トータル・イクリプス Cold of united front【凍結】   作:ignorance

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8話にしてまだ原作キャラと関わってないって結構問題じゃないかな?


stage08

一週間は短いものですぐに過ぎ去っていた。

この一週間で変わったものは多く、3機のラーストチカの内、1機はフルクラムに改修されていた。接近戦を主とするクラリッサの機体で間違いはない。残った2機も各部改修が施され、単に見ただけならラーストチカとわかるものは少ない。

それをすべてこなした整備士もある意味化物かもしれない。

壱型乙はそこまで変わらず、ナイフシースがモーターブレードに変わった程度だった。

 

国連合同運用試験第一次派遣のため、移動している中、3人は良佑から各機の細かい点の説明を受けていた。

「これがこうで…、あれがそれで…」

良佑の説明は熱を帯びると長くなるので説明を受けていたクラリッサは死にそうな顔をしていた。

(このまま何事もなくつけばいいが…)

甘い考えはこの時代、邪魔なものでしかない。BETAの動きは予測できないため、出撃して5分足らずで落される者も多くはない。

考え事をしていると艦内で警報が鳴り響いた。

「スコーレスト小隊!各員ハンガー集合、出るぞ!」

4人が一斉に走り出す。

死にそうなクラリッサの顔がすぐさま、笑顔に変わっていたことは見なかったことにした。

「全機、いつでも出れるか?」

全員が乗り込み、出撃準備に移る。

『スコーレスト2、問題ありません』

『スコーレスト3、いつでも』

『スコーレスト4、いけます!』

それぞれからの返答が来る。

「CP、こちらスコーレスト小隊。とっとと出るぞ、情報寄越せ!整備班、退避しろ」

4機が甲板に出ると同時に跳躍ユニットに火を入れ、翔び立った。

『こちらCP。スコーレスト小隊、現在ドゥーマ小隊と護衛のジャール大隊がBETAの掃討にあっている模様。ですがドゥーマ小隊の方が…』

「そんだけわかりゃ十分。スコーレスト2、3、4はドゥーマ小隊の撤退支援。終わり次第、BETAの掃討に移れ。俺はこのままBETAを叩く」

『『『了解!』』』

1機と3機に別れ、各個の位置に移動する。

 

「いやがっな。クソ野郎ども」

A-97突撃砲2門が火を吹き、小型種を吹き飛ばしていく。

「!」

BETAの群団の中に単機、片腕で近接戦闘を行う機体(Su-27)を見つけた。

すぐさま跳躍し、襟元を掴み、BETAと距離を取る。

『誰だ、あんた?』

「そんなことはあとでいい。いい戦い方をしているな、ボウズ。だが片腕で近接戦闘をするのは無謀に等しいぞ」

『五月蝿い!試験小隊がいなければ問題はなかった!』

「そうか。じゃあ詫びとして俺なりの近接戦闘を見せてやろう」

突撃砲を離し、背部兵装担架が展開、74式近接戦闘長刀を2刀、掴む。

ボルトが炸裂し、振り下ろされる。

「よく見ておけ」

『えっ…』

跳躍ユニットを吹かしBETAの群団に突っ込む。

一刀を要撃級の感覚器に突き立て、勢いで小型種を薙ぎ払う。長刀を手放し、モーターブレードを展開、側面から突撃級の肉体を切り裂く。次々と突撃級を撃破し、距離を取る。

シュラーブリクの横に戻り、突撃砲を拾い上げる。

「突撃級がいなけりゃいい的だからな」

突撃砲が火を吹き、BETA群に穴を開けていく。

戦況のマーカーが少しづつ減り、残り2割を切ったとこで突撃砲が動きを止めた。

「弾切れか。まぁ、いいか」

すぐさま投げ捨て長刀を引き抜きに行く。抜いた力を利用し回転、薙ぎ払う。

続けざまに手短な奴から切り裂き、撃墜スコアを稼いでいく。

「コイツでラスト!」

最後の要撃級に2刀を付きたて、その場のBETAを殲滅した。この間、20分足らずで300超えのBETAを撃破した。

シュラーブリクのもとまで戻り

「ジャール大隊の衛士か?」

『そうだけど、それがどうした?』

「なに、フィカーツィア・ラトロワがいれば伝えてほしいことがあるだけだ」

『あんた、なんで中佐の名前を?』

「ラトロワから聞けばいい。伝えてほしいことは一つだ。

第168独立機動隊はまだ沈んじゃいない」

『あんた、何を言って…』

変に深堀されるのも嫌なので即興に翔び立った。なにか言っているようだが通信をこっちから切ったので聞こえていない。

「ハァ、どうしたもんかね」

一応、アレで伝わるとは思うが彼女に会うのは気が引けてしょうがない。あの時から10数年、連絡を一切取らなかったのも自分勝手な理由だった。

帰還したときには既に3機とも帰ってきていた。

『お疲れ様です。大尉』

「ああ、お疲れさん」

『こちらは…』

「先に機体格納を優先しろ。報告はいつでもできる」

『り、了解しました』

少しばかり強い口調で言ってしまったのが仇となったか、怯えたような返答だった。

(悪かったな、いまのは)

少し後悔しつつも機体を動かし、ハンガー内に入って行った。

ペトロパブロフスク・カムチャツキーまであと少しの距離まで迫っていた。

 

一方、その頃イムヤに救われ、無事に部隊に帰還した衛士は上官にこのことをすべて話した。

「まずは無事に帰ってきてくれてありがとう」

「い、いえ。自分はあの機体が来なければここにはいませんから」

「そう謙遜するな。初陣を過ぎてもまだ数回の実践で殿を務めるなどそう出来るモノではない。よく頑張った」

「ありがとうございます、中佐」

「報告は以上だな。下がって休むといい」

「はい、失礼します」

少年は上官に敬礼し、部屋を出ていった。

上官は背もたれに持たれながら空を見上げた。

「バカ者が。生きているのならもっと早く連絡すればいいものを」

彼女はかつての戦友を思いながら1人愚痴った。

 

 

 

 




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