君の一番になりたくて   作:ニケΘ

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皆さんに見てもらえて嬉しいです。
けど、やっぱり慣れないです。


全ての始まりの日

僕と有咲は今までの関係が変わらないまま高校生になった。うちの中学校は内部進学でき、僕の友人関係にも差ほど変化もなかった。ただ、彼女は中学校にはあまり来ていなかったので、僕以外の友達はいなかった。

 

 

入学式の日、何も代わり映えのしない制服に身を通して、朝食を食べて彼女の家に迎えに行った。子供の頃は、少し遠く感じた家も今ではとても近く感じる。そんなちょっとした成長を感じて向かっていた。家に着いてお婆さんに彼女を呼んできてもらうまでの間、僕は彼女の育てている盆栽に話しかけるのが日課になってしまった。

「お前達、今日も元気だな。特にヨドガワ、お前昨日より数センチ伸びたんじゃないか?」

ヨドガワとは、彼女が盆栽につけた名前だ。彼女は盆栽に名前をつけている。ヨドガワ、トネガワなどなど川の名前に由来したものが多い。最初はどれがどれだか見分けもつかなかったが、彼女に教えてもらい覚えることが出来た。

「そーだな。ちょっと切った方が良いかもな。」

後ろから声が聞こえ、ビックリした。そこに居たのは有咲だった。

「まだ着替えなくて大丈夫なの?高校初日から遅刻するぞ。」

僕は動揺を隠しながら言った。彼女はすぐに

「今日休むから大丈夫。どうせ午前までしかないし、学校も変わったわけじゃないからな。」

「けど、新入生代表が休んでいいのかよ。」

そう、彼女は新入生代表に選ばれるくらい成績が良い。だから、テストの前には勉強を教えて貰っているが、やはり彼女には勝てない。だからこそ、彼女を、自慢の幼なじみを知って欲しい。けど、彼女のことを知る人が増えるとライバルが増えるのではとか思っていると

「大丈夫だよ。それに人前に出るなんて面倒臭いことしたくねーよ。」

彼女は少々面倒くさがり屋で人見知りなので、あまり人前を好まない。そんなことは知っていたので

「まぁ、仕方ないか。一応、クラスだけは見て来るよ。そろそろ、学校行くから。」

僕は言った。そして、彼女は笑顔で

「おう、行ってらっしゃい。帰りに今日もうち来るだろ。一緒にやりたいゲームあるから早く来いよ。」

僕は分かったと言い彼女の家を出た。

 

 

自分は簡単な人間だと思ってしまった。彼女のあの笑顔を見るだけで幸せ気持ちになっている。やはり、僕は彼女に恋をしている。そんな分かりきったことを思いながら通学路を歩いた。

 

 

学校に着いて、すぐにクラス分けの張り紙を見た。自分はA組で、有咲はB組かと確認した時、ある女の子に話しかけられた。彼女の名前は山吹沙綾。彼女とは、中学二年の時に知り合って話しが合い仲良くなった。

「蛍くん、おはよう。君は何組だったの?」

彼女は聞いてきたので

「沙綾、おはよう。僕はA組だったよ。」

そう答えると嬉しそうに彼女は

「私もA組なの。また同じ組だね。三年連続で同じ組って凄いね。これからもよろしくね。」

彼女は笑って僕の方見た。僕も素直に嬉しくてこちらこそよろしくと言った。そんな時、彼女にぶつかった女の子がいた。彼女は

「あ、ごめん。掲示板みてて、隣り見てなかった。」

女の子はすぐに

「ううん、こちらこそぶつかってごめん。あれ、いい匂い。」

彼女は驚いていた。そして女の子は続けて

「すっごい、いい匂いした!パンの!うう、朝ごはんは食べてないの思い出しちゃった。」

彼女は

「うちパン屋だから。いる?パンじゃないけど」

彼女の家はパン屋をしている。僕もたまに買いに行くからパンの匂いは分かるけど、今の彼女からするかと言われると僕は分からなかった。

女の子は笑顔で

「飴だ!いいの?ありがとうー。何組?」

彼女はA組と答えると

「ほんと!?どこどこ!?」

彼女は優しく

「山吹沙綾。ほら、あそこだよ。」

すると女の子は

「私はねー、戸山香澄!」

彼女は女の子に質問した。

「中学では見た事ないし、外部生だよね。どうしてうちに来たの?」

「妹がここの中学に通ってて、楽しそうだなぁって。あとね、いっぱいあるんだけど、あ、制服が好き!」

確かに男の目から見てもここの制服は可愛いと思う。

「ああ、大事だよね。制服。」

彼女が答えると女の子はまた笑顔で

「うん。だから、花咲川に決めたんだ。」

「私達は内部生だから。半分は中学からの持ち上がりだし、中学そこだし、何も変わらないって言うか…。」

彼女は言った。そこで僕は初めて会話に参加した。

「けど、そのおかげで仲のいい友達は同じ高校で気持ちは楽だけどね。」

彼女はまぁねと言った。女の子はすぐに

「私達は今日から高校生だよ。なにか始まる感じしない?」

僕と彼女は顔を見合わし何かってと言うと

「ほら、もう始まってる。新しい友達が二人も増えた。」

女の子は言った。彼女は笑いながら

「友達認定早いね。そういえばまだ君、名前言ってないんじゃないの?」

あっと思い

「A組の野原蛍です。よろしく、戸山さん。」

「よろしく。香澄でいいよ。」

香澄は言った。そして、沙綾は

「改めてよろしくね、香澄。」

と言い、三人で教室まで歩いていった。

 

 

 

入学式を終えて、教室に戻るとすぐに自己紹介をすることになった。そして、自分の番を終えてほっとしているといつの間にか香澄の番になっていた。

先生が香澄を指名すると

「はい。皆さん、こんにちは。戸山香澄、十五歳です。私がここに来たのは楽しそうだったからです。中学は地元の学校だったんですけど、 妹がここに通ってて、文化祭に来たら、みんな楽しそうでキラキラしてて、ここしかないと決めました。私、小さき頃『星の鼓動』を聞いたことがあってキラキラ、ドキドキってそういうのを見つけたいです。キラキラドキドキしたいです。」

教室はざわざわしていた。あちこちで星の鼓動ってとか、ちょっと変な子なのかな?、とか聞えてきた。けど、僕はそういうの嫌いではなかった。僕も見てみたい少しそう思った。

 

 

放課後、僕と沙綾と香澄で少し話していた。香澄は

「変な事言ったかな~?自己紹介。」

沙綾はうーんと言うと

「やっぱり変だった?」

と少し焦ったように香澄が聞いてきた。

「私はいいと思ったよ。蛍くんは?」

沙綾が聞いてきたので

「僕はああいうの好きだよ。」

そう言うと香澄は安心した表情になり

「私、高校に入って部活に入りたいと思ってるんだ。良かったらさ、一緒に見に行かない?」

沙綾は

「放課後はうちの手伝いがあるから、部活は無理かな。」

と言い、僕も

「僕も放課後は用事があるから無理だわ。ごめん。」

香澄は少し残念そうにそっかぁーと言いそこで今日は解散する事にした。

 

 

帰りに有咲の家により、そのまま家の中に入ると

「遅い!何やってたんだよ。心配しただろ!」

有咲の少し怒りのこもった声がした。ごめんとだけいい今日あったことを話した。僕は

「少しだけでも学校に行きたくなったか?」

彼女は

「その香澄って子、大丈夫なのかよ。てか、星の鼓動ってなんだよ。」

僕はただ分からないとしか言えなかった。

「まぁ、ともかく今日はいつもより時間あるんだし、いっぱい遊ぼうぜ。」

彼女は僕が好きな笑顔で言った。

そこからは僕の好きな彼女との二人の時間が始まる。

 

 

もう辺りは真っ暗になっていた。やばいと思い、すぐに帰る準備をして

「また明日も迎えに来るから。明日こそ学校行くぞ。」

と僕は言って、彼女は

「気が向いたらな。そろそろ帰らないと両親が怒るんじゃないか?」

僕はハッとしてまた明日と言って帰って行った。

 






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