トータル・イクリプス Cold of united front【凍結】   作:ignorance

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stage 26

「待て!それ以上は、行くな!ラトロワ!」

 

『これ以外に道はあるまい。後を頼んだぞ!イムヤ!』

 

Γ標的の衝角腕を止めるべくの自爆。

残る2機の不知火・弐型でヤツを討たなければ人類に勝ち目はない。

怒号とも咆哮とも言えるこえを上げてイムヤはΓ標的に挑んだ。

 

 

 

 

 

「…ハァ…ハァ…ハァ。またかよ、また俺は。まだ俺は何もなし得てないのか」

 

Γ標的の残骸の上に立つ黒い不知火・弐型の中でイムヤは愚痴を零した。

前と何ら変わらず、変えられず。ただ、仲間たちが死んでいくのを許してしまう自分が許せず、未だに過去に囚われる自分が嫌いだった。

 

「クソッ!クソッ!クソッ!………クソッタレー!!」

 

コンソールを叩き、全ての通信状態が切れている不知火の中で吠えた。

 

 

 

 

 

 

 

「………ッ」

 

医務室らしき場所で目を覚ます。気分は最悪としか言いようがない。

 

「どうやらあの夢を見ていたようだな。半日で起きたのは褒めておく」

 

隣にいたのは良佑だった。不知夜の整備中であろうに関わらずいることに驚いた。

 

「ダメだな、俺は。まだ何も…「変わりましたって言って変わったやつがどこにいる。変わろうとして変えられるやつがどれだけいる。アンタはあんたのやり方でやればいいさ」

 

「…」

 

何も言えないイムヤに良佑は告げる。

 

「帝国に戻るぞ。例の彼が近々来るだろう?少なからず不知夜の強化につながるからな」

 

それに不知火より強い不知夜にやれないことはない。と続けて良佑は医務室を出た。

 

「弱いな。俺は」

 

 

 

 

 

「ったく。どうすんだこれ?」

 

良佑は格納子でぼやいた。

目の前には解体された不知夜本体ではなく、IGNITIONシステムによって剥げたり、溶けたりしている各部装甲だった。

当の不知夜自体はフェイズ2‘のパーツを流用することでいつでも出撃できるようにはなっていた。

 

(しかし、あちらで処分しきれないものになるとこっちで処分…待て。まだフェイズ2の不知夜ではIGNITIONシステムは活かしきれていない!この廃装甲とデータ、それと横浜の魔女の頭脳があれば不知夜はフェイズ3となることだってできる!そうなれば不知夜はラプターを軽く凌駕することの出来る戦術機…)

 

「廃装甲は処分せずにこちらで保管する。横浜に持ち帰るぞ。各員、急げよ。アイツが起きた今、そこまで時間はないんだからな」

 

開発副主任として、整備主任としてより、上を目指そうとしてるところはどこに行っても変わらない、どこの国の整備主任でも同じことを考えただろう。

そして目指すは頂。全てを圧倒する機体を目指して。

 

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