奴らは背中の尻尾のようなもので複数の棒を起点に上下に移動し、
伸びる腕を使って縦横無尽に棒を掴みながら進み俺に体当たりを仕掛けてくる。
その内の数発を貰ってしまったが「フェイクカゲロウ」で無力化する。
しかしそれにより「ブリッツ」の補充が間に合わずに俺はとうとう相手に捕捉された。
俺はとっさに盾を構えてダメージを最小限に抑え、
エクスギアを腕に取り付け両腕にボーダーとボーダーⅡを構え、
ロロと一緒に強気なエリーゼを相手に集中攻撃をしかける。
「くっ…! やってくれる!!
ロロ、こちらと攻撃のタイミングを合わせろ!!
それと俺の腕に取り付けたエクスギアの制御を任せる!!
…今だロロ、行くぞ!! まずは片方を即座に討滅する!!」
『了解! エクスギアの制御、借りるよ! アキュラ君!』
ボーダーによる物理的な弾丸、ボーダーⅡによるレーザー攻撃、
そして腕に取り付けたエクスギアとロロによる疑似第七波動「ブレイジングバリスタ」。
これらが一斉に火を噴きあっさりと強気なエリーゼを討滅した。
しかし…
「うぅ…廻る輪廻が生命を紡ぐ…不可逆の帳を超えて…魂よ、現世に還れ…
「ザァンネンでした~! あはははははははッ!!」
「なんだと!! …いや、奴は命を操る能力の持ち主
この程度の事は想定してしかるべき…ロロ、二人同時に仕留めるぞ!!」
ロロのウェポンゲージは奴がSPスキルを使った隙にもう全快している!!
今度は慎重に同時に削れば…!!
そう思っていた時だった。
「そ~ら! こっちを見なさい! はぁぁ!!」
「!!!!! (なんだ!? 体が動かないだと!?)」
『……っ! アキュラ君!!』
『アキュラ様!
強く体が動くようにと意思をお持ち下さい! そうすれば再び動けるようになるはずです!!』
「ムダムダ!! そ~ら、これでトドメだよ! 坊や!!!」
「ごめんなさい…!!」
奴らの放つクナイが俺の額目掛けて飛んでくる…これを受ければ俺は助からないだろう…
ロロがこの場に居なければの話だがな。
ロロがビットを俺を守る様に展開し、「フラッシュフィールド」が展開。
俺をクナイから身を守る事に成功した。
『させない! 僕はあの時みたいに、アキュラ君の足手纏いにはもうならない!!』
「…この小娘ぇ!! こんな芸当が出来たの!?」
…流石だな、ロロ。
お前なら防げると信じていたぞ。
こんな拘束…あのノワの地獄の特訓に比べれば、如何という事は無い!!
「う…嘘…!」
「
「この程度のお遊びに屈する俺では無い…!! 貴様らのその偽りの輪廻…俺が討滅する!!
ボーダーⅡ、エクスギア、及びロロの全リミッターを解除!!
その身汚れた
『いっけぇーーーーー!!!』
リミッターを外したボーダーⅡ、及びエクスギアから放たれるフォトンエネルギーを、
ロロのビットで増幅する事で解き放つ長距離広範囲殲滅攻撃。
それが
ただし今回の場合は緊急発射モード…範囲と距離はその分落ちる。
だが威力を保持する事には成功している!!
「ありがとう…これで、楽に…」
「こんな所で…!(こうなったら…一か八か
そしてやつら二人を
奴らの二人の体が膨張し爆発を起こし、宝剣のみが残った。
そしてその宝剣に
どうやら能力者の討滅には成功したようだ。
だが、あの転移した宝剣の行方が気になる…
俺は素早く宝剣の破片を拾いエクスギアに収納し、能力因子のサンプルの入手に成功した。
「討滅完了……! ロロ、ノワ、済まない…お前たちのお陰で助かった」
『それほどでもないよ~♪ それに僕はアキュラ君を守るためにここに居るんだからね!
このくらい出来て当然さ♪ (良かった…アキュラ君が無事で、守れて、本当に良かった…
僕はもうアキュラ君の足手纏いなんかじゃないんだ…!)』
『お見事でした、アキュラ様
…流石に今の戦闘で消耗が激しい様子…ヒーリングの使用を推奨します』
「もうやっているさ、ノワ…もうここでやれる事は全てやった、これより帰投する」
そうして俺達は宝剣の能力者を相手に勝利し、帰還した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
僕はジーノの遊びの無い的確なナビゲートを受け、
「力」を使い道中で小さな宝石を拾いつつ、
壁を撥ねる様に奥へ奥へと進んでいった。
既に明かりは付いており、通り道に邪魔なビーム
「力」を用いて強引に突破。
真っ暗な箇所も「力」を使い視界をクリアにして急いで奥へと進んでいく。
その道中、辺り一面に散らばっているゾンビと思わしき化け物の破片に、
未来のシアン達が怖がっている想いを感じた。
『ゴーストは居なかったけど、ゾンビが居るなんて聞いてないよぉ! GV~~…』
『ゾンビ怖い…気持ち悪い…GV…アタシ、怖いよぉ…』
「…………(シアン達の怖がっている想いが伝わってくる…
ゴメン、必ず埋め合わせはするから、今は少しだけ我慢して欲しい!)」
『GV! 次はそのまま真っすぐ進め! 急がねぇとあの子が!!』
「……っ! ジーノ! もう戦闘が始まってるみたい!!」
『なんだって!! ネームレス、今すぐ介入を…
いや、姿を消してその戦いの様子を見ていてくれ
まずはエリーゼって子が正常な状態なのか確かめる!』
「了解! ジーノ、エリーゼの相手は恐らくあのアキュラよ
…その付き人のメイドに私の隠蔽が捕捉される恐れがあるの
だからここからは通信を切るわ」
『了解だぜ! …ここからはネームレスの判断に任せるぞ?
だけどお前がどんな選択をしても、俺はお前を恨まねぇ
…頼んだぞ、ネームレス』
そうして通信を切り、僕は身を隠しながら
アキュラとエリーゼの戦いの様子を見る。
どうやらまだ始まる寸前だったらしく、お互い無傷な状態であった。
…あのアキュラのそばに居る女の子…
あの時研究所のデータを手に入れた際にあったロロの
しかしアキュラの奴…この世界では僕の妹では無いけれど、何て恰好をさせているんだ!
そう思っていたその時だった。
(エリーゼと思わしき能力者が増えた…!
別の人格が、第七波動を媒介に実体化しているのか!? 流石は命を操る能力者と言った所か…)
そうして役者は揃い、戦いは始まった。
戦いはアキュラが最初から押しており、
エリーゼ達の内の片割れがあっと追う間にアキュラ達の一斉攻撃に沈んだ。
だが…僕は命を操る能力者…その真の力を垣間見る。
「うぅ…廻る輪廻が生命を紡ぐ…不可逆の帳を超えて…魂よ、現世に還れ…
「ザァンネンでした~! あはははははははッ!!」
「なんだと!! …いや、奴は命を操る能力の持ち主
この程度の事は想定してしかるべき…ロロ、二人同時に仕留めるぞ!!」
生き返った! …そうか、これが
…これではあの元凶ともいえる強気なエリーゼを始末して、
本人格であろう弱気なエリーゼを保護する事が出来ない…!
それに…あの子は、生きる事に疲れ果てている様に見える…
一体エリーゼは、どれだけの地獄をここで体験してきたんだ!?
皇神の連中め…!!
ここで仮に僕が助けても、命を操る能力を持つが常に皇神に追われ続ける運命しかない…
それに
そんな事、永遠の命という欲望に目のくらんだ相手には通用などしない。
結局再び攫われ、力を失った事が判明した瞬間殺されるだけだ。
…このまま、アキュラに倒された方が彼女にとっては幸せなのかもしれない。
すまないジーノ…僕は彼女を助けられそうもない…
アキュラがしくじった場合、僕がこの手で引導を渡す!
そう考えてた時、アキュラが突然石化し、身動きが取れなくなってしまった。
「そ~ら! こっちを見なさい! はぁぁ!!」
「!!!!!」
『……っ! アキュラ君!!』
『アキュラ様!
強く体が動くようにと意思をお持ち下さい! そうすれば再び動けるようになるはずです!!』
「ムダムダ!! そ~ら、これでトドメだよ! 坊や!!!」
「ごめんなさい…!!」
アキュラの額にクナイが真っすぐ迫ってくる…
だがそれをロロが雷撃麟を再現したバリア「フラッシュフィールド」で完全に遮断する。
そしてアキュラは自力で拘束を解き、エリーゼ達にトドメを…死と言う安らぎを与える。
「この程度のお遊びに屈する俺では無い…!! 貴様らのその偽りの輪廻…俺が討滅する!!
ボーダーⅡ、エクスギア、及びロロの全リミッターを解除!!
その身汚れた
『いっけぇーーーーー!!!』
「ありがとう…これで、楽に…」
「こんな所で…!」
…これで良かったのだろう。
光に飲まれる瞬間、あの弱気だったエリーゼは安らぎに満ちた表情をしていた。
もうこれで彼女は皇神から開放されたはずだ。
アキュラ達は宝剣の欠片を回収し、帰還する。
アキュラ達が帰還した後、僕はジーノに通信を送った。
「ジーノ、こちらネームレス…」
『…その様子じゃあ、ダメだったんだな?』
「うん…ゴメン、ジーノ…私、助ける事が出来なかった…!」
『気にするな…とは言えねぇな
これはネームレス、お前が最善だと思って選択した事だ
俺はお前のその選択を信じるぜ』
「ありがとう、ジーノ…詳細はそっちに戻ってから報告するわね」
そういったやり取りを終え、僕はミッションを終了し、帰還するのだった。
ここまで読んで頂き、誠にありがとうございました。