仮面ライダー剣―Missing:IS   作:断空我

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第十九話

カリスラウザーの側面のホルダーからプライムベスタを取り出す。

 

同じようにブレイドもブレイラウザーのオープントレイを展開してプライムベスタを取り出して構える。

 

『サンダー』

 

『キック』

 

『ライトニングブラスト』

 

『ドリル』

 

『トルネード』

 

『スピニングアタック』

 

カリスとブレイドの技がぶつかり合う。

 

技がぶつかりあい衝撃が巻き起こってブレイドとカリスは地面に叩きつけられた。

 

しかし、両者はすぐに起き上がるとブレイラウザー、カリスアローで互いの体を斬る。

 

「なんで・・・・なんでこんなこ!?と」

 

「ぬくぬく育ったお前には一生わからねぇよ・・・・いや、考えようとしないお前にはなぁ!」

 

ソードボウをブレイドのアーマーに叩きつける。

 

仰け反ったブレイドを見ながらラウザーにプライムベスタを読み取らせた。

 

『チョップ』

 

『トルネード』

 

『スピニングウェーブ』

 

「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」

 

竜巻のエネルギーを纏ったカリスの一撃がブレイドに炸裂した。

 

強力な攻撃を受けたブレイドは後ろに大きく飛んで崖に叩きつけられる。

 

「弱い!・・・・弱いなぁ・・・・お前はこの程度なのか?この程度でアンデッドと戦っていたのか?はっ・・・・ブレイドの名も落ちたもんだな」

 

「だ・・・・だまっ」

 

「黙るつもりはねぇよ。俺がお前にいくらヒントを与えたとしてもお前は全く動かなかった・・殺された遺体を探すとかそういうことをせずになぁ・・・・所詮、お前にとって“富樫始”という男の存在はこの程度だってことだよなぁ!」

 

「違う!」

 

ブレイド・一夏は叫ぶ。

 

「そんなことない!俺にとって始は最初に出来た大切な友達だ!」

 

「なら、何故気づかなかった!」

 

カリスはさらにソードボウを叩きつける。

 

「クローンが俺と同じつくりだったからか?俺と同じような実力をもっていたからか?それともお前にとってはクローンとオリジナルは大差ないってことか?どうなぁんだよ!えぇっ!」

 

「ぐっ!」

 

一撃。

 

一撃にカリスの、富樫始の想いが込められていて一夏は、ブレイドは反撃できなかった。

 

「(重い・・・・こんなにも重たい攻撃があるのか?)」

 

ただ一夏は始の攻撃を受けていた。

 

反撃ができないでいた。

 

直後、カリスの動きが止まった。

 

「ぐほぉ!」

 

変身が強制解除されてブレイドに向かって始は吐血した。

 

血がべっとりとブレイドの顔に降りかかる。

 

「なっ・・・・始!?」

 

始はふらふらと倒れそうになりながら顔を上げる。

 

口元にべっとりとついていた血を拭って憎悪が篭った目をブレイドに向けて言葉を発しようとした時。

 

頭上からたくさんのニンジンのミサイルが始に降り注いだ。

 

「始ぇ!」

 

咄嗟にカリスに変身して攻撃をやり過ごしたようで煙の中から現れる。

 

一夏が駆け寄ろうとするよりも早く紅い何かが通過してカリスに襲い掛かった。

 

「アンデッドぉおお!!」

 

「箒!?」

 

紅い何かはISでそれを纏っていたのは篠ノ之箒。

 

混乱している一夏を前に二本の刀を振るってIS“紅椿”を纏った篠ノ之箒が攻撃を仕掛ける。

 

「くらえぇえ!」

 

「ちっ」

 

箒はカリスに“空裂”を振り下ろす。空裂を避けるが斬撃そのものがエネルギー刃となってカリスの体を抉り取る。

 

「がっ!」

 

斬られた箇所から緑色の液体が飛び散る。

 

さらに箒は雨月で刺突攻撃を繰り出した。

 

雨月からレーザーが放出されるのを見てカリスは舌打ちをして体制を崩して攻撃を避ける。

 

「くそっ・・・・なんだ・・・・このISは・・」

 

「凄い・・・・この力なら・・・・いける!紅椿なら!」

 

箒は紅椿の力に感嘆しながら雨月、空裂を構える。

 

「あかつばき・・・・?そうか・・・・それは・・あいつが作ったのか」

 

カリスは空を睨む。

 

この戦いをどこかで見ているヤツを。

 

「篠ノ之束ぇええええええええええええええええええええええええええ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むふふふふ、さすが紅椿だね~。あんなふらふらなヤツに後れを取る事なんてないねぇ」

 

旅館の一室にて篠ノ之束はモニターに映っている紅椿とカリスの戦いのデータを取っていた。

 

後ろには織斑千冬を含めたIS学園関係者がいて息を呑んでいる。

 

「これが・・・・第4世代の力・・・・というのですか」

 

「滅茶苦茶じゃない」

 

「・・・・」

 

映像を見ているセシリア、鈴音、ラウラはただ映像を見ていることしか出来ない。

 

そして、事態は動く。

 

 

「このまま貴様を倒してやる!」

 

「ま、待て!」

 

ブレイドが止めようとするが紅椿は瞬時加速を使い、カリスに攻めようとするが目前にアンカーが飛来して動きを止める。

 

「・・・・大丈夫?」

 

「まぁな・・・・」

 

カリスの前に漆黒のISが現れる。

 

全身が黒で両肩には浮遊武装がついており、腰や肩が重武装になっていて両手にはサブマシンガンとライフルが握られている。

 

カリスは支えられるようにして立ち上がった。

 

「ここから逃げるよ」

 

「そうだな・・」

 

「逃がすか!」

 

箒が紅椿を操って漆黒のISに襲い掛かった。

 

「よせ!相手は人間だぞ!?」

 

「倒す!それだけだ!」

 

一夏の制止を聞かず箒は雨月を繰り出す。

 

レーザーを漆黒のISは浮遊武装で受け止める。

 

にやりと笑った瞬間、眼前に紅椿が現れた。

 

「なっ・・・・」

 

攻撃を防ぐためにライフルを乱射するが紅椿はそれを的確に避けてISに空裂を振り下ろす。

 

攻撃を避けた時にカリスの手がISから離れて地面に落下した。

 

「がはっ・・」

 

「アンデッド・・人類の敵・・・・・・覚悟しろ!」

 

落下したカリスに止めをさそうと雨月、空裂を構えて突撃する。

 

「やめろ!」

 

変身を解除して白式を展開した一夏が雪片弐型で受け止める。

 

「何故邪魔をする一夏!」

 

「頼むから落ち着いてくれ!」

 

「私は冷静だ、アンデッドは全て倒す!それだけのことだろう!」

 

「だから違うんだって!話を」

 

白式と紅椿に漆黒のISが両肩の浮遊武装を解放してガトリング砲を放つ。

 

弾丸の雨に二人は視界が見えなくなる。

 

煙が消えるとそこに二人の姿はなかった。

 

「いない・・・・だと!」

 

『問題ないよ~箒ちゃん!』

 

『あ、ちょっと!』

 

箒が顔をしかめた途端、目の前に映像が出現して篠ノ之束が現れた。

 

その向こうでは束の手によって画面から追いやられている山田先生の姿が見える。

 

『天才の束さんの手によってあのアンデッド二人は既に追跡済みだよ!ささ、箒ちゃんの手でアンデッドを倒すんだよ!紅椿ならそれが出来るよ!』

 

「はい!このまま」

 

「やめろ箒!」

 

話を聞かない箒を止めるため、一夏が前に立つ。

 

「邪魔をするな一夏!」

 

「あれはお前には関係ないだろ!」

 

「関係なくはない、アンデッドは人を襲う!人を襲うなら戦わねばならない!力あるものがやらなければ誰がやる!」

 

「少なくともお前がやる必要はない!これは俺達“ライダー”の仕事だ!」

 

「だが、お前は勝てるというのか!?」

 

「勝つ負けるとかそういうんじゃない!」

 

白式を解除して一夏は地面に下りる。

 

体が少し痛んで手で押さえた。

 

「勝ち負けとか・・・・そんな簡単じゃないんだよ・・・・箒」

 

オートで走ってきたブルースペイダーに一夏は乗って走りだす。

 

ブルースペイダーに設置されている通信機から虎太郎の声が聞こえてくる。

 

『話は聞こえていたよ、一夏君』

 

「すいません、勝手に決めちゃって」

 

『いや、いい判断だ』

 

「橘さん・・・・?」

 

『詳しい話は聞いた。弾達も追跡に向かわせる。本部のアンデッドサーチャーをフルに活用して追跡はしてある、今から言う場所に向かえ』

 

「ありがとうございます!」

 

一夏は叫んでブルースペイダーのスピードを上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「一夏・・・・何故」

箒は一夏が去っていた方向を見つめて小さく呟く。

 

何故、彼は自分の手を跳ね除けた?

 

自分にはアンデッドと戦うための力がある。

 

アンデッドから人々を守れる力がある。

 

それなのに何故拒否されるのかわからない。

 

紅椿の力を使えばアンデッドなど軽く倒せる。

 

 

なのに。

 

 

「一夏・・・・何故」

 

『いっくんはねぇ。きっと嫉妬していると思うんだ』

 

「・・・・姉さん?」

 

聞こえてきた姉の言葉に箒は耳を向ける。

 

『いっくんは箒ちゃんが自分より強い力を持っていることに嫉妬しているんだよ。だから箒ちゃんを戦わせたくないんだ』

 

「そんなこと・・」

 

『きっと怖いんだよ、いっくんは仮面ライダーの力がISに負けることが。それに誰かのために無償で戦うなんて人はきっといない。何か目的があって戦っているんだ。そいつらはきっといっくんを騙しているんだよ。優しくて素直はいっくんはそれを真に受けているんだ』

 

姉の言葉が箒の心に染み付く。

 

『だから証明してあげればいいと思うな。あの黒いアンデッド達をISが、箒ちゃんが倒せばいっくんは仮面ライダーという妄執から解放されると思うんだ。そして、きっと箒ちゃんと一緒に戦ってくれるよ』

 

「・・・・・・はい」

 

『だから戦うんだ。箒ちゃん、さぁ、あの黒いアンデッド達を追って、大丈夫居場所はわかるから』

 

「はい!」

 

『待て!篠ノ之!』

 

千冬の制止を聞かずに箒は束が送った座標に飛んでいく。

 

 

 

「束!お前何を・・」

 

「さて、私はやることがあるからこれで失礼するね!ばっはははーい!」

 

天井に飛んで束は姿を消す。

 

「山田先生、すぐに篠ノ之の追跡を!それと、BOARDへ連絡を繋ぐんだ」

 

「は、はい!」

 

 

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