トータル・イクリプス Cold of united front【凍結】 作:ignorance
「今日は何も組み込まれていない。観戦という形ではあるが、各隊の特徴なり癖なり見つけていくことで当たったときにこちらが有利に進めるようにするのが今日の仕事だ。意見ある奴は」
「はいはーい。イーダル小隊の戦闘時間が少ないのでどうにもなりません」
「あの部隊はトップの
「隊長。アルゴス小隊はどう見ますか?」
「
「近々くるアメリカの部隊は?」
「教導隊、インフィニティーズ。
現在、スコーレスト小隊のブリフィーングルームでは開発部隊と整備兵とともに各隊の情報交換、つまり対策を練っていた。
指揮を執っているイムヤが中心的だが良佑も助け舟を出してたりなどいつも以上に総出で行われていた。
「バオフェン小隊は…」
「突撃系。こっちからノッてやってもイイ」
このやり方はイムヤや良佑が帝国の時にやっていたやり方だが、案外すんなりと受け入れられた。日帝とソ連の混成部隊のスコーレスト小隊らしい。
「隊長、時間です。始まります」
「対策会議止め。会議を元に各隊を見ていくぞ。市街地戦で各隊がどこまでやれるか、見てやろうぜ!」
全員が席につく。前面の大型スクリーンに今日の一戦目が映し出されていた。
「それでどう見る?イムヤ」
「予想よりつよいな、バオフェン小隊。単純だと考えていたが彼らの連携機動は目を見張る物がある。それに合わせて77式が厄介になる。あの速度で一撃が重いとなると勢いのままに持っていかれる可能性だってありえる」
「74式じゃ辛いか?」
「機動戦となったらな。立ち会いとなったら話は別だが」
「そういう機会はないってか」
「だな」
今日の一戦目のドゥーマ小隊とバオフェン小隊の試合後の会議自体は終わっていたがイムヤと良佑は二人で続けていた。
部隊としての対策は既に練ってはいるが近接戦を行う確率が高いイムヤにはこの会議も必要になってくる。
「それでどの装備で行く?」
「それは決まっている。フォルケイトソード一択だ」
「あの死神の鎌か。整備兵泣かせだねぇ、お前も。だが、長時間は戦えないぞ。いや、それこそ一撃必殺同士の武装ってわけか」
「ああ。そういうことだ。不用意に手の内を晒すくらいなら…「大尉!アメリカの部隊が来ましたよー!」
「…了解。先行ってろ」
「はい!」
「まぁ、そういうこった」
「インフィニティーズねぇ。お前の元の部隊だろ。なんか情報ねぇの?」
「元ではない。俺たちの部隊を元にして出来た部隊だ。彼らと俺はあまり関係ない。だが、対策がないわけではない」
「マジか!で、それは」
「アレしかない」
「…マジか」
良佑はげんなりとなるしかなかった。
アレは不知夜と『IGNIS』があってこそ使える秘密兵器。対光線級、ステルス機として作ってあるものの短時間の使用制限と使用後の完全分解整備。そして
「衛士自身がミンチによりひでぇことになる。それはテメェだって知ってんだろ!」
「そんなこと百も承知だ。そうならないよう創ったのが不知火・壱型乙、そして不知夜じゃねぇか」
「年考えろよ!内蔵イカれたっておかしくねぇんだぞ!」
「そうだな。だがまだ死ぬ気はねぇ。最悪00ユニットにでもなるさ」
「勝手にしろ。明日命日にならねぇことだけは祈っとくぜ」
そういうと良佑はブリーフィングルームから出ていった。
「分かっているさ。でもな、あと少し。あと少しなんだ、俺の目的、俺の夢、俺が生きている理由。それを終わらせなくちゃいけない。そのための起動実験。ここは足がかりでしかない」
かつて日帝にいる国連兵が起こしたアレの第一段階。それは悲惨な結果となって終わった。
吹雪3機に搭載された『IGNIS』を起こしたバカ三人がやらかしたこと。
吹雪は墜落。機体全部がイカれ、三人は即死。ただし管制ユニットの中で見るも耐えない姿となって。
それ故にイムヤは近衛でなくなった。すべての責任を負う形で。
「あと少しだ。ここを乗り越えて、アイツと決着をつける。それで