トータル・イクリプス Cold of united front【凍結】 作:ignorance
「それがコレだ」
ラトロワはおもむろに黒塗りのトカレフを取り出した。外見は見事に整備されているがグリップにはまだ傷跡が残っていた。
「ふ〜ん。じゃあコイツはやっぱりお前のか」
「何?」
ラトロワが聞き返す前に、イムヤは銀色のトカレフを取り出した。弾倉を取り出し、自決用の一発が入っていることを確認する。
「恐らく、あの時からほとんど変わってないぜ。俺がチョクチョク整備しているくらいだしな」
そこまで言うとラトロワに抱きつかれる。
「…貴様は馬鹿だ、大バカだ。何も考えてないクセにそういうところばかりしっかりしている」
「悪かったな。何も考えてなくて」
「いや、いい。貴様らしいからな。そういう所に惚れたのかもしれん」
二人の唇が重なる。時間が経つにつれ、友人同士の軽いキスから愛する者同士の深い接吻に変わっていった。
彼らの同期は数少なく、それこそBETAが地球に到来してから戦線に立ち、戦って死んでいった。二人のように五体満足で生き残るのは稀である。
2、3分過ぎて唇を離した。
「…積極的過ぎ」
「いいだろう、別に。こんなにキスしたのはあの時以来なのだから」
「それもそうか。なら、少しだけお節介をさせてもらうぞ」
「なんだ?」
「明日、この基地に向けてBETAの地中侵攻。それと光線級の出現、気をつけろよ」
「コード991は厄介だがここでは光線級は確認されてないぞ」
「だからといって明日も出ないと言う確証もないだろ。覚悟しとけ、失いたくないのならな」
ラトロワはイムヤの瞳の中を覗いた。
嘘一つない、真実を告げる彼を疑いたくなかったからこそ確認しておきたかった。
「その言葉に嘘はないな」
「ああ。少なからず上層部よりは信用できるぜ」
「フフ」
「ンだよ。なにかおかしいか?」
「いや。どうせなにか仕掛けているのだろう。お節介で自己犠牲の亡霊さん?」
イムヤはバツの悪そうな顔をそむけた。どうやら図星のようだ。
「それだけわかれば十分さ。…次に会えた時…、その………シないか?」
イキナリの爆弾発言に互いに膠着し、赤面通り越して真赤に染まり、湯気まで上げる始末。それでもイムヤは口を開いた。
「それまでの間に死んだり傷ついたりすんじゃねぇぞ。お前は俺の女だ、もう二度と失ってたまるか」
「言ってくれるじゃないか。だが、口約束では不十分だ。だから…キスしてくれないか?」
「…分かった」
再び唇を重ねる。先程とは違い、本気で相手を信頼し、相手を想うキス。
二人だけの少しの時間をたっぷりと堪能した。
ヒドイな。
なにがって?
キャラ崩壊がヒドい。
暴走がヒドい。
甘っすぎる。
三人称描写もっとうまく書けるようになりたい。
なにやってんだよ、オレ。
次回、多分戦闘パート。