春休みが終わり、今日から学校が始まるのだが……もう部屋に帰りたい。理由は視線だ。春休み中も凄かったけど今回はそれ以上だ。
(なんたって女子校当然の所に男の生徒がいるんだから異物感半端ないよ。視線で俺の体は蜂の巣状態だよ。こんなのが最低今日1日続くのかぁ……うん現実見よう恐らく半年は続くな(遠い目))
そう考えながら俺は自分のクラスである、1-1についたゴールド。入った瞬間に一斉にこっちに視線が集まる。
(……もう腹くくってたけどキツイもんはキツイな。まぁいいや、俺の席はどこだ)
ゴールドは教室の前にディスプレイに記されてる席を確認した。ついでに名前を覚えるために写真も撮っといた。どうやらゴールドは真ん中の最後列の席らしい。そこに座り、そしてそのままイヤホンを着けて読書にふけった。読書に没頭したら視線も時間も気にしなくなり気づけば山田先生と織斑先生が扉から入ってきた。
(っともうこんな時間か。クラスメイトも気づけばみんないるしイヤホンは取っておくか)
「これからSHRを始めます。私はこれから貴方方の副担任を勤める山田真耶です。どうぞよろしくお願いしますね。それではまず出席番号順で自己紹介をしてください」
うーんIS学園って言ってもやる事はまぁ初めは普通だよな。普通じゃなかったら俺が困惑するしその方がいいんどけど。順調に自己紹介が終わっていく中途中でそれが止まる。
「織斑君、織斑一夏君!」
「え? は、はい!」
「今自己紹介が《あ》から始まって《お》の織斑君の番なのですが……」
あいつなんだ? ボーッとしてたのか? 呑気なやつだな。
「す、すいません。えー織斑一夏です」
……それだけ? いや確かに自己紹介後半になるにつれてめんどくさくなるのは分かるけど、お前まだあ行だろ?! 頑張れよ。せめて趣味かなんかないの。んなんか言うみたいだな。全くあるならあるでさっさといっておわらs_
「以上です!」
以上なのかよ、簡素すぎるだろお前。人付き合いめんどくさい俺でももう少し自己紹介は考えるぞ。そう考えていたら、織斑がある人に出席簿でぶったかれてた。
「諸君、私が君達の担任である織斑千冬だ。諸君らを1人前にするように私も全力を、尽くそう。だから諸君らも励んで欲しい」
おぉ、初っ端から織斑をぶっ叩く所を除けばカッコイイ自己紹介だ。本当に織斑をぶっ叩く事以外は本当にカッコイイ。織斑なんで叩いたんだろ、スカッとしたからいいけど。
「キャ──────! 千冬様、本物の千冬様よ‼︎」
「ずっとファンでした!」
「私、お姉様のためなら死ねます!」
……最初俺は周りからの視線のせいで動物園の檻の中にいるパンダかなんかだと思ってたが違う、IS学園自体が動物園だ。ゴールドはそう悟った。
「……毎年、よくもこれだけ馬鹿者が集まるものだ。感心させられる。それとも何か? 私のクラスにだけ馬鹿者を集中させているのか?」
「きゃああああああああっ! お姉様! もっと叱って! 罵って!」
「でも時には優しくして!」
「そしてつけあがらないように躾をして~!」
(うわぁ結構エグい事言うなぁ。そういうのは妄想だけにしとけよなぁ、織斑先生の眉間のシワがピクピク動いてるの確認できないのかよ)
「そして織斑、お前はまともに自己紹介もできないのか?」
「いや千冬姉おれは_」バシン!
「学園では織斑先生と呼べ、そう伝えておいたはずだよな?」
「はい、織斑先生」
「それでは山田先生、自己紹介の続きをお願いします」
「あ、分かりました。えーっと織斑君の次なので垣根さんからまた初めて行ってください」
やっと自己紹介が再開して、とうとうゴールドの番となった。
「俺の名前は野上 ゴールドです。ゴールドという名前ですが容姿で分かる通りバリバリの日本人です。ISの2人目の男性操縦者としてここに入学してきましたが、色々とIS関連で分からない事もあるかもしれないのでその際に助けて頂いたら幸いです。この1年間よろしくお願いします」
(よし、こんだけ当たり障りのない事なら大丈夫だろう。実際問題春期講習で足りてるとは思ってないし、予習復習はしっかりとしないとな。同じ部屋に教師がいる、このアドバンテージを最大限使ってやる)
そのまま何事もなく自己紹介は終わり、ガイダンス等を軽く説明してSHRが終わった。10分休憩の後、1時間目が始まる。1時間目は国語である。IS学園と銘打ってはいるが、その全てがIS関連という訳では無い。国語や数学といった基本科目もしっかりとある。イメージ的には専門学校等をイメージしてくれればわかりやすいかもしれない。ただIS寄りなのも否定はしないがな。
俺は春期講習で沢山しごかれたおかげでなんとついていける。チラッと視界の隅に織斑を捉えたが何だか焦ってるように見える。
(アイツなんで焦ってるんだ? 俺と同じように春期講習は受けてると思うけど。まぁ俺には関係ないし、いいか)
2時間目はIS基礎学だ。これは読んで字がごとく、ISの基礎についてだ。これも何とかついてってるが所々分からない単語等が出てくる度にチェックを着けてる。こうする事で復習の時に先生に聞きやすいからな。
「___という事で現時点ではISを使うには様々な規制がかかっており、基本的には国家の承認が必要不可欠なのです」
「野上君ここまでで、分からない所はありますか?」ボソッ
「所々分からない単語等がありますが、大まかな所は大丈夫そうです」ボソッ
「そうでしたか、では分からない所は後で教えますね」ボソッ
「お願いします」ボソッ
山田先生は周りながらこっそり心配してくれた。俺、山田先生で良かったわ。てかこのご時世に女尊男卑の思想持ってる先生いないってオアシスかよ。
ん? 次は織斑にも聞いてる。なんかさっき顔色悪かったが保健室行かなくて良かったのかな? 体調悪いなら早々に言っとけと後でいっとk__
「すいません、全部わかりません!」
前言撤回、あいつただ単に分からないだけだった。てか、え? 全部? 本当に春期講習受けてたんだよな?
「え、えっと現段階で全く分からない人は他にいますか?」
「そ、そうだ! 確かゴールドって言ったよな。お前は、お前は俺と同じだよな?!」
「一緒にすんなアホ。ていうかお前こそなんで全部分かんねぇだよ、春期講習受けてたんだよな?」
「いや勉強なら授業で何とかなると思ったから断った」
はぁ?! アイツなんて馬鹿な事をいやそれよりも
「なら参考書はどうした! あれは必読と言われて渡されてるはずだろ。それはどうしたんだよ!」
「あーあれね、電話帳と間違えて捨てた_グハッ」
そう織斑が言うや否やいつの間にか後ろに立っていた織斑先生が出席簿で思いっきり叩いた。
「授業中に分からないからと言って、騒いだり立ったりするとはどういう事だ、織斑。それに必読と言われてた参考書も捨てるとは、それについても何かあるか?」
「い、いや千冬姉」
「学校では織斑先生と呼べ!」
「はっはい! 織斑先生!」
「たく……後で再発行してやるから1週間で覚えろ」
「いやあの厚さは1週間で何とかなるものじゃない気が_」
「聞こえなかったか? 覚えろと言ったのだぞ」
「はい、覚えます」
「それと今日から私が放課後補習を組んでやる。少しでも遅れを取り戻すよう励めよ」
「分かりました」
とりあえずこれであいつと関わったら面倒だというのがわかったし、なるべく話さないようにしよ。基本的に1人の方がいいし、女子だからって友達になれない事も無いだろう。
その後普通に授業に戻り2時間目は終わった。約1名他の理由で終わってるが気にしない。そもそもこっちはお前のせいでここに居るようなもんなのだ、その張本人があの様子なんだ。そりゃ腹もたつわ。
「な、なぁゴールド勉強教えてくれねぇか?」
「断る、というか近寄るな。俺まで馬鹿だと思われるだろ。それに馴れ馴れしいから下の名前は寄せ」
「そういうなよ、同じ男性操縦者として頑張ろうぜ」
「いい話風に纏めてるが結局は、テメェが馬鹿したから手伝えって言ってるもんじゃねぇか。誰がそんな事するかよ」
「野上、その様子だと大丈夫だとは思うが織斑に勉強を教えるなよ。自己責任として自分でやらせないと意味が無くなる」
「分かりました織斑先生。分かったか織斑? まぁせいぜい頑張れよ」
「そ、そんなぁ_」
やっとこのこいつとの会話も止めれるな、と嫌気が差してた所に。
「少し、宜しくて?」
金髪の女子が話しかけてきた。
はい、今回はある人に声掛けられて終わりです。なんかキリのいい所がここぐらいしか思いつかなかったのでここで終わらして頂きました。
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