朝、いつもの顔ぶれが揃う。
昨日のこともあり、少し遅れ気味だ。
ボーっとしながら待つ。
鈴がやってくる。
「遅くなった!」
「急ぐ」
「早くしないと遅刻だぞ」
慌てて食べ始める鈴。
その様を見て真人が言う。
「俺の筋肉に物を言わせて口の中に一気に詰め込むというのはどうだ」
「うるさい、馬鹿がうつる!」
「いやまて、筋肉までうつるとしたら、それは魅力的じゃねえか?」
「きしょい!」
ちょっと想像してみる。顔だけ鈴のままの筋肉ムキムキのマッチョが何故か神輿を担いでいる姿が見えた。
……気持ち悪い。食欲無くしそう
まぁ僕は既に食べ終わったから食欲なくしたからといって問題はないんだけど。
と、鈴が何かに驚いたような顔をした。見渡すと僕の目にも映った。
「……虫」
「鈴、どいてろ」
謙吾がもった割り箸の持ち手の部分で虫を捕らえた。
手で潰すのは簡単だけど、割り箸で掴むのはすごい。
「おお~」
「……そのまま離せよ」
「ん……ふんっ」
対抗心を燃やしたらしい真人が謙吾のように虫を仕留めることに挑戦する。
ちなみに虫は一度捕まえられたというのに元気に近くを飛び回っているみたいだった。
「見えたっ! おらあっ!!」
その言葉に違わず無駄な、無駄な筋肉によって放たれた渾身の右ストレートは虫に炸裂した!
フラグだと思ってたのに。
そしてその一撃を受けてしまった哀れな虫は、そのまま落下して…………謙吾の味噌汁のお椀に入った。
…………うわあ。
沈黙が流れる。
そして。
「やんのかこらあっ!!」
「真人が先に切れた!?」
「やってやろうじゃないか」
そうしてバトルが……。
「まぁまてお前ら」
始まらなかった。
「?」
「なぜ止めるのか、という顔だな。教えてやろう」
そうもったいぶった言い方をして、時計を指差す。
「遅刻する」
今から走っても間に合わない時間になろうとしていた。
担任は時間に割りと厳しいのだ。それ以外は結構ゆるいけど。
渡り廊下を全力疾走。
「っ、おく、れる」
「ったく誰のせいだよ」
「お前だお前!」
「おかげでみんな遅刻だよ!」
このままじゃ多分間に合わない。
と考えていると、恭介がなにやらショートカットしようと提案し、道を外れることに。
「謙吾、真人。二人とも向かい合って手を組め」
ぶつくさ言いながらも二人が原因なのでしっかりと手を組む。
「そして鈴がそこを踏んで飛べ」
「はぁ?」
「そうして窓をくぐれば教室、というわけだ」
「そ」
「よし、行け!」
バカ二人でタイミングを計って…投げた!
「いっくぜーーーっ!!!!」
「おおぉぉーーーーっ!!!」
ものすごい勢いで飛んでいく鈴。
「ぎゃああぁあぁーーーーーー!!!!!」
絶叫が耳に残るも小さくなる…。
「これ…」
「高すぎじゃね?」
「屋上越えたな」
「落ちてくるぞ!」
「っ! 組め!」
「お、おおっ!」
「もう一度だな!」
ちょうどよく落下するタイミングで…
「いっ!」
「せーのっ!」
「はぁっ!!」
飛び上がる!
運よくちょうど教室の窓の前に来るタイミングで鈴をキャッチ!
「あんど…」
「なにっ!?」
「しゅーとっ」
「このボケーっ!!」
教室の窓に入るように投げ入れた。
あのまま落下するよりは安全だと思う、うん。
くるっと体勢を立て直して…真人を踏んづけながら着地した。
「ぐはっ!」
「みっしょん…」
「コンプリートだ!」
「いやいやいや」
親指を立てて理樹にむけて誤魔化す。
ついでに意識が少し飛びかけてる真人の脛を蹴っ飛ばす。
「ぐおーっ! なにすんだこらぁっ!!」
「筋肉、足りない、悪い、僕、悪くない」
「なんだとぅ、脛に筋肉が足りなかったのかっ! よしっ、次は脛を重点的に鍛えるぜ!」
「いやいやいや」
脛を重点的に鍛えて弁慶の泣き所を鍛えられるとは思わないけど、真人だし、できるできる(無責任)。
「さて、行くか」
こうして僕たちはのんびりと向かうのだった。
数分後
「思いっきり過ぎじゃこらーっ!!」
「ぐえっ、つ、次はもっと加減します……」
「次なんてあるかーっ!!」
ごもっとも。
「お前もいきなり投げるとかなに考えとんじゃーっ!!」
「(ひょい)はしたない」
「誰のせいだと思っとるんじゃボケーっ!」
怒られてしまった。謎。
「いやいやいや」
理樹、ついに地の文にまで突っ込みをいれる。
理樹のツッコミレベルが上がった!てーれってれー。
ネタが上手く思いつかずとりあえず途中までだけど投稿しました。
このままゲーム路線で行くか、今からでもアニメ路線でいくか悩んでます。
次回も大分先になると思います。