかく接近せずに撃ちあおう。アリーナを突き破るような高出力の、ISの攻撃なんて受けたら一溜りもないからな。シールドがある俺が前に出る、凰には後ろで精密射撃を頼みたい」
「分かったわ、だけど落ちるんじゃないわよ。危険度はあんたの方が格段に上なんだから」
「心配ありがとう、だけどそろそろおしゃべりの時間は終わりみたいだ」
気がついたら所属不明機はこちらを見据えながら砲門をこちらに突きつけていた。
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「くそ! どこの部隊も最低でも20分はかかる。どうしたら……」
20分、この時間は遅すぎる。決して2人の実力を軽んじている訳では無い、むしろ2人ともあの歳でなら凄腕と言っても遜色が無いだろう。が! 今回の相手はアリーナの防御シールドを突き破る程の高出力、更には試合の途中という事で現場の2人は疲弊している。でかいのを1発貰うだけでやられる危険性がある相手にそんなコンディションではいつ落とされてもおかしくない。どうすれば……そんな時後輩の山田先生に話しかけられる。
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(なんなんだよこのIS?! クロスレンジとアウトレンジの切り替えが速い!)
ゴールドと凰は当初、遠距離兵装による撃ち合いで時間を稼ごうとした。その考えは普通によかった。未知数な敵に向かって考え無しに突っ込むより、離れた所から撃ち合いをし、少しでも相手の情報を得て武装隊に伝える方が有意義だ。更に相手は防御シールドをも突破できる高出力を持っている、そんな相手なら尚更近寄れない。だが……その高出力が移動にも反映されていたらどうだ? 結果は凄惨なものだ、こちらは相手のスピードに翻弄され決定打がなかなか決まらない。
ゴールドと凰は攻撃を何とか防ぎながら現状維持、及び現状把握に務めていた。
「ハァハァ……クッ凰、装備の状況はどうなってる?」
「アサルトライフルの方は半分を切ったわね、ショットガンはあと3マガジンよ。近接武器の方も結構ガタが来てる」
「こっちはシールドが1つ完全に壊れた、残り3つのうち2つもそろそろヤバい。ガトリング砲の弾薬も底が見えてきた、サブマシンガンが残り5マガジン、ショットガンはこのマガジンでラスト。ショートソードは1本が折れてあるのはシールドについてるのと腰にあるやつ合計4本。ロケットランチャーはさっき落とした、多分取りには行けないだろうな。グレネードランチャーはさっき殴られて壊れた」
(たった数分で良くもまぁここまでやってくれたもんだ)
「どうするのよ、シールドが無くなれば私はともかくあんたはジリ貧になるわよ!」
「分かってる…………なぁ、俺がアイツに突っ込んで押さえつける。それを援護してくれるか?」
「はぁ?! あんた何言ってんのよ! そんな事したら_」
「分かってる、だけど武装隊が思いの外遅い。今最悪なのはこちらの武装が全て使い物にならなくなっても武装隊が到着していない事だ。それならまだ使える物がある内に賭けに出たい」
「〜〜〜?! …………分かったわよ、ただし絶対に死ぬんじゃないわよ。この試合だってまだ決着をつけてないんだから」
「ありがとう」
「いいわよ、それよりいつやるの」
「奴をどうにか地面の所まで行かして、俺がアイツに向かって残ってるランチャーの通常弾頭のを全部投げてそれを俺が撃って目くまらしと攻撃を同時に行う。それが合図だ。だからまず奴を地面に誘い込む又は突き落とす事からだ」
「分かった、それで行く」