IS学園の猫ちゃん   作:只の・A・カカシです

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皆様、大変長らくお待たせ致しました。
今回の話は原作の京都編なのですが、読めば読むほど、どんどんIS学園を擁護する方法が消えていきまして・・・。
そんなわけで・・・今回はアンチ作品かと言いたくなるような仕上がりになっています・・・。
ただ、これだけは言わせて下さい。これでもかなりマイルドに仕立て直したんです。
よろしくお願い致します。



第60話 京都で得るもの

 「おっと、こんな時間か。柳原さん、帰って昼にしません?」

 この日、輸送課の面々は滑走路横の雑木林の伐採を行っていた。

 「あ?・・・おぉ、そうだな。おーい、帰って昼にしよう。」

 時間は正午に近づいており、一行は作業を中断。梯子を伝って滑走路へ通り、作業車に乗り込んで詰め所へと戻る。

 「いやー、思いのほか成長してるもんですね。」

 「いや、本来は手入れをするもんだ。手を抜きすぎたんだ。」

 なぜ伐採をやることになったのか。

 それは先日、柳原がT-4でのフライトに向かおうとした時のことだ。

 離陸直後に機首とキャノピーへバードストライクが発生。そのまま着陸するには滑走路の長さが足らなかったので一旦沖へ出て、そして旋回して戻ってきて着陸をしようとした所で、今度はエンジンへバードストライクするという往復ビンタを食らったのだ。しかも両エンジンに吸い込んでしまい滑走路上で動けなくなるというオマケ付き。

 幸い柳原に怪我はなく、T-4もエンジン以外は無事だったが、もしこのバードストライクが逆の順で起きていたら、それもF-14だったら。

 流石にそれが現実となってはマズイと言うことで、鳥が集まる原因となっている木の伐採作業を行うことにしたのだ。

 「業者入れさせてくれりゃ楽なんだがな。」

 「ここもIS学園の敷地ですからね。難しいでしょう。」

 奥行きはそんなにない雑木林ではあるが、距離だけはかなり長い。学園の清掃を行う職員も手すきの時に手伝ってくれるが、焼け石に水。いくら切っても終わりが見えないせいで余計な疲労がたまる。

 「まあ、でも。車で移動するくらいには進みましたね。」

 などと雑談をしている内に格納庫前へ到着。車から降り、各々着替えや手洗いを済ませて詰め所に戻り昼食を摂る。

 十二時半を過ぎれば皆食べ終えており、のんびりと残りの休み時間を過ごす。

 「おい、誰か。電話鳴ってるぞ。」

 「メールですよ。・・・来栖からだ。」

 ソファーで昼寝をしようとしていた森田は、寝転がったまま携帯を取り出して確認する。

 「明日あたりから来るってか?」

 「昼くらいから行けるかもですって。」

 彼らが雑木林の伐採をする時間がある理由。それは来栖が不在なことにある。

 「第一通報者だから、情報提供の要請に応じるのは義務としても・・・やってくれたのは報告もほったらかしてラーメン食べに行くヤツですよ。ほっとけばいいのにって思っちゃいますね。」

 二人の会話を聞いてか、整備員の江口がそんなことをぼやく。

 情報提供程度なら、とっくに済んで戻ってきている。だが来栖は戻ってきていない。

 「と、思うだろ?今回は違うんだ、これが。」

 他人の依頼に可能な限り協力してしまうのが来栖という人間。だから事件解明のために協力する羽目になったと江口は考えたのだが、それは違った。

 「覚えてないか?米空軍がステルス戦闘機を複数機奪取された話を。」

 「それは覚えてますけど・・・陸上機でしょ、あれは。空母とは・・・まさか、空母に積まれてるって言うんですか?」

 「まだ信じてないのかよ。キャノンボール・ファストの日のF-22を忘れたのか?」

 「いや、いまいち信じ切れないというか・・・。」

 「まあ分かるよ。そんな馬鹿なことをするなんて考え辛い。でもF-22だ。ステルス機で強襲されたら、下手すりゃ攻撃を受けるまで気付かない可能性だってある。日本国内じゃなくとも、飛来できる範囲に隠されているとすると・・・言わなくともわかるだろ?」

 空母に載ってきたとしか説明のつかない実例があるだけに、用心する必要性は彼も理解している。

 「行って空振りだったら、それでよしってことですね。」

 「あぁ、そういうことだ。」

 それが最高の結末――

  

 「ほぼ確実にF-22が持ち込まれてるね。」

 だったのだが、翌日の昼過ぎ。久しぶりに出勤してきた来栖は開口一番に残念な結果だったことを告げる。

 「何機くらいだ?」

 早速、柳原が食いつく。

 「痕跡は五~六機分でした。空母の大きさからして、頑張って詰めれば七機ってところだから、カリアンさんの情報通り六機でしょう。・・・あぁ、撃墜された分を除けば五機ですが。」

 「それで?行き先は分かったのか?」

 「それがさっぱり。」

 それが一番大事なことなのだが、敵の行動には一貫性がなく行動を予測できない。

 「出会い頭にF-22の相手をするのはキツいんで、当面は出撃頻度は落としてレーダー監視を強化するしかないですね。」

 「レーダーに映らんものは見つけようがないしなぁ・・・。」

 出会い頭ならどんな敵だろうと、来栖とF-14の組み合わせが負けるイメージを持てない柳原だったが、そんな状況はまず起こりえないと頭から追い出す。

 「通常のスクランブルとかはどうするんだ?」

 「そっちは通常通りやります。哨戒飛行は減らしますけど。必要以上に警戒して身動きが取れなくなったのでは本末転――」

 「おわ?!何じゃこりゃ?!」

 突如、来栖と柳原の会話を遮るように谷原が叫ぶ。

 「来栖、これ!」

 慌てて立ち上がり、そして椅子に躓きながらもなお来栖の方へと急ぐ彼の手にはポータブルテレビが保持されていた。

 「・・・京都でISの戦闘が発生?昨今の情勢なら驚きは――」

 「その下!」

 「IS学園に通う代表候補生が関与か?・・・授業中だぞ、今は。視聴率稼ぎのためだろうけど、どういう神経してんだ。」

 来栖の苦言に一同は耳を疑った。

 「お、おいマーベリック。お前聞いてないのか?」

 「何を?」

 本当に知らないのだ。来栖の表情を見た一同は言葉を失った。

 「ど、どうしたんですか?なんか付いてます?」

 皆からじっと見つめられ、来栖は右手で顔を触る。

 「よく聞け。専用機持ちの代表候補生は今、京都に修学旅行の下見へ行っている。これは本当だ。」

 その証明にと、森田は来栖に彼が不在期間中の職員日誌を手渡す。

 「本当だ・・・。ちょっと待て!!専用機持ち全員って、全学年の?!馬鹿なのか?!それに引率が織斑先生に山田先生?!」

 明らかに、ただ下見に向かうだけの編成ではない。あまりに重量過ぎる。本当の目的が別にあると来栖は確信した。

 「俺たちゃてっきり、お前が承認してるものだとばかり・・・。」

 「そうそう。思い切ったことをするなって。」

 「一体何をしに行った!」

聞こえるはずもなければテレビの画面に写っているかもわからぬ楯無に向かい、来栖は吠えた。

 

 

-*・A・*-

 

 

 これは来栖がいない間に行われたこと。

 薄暗い部屋に、話し合いを行っている三人の女性がいた。

一人は部屋の中心点付近に立っていて、その両脇を固めるように二人が着席している。

 「以上が、亡国企業に関する報告です。」

 「これで証拠は揃いました。計画を実行するときが来たかと。」

 中央に立っていた女性、もとい楯無は、二人が報告を終えると同時に閉じていたまぶたを開く。

 「この件に関しては初動の速さが肝心です。」

 「敵が戦力を再整備する前こそチャンスと思います。ご決断を。」

 決断の瞬間を見逃さぬよう、二人はじっと楯無の顔を見つめる。

 もっとも、既に決心の付いていた楯無は直ぐに口を開いた。

 「おおむね私の予測通りに事態は進んでいるわね。当初の予定通り、来週中に討伐へ向かいましょう。」

 右手に持っていた扇子をパッと広げる。そこには『一網打尽』と書かれていた。

 「了解しました。」

 「承知。」

 二人の返事に、楯無はくすりと笑みを浮かべる。

 「亡国企業。いよいよ年貢の納め時ね。」

 扇子を閉じる子気味のいい音を静かな部屋に響かせながら、満月を背に微笑む。

 けれどその笑みは、いつものものではなかった。

 焦りと、そして功への急ぎを誤魔化すための、ぎこちない笑みだった。

 しかし、彼女は気が付かない。それは周りも同じこと。

 更識楯無が間違うはずがない、相手に後れを取るはずがない、と。いわゆる正常性バイアスにかかっていた。

 

 

-*・A・*-

 

 

 楯無の秘密会議から幾日か後、これは京都のとあるホテル。その一室にスコール・ミューゼルの姿はあった。

 〈これで元通りね。〉

 先日、楯無との戦闘で破損した機械義肢。それの修理・調整がようやく終わり、彼女は感触を確かめていた。

 「直ったのか?」

 そこへ恋人のオータムが現れ、状態を尋ねてくる。

 「えぇ、ようやく万全よ。レインから連絡があって?」

 オータムが本来先にすべきは見舞いではない。彼女の心情を思えば分からなくもないが、組織の構成員としてすべき報告を促す。

 「お前の予想通りに事は進んでいるってさ。」

 スコールは褒められたのだが、特に喜ぶわけでもなく淡々と「当然じゃない」と返す。

 「しかし、面白いように当てるな。未来予知でもしてんのか?」

 「まさか。そうなるように仕向けたのよ。」

 対策を立てられる前に襲撃を繰り返すことで、早く対処しなければと焦らせる。それで冷静さを失えば行動が単調になる。

 現に楯無は、おおよそ暗部とは思えぬ大胆な行動をとるようになっており、行動が読みやすくなっていた。

 「ま、IS学園くらいじゃ、退屈しのぎにもならないわ。」

 「スカすなよ。空母を餌にしたんだ。これくらいじゃお釣りどころか金額不足だ。」

 余裕ぶって見せるスコール。そこに横槍を入れる者がいた。

 「来栖が学園を離れているから、うまく事が進んでいるだけだ。奴は土地勘のない場所での戦闘の難しさを理解してる。こんな見え透いた罠にゃかからんぜ。」

 そう言いながら現れたのはスキンヘッドの男だ。

 「あぁ?!てめぇ誰に向かって言ってやがる?!」

 「口だけ達者な腰ぎんちゃくは黙ってな。」

 「てめぇ!!ッツ?!」

 頭に血が上ったオータムはISを展開する・・・が、男が銃を抜く方が速かった。しかも銃口は、絶対防御が発動するよりも速くオータムの左胸を打ち抜く位置に構えられている。

 「IS乗りってのは、どうしてこうも忘れっぽいんだか。ISが強いんであって、テメエが強くなった訳じゃない。いつでも見れるように、手の甲にでも刺青(メモ)しときな。」

 拳銃でISを倒すには、何千発と打ち込んでやっとの話なので現実的でないと思われがちだが、ISを攻撃して無力化しなければならないのは競技での話。ISの動きを封じたいなら操縦者を仕留めれば済む話だ。

 「空母のサルベージ部隊に送り込んだ工作員からの報告だ。『作戦は上手くいった。当面、来栖はIS学園へ戻らない』。これで条件は整ったな。」

 「上出来ね。じゃあ、後は彼女たちが来てくれるのを待つだけね。それより、私の恋人から銃を離してくれないかしら?」

 「おぉ、悪い悪い。よそ向けた途端に、噛みつかれそうで怖くてさ。」

 準備万端の亡国企業。方や功を急ぐ楯無。両者の対決結果は、始まる前にほぼ決していた。

 

 

-*・A・*-

 

 

 〈さっぱり状況が分からん。何で誰も止めなかったんだ?〉

 何が行われたのか、そもそも現状すら何かを行うための前段階に過ぎないのか。それを知る先生がいるはずと、来栖は職員室に向け速足で向かっていた。

 〈映像を見るに死者が出ていても不思議じゃな・・・?〉

 とある通路の前を横切った時、ふと違和感を覚えて後退する。

 〈ドアが開いている。〉

 そのドアは、高位の権限を持つ教員しか立ち入ることの許されない部屋へと通じるドアだ。

 誰かが閉め忘れたのか、はたま閉まり切っておらず開いたのか。

 いずれにしても閉めておかなければと扉に近づいて、はたと気付く。

 〈なんで警報が鳴ってない。〉

 機密を扱うための場所。だから正式な手順を踏まなければ開かないだけでなく、施錠できない時には警報が鳴るようになっている。それも複数の条件で。

 それらが動作していないと言うことは、よく理解している者によりシステムが止められていることを意味する。

 〈敵か裏切り者か・・・そもそも今は無視して職員室へ急ぐべきか・・・。〉

 迷っている時間はない。来栖は服の内側のホルダーから拳銃を抜き、安全装置を解除する。

 〈この区画に侵入された以上、職員室へ急いだ所で無駄だ。それにしてもドアを閉めなかったのは誘い込むためか、それともただの失態か。〉

 中へ入ると、簡単には脱出されないようにドアを閉めて施錠する。それから痕跡を探しつつ、慎重に進んでいく。

 〈エレベーターは下か。〉

 階層が下がるほど、重要な物がある。となれば、エレベーターが下にいると言うことは中にいるという証拠。

 来栖はそこに向かうべくエレベーターを呼ぶボタンを押した。しかし、普通の押し方ではなかった。

 その証拠に、カゴが無いにもかかわらず扉が開いた。

 日常でなら気にならないエレベーターの駆動音も、この静かな地下ではよく聞こえる。それによって接近を気取られる事を警戒した来栖は、ロープを掴んでの降下を選択する。

 〈これを使う日が来るなんてな・・・。〉

 流石に素手では色々と危険なので、防刃手袋と防弾ベストを隠し棚から取り出して装着。手を伸ばしてワイヤーを掴むと、足で扉を閉めて降下を開始する。

 降下中に動き出したら危険と、一気に降下。そうしてカゴの屋根上に到着すると、屋根のハッチを開けてカゴの中へと入る。

 再び銃を持つために手袋が邪魔になるので右手のみを取り外し、床に置こうとしゃがみ込んだ瞬間、エレベーターの扉が開いた。

 「!!」

 来栖の専門は戦闘機。この手のことは専門外な事もあって、扉の前で態勢を整えると言う失態を犯していた。

 「?!」

 扉の向こうには女の姿があった。

 慌てて銃を取り出して構えるが、警戒中の教職員と言う可能性を排除できず引き金を引けない。

 「しまっ?!」

 その大きすぎた隙を見逃してくれるはずもなく、それは来栖の懐に潜り込んで来る。先手を取られた格好だが、体格差に物を言わせて投げ飛ばす。

 しかし来栖は、ここで気付くべきであった。相手にその気があれば、刺されていても何ら不思議ではない。

 まあ本業以外のことなので、そこまで求めるのは酷な話ではあるが。

 「す、すまない!つい反射的に!アナタが来栖翔霧か?」

 その女は両手を上げ、敵意のないことを示す。

 「誰だお前は。」

 けれど焦っている来栖は一層警戒を強める。

 銃を奪われないように間合いを取り、しっかりと拳銃を相手の急所に向ける。

 「私はカレン・カレリアだ。ここへは織斑千冬から依頼を受けてきた。その証拠に見てくれ、ちゃんと入校証を持っている。」

 そういう彼女の首には、『Guest』と書かれた札が下げられている。守衛に渡されるそれと同じもののように見えるが、来栖はストラップの色の違いを見逃さなかった。

 「今日の守衛は女性のはずだが、髪の色は何だった?」

 「いや、これは守衛ではなく――」

 「ワシが手配した。・・・それにしても来栖君が来るとは・・・予想外でしたな。」

 そう言いながら現れたのは――

 「轡木さん?!では、ここへはあなたが?」

 「えぇ。」

 道理で警報システムを無効化できるわけだと納得する。が、腑に落ちないのは。

 「上の扉、開いてましたけど?」

 「何と?!・・・言われてみれば急いでおったから、閉めたか十分に確認していませんな。失礼、ワシの失態じゃ。」

 正規の来訪者ではないが不当な来訪者でもないことだけは確かと、来栖は拳銃をしまう。

 「それより時間がありません。早く上に向かいますぞ。」

 三人はエレベーターに乗り込み上へと向かう。

 「セキュリティーを切っていると言うことは、彼女が学園にいた証拠は無いと言うことですね。」

 「大きな声では言えませんが、その通りじゃ。つまり、君は知らなかったという事じゃ。」

 「了解です。」

 いつものようにF-14に懸架して運ぶ方法が、最も速く届ける方法ではある。しかし、この任務には秘匿性が求められる。空中分離のためには、そこにたどり着くまでの飛行に耐えるためにISを使用しなければならないが、それは全世界に位置を知らせる行為のためできない。だからと言って空港に降りたのでは目立ってしまうし、何より目的地の京都には肝心の空港がない。

 それに、今、来栖まで学園を離れれば警備が手薄になってしまう。一応、現状と変わらないと言われればそれまでだが、空白の時間は少ないに越したことはない。

エレベーターが地上に到着する。三人はエレベーターから降りると、お互いの存在に気づいていないかのようにそれぞれの方向へと歩いて行った。 

 

 

 

 その日の夜。輸送課の一同は、松戸を除き詰め所に集っていた。

 「「「・・・・・。」」」

 しかし、誰も言葉を発しない。重たい空気が漂っていた。

 『見てください!あちらの建物からは・・・あっ!今、またビームが飛びまして、建物に『――んして!逃げて!ここは危ないから!』・・・警官でしょうか!今避難を呼びかけています!危険ですので我々も離れます。』

 撮影隊の中継が途切れ、お天気カメラの映像に切り替わる。画面に映っている範囲の京都は、あちらこちらから火の手が上がっていた。

 この現状を引き起こしているのはIS学園の生徒だ。全てがそうではないものの、行動を起こしたのはIS学園。他人の生命をまるで無視した行動に、一同は呆れと怒りを覚えていた。

 「で、結局。これで何を得るんだ?IS学園は。」

 何度目になるだろうか。柳原は何か良い答えを誰か見つけないだろうかと、ほんのかすかな希望を持ってそれを尋ねる。

 「IS学園は知りませんけど、京都にはある気がしてきました。ハザードマップにISの戦闘時の避難場所を入れる必要性があるって。」

 「無理だな。強襲はISの十八番。どんな避難訓練も役に立ちません。」

 「ですね。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()なんですから。」

 「マーベリック。一丁、京都まで行ってあいつら叩き落して来いよ。」

 「無茶言うな。あんな人口密集地の上空でミサイルや機関砲が撃てるか。」

 このままIS学園のために働き続ける意味はあるのだろうか。そればかりか、やがてはIS学園にいたことで後ろ指をさされるのではないだろうか。

 一同の心には、学園に対する不信感だけが積もっていった。




☆序盤について
京都出身の操縦者がいるならともかく、誰も京都の土地勘がない中でどこに勝機を見いだしたのか。そして、どうして誰も止めなかったかを考えました。結論から言いますと、大半のIS操縦者は競技場でしかISに乗ったことがない、つまり慣れない場所での戦闘のリスクを知らないか、軽く見ていると思われます。そうなると、それを指摘する人間、来栖が不在である必要があり、彼が学園から離れるなら何事かと言うことで、作中の調査を入れたわけです。

☆カレンについて
原作内で、カレンが山田先生のISを運んできたと描写されていました。しかし、どこから運んできたかが不明ですし、只でさえ数に限りのあるIS。それを遊ばせておく余裕はどの国にもありません。となると、IS学園の地下に保管されていた可能性が高いだろうと言うことで、描写してみました。

☆最後の怒濤のアンチのような描写について
これは原作者に対する「お前が言うな」ですね(笑)。
例えば『ISを知り尽くしているはずのIS学園ですら、無人機の襲撃時には無力』は、原作中で『有事の際に、全く役に立たないのが官民一体の避難プログラムだという証左』と書いていることに対する反証です。
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