とあるビークル乗りの戦い   作:レッドツリー

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アンカー破壊作戦2

α種の大群は南下しながら各街を蹂躙し続けていた。それに対しEDFは果敢にも攻撃を行っていた。

 

『クソったれ!このままじゃ追い付かれるぞ!』

 

『増援は!増援はまだなのか!?』

 

ブラッカー戦車8輌は後退しながらα種の大群に砲撃を続けていた。

 

『此方ラインバック1よりCP、残弾残り僅か。もう連中と戦える状況じゃない。撤退の許可を』

 

『此方CP了解。ラインバック隊はこのまま南下しながら後退せよ。現在味方の大部隊が展開中である』

 

『ラインバック1了解。各車聞いての通りだ。このまま南下し味方と合流するぞ』

 

ブラッカー戦車8輌はα種の大群に追われながら味方との合流を急ぐ。だが不運な事が起こってしまう。もう直ぐ味方との合流が出来る矢先、1輌のブラッカー戦車がビルの一角にぶつかってしまう。更に悪い事にぶつかった衝撃によりブラッカー戦車がビルの壁にめり込んでしまったのだ。

 

『此方ラインバック4!行動不能!動け動けよ!このポンコツ!!!』

 

急いで脱出を試みるが上手く行かない。その間にもα種は迫って来る。

 

『ラインバック4脱出しろ!早く!』

 

『ハッチが開かないんだ!多分衝撃で歪んでる。助けてくれ!』

 

ラインバック4を救うべく仲間達は止まりα種に対し攻撃をする。だが不運は更に続く。

 

『此方ラインバック3…残弾無し』

 

『此方もだ。もう弾が無い』

 

『そ、そんな…ち、畜生』

 

その時通信から何かの装填音が聞こえる。

 

『此方ラインバック4、行ってくれ』

 

『馬鹿野郎!!諦めんな!!此処まで来て』

 

『俺は連中に食い殺されるのは御免だね。悪いが先に逝かせて貰うぜ』

 

暫しの沈黙。そして彼は目を瞑る。

 

『ゴメンな…母ちゃん。先逝くわ』

 

拳銃の引き金を引こうとした瞬間、凄まじい衝撃が彼を襲う。何事かと思い目を開く。すると戦車のハッチが無理矢理開けられる。

 

「よく此処まで耐えたな。さあ、掴まれ」

 

ラインバック4が目にしたのは真紅色のフェンサーが此方に向けて手を差し出してる姿。その頼もしい真紅のフェンサーを見て言う。

 

「EDFは仲間を見捨てない。本当だな」

 

そう言いながらラインバック4はフェンサーの手を掴むのだった。

 

……

 

ラインバック隊はメビウス隊と共に無事に合流を果たした。その間にEDFの迎撃準備も完了していた。

 

『各部隊、配置完了しました』

 

『敵α種間も無く射程に入ります』

 

『攻撃準備完了。いつでも行けます』

 

ブラッカー戦車2個大隊とネグリング自走ミサイル2個小隊はα種に対し狙いを付ける。

 

『迎撃用意。撃ち方始めえええ!!』

 

指揮官の号令の元ブラッカー戦車とネグリング自走ミサイルが一斉に攻撃を開始する。次々と砲弾やミサイルが着弾して爆発する。それと同時にα種が吹き飛びバラバラになって行く。

 

『おい見ろよ!あのα種の吹っ飛び方を!まるで曲芸だぜ!』

 

『行け行けー!連中を吹き飛ばしてやれ!』

 

『おいおい、俺達コンバットフレーム部隊にも仕事は残せよな。じゃねえと給料泥棒になっちまうぜ』

 

「給料泥棒はマズイよな。まあ、それだけ連中が脆かったて事でしょうけどね」

 

『ワッハッハッ!そいつは言えてるな!』

 

爆煙が立ち込める中攻撃は継続される。だがそれでもα種は悠然と此方に向けて近寄って来る。仲間の屍を無視して、唯此方を喰らい尽くすと言わんばかりにだ。

 

『どうやら給料泥棒の汚名は被る必要は無さそうだ。クラッカー中隊前に出るぞ。α種を撃滅せよ』

 

『サーバ中隊も出るぞ。敵を近づかせるな!』

 

間様大尉とサーバ中隊の隊長の言葉に従いニクスA2を前進させる。そしてニクスB型からミサイルが放たれる。更にサーバ中隊には後方支援用のニクスが配備されているのだ。それがニクスバトルキャノンだ。

 

『へっへっへ、ショルダーハウィツァーの餌食にしてやるぜ。野郎ども!ぶっ放せ!!!』

 

『『『うおっしゃあああ!!!』』』

 

4機のニクスバトルキャノンはショルダーハウィツァーを一斉に放つ。その砲弾はあの赤く硬いα種を難無く吹き飛ばして行くではないか。

 

『ハッハー!見たか!コレが俺達EDFの力だ!』

 

『各機今が好機だ。突撃!敵を殲滅する!』

 

『さて我々メビウス隊の力を存分に知らしめる時だ。敵を撃滅する!』

 

ニクスバトルキャノンの砲撃援護を受けてコンバットフレーム隊とフェンサー隊突入する。更に武装装甲車グレイプも突入に随伴する。

α種は多数の砲撃によりズタズタ状態だ。それでも此方に向けて牙を剥き続ける。

 

「そんな状態で人類に勝てると思うな!」

 

ニクスA2の両肩に搭載されたリボルバーカノンが火を噴く。弾幕を張りながら次々と敵を撃破して行く。

メビウス隊もスピアを使いα種の装甲を貫きながらブーストを使い、高い機動力を発揮しながら撃破して行く。α種の酸もシールドでしっかり味方同士でカバーしながら防いでおり高い練度を誇ってるのが見て取れる。

そんな中かなりの機動力で敵の中を縦横無尽に動いてる奴が居た。

 

(うわー、流石メビウス隊の隊長だな。動きが全然違うもん)

 

メビウス隊の隊長さんはブーストを使いっているのだが、他の隊員と違い高く跳んでるのだ。いや、正確に言うと長い時間滞空してるのか?兎に角敵の攻撃を軽々と避けながらブラスト・ツインスピアで貫きながらミニガンで敵を倒して行くのだ。

先の市街地での戦闘もそうだが、流れる様な動きは凄く惚れ惚れする戦い方だった。

 

『このまま前進する。まだ先は長い。此処からが正念場だぞ』

 

間様大尉の言葉を聞きながら慌てて戦闘に集中してニクスA2を前進させる。そして敵の第一陣を撃破して直ぐにレーダーに反応が出る。

先程のα種の大軍と同じくらいの第二陣がモニターの先に映るのだった。

 

……

 

戦闘は優勢に進んでいた。ブラッカー戦車とネグリング自走ミサイルの支援砲撃にコンバットフレームの持つ高火力な武装。更に武装装甲車グレイプとレンジャー隊、ウィングダイバー隊による側面攻撃による遊撃。

特にウィングダイバー隊による敵を撹乱する様な飛行による引き付けがより敵戦力を分散、各個撃破する形に出来たのだ。

 

「朱音もやるねえ。女は度胸って言うけど嘘じゃ無い…この台詞前にも言ったな」

 

第四陣の敵の攻撃を撃滅して更に前進をする。だが此処から先はネグリング自走ミサイルの支援は無くなる。理由は弾切れ。逆によく此処まで持ったものだと感心するくらいだ。

ブラッカー戦車とサーバ中隊は現在給弾中。そして今は俺達クラッカー中隊、ウィングダイバー隊、フェンサー隊のみで前進している状況だ。

グレイプ隊とレンジャー隊は敵に対し果敢に遊撃を行なっていたが被害は少なくなく一度再編する為に後退している。

 

『隊長、味方の給弾を待ってた方が良いのでは?』

 

『それでは敵が更に出て来るだろう。我々に一番求められてるのは迅速に敵アンカーの撃破だ』

 

『この戦力だけで大丈夫でしょうか』

 

仲間の1人が不安そうに言う。確かにこの状況で同じくらいの大群が来たら此方も被害を覚悟しないと駄目だろう。だが間様大尉は明るい声で言う。

 

『安心しろ。此処にはプロフェッショナルな奴が居る。ほら早速やってくれるみたいだな』

 

レーダーに再びα種の反応が出る。それと同時に通信が入る。

 

『此方爆撃機フォボス、座標を確認した。これより空爆を開始する』

 

次の瞬間、α種の居る場所に空から爆弾の雨が降り注ぐ。遠くからでも敵が面白い様に吹き飛んで行くのが見える。

 

『一度補給に戻る。死ぬんじゃないぞ』

 

「はぁ…堪んねえなコレ」

 

俺達は再び戦意を燃え上がらせスダボロになったα種に対し攻勢に出るのだった。

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