ジャパリパークにっきちょう   作:エフジェイ

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8にち セントラル・ナカベけいさつ対大セルリアン

 がつ8にち  ようび てんき(晴れ) おんど

 

今日はナカベけいさつと協力してセルリアンを一匹?退治したのとサンカイ遠征の準備をした。

いつも通り夜明けと共に起きる。最近少し天気が悪かったが今日は雲ひとつない。早速図書館に向かおうとすると遠くでセキショクヤケイが鳴いていた。とても清々しい良い朝だ。

図書館に着くと園長はまだ寝ているようだったので、きのうおこなったじゅぎょうのきろくの続きを書く。参加した子はちゃんと教わったじゅぎょうの復習していて知ってる文字を読んで書けたし、初参加のアマゾンツリーボアは「カキクケコ」とニックネームの「アマボア」の四文字を覚えて帰った。次回も楽しみだ。

そんなことをしていると園長が起きてきた。俺、じゅぎょうのきろく書きましたよというと私も書いておくわ、今回も良い授業だったわねと言ってくれた。さらに園長は教える側の工夫も良かったが、教わる側のやる気はそれ以上だったと喜んでいた。俺も同じ意見だ。本当にみんな頑張っていて嬉しい。

 

その後、資料の解読をしようとすると園長に近日中の遠征を頼まれた。行き先はサンカイエリア、砂漠の長老に以前頼んでおいた分の解読の結果をもらってきて欲しいとのこと。長老を尋ねるのは久しぶりでとても嬉しい。園長が誰かに同行を頼む?と聞いてきたので俺はしばらく悩んでアライグマを誘おうと思いますと答えた。

知ることが好きで読み書きもかなり得意なアライグマなら遠征を通してパーク最高の考古学者である長老から良い影響を受けそうなのと、長老の師匠がアライグマのフレンズだったので良好な関係を築けるのではと思ったからだ。しかも長老は前園長、長老の師匠は前々園長に就任していたフレンズだ。園長を目指す夢を持つアライグマに良い昔話をしてくれるに違いない。前回はまだ若いから遠征は大変だろうと思って候補から外したのだが、実力は前回の時点でも十分だったと思う。

他にはヒトコブを連れて行くことも考えたが、今回は保留にしたい。ヒトコブはサンカイの砂漠が大好きだが、けいさつが二人もいなくなるとセントラルが手薄になってしまう。前回は遠征中にセルリアンが発生して大騒ぎだったらしい。ミミと園長がいたから大事には至らなかったがやっぱりヒトコブの力は必要だろう。

 

それはともかく、俺はラッキーに頼んで園内放送でアライグマを呼んだ。1分もしない内に走ってきた。速い。サンカイへの遠征に同行してくれないかと聞くと分かったのだ!と二つ返事で了承してくれた。早い。正直深く悩むか断られるかと予想していたが、アライグマは俺が考える以上にアライグマだったようだ。

なんで?と聞くと流れる滝のような勢いで理由を話してくれたが、かいつまんで書くとセントラル生まれで他のエリアに行ったことがないこと、頭の良いフレンズに話を聞いてもっと頭がよくなりたいからというのが主な理由らしい。

話している最中は興奮しているせいかしっぽをフリフリ話していた。ああ、ものすごくかわいかった。

その後はアライグマに出発はいつにしようかと聞いたら今が良いのだと言われたので今日はやめて明日の夜明けに図書館で会おうかと言ったり、一応ジャパリまんと持っていきたい物をいくつか持ってくること、夜は早く寝ることを約束して別れた。なお去っていく途中にフレンズと2回もぶつかっていた…これが悩んでいるおっちょこちょいか。お互いにケガをしたりしていないだろうか。

 

その後は資料の解読をしていた。

しかしお昼前頃だろうか、ナカベエリアのれんらくやくであるショウジョウトキが図書館にやってきた。

内容はナカベけいさつより至急連絡。ナカベとセントラルの境あたりでセルリアンを発見。パークセントラルは避難警報発令とフレンズの避難を頼むとのことだった。食べられたフレンズは無し。また、少々大きいので可能ならセントラルけいさつに助けに来て欲しいらしい。

俺は全て了解だ、ナカベけいさつを助けに行くのでそう伝えてくれとショウジョウトキにたくした。ショウジョウトキが急いで飛んでいくのを見送るとラッキーに頼んで該当地域の避難警報及びセントラルとナカベのフレンズにセルリアンを警戒するようにと放送。図書館に飛び込んできたミミとヒトコブを連れてジャパリバスで急いでナカベエリアへ向かった。

 

ここからは少し詳しく書くことにする。なんか園長が一応記録として残すかも知れないから戦闘があった場合ちゃんと書いてちょうだいと言ったたからだ。既にせんとうきろくの方に今日のことは分かりやすく残してあるのだが…園長が望むなら詳しく書いたほうが良いんだろう。前回の書き方だとまあわかりにくいかも知れない。ああ、これからの日記は長くなるかも…。

 

ナカベエリアとの境辺りでショウジョウトキが待っていて案内を受けてナカベけいさつと合流した。エジプトガン・ハシビロコウ・ミシシッピーワニ。水辺が多いナカベでも素早く行動できる水鳥を主軸とし空から攻撃し、ミシシッピーワニのパワーでセルリアンを倒すけいさつだ。ショウジョウトキを見て一瞬構えたが俺たちが助けに来たと分かると安心したようで助かったと迎えてくれた。

リーダーのエジプトガンによると戦っているセルリアンは空を飛ぶ大きめの奴らしく弱点の石は体の下の攻撃し辛いにある。またハチのような形をしているとハシビロコウが言っていた。

しかし本来の飛行型セルリアンと違うのは蜂セルリアンは子分?のような丸い塊を4つ従えているという点。その子分を飛ばし自分の身を守りつつ、隙を見せると同時に子分と蜂セルリアンが襲いかかってくるので中々手が負えないらしい。しかも空を飛んでいて降りてこないのでミシシッピーワニの力を借りることができず、安易に攻められないので勝負を決めかねてかなり時間が過ぎているとの事だ。エリアの土地柄に特化したナカベけいさつが手助けを求む時点で嫌な予感はしていたが、これは来てよかったと思った。

 

しかしこちらにも問題はあった。ナカベの湿地では俺とヒトコブの動きが制限されるという点だ。バスの屋根の上から遠距離攻撃ができる俺にそこまで支障はないが、近距離攻撃を得意とするヒトコブの場合は致命的だ。湿地に足を取られて動けなかったら真っ先に襲われるし、かといって俺と同じくバスの上で戦うのは小回りが効かなすぎる。蜂セルリアンを湿地から誘導しようにも近くの平地はセントラルエリアまで行かないとないのでかなり時間がかかり危険も増える。そしてこれだけのやり手に対して地面の攻撃役をミシシッピーワニだけに頼ってヒトコブを出さないというのは流石に難しいと思った。さてどうしようか。

 

みんなでああでもないこうでもないと作戦を考えていると突如ぎゃーと大きな声がした。セルリアンか?と思って武器を構えると、ミミがショウジョウトキを抱きかかえて空を飛んでいた。

…かりごっこ。クールで寡黙、頭が良くでスラッと背が高く美しいフレンズのミミだが実は三度の飯よりかりごっこが好きだ。ひらがなもカタカナも読めてセントラルけいさつの一員とセントラルでは知らないフレンズはいない人気者だが、同時に「かりごっこの子」の異名を持つ。俺はやこうせいではないので知らないが、夜のセントラルはミミとそんなミミに挑むフレンズの戦場らしい。まあそれがパトロールにもなっているのでこちらとしては大助かりだが。

ちなみに後に分かったことだが、昨日の夜ミミはかりごっこで勝っていなかったらしく、少し不満だったらしい。そこへ蜂セルリアン退治が入り無防備の他のエリアでミミのことを知らず無防備に飛ぶショウジョウトキを見て手が出てしまったのだろう。

そんなマイペースなミミにエジプトガンとヒトコブは大笑いし、ハシビロコウとミシシッピーワニは困惑していた。しかし両けいさつの張りつめた緊張は解け、穏やかな雰囲気に変わった。そしてミミのおかげで俺はいい案が思い浮かんだ。

 

作戦はこうした。

まずハシビロコウとエジプトガンに偵察と誘導を頼み、ジャパリバスの屋根に立った俺が待っている湿地の開けた場所に俺の方に向かう形で誘い込む。ハシビロコウは蜂セルリアンの子分の攻撃をひょいひょいと避け、エジプトガンは適度に反撃ながらうまく誘導してくれた。

指定の場所に着いたら反撃を受けないようにハシビロコウは左、エジプトガンは右に急に反転して、逃げてきた道を引き返す。蜂セルリアンは追いかけていたハシビロコウとエジプトガンを逃すまいと同じく反転し、そして計算通り俺に背を向ける格好となる。

ピーと合図の笛を鳴らし、俺は野生解放してキングコブラの毒付きのフレンズの武器を蜂セルリアンの背中に叩き込んだ。命中し貫通。弱点の石さえとらえてはいないが、攻撃が貫通した蜂セルリアンの体は少しずつ溶けていく。もちろん笛の音を俺の攻撃の合図としておいたので俺の攻撃は味方には当たらない。指定の場所はバスから俺が攻撃した時安定して攻撃を当てられる最も遠い距離だ。

蜂セルリアンは背後からの奇襲に驚き、俺を確認すると優先順位を変えて襲いかかってきた。俺はそれをキングコブラの毒を塗ったフレンズの武器三本とキングコブラの毒を塗った作った武器一本で迎え撃つ。蜂セルリアンは4体?の子分を犠牲に俺の攻撃全てを受けきって距離を詰めてきた。もう目の前だ。

でもこれこそが狙い。蜂セルリアンは攻撃してきた俺のことしか見えていない。当然バスの近くの上空でヒトコブを抱えて飛んでいたミミなんて意識の外だった。ミミの手から離れ、すごい速度で落ちていくヒトコブのかかとおとしが守るものが無くなった蜂セルリアンを湿地に叩き落とす。そしてその落下地点では水の中に潜んでいたミシシッピーワニが大口を開けて待っているというわけだ。

 

倒された蜂セルリアンのかけらがキラキラと宙を待っている。かかとおとしをしたヒトコブはいざという時の増援に駆けつけたエジプトガンに無事に空中でキャッチされ、地面に降りてきた。その後はセントラル・ナカベ警察ともに蜂セルリアンを倒せたことを喜び、お互いの活躍をほめ合った。作戦の内容を褒められたが、今回の強敵はお互いのけいさつの協力あってこそだったと思う。今回は湿地を知り尽くしているナカベけいさつにセントラルけいさつがうまく手を貸せた感じだ。そして、フレンズを抱えて飛ぶという発想を思いつかせてくれたミミにも感謝したい。

その後は図書館に一旦戻りセントラルエリアの避難警報を解除した。そして日没前、ショウジョウトキがナカベの安全も確保できたと知らせに来たので全ての避難警報を解除した。その時ミミを見つけたショウジョウトキは一瞬ぎょっとした顔をしていたが、今度あったらまたかりごっこしましょうと笑い、ミミはにへらと笑っていた。

…ミミのこんな顔、初めて見た。

 

今日はピンク色のじゃぱりまんを5つ食べた。サンドスターをかなり消費した気がする。今日は色々あって疲れた。

今回は大きい蜂のようなセルリアン子分を連れた1匹を退治した。

野生解放してフレンズの武器を使い、キングコブラ達の力を借りた。結構量使った。

攻撃回数は5回。無くしてしまった武器は無いが、作った武器が一つ壊れてしまった。

ああそうだ。蜂セルリアンと戦った時に使った笛だが、あれはパークの遺物でライターと同じ様な不思議な石でできているものだ。ざっかやでじゃぱりまん12個と交換した。またもう一つ持っているがこちらは鉄でできていて自前で作った。


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