相棒と共に翔る   作:ゴールド@モーさん好き

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なんとかペースを落とさずに書けれました。


5話

(甘くみてた……)

 

 そう思いながら俺、野上ゴールドはアリーナの地べたに息を荒らげながら寝っ転がっている。

 遡ること1、2時間ほど前

 ______________

 俺は山田先生に案内されながらアリーナに向かってる最中にふとある事を思い出した。

 

「そういや山田先生、俺のモルド・テンペスタって1次移行しただけで武装の変更とかしてませんけど大丈夫ですか?」

「それに関しては安心してください。今日は歩行や飛行の練習だけ行うつもりなので大丈夫です。野上君は初心者ですのでまずは基礎からやっていきます。武装については実践訓練が終わり次第技術班と一緒に変える予定です」

 

 そうか、確かに武装を使えてもまともに動けないんじゃ意味無いしな。という事はここ数日は飛行訓練に専念でいいのかな。

 

「あとその時に野上君も一緒に、武装の組み変え作業をやりますよ」

「え? 俺もですか?」

「そうです。いくら学園に技術班がいるとしても無限にいる訳ではありません。ですからここでは各々が自分でやる事が基本ですね。流石に最初から1人ではやれませんので先生や先輩方に教えを乞い、そのあと自立するってのが例年の流れですね」

「確かにそうですね。後自分でやれるっての、なんかカッコイイですね。プロみたいで」

「はい、実際に国家代表選手の方々の中には整備士を兼業する方や下手な整備士よりも上手いって言われてる方もいるのであながち間違ってませんね」

 

 そんな事を話していたら俺等はアリーナについていた。アリーナを見て初めに思ったのは広いという事。ただただ広い。ISの訓練や試合も兼ねる事から広さは必要だとは思うがこんなにも広いのかと。

 

「それではこれから実践訓練を始めます。野上君、ISを展開してください」

「分かりました、来い! モルド・テンペスタ!」

 

 そう掛け声を上げながらモルドを強くイメージしたら、体に装甲が実体化されていく。更にはセンサー類によって俺に沢山の情報が流れてくる。

 

(1次移行した時は入力だけだったから気にならなかったけど、この一気に情報が来る感覚や感度の上昇……早めに慣れないとな)

「ISは無事展開できましたね、ISは初めのうちは名前を呼んでイメージしやすくして展開しますが、慣れてきたら瞬時に展開出来るようになるので頑張ってくださいね」

「分かりました」

「はい、いい返事です。それではまずはその状態で歩いてみましょうか」

「分かりましたってうわ!」

 

 そう言って俺は右足を上げようとしたが早速バランスを崩しかけたが、なんとか持ち直した。

 

(え? ISってこんなにも違うものなの? めちゃくちゃ動きづらいというか、IS展開時のバランス感覚に慣れてないせいなのか?)

 

 それもそのはずだろう、ISは確かにすごいパワードスーツで武装を乗せようともアシストで動けるだろう。だが動けるだけだ、制御しきれる訳では無い。

 

「大丈夫でしたか野上君、ISは慣れてないとバランス感覚や力加減が分からずに転ぶ人等がいるので気をつけてくださいね」

「ありがとうございます、山田先生。出来ればもう少し早くそれが聞きたかったです」

「ご、ごめんなさい。アハハハ」

「ふぅ、さてと気を取り直して今度は慎重に足を出さないとだな」

 

 最初のうちはフラフラと危なかっしく歩いてたが、数十分したあたりからコツを掴んできたのか問題なく歩けて走れるようにもなってきた。

 

「そろそろ慣れてきたみたいですし、次は飛行訓練をやります。飛行に大切なのはとにかくイメージです。自分が飛びたい方向へのイメージが固まっていなかったり、弱かったりすると変な方向に行ったり、飛べないなんて事もあります」

「分かりました、とにかくやってみます!」

(えーっと確か参考書には進行方向に角錐をイメージするって書いてあったが、これって要するに空気抵抗をイメージすればいいのかな? 細い角錐は空気抵抗が少ないから速くて、てっぺんの角度上げて太くさせれば空気抵抗が増えて遅くなる。そのまま角度を上げていけば角錐が壁となって停止。よし、このイメージで行こう)

 

 そう考えた俺はとりあえず飛んでみようと、頭上に太い角錐があるのをイメージしてゆっくりと飛行してみた。

 

「お、おぉこれは少し難しいけど楽しいな」

「上手く飛行出来ましたね、おめでとうございます。それでは飛行出来るのが確認できたのでこれから少しハードな特訓をします。いいですか?」

「大丈夫です! ドンと来いです!」

「分かりましたそれではまず初めに私がそこまでと言う所まで思いっきり高く飛んでみてください」

「分かりました、やってみます」

 

 俺は返事を返したあと直ぐに頭上に細い角錐をイメージして速い速度で飛行した。その後に通信で『そこで止まってください』と言われた所で停止した。

 

『それでは今度は下がってきてください。ただ下がるのではなく上がった速さ並に速い速度で下がってきてください』

 

 えーっと俺まだそんなに上手く速度制御出来ないから地面にぶつかりそうだけど……あーもうどうにでもなりやがれ! 

 要するに減速時体を起こして反対方向に強く飛ぶイメージすればいいんだろ! クソッタレェェェェェ! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ……地面って冷たいね。

 うん途中までは良かったと思うんだよ。体起こしてスラスター吹かす所までは行けたんだよ。ただ距離が足らなくてそのまま地面に落下してしまった。

 

「大丈夫ですか、野上君」

「えぇ何とか無事です。けどやっぱり初めてなのでそうそう上手く着地できませんね」

「そうですね、ですがIS初心者でここまで動けるのは凄いことですよ! 出来ない人は走るまでで1日訓練するっていう人もいるので。ですからそんなに気負わなくて大丈夫です!」

「そうなんですか、それを聞けてなんか安心しました」

 

 ふむ、先生の言葉本当なら俺は筋がいいってことでいいのかな? それにしても、なんか褒められるって慣れてないから照れるな。それもめっちゃ笑顔でこの先生は言ってくるし。この訓練飴と鞭どころかそのうち飴と飴になるんじゃない? 

 

「それではこの急上昇、急降下運動をあと1、2時間ほど続けますよ」

「え?」

(この結構キツイというか怖い訓練をあと1、2時間?!)

「さぁ頑張りましょう!」

「え、えとあのクッソー! やってやるよこんちくしょう!」

 

 

 

 

 ___________________

 そして今に至る。いやマジで何がキツいかってしっかりとしたイメージを持ち続ける事だよ。イメージすればいいだけだろ? って思う人もいるだろうが人間脳を使うだけで疲れるもん。さらに地面とぶつからない為に体も起こすし、何より怖いからその分心労もある。

 

「お疲れ様です、野上君。今日の訓練はここまでです。はい、これスポーツドリンクです、どうぞ」

「ハァハァ……あ、ありがとうございます山田先生。いただきます」

 

 俺は山田先生から貰ったスポーツドリンクをグイッと一気に流し込む。

 

「ぷはぁ、生き返るぅ」

「1日目からこれだけ動けるなんて本当に凄いですね、野上君は。このまま行けばクラス対抗戦にも間に合うかも知れませんね」

「山田先生、クラス対抗戦とは何ですか?」

「その名の通り、クラスで代表者を出して学年別にトーナメントをやるんです。代表者は1クラスに1人で、この代表者はトーナメント以外にも生徒会等の会議にも出席するのでまぁクラス委員と考えてくれて構いません」

「ふむふむ、そうなんですか。でもなんで俺なんかにその事を?」

「えっとそれは……」

 

(ん? なんか言いづらい事なのか?)

 

「いえ、こういうのはハッキリ言った方がいいですね。野上君の存在は現在IS委員会を通じて既に各国の上層部に伝達済みです」

「え? マジですか?!」

「本当です。恐らくはどの国の上層部も《たまたま巻き込まれてしまった、後ろ盾のない一般人》。との認識だと思います。初の男性操縦者である織斑一夏君がなんの事件にも巻き込まれていないのは、初代はブリュンヒルデであるお姉さんの織斑千冬さんと、ISの創始者篠ノ之束さんと密接な関係であるからです。この2人が後ろ盾なり、彼を守ってます」

「まぁそれだけ大きい名前の方々と密接な関係なら怖くて手も出せませんからね」

「はい、では今度は野上君について考えてみましょう。野上君は正直に言って危険しかありません。今はIS学園にいるので条約によって守られていますが、国が《何らかのこじつけで学園の外に出してそのまま研究所行き》なんて事になる事も有り得なくはありません。それ程までに男性操縦者というものは危険な立ち位置なのです。ここまでは理解できましたか?」

「えぇ何とか……」

 

(危険危険と思っていたが、理由をこじつけてまで研究所に送りたいってそんなに切羽詰まってるの男の立場って?! てか日本って人権尊重する国だろ! その志は既に腐り落ちたって言うのかよ!)

 

「それでですね織斑先輩と相談した結果、功績を上げてどこかの国、又は会社と正式に契約して後ろ盾を得るしか無いという考えに至りました」

「やっぱりそうなりますよね」

「やっぱりと言うと野上君も……」

「はい、自分の立ち位置の危うさは初めて織斑先生と出会った時に説明されました。それでその時IS学園で行われる大会では各国のお偉いさんやISの製造会社のお偉いさんが来るとテレビで報道をされてるのを思い出したんです。その人達に認められて専属の操縦者になれないかと」

「確かに各国から来るのは優秀な人材確保が主な理由だったりしますからね。野上君もその考えをしていたのでしたら話は速いですね。春期講習の間は教えると言っていましたが、あれは撤回します。私がその後も貴方を育てます。貴方が各国の人達から珍しさや体目的では無く、貴方の技術が欲しいと言わせるように育ててみせます。ですから私を貴方の師匠にさせてくれますか?」

「と、とんでもない! そんな事俺からお願いさせて頂くことです! 貴方みたいな人に師事出来るのでしたら俺としても願ったり叶ったりです。ですからこちらこそ、お願いします。貴方に師事させて頂くことを、貴方から技術を授かる事を」

「フフフお互いがお互いに同じような事をお願いするなんておかしいですね。分かりました、貴方の事は私が責任をもって1人前にしてみせます。

 ですが覚悟してくださいね? やるとなったら私は厳しいですからね」

(はい! それはもう今日だけで十分分かりました!!)

「ではこの話はもう終わりにして、格納庫へ向いますよ」

「へ? なんでですか?」

「んもぅ、もう忘れてしまったんですか? 装備の変換作業ですよ!」

 

 

 

 

 

 忘れてた。

「え! いやもうヘトヘトですし、明日でもいいのでは……」

「ダメです。やると決めた事を後まわしにするとダラダラする癖が着いてしまいます。ですので行きますよ、野上君」

「嘘だァァァァ!」




次回は少し少ないかもしれませんが、この話とくっつけると俺がもたないので申し訳ありませんが、御容赦ください。
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なんならこの設定どうなのーとかでも構いません。
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