GVはジーノさんからミッションの詳細内容を尋ねた。
「それで、今回のミッションの内容は?」
『今回の依頼は皇神のデータバンク施設へのハッキングによるデータの奪取だ
その施設には、皇神が研究してきた能力者の臨床データが保管されてるらしい
…もしかしたら、シアンちゃんのデータもそこにあるかもな…』
「能力者の研究データね…今の
『ネームレスは最近その情報を集めてるってアシモフから聞いてたからな
此方としても、渡りに船だと思って依頼したんだぜ?
とりあえず皇神による実験で苦しめられている能力者達の居る施設、
その場所の把握をする為に必要なデータをぶっこ抜いてきてくれ
フェザーからのミッションだけを考えるならそれだけでいいぜ
…まあ、それ以外の情報についてはネームレスに一任するけどな
あのデータバンク施設、
今回のミッションはデータの奪取が目的…GVはネームレスとして依頼を受ける事となった。
GVはショップに今まで手に入れた素材を売り払い、新しい装備を整えた。
その素材の中には桜咲家からの横流し品も含まれており、
「ヒヒイロカネ片」や「超臨界ブラン電波動」等と言う良く分からない物も含まれていた。
でも「セラフリング+」「霹靂の指輪+」「神盾のペンダント+」等の強力な装備が手に入り、
ダートリーダーの受雷針カートリッチも新たに「オロチ」を入手した。
でも今回はネームレスでの出撃な為、これ等の装備はお預けとなってしまったのだけれど…
よって、今回の装備は第三海底基地のミッションの時と同じ様に
「再起のレンズ+」×2 「フェザー製リング」「不屈のペンダント改+」、
そして銃は「ダートシューター」。
これらの装備で今回のミッションに挑む事となった。
そして光学迷彩、及び第七波動防壁を展開し指定されたポイントへと向かい、
GVは無事目的の施設へと侵入することが出来た。
その場所は巧妙に隠されており、
今までGVやフェザーが察知出来なかったのにも納得がいった。
(こちらネームレス、潜入に成功したわ)
(おう、流石「陽炎」の二つ名を持つだけあるぜ、ネームレス)
(…その二つ名、私初めて聞いたんだけど?)
(そりゃあ俺が今付けた二つ名だからな
光学迷彩を多用しているネームレスには合ってると俺は思うんだが?)
今回の通信はモニカさんの能力を経由した物。
なので余計な音を立てずにジーノさんと通信が可能なのだ。
…私はジーノさんの言う二つ名は似合ってると思うな。
「陽炎」のネームレス…うん、悪くないかも!
私がそう思っている内に、GVの前にリニアリフトが行く手を阻んだ。
(これは…リニアリフトね…)
(
ネームレス、お前何か突破手段はあるか? 無いなら一度撤退するのも手だと思うぞ)
(…一応、今思いついた手段はあるわ
それが無理だったら撤退させてもらうわね)
そうしてGVはリニアリフトへと真っすぐに歩み、そのまま
…えぇ!? GVがユーレイみたいにすり抜けちゃったよ!! どうなってるの!?
(はあ!? おいおいネームレス、お前今何やった?)
(リニアリフトを「力」を利用して突破したのよ
…この「力」も第七波動と同じくイメージが重要なの)
(どんなイメージがあればこんな事を起せるのかねぇ…
やっぱチートキャラだよな、ネームレスは)
私達はGVにどうやって先ほどの現象を引き起こしたのかを想いを乗せて尋ねた。
それによると、GVは「相州戦神館學園八命陣」にある「邯鄲の夢」、
その中の「解法」の
…これって、GVはペンダント無しでカゲロウが出来るようになったって事なのかな?
それを考えるととてもいい事だと私達は思った。
何しろGVは再び攫われた私達を助けに行く際、
でもこの「力」によるカゲロウ、やっぱり燃費が悪いみたい。
一度発動させると一気にEPエネルギーが半分ほど消費してしまうようだ。
ペンダント込みのカゲロウの方がずっと効率がいい。
でもこちらにも利点があり、こうして障害物を透過出来るのは、
こちらの「力」によるカゲロウでの専売特許とも言えるだろう。
そうしてGVはリニアリフトを透過し、その先にあった警報装置にも見つかる事も無く突破し、
その先に居る皇神兵達にも気が付かれる事も無く先へと進んでいく。
そして世界中に点在する皇神関連の施設のデータを集めた膨大な数のデータサーバー、
それが近距離から視認できる所まで潜入出来た。
その先は天井から物凄い電磁場が出ているエリアに差し掛かった。
(ネームレス、天井から物凄い電磁場が出てるぜ
雷撃麟でもあれば天井に張り付けると思うんだが…)
(生憎、今の私では使えないわね
まあ、「力」を使った移動方法で大丈夫そうだからこのまま行かせてもらうけど)
(…しかし、データバンクだっつーのにこんなに電磁場バリバリでいいのかねェ)
(…昔の情報媒体は電磁気に弱かったのよね
これってつまり、外部への情報の流出を防ぐ願掛けみたいな物じゃないかしら?)
(あぁ、そういう考えもあるんだな…っていうか、ネームレスも案外こういう事に詳しいのな
昔の記録媒体が電磁場に弱いなんて話、今では知ってる奴は少ないんだぜ?)
GVがこの事を知っているのは前世の知識から来るものだ。
今のこの世界の主流な情報媒体は電磁場などに対して強く出来ており、
より頑丈で信頼性の高い物となっている様だ。
その様な会話をしながらGVは道中で小さな宝石を見つけ、それを回収した。
…これでこの宝石が七つ揃った。
この七つの宝石で出来た、私達の手作りのペンダント…
このペンダントが後のGVの命を辛うじて繋ぎ止める命綱として機能する事となる。
(それにしても大層な警備だな…壁の彼方此方に機銃がびっしり敷き詰めてあるぜ
おまけに見慣れない無人機械に、最近装備が更新された皇神兵がわんさかと居やがる…)
(皇神はこの国の政界にすら影響を及ぼす大企業、
その機密データを保管するこの場所はなんとしても死守したいのでしょう
…これを正面から突破するのは骨が折れそうね)
(ネームレスもそう思うか…これはちょっと、俺は遠慮したいぜ
お、どうやらメインサーバーのある部屋はあそこの様だ
…ここからが本番だぜ? ネームレス)
そうしてこの施設の過剰とも言える防衛体制を突破し、
GVは目的の部屋のメインサーバーに突入した。
(メインサーバーは…問題無くアクセス出来るわね
…先ずはフェザーへのミッションを優先するわ)
GVはメインサーバーにあるプロテクトを
データを引き出せる状態に持ち込んだ。
そして能力者達が捕らわれている研究施設の情報を引き出し、
そのデータをモニカさんの能力経由で送っていく。
その時丁度モニカさんもアシモフさんのミッションのオペレートが終わり手が空いたので、
モニカさんも会話に参加しつつ、
GVから送られてくるデータをジーノさんと一緒に解析していく。
(おまたせネームレス、ここからは私も参加するわ)
(助かるわ、モニカさん)
(お、このタイミングでモニカが来てくれたのは助かるぜ
何しろネームレスから送られてくるデータが俺の予想以上に多いんだ
もう少しで根を上げちまう所だったぜ)
(全く、ジーノったら情けない…まあでも、この量は確かに多いわね
ジーノだけだったら根を上げるのも頷けるわ
それにしても…私達の予想をはるかに超えているわね
この施設と、そして被害にあってる能力者達の数が…)
(あぁ、こりゃあひでぇなんてもんじゃないぜ)
そうしてGVはこのデータサーバーにあったフェザーが必要な情報を引き出しきった。
そして、いよいよそれ以外の情報を引き出す作業を開始した。
その事でまず驚いたのがこの世界、
どうやら
以前宝剣の情報を集めていた時も同じ単語が出ていた。
私達はこの呪術とかそういうのは皇神によるカムフラージュを兼ねた隠語なのだと思っていた。
だけどそうでは無く、実際に存在するみたいなのだ。
…第七波動が発見される以前、生命の波動には第一から第六
そして、
この第七波動を皇神は秘蔵する呪術や陰陽道を第七波動の制御に利用した事で、
一躍第七波動研究のトップに躍り出る事となり、今のこの状況へと繋がっていったのだろう。
…この世界、私達が思っていたよりもずっとファンタジーな世界だった。
それに歴史上の「聖人」や私達の見た事が無い「霊獣」等よりも階梯が上な
第七波動能力者が受け入れられない人達がいる理由が何となくだけど見えたような気がした。
そしてこの情報を知った事で、GVのラムダドライバの正体が見えて来た。
GVは
恐らく、
この第一から第三の波動は人間や動物ならば誰もが持つ波動。
生命の根源に位置する波動なので、その分出来る事の幅が広いのだろう。
だけど幅が広い分その力は微弱で、本人も自覚できない程に弱い。
その問題を
その結果が今のGVであり、アシモフさんなのだ。
そしてGVは、引き続き情報を引き出し続けていくのだった。
ここまで読んで頂き、誠にありがとうございました。
ここ以降は独自設定のオマケ話みたいな物なので興味の無い方はスルーでお願いします。
※第一から第六の波動について
これはガンヴォルトの前日談のお話である「陽炎のメモリア」と呼ばれる、
Webラジオ「インタラクティブウェーブ」にて配信されていた小説にあった情報です。
この世界は近未来なのに実にファンタジーな世界です。
一説にはぎゃる☆がんの未来のお話がガンヴォルトである説もあるらしいです。
※ラムダドライバの正体の件について
この二次小説内では第一から第三の波動を、
蒼き雷霆で増幅する事で発現している力と設定しています。
詳細はこの話を読んだ通りです。
…何時か書いてみせると思っていたクロス要素を含んだ設定をやっと吐き出せました。
まあ、ガバガバなのはお約束ではあるのですが…