仮面ライダー剣―Missing:IS   作:断空我

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プロローグ

 

 

雨が降っていた。

 

二人の男が互いに向かい合っている。

 

双方ともボロボロの姿をしているがゆるぎない信念めいたものを瞳に灯していた。

 

男が口を開き、戦いが始まった。

 

同時刻、ある学者の団体が遺跡をダイナマイトで破壊して内部に侵入する。

 

これが物語の始まり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“IS”この言葉と存在が世界に染みこんでどのくらいの年月が流れただろうか?

 

社長室のデスクで資料の整理をしていた橘朔也は考え込んでいた。

 

“IS”―正式名称をインフィニットストラトス。元々は宇宙空間での活動を行なうためのマルチフォームスーツとして設計されたものらしいが、現在は最強の兵器、スポーツなどのパワード・スーツとしてISは使用されている。

 

今までの軍事兵器などを根本から覆したISだが、大きな欠点といえるものが存在していた。

 

ISは女性しか使用することが出来ない。

 

そのため、男性の地位は昔よりも下位に、女性が優位にある。

 

実際の所、彼が仕事の都合で他の企業の重役と会議をしている時に女性で舐められてると思われる部分がある。

 

まぁ、こっちがジョーカーという名の切り札を握っているからヘコヘコする必要がなかったが。

 

その中で、もう一つ、橘の頭を悩ませる出来事が発生したのである。

 

 

「・・・・これか」

 

 

彼の目の前には書類が一枚置かれている。

 

『織斑一夏のIS学園入学について』と書かれていた。

 

織斑一夏、今年から高校生となる彼だが、どういう訳か藍越学園を受けるはずがIS学園の試験会場に迷い込み、そこでISを起動させるというとんでもない事態を引き起こしてしまったのである。

 

それから、彼の日常はめまぐるしく変化しつつあった。

 

どこぞの見知らぬ企業が彼を手に入れようとBOARDから引き抜きを行なってきたが、一夏自身が「自分はBOARD所属です」といい首を縦に振らないため、いくつかの企業がBOARDを潰そうとしてきたがすべて無駄に終わっている。

 

国からも倉持技研という所に所属しないか?という話もきたが首を縦に振らない。

 

そのためか、国の査察官と名乗った男達がBOARDに押しかけて中の事情を探り不正の証拠を見つけようとしたが、そんなものは当然ないため、見つかることはなかった。

 

問題はなしという事で国も手を出せない状況だがとりあえずIS学園に入学してくれと泣きつき、説得してくれという話になる。

 

そのことに関しては本人の意思を尊重するとしか橘はいえなかった。

 

 

 

考え事をしていると部屋のドアが叩かれる。

 

 

「失礼します。橘さん。今回の敵を封印しました」

 

入ってきたのは件の織斑一夏ともう一人、彼の親友の五反田弾。

 

弾が回収したスコープバットのカードを机の上に置く。

 

一瞬、カードの中のバットが動いたが見慣れている橘は特に気にしない。

 

 

「そうか・・・・よし、弾」

 

 

 

 

「はい?」

 

「これから特訓だ」

 

「はい・・・・うぇええええええええええ!?」

 

「弾、うるさいぞ」

 

「すいません」

 

「とにかく、次の戦闘から一人で戦う事が多くなるだろう。一人での戦闘におけるシミュレーション」

 

「り、了解・・・・・・」

 

「それと織斑」

 

「はい」

 

「まもなくIS学園への入学することになる・・・そこで、キミに学園内におけるサポーターをつけようと思う」

 

「サポーター・・・って、誰ですか?」

 

「それは僕だよ~」

 

ドアが開いて一人の男性が入ってくる。

 

どこか大人しげだけれど、優しそうな人。

 

織斑一夏と五反田弾はその人物を知っている。

 

名を白井虎太郎。

 

フリーの小説家で“仮面ライダーという名の仮面”というベストセラーを書いた超がついてもおかしくはない有名人。

 

というのが世間の常識で、一夏達にとって白井虎太郎という人物は頼りになるサポーター。

 

「やぁ、二人とも。元気そうだね」

 

「はい!虎太郎さんも元気そうで!」

 

「うん、まぁね」

 

他愛のない会話をしていたが橘朔也がコホンと咳き込んでから立ち上がる。

 

「さぁ、弾、訓練に行くぞ」

 

「え・・・あ・・・・もっと白井さんと」

 

「行くぞ」

 

弾の襟首を掴んで橘は外へ出て行く。

 

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