仮面ライダー剣―Missing:IS   作:断空我

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番外編 その3

『ピロリロリーン!始のレベルが1上がった!お金が一枚追加だからって知らないもん!』

 

「なんかムカつくナレーションだな・・・・おい!」

 

「すまん」

 

聞こえてきた声に始は叫ぶ。

 

隣にいる箒が申し訳なさそうに断る。

 

「いや、お前が悪いわけじゃないから、気にするな」

 

「・・・・そうだといいたいが、姉さんが作ったものなんだ、申し訳ない」

 

二人は奇妙な空間にいた。

 

空はウサギが飛んでおり、月が二つ、足元にはマスのようなものが沢山、設置されている。

 

マスに止まった始の足元に小さな金貨が落ちてきた。

 

どうしてこうなったんだろうか、と始と箒は記憶を探る。

 

思えばあの時が原因なんだよなぁ・・・・と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫁よ、どこかへ出かけるのか?」

 

一夏が自室で外出届を記入していると遊びに来たラウラが気づいて尋ねる。

 

「あぁ、一度、家に帰ろうと思って」

 

「家に?何故だ」

 

「こんなこと大きな声でいいたくねぇんだけど・・・・」

 

ライダーになることを決意してから一夏はBOARDの寮で生活している。その前は千冬と一緒に生活していた。

 

そこで、問題を挙げるとするなら、織斑千冬は家事が壊滅的に出来ない。

 

炊事洗濯がとことんダメで、彼女の部屋は普段着や下着の乱雑など日常茶飯事、一夏が出て行って、二年弱、仲直りしてからは時々、戻るようにしていたが、かなりの時間を空けていたことで地獄が待っていた。

 

「だから、家に戻って、掃除しておこうと思って」

 

「成る程・・・・では、私も行こう。嫁の家を見ておきたい」

 

「いや、掃除とかしないといけないから、できたら・・・・・・」

 

千冬を尊敬しているラウラのことだからショックが大きくなるんじゃないか?と思ってやんわりと断ろうとした一夏だったが、彼女が制服のポケットから縄とガムテープを取り出したのを見て、後ろに下がる。

 

「ら、ラウラさん、その二つで何をするつもりでしょうか?」

 

「更識姉から教えてもらったのだが、家へ女を招きいれたくないと夫がいう場合、不倫の可能性があるから拷問せよ、と・・・・」

 

「(あぁの人はぁぁぁぁぁぁ!?なんということを吹き込んでんだぁ!)お、落ち着け!話し合おうじゃないか」

 

「む、そのセリフはどらまというので見たぞ!やはり、浮気をしているのか嫁ェェ!」

 

「ちがーう!!」

 

襲い掛かってきたラウラから逃げ出す一夏。

 

このやりとりは昼食を一緒に食べようとやってきた箒が止めに入るまで続いて、その後、彼女の説明により、落ち着いたラウラだった。

 

余談だが、一夏の家へいくという話を聞いて、その場にいた、専用機持ちメンバー全員の参加が決定したのはいうまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

玄関には箒、セシリア、鈴、弾、簪のメンバーが揃っていた。

 

「なして・・・・」

 

一夏はようやくその言葉を呟いた。

 

「嫁の家は普通だな・・・・教官の家だから道場のようなものをイメージしていたぞ」

 

「アンタ、千冬さんのイメージどうなってんのよ」

 

「私も、そのようなものをイメージしていました」

 

「確か、外国の人って、日本人のイメージが少し固いんだよね」

 

「ひっさしぶりにきたな、ここ」

 

「変わってないな、この家」

 

「あのぉ・・・・なんで、弾と簪まで?」

 

一夏の問いに答えたのは箒だった。

 

「掃除をするのなら大勢でやった方が早く終わると思って、ラウラに頼んだのだ。一夏にメールで送っておいたはずだが?」

 

「え!?」

 

ポケットの携帯電話を取り出して確認すると、確かにメールは着ていた。

 

「楯無さんとの訓練で気づいてなかったみたいだ・・・・すまん」

 

「いや、私も口頭で伝えておけばよかった」

 

それからは大変だった。

 

全員で掃除用具を持って開始する。

 

一夏指導のもと、最初は順調だったのだが。

 

「む・・・・この下着・・・・」

 

「男達は見るなぁ!」

 

 

 

「ほぉ、これが嫁の下着か」

 

「女たちはでていけぇ!」

 

 

といったことがいたるところで起きて、一段落がついたころにはお昼。

 

常識人?といえる一夏はくたくたになっていた。

 

「さて・・・・お昼になったわけだが・・」

 

「これだけ大勢だと何か一つを作るのは大変だぞ」

 

箒の言うとおり、人数が多い。

 

「そうだ・・・・弾、手伝ってくれ。箒達はそうめんを沢山ゆがいておいてくれないか?」

 

「わかった・・・・だが、何を」

 

「準備できたら教えるって」

 

 

「そうめんとは何だ?」

 

「夏に食べる冷たい麺類の事だよ」

 

「ほう、楽しみだな」

 

「どうして冷麺じゃないのよ!?」

 

「まぁまぁ、鈴さん落ち着いてください」

 

「何か納得いかないわぁ!」

 

ピンポーンとドアホンが鳴る。

 

「あ、誰か来たみたいね・・って、何でアンタが!?」

 

「鈴?どうかしたのか、ってなにぃ!」

 

今度は箒が驚きの声をあげた。

 

壁に設置されているカメラの向こうには富樫始とシャルロットの姿が見える。

 

「ほー、何かうるせぇうるせぇと思ったらこんなに人が集っているとは・・・誰かの誕生日か?」

 

「んなわけないでしょ!・・・・なにしにきたのよ!」

 

「別に、理由がなきゃいけないのか?」

 

「だって・・アンタ」

 

一夏と殺しあおうとしたじゃない、といいそうになったのを鈴音はやめる。

 

既に終わった事をがたがた言っても意味がないし、一夏との間で既に折り合いがついている。

 

「あれ、始?」

 

「一応、遊びに来た・・・・メールで知らせておいたが?」

 

「・・・・あぁ」

 

「その顔からして、忘れていたな?」

 

「すまん・・・・ドタバタしてて」

 

「まぁいいや、大所帯になっているけれど、迷惑なら帰るが?」

 

「いや、今からお昼を食べるところなんだ・・・・そうだ、始も手伝ってくれ」

 

「ん?まぁ、わかった・・・・シャルロットは待っていてくれ」

 

「う、うん」

 

始は靴を脱がず中庭の方に周って男子の手伝いに。

 

残されたシャルロットは女性陣と一緒に皿などの準備を始めた。

 

「お前、器用だな」

 

「色々と勉強しているからね」

 

「そうか、お互い嫁のために頑張っているわけだ」

 

「え、嫁?」

 

「じ、実はね」

 

ラウラの言葉にシャルロットはぽかんとして傍にいた簪が説明する。

 

「あー、成る程・・・・嫁のためだね・・・・えっと」

 

「ラウラでいい」

 

「だったら、私の事もシャルロットでいいよ。ラウラ、貴方の事も名前で呼んでいい?」

 

「いいよ、だったら、私の事も簪って、呼んで」

 

「うん」

 

早速仲良くなるラウラとシャルロットにセシリアと鈴音は少し複雑そうな表情で二人を見ていたが楽しそうにやっているのを見ていると、自分達が難しく考えている事がバカらしく思えて、三人のガールズトークに参加する。

 

 

 

 

 

 

 

「というわけですまん!」

 

「いきなり何・・・・謝ってくるんだよ」

 

中庭にやってきて、弾と遭遇すると、彼はいきなり謝ってきた。

 

「いや・・だって、お前の事封印しようとしたし」

 

「あぁ、そんなことか」

 

「そんなことって・・」

 

「お前らにはお前らの目的が、俺には俺の目的があったその程度の事だ。謝る必要なんかない・・・・終わった事だしな」

 

そういいながら手伝う始に弾は戸惑いながら。

 

「お前って、一夏と同じくらい変わっているよな」

 

「こいつと一緒にするな、少しだけ変わっているだけだ」

 

「はぁ!?どういう意味だよ!お前の方が絶対に変わっている!」

 

「んだとぉ!」

 

二人は作業をやめて口げんかを始める。

 

「・・・・訂正する。どっちもどっちだ」

 

「「どういう意味だ!?」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、

 

 

 

 

 

 

 

 

「準備できたぁ!」

 

「おぉ、嫁よ。なんだこれは!?」

 

女性陣が中庭に到着すると竹を半分に切って作られたものがあった。

 

「流しそうめんをしようと思ってさ」

 

「ながしそうめん?とは」

 

「この竹の中を流れるそうめんを取って食べるんだよ。昔、俺らでやったけれど、おいしいぞ」

 

「おぉ!それは楽しみだ」

 

ラウラとセシリア、シャルロット、流しそうめんを見たことがないメンバーは目を輝かせている。

 

おわんを受け取り最初に弾がそうめんを流す。

 

手本を見せるため、一夏と始がそうめんの取り方を知らない人達に見せる。

 

ちなみに流れていったそうめんは置いてあるプールに入っていく、残りは男子が食べる事となっていた。

 

 

「よし、とれた」

 

「むっ、難しいな」

 

「あ、あ、全然取れませんわ・・・・」

 

「むかーー!大人しく捕まりなさいよ!」

 

「わぁ・・・・シャルロット・・凄い」

 

「そ、そうかな?」

 

初心者の中で唯一、シャルロットが流れてきたそうめん全てをキャッチした。

 

みんながわいのわいの楽しいそうめんを味わう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんなで何か遊ぼうと思うんだが・・何かあるか?」

 

「そういえば、こんなものがさっき部屋の中から出てきたわよ」

 

鈴音が何かを思い出したようにほこりをかぶっていたボードゲームを取り出す。

 

全員が置かれたボードゲームを見る。

 

「なんだ・・こりゃ?」

 

「鈴、これどこにあった」

 

「千冬さんの部屋の中よ。奥に押し込まれていたわ」

 

「教官の私物か・・難易度高いのだろうなやりがいがある・・開けるぞ」

 

「・・・・待て!ラウラ!」

 

箒が止めようとするが一足遅く、箱を開けた途端、全員が光の中に巻き込まれる。

 

そして、冒頭に至る。

 

奥に仕舞われていたのは篠ノ之束が過去に作ったボードゲームでどういう理論を用いたのか始達はゲームの世界の中。

 

勝手にチームを組まされて一位を目指している。

 

箒の話によると一位が決まれば脱出できるらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

シャルロットは一夏と一緒だった。

 

だったのだが。

 

「うーん、ごめん」

 

「いいって、ゆっくり行けばいんだからさ」

 

シャルロットが振ったダイスの目は1.

 

しかも、一回休み。隣ではウサギがすーぴーと寝息を立てている。

 

「(可愛いな・・・・そういえば、始の寝顔に少し似てる・・)」

 

「シャルロットってさ、わかりやすいな」

 

「え、な、なにが!?」

 

「あのウサギ、始の寝顔に似てるよな」

 

「な、なんで・・・・!?」

 

「いや、俺、あいつの寝顔見たことあるからさ」

 

「そ、そういうことじゃなくて、どうして僕の考えていた事がわかったの!」

 

「いや・・・・なんとなく」

 

「うーん、私って顔に出やすいのかな」

 

「俺もわかりやすいってよくわれているし、何でだろうなぁ」

 

「キミの場合、本当にわかっていなさそうだね」

 

「え・・・まぁ」

 

色々と考えてはいるんだけどなぁと心の中で思う。

 

そういえば、と一夏は尋ねる。

 

「始のこと好きなんだよな?」

 

「え・・・・うん、どうしたの・・急に」

 

いきなりのことにシャルロットは頬を赤くしながら頷いた。

 

面と向かって好きかどうかと聞かれたら恥ずかしい。

 

「いや、俺がいう必要はないんだけど・・・・アイツの事傍にいて支えてやって欲しくてさ・・ほら、アイツってどっか天邪鬼みたいなところあるだろ?それが原因で昔から友人が少なくてさ・・・・だから」

 

 後半のほうがしどろもどろになりながら一夏は必死に言葉を紡ぐ。

 

「始の事は心配しないで、私は何があっても支えるから」

 

「そっか、それ聞いて安心した・・・・次は俺が振るぜ」

 

投げたダイスが出した目は6.。

 

「よっしゃぁ!」

 

だが、現実は甘くなかった。

 

「スタートに戻るだよーん、およよよ~~~」

 

「「え・・・・」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「痛い!痛い痛いってぇのぉ!」

 

上から降ってくるモモットボールに鈴音はぶちきれる寸前だった。

 

「だぁ、落ち着けって!」

 

「わーってるわよ!!でも、あー!!苛々するぅ!」

 

所変わって、弾、鈴音は止まったマスから降り注いでくるイガグリボールならモモットボールに苛立っていた。

 

この空間ではISを展開する事ができず、脱出する為にはサイコロを振り、ゴールまで到着しないといけない。

 

「あぁもう!苛々する」

 

「・・・・はぁ、鈴、さっさとダイスふってくれ」

 

「わかってる!」

 

鈴音は苛立ちながらサイコロを投げる。

 

ボン!と大きな音を立てながら叩きつけられたサイコロのマスメは五。

 

『ゴールデンターーーーイム!!』

 

五番目のマスに止まった所でファンファーレが鳴り出す。

 

「な、なんだ?」

 

『今から特別にサイコロが三つになります!制限時間は五分間~~。頑張ってねぇ!』

 

「・・・・なにかしら、嬉しい事なのにすっごい苛々する」

 

「同感」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、セシリア、ラウラ、簪の三人はというと落とし穴から抜け出せないで居た。

 

「ラウラさん・・・・どうでしょうか?」

 

「ダメだな。関節を外せばなんとかなるかもしれんが・・・・この狭さだ。場合によっては全員が落ちてしまうかもしれん」

 

「ISも使えないから抜け出せない・・・・困った」

 

さきほど、ダイスを振って移動したマスで一回休みということで落とし穴にはまってしまったのだが、その穴がかなり広くて抜け出す事ができないでいた。

 

「どうしましょう・・・・他の人がくるかどうかもわかりませんし」

 

「いっそ、落ちるというのはどうだろう?」

 

「・・・・止めた方がいいかも」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、橘さん」

 

「おや、山田先生に織斑先生、こんな所で会うとは珍しいな」

 

「ここは私達がよく利用していてな・・・・そういう貴方は?」

 

「飲みたい気分になってな・・・・ここに来た」

 

「わぁ、お互いに利用していたんですね~、凄い偶然です」

 

その頃、大人達は大人達で楽しんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

余談だが一夏達が脱出した時、夜になっていたとか、そうでないとか。

 

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