小さな体となって
私達の
この事に私達三人とも喜んでいたがGVが大学を卒業して、
社会人になってからある問題が発生していた。
私がGVに今までして来た至近距離での観察が出来なくなってしまったのだ!!
GVが寝ている時だったら姿が見えてても問題は無いのだけれど、
お風呂に入っているGVを至近距離で観察出来なくなってしまったのは余りにも痛い代償だった。
『姿を維持出来るようになったのはいいけど、お風呂に入ってるGVを見れなくなるのは辛いよ…』
『貴方はまだいい方よ、シアン?
シアンの記憶の中以外でGVのお風呂入ってる姿、アタシは直接見れてないんだから』
そういう感じで私達二人でお風呂を覗けない事に対する話し合いをしていた。
流石にこの事をGVに相談する訳にはいかない。
よって私達二人であーでもないこーでもないとうんうん頭を唸っていた。
そんな時、モルフォが閃いた。
『ねぇシアン…今いい事思いついたんだけど
私達の姿がGVに見えてしまってるのが問題…そうよね?』
『うん』
『だったらアタシ達、姿形変えられるんだから小さくなればいいと思うのよ』
『!!!!!!!』
小さくなればいい!! その考えは無かった!!
『早速やってみよう! モルフォ!!』
『そんなに興奮しないの、シアン…GVは逃げも隠れもしないわ』
そうやって余裕ぶって私に諭しているモルフォも心なしかソワソワしてるのが分かる。
モルフォもやっぱりGVを直接見る事が出来る可能性が出来て嬉しいのだろう。
私達は
体をGVの手のひらサイズの大きさをイメージして姿形を変化させた。
『わぁ……』
『小さくなるとこうも景色が変化するのね……』
結果的にこの試みは成功した。
小さくなった時の景色はまた違った
まあでも私達は意識を広げる事でGVを感じる事が出来るので視点の変化なんて些細な事だ。
そんな時、本を読み終わったGVが後ろを振り私達の姿を捉えた。
「シアン!? モルフォ!? どうしたんだ、その姿は!!」
GVが私達の姿を見て何かを焦ったかのように驚いていた。
私達の姿を見てここまで狼狽えるGVを見るのは初めてだったので、
GVに洗いざらい全部説明して実際に元の大きさに戻って見せた。
「良かった……シアンとモルフォに何か良くない事があったわけじゃ無いんだね?」
『『ごめんなさい…GV』』
「……いいんだ…二人が無事なら…そうだ、もう一度さっきの姿を見せてくれないかな?
あの時は突然だったから焦ったけど、折角だから良く見てみたいんだ。」
こうGVにお願いされ私達はまた小さくなった。
GVは私達の姿を観察していた。
……なんだか恥ずかしくなってきちゃったな。
モルフォの方もなんだか恥ずかしそうに太ももをモジモジさせてるし…
「…………」
『GV? どう? 私達変じゃない?』
『こんな姿のアタシも偶にはいいでしょ? GV』
「……そうだね二人共、とてもかわいいよ…このまま悪戯してしまいたいくらいに」
そう言ってGVが両手の指で私達の頭を撫でる素振りをしてくれた。
私達はそれを目を細めて受け入れ幸せを噛み締めたのだった。
歌で拾得物を強化
姿の永続化が判明してもう十年が経った。
GVも大学を卒業後、私達との時間を優先する為に、
時間を取られるような仕事を避け低賃金だが働く条件が比較的自由な仕事を選び、
社会人として謳歌していた。
そんなある日、GVは宝くじを購入していた。
『GV? これって宝くじだよね? …ひょっとして、お金…無いの?』
「シアン? ……うん、お金については大丈夫…この宝くじを見てそう思ったんだね?」
『そうよGV アタシもそれを見て心配しちゃったんだから』
「モルフォ……二人共、ゴメン…心配を掛けちゃったね
これは会社の同僚が俺を含めたみんなに購入を勧めてきたのが切欠で、
俺も購入する流れになったんだ
お金については大丈夫、むしろ貯金が溜まってるくらいさ」
私達はホッとした。
私達の事を優先して時間を取ってくれるのはとても嬉しいのだけれど、
それでGVの生活が儘ならなくなったら本末転倒になってしまう。
……宝くじって事は、拾得物に関わるって事よね?
アルケミィライズ、GVに掛けられれば一等賞は無理でも、
三等賞くらいは取れたりしそうだけど…
でもアルケミィライズは
GVには掛ける事は出来ない。
『……! そうだ、モルフォ! ちょっといいかな?』
『どうしたの? シアン 何か思いついたみたいだけど』
『あのねモルフォ、
『アルケミィライズ……あぁ、あの雷撃の波動で五行の金の気を高めて、
拾得物の効果を上げるっていうスキルの事よね?』
『そうそう! 私考えたの
私達の歌でも同じような事をイメージして歌えば同じ事が出来るんじゃないかって思って』
私達はこの
だから私達もGVに何かお返ししてあげたくて色々と考えていたのだ。
今回の件は渡りに船。
早速GVに私達の考えを相談してみてOKを貰えたら実行してみようと思う。
そして暫くの時間が空き、宝くじの当選発表の時間となった。
『始まったみたいよ、シアン、準備はいい?』
『OKだよモルフォ、じゃあ、一緒に…』
『『~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~♪』』
私達はGVに存在する五行の金の気を歌で高めるイメージを胸に歌を歌う。
GVに今までの思い出をくれたそのお返しが出来るようにと心を込めて。
そして当選番号が発表された。
『GV、結果はどうだった?』
『アタシ達が歌ったんだもの、何かしら結果は出てるはずよ』
「………………………………………」
『GV?』
『GV、どうしたのよ? そんな放心しちゃって』
「当たってる……」
『『え?』』
「一等賞、当たってる……」
『『……やったぁ!!』』
一等賞!! 一等賞だよ!! 私達の歌が、GVに届いたんだよ!!!
これで私達、GVにお返しの一つが出来たんだ!! あぁ……嬉しいなぁ。
私達は互いの手をハイタッチしながら喜んだ。
ただGVは複雑そうな表情で今持っている宝くじの番号を見ていた。
「……これをシアンとモルフォにやってもらうのは今後、最終手段にしてもらおう
これに頼りきりになると完全にヒモ扱いになってしまう」
GVは私達の歌の凄さを再確認しながらそう呟いたのだった。
ここまで読んで頂き、誠にありがとうございました。
ここ以降は独自設定のオマケ話みたいな物なので興味の無い方はスルーでお願いします。
※小さくなったシアンとモルフォについて
シアンの小さくなった見た目は、まだ成長する前、つまりGV本編登場時の姿に戻った感じです。
モルフォの小さくなった見た目は、爪で出てきた弱体化したシアンの外見そのままです。