今後は要所要所での出来事を書いていく形になると思います。
それでも良いよと思い、今後ともこの作品を読み続けていただけたら幸いです。
昼休み、俺らはシャルロットの誘いの元食堂に集まっていた。
「……なんか人多くね」
「箒たちも呼ばれてたんだな」
「うん、どうせなら他の人達の意見も聞きたいなぁって思ったから誘ったの」
「アレを誘ったって言うの少し無理があるわよ……」
「どちらかといえば有無を言わさずに連れてきたの方があっているかと思いますわ」
「あはは、ソレはごめんね」
「いやまぁいいんだが……何故私もなんだ? すまんが私はセシリアや鈴と違って候補生でもないし、〝あの人〟関連も期待されては困るぞ?」
「あの人? ……あぁ違う違う、そういう事で呼んだんじゃないんだ」
「む? そうか……益々
「転校してきたばっかの私が言うのもアレだけどさ、箒さん織斑君と仲良さげだったからさ。ただでさえ男子が少ない環境なんだから、少しでも気のおける人が近くに居た方が気楽じゃないかなって」
「成程……」
そしてデュノアの更なる言葉に俺は言葉を無くした。
「後私達華の高校生だよ? 恋バナとかしたいなって思うでしょ」
「…………」
「…………」
…………何か露骨に箒と凰が目逸らし始めたな。
「恋バナって俺はよく分からねぇしなぁ」
「俺はそんな暇はない」
「
「うーん、皆ストイックだねぇ。私は今くらいは少しくらい異性とのふれあいを大事にした方がいいと思うよ? 特にココじゃ」
「む? ソレはどういう事だデュノア?」
「いやだって、今のうちに少しでも異性とのつきあい方とかなんとなくでも覚えとかないとさ、大人になった時大変そうじゃない?」
「なんでだ? 俺は別に困らないと思うが?」
「いやね? コレはもしかしたら私の周りだけかもしれないんだけどさ、割と〝行き遅れてる人〟多いんだよね……」
「あぁ……」
「まぁ、ISが女性メインであるが故の弊害というかなんというか……」
「そう! そしてココが少し前まで女子校だった事もあってか、若い時に男性と接する時間がかなり少ないの……いやほんと私も将来ああなるのは嫌なんだよね」
「そんなにキツいのか? 俺も小耳に話した程度だが男子の中でも、彼女ほし〜とか、あの子と付き合いたかったなぁとかは話すらしいが……」
「なんかね、女性のソレはなんというか……エグい」
「「あ〜」」
何か女子は分かるのか納得の声をあげてるがまだ俺と織斑はピンときてない。
「あの人はコレが気づいてくれないとか、あの人のココが嫌だから振ってやったとか言う癖にお酒が入るととにかく誰でもいいから付き合いたいとか……欲望とプライドがごちゃごちゃになってるんだよねぇ」
「ISに携わってる分無駄にプライドでかくなってそのまんまって感じよ、私の周りでもそういう人チラホラ居た気がするわ」
「へ〜、大変そうなんだな」
「織斑、かなり他人事だが正直こと〝異性とのお付き合い〟、という話ならどっちかって言うと俺らの方がめんどくさくなる可能性高いからな?」
「え! なんで?!」
「俺とお前は男性でありながらISを動かせる人材だ、普通に恋愛以外にも政治的な意味で縁談だってさせられる可能性は十二分にある。特にお前は〝あの〟織斑千冬の弟なんだからな」
「グッ分かったよ、てか早くISについて話そ?!」
「それもそうだな」
織斑のその一言でようやくIS談義が始まった。
「やっぱりモルドのあのガトリングとシールドのデカさは少し柔軟性に欠けるんじゃない?」
「確かに俺もそう思う所はあるが、物量によるゴリ押しは割と使える分手放し難い。いざとなれば試合中でも即換装できる構造設計だから意外となんとかなる」
「え? そうなの?!」
「そうよ、おかげでこっちは面食らったわよ」
「うん、私も一夏の考えには賛成だし、実際問題白式の中距離武装としてはそこら辺が限界だと思うよ」
「だよなぁ、後は機体の各所に小型のブースターを付けたいんだよな」
「ん? ソレはどうして?」
「それは──」
そんなこんなでIS談義は思いの外盛り上がっていった。
その日の晩、一夏は部屋でベッドに寝っ転がりながら考え事をしていた。
(やっぱり今の俺の実力じゃ白式に振り回されるだけになる、それに加えて今日皆と相談したカスタマイズをすると更にじゃじゃ馬になって更に振り回される事になる……けど俺が勝つ為にはそういう風に戦わないと勝てない……それなら)
そう考えていると〝同じ部屋で寝泊まりしている〟千冬が仕事から帰ってきた。
「あっ千冬姉おかえり」
「あぁ、ただいま一夏。言っといた課題は終わらしたか?」
「まぁ、一応ね……なぁ千冬姉、頼み事があるんだけど良いかな」
「なんだ? できる範囲ならやってもいいが……」
そうだ、彼奴に勝つんだったら俺もなりふり構うな。手段は使えるだけ使え!
「二刀流での戦い方を、俺にレクチャーして欲しいんだ」