トータル・イクリプス Cold of united front【凍結】   作:ignorance

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なんやかんやの二ケタ到達。


stage 10

ラトロワと別れ、自部隊のハンガーに戻ってきたイムヤは違和感を感じた。

本来4機のみの部隊なのに5機目が存在しているからである。

その違和感に対し、誰よりも早く駆けつけたのはいつものアイツだった。

「オッス。やっと来たか」

「…おまえ、あれは…」

「そうだな、Su-47 ビェールクトの試作機。プロトタイプって言っても間違いじゃねぇな」

「生産体制は整ってない、ロールアウト前の機体だろう、あれは」

「そうだな。ビェールクトはまだ生産体制は整ってない。だがこいつはロールアウトはされてんだよ。不具合のせいで使い物にならないやつを貰った」

「足は使えるか?」

「機体自体にゃ問題はなかった。OSとの相性が悪かったみたいでね、これから不知火に組み込むよ」

「そうか…」

イムヤは自分の想定より早い段階の状況に入り、自分の計画を少し考え直すことにした。

その沈黙に対し良佑は部隊で噂になっていることは聞きたくなった。

「それとよ。お前、この基地に女がいるんだってな」

「…(未来の)妻だよ」

「そうか、そうか。妻か。…妻!?奥さんいんの!?」

「ワリぃかよ。お前らより年喰いだからいったっておかしくはねぇだろ」

「…あんた年いくつ?」

「42」

「…奥さんは?」

「おそらく42」

「付き合ったのは19年くらい前」

「…あんた、あんな綺麗な奥さん、よく放置出来たな」

「アイツがそう簡単に男に靡くかよ。初めてあったときに右ストレート貰ったからな」

「もう、何も言わねえよ」

「そう言ってもらえると頼む。とっとと作業に移ってくれれねぇと不知火が使い物にならねぇからな」

作業に移ろうとした良佑が不意に口を開いた。

「…なぁ。不知火って言うのやめねぇか?」

「かまわねぇがどうしてだ?」

「コイツはもう不知火じゃねぇよ。不知火によく似た別の機体だ」

「そうだな。それじゃあ不知夜(いざよい)でどうだ?」

「十六夜じゃなくていいのか?」

「ああ。元は不知火だからな」

「そっか。それじゃ、コイツは今から不知夜だ」

良佑は納得したと同時に動き出し、不知夜の脚部の分解とビェールクトの完全分解整備を指揮し、行動を開始する。

1人のこったイムヤは自室に戻り、休息を始めるようにした。おそらく一週間以上は実践には参加できないだろうが、自部隊の整備班の腕をみてると一週間以内で終わらせてしまいそうな気がする。

イムヤはこの休息でまた夢を見ることになることを理解していた。この一週間、彼女(ラトロワ)との出会いを思い出すかのように夢を見ていたからである。

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