仮面ライダー剣―Missing:IS   作:断空我

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警告!警告!警告!

崩壊注意報

唐突だが、やんでれって、どう思う?


第二十六話

「つ、疲れた・・・・」

 

二日間の合宿が終わり、一夏達はIS学園に戻ってきた。

 

とても濃厚な二日間を送ったみんなは疲労困憊しているものもいれば、満喫した者もいる。

 

一夏は荷物をまとめて寮の部屋で休みたいと考えて部屋に向かう。

 

「ふぅ・・・・シャワー浴びて、寝よ」

 

自分の部屋に着いた一夏はドアを開ける。

 

「おかえりなさい、お風呂にします?ご飯にします?それとも――」

 

一夏はドアを閉めた。

 

無表情のまま、ナンバープレートを確認して、自分の頬をつねり、一夏はもう一度部屋のドアを開ける。

 

「おかえりなさい、私にします?私にします?それとも私にします?」

 

「ダウトぉ!選択肢が一つしかねぇ!?」

 

部屋の中には水色の髪の少女がいて、口元を扇子で隠している。

 

扇子には「初登場!」と達筆な文字が書かれていた。

 

「てか、貴方、誰です!」

 

「まーまー、部屋の外で騒いだら迷惑になるわよ。中にどうぞ」

 

「・・・・はい」

 

納得のいかない表情を浮かべながらも一夏は中に入る。

 

荷物を置いて、一夏はベッドに座り込んでいる女性を見た。

 

「で、聞きますけれど、貴方、誰です?記憶が確かならここの利用者は俺だけのはずなんですが」

 

「そうよ」

 

「なら、なんで・・・・」

 

「生徒会長権限で入らしてもらったわ、織斑一夏君」

 

「せ、生徒会長?」

 

パチン、と扇子を閉じて、少女は微笑む。

 

「そうよ、IS学園生徒会長、更識楯無、それが私の名前よ」

 

よろしくね?と楯無は微笑む。

 

「・・・・生徒会長なんて、いたんだ」

 

「まぁね、色々と忙しくて入学式の挨拶とか欠席していたから知らない人は知らないと思うわ。さて、早速だけれど織斑一夏君」

 

突如、楯無は拳を繰り出してくる。

 

一夏は顔を少しずらして、拳をよけた。

 

続いて、アバラ目掛けて繰り出される蹴りを掴む。

 

「なるほどー。流石は男の子といったところかしら?」

 

「いきなりなんですか・・・・俺、品行方正な方だと思うんですけど」

 

攻撃された事に内心戸惑いながら一夏は冷静に尋ねた。

 

「いきなり、ごめんなさいね。貴方の実力を見ておきたかったの」

 

続いて繰り出された裏拳を受け流して一夏は尋ねる。

 

「生徒会長って、なんかやっているんですか?」

 

「うん、暗部の仕事とかやってるわ」

 

「・・・・それ、バラしたらマズイことなのでは・・・・」

 

「大丈夫よ。隙を突いて貴方の記憶を奪えば問題ないから」

 

「笑えないですよ!?」

 

「まぁ、今回は暗部の更識として貴方の前に現れたわ」

 

「・・・・はい?」

 

ようやく、攻撃が止まって一息ついた一夏はベッドに倒れそうになる。

 

だが、再び楯無がたちあがったのを見て、身構えた。

 

彼女の制服のポケットから一枚の写真を取り出す。

 

「彼の事について、正直に答えて」

 

「っ!?」

 

写真を覗きこんだ一夏は言葉を失う。

 

そこには富樫始の姿が映っていた。

 

予想外すぎて、言葉を失う。

 

「やはり、知っているのね?」

 

一夏の態度でわかったのか楯無が詰め寄ってくる。

 

「織斑一夏君、痛い目をみたくなかったら正直に、彼がどこにいるのか教えなさい」

 

「・・・・知っていたら、何をするつもりですか?」

 

目の前の彼女の表情から何を考えているのかわからない。

 

もし、暗部というのが自分の想像しているものどおりだったら、一夏は始を守る為に、目の前の少女を止めるつもりだった。

 

しかし、そんな一夏の覚悟は杞憂に終わる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「地の果てだろうと見つけ出して私の婿さんになってもらうわ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・はい?」

 

一夏は彼女が何を言ったのかわからなかった。

 

「すいません、俺の聞き間違いじゃなかったら・・・・婿にするとかおかしなこといいませんでした?」

 

「間違っていない。あの人を見つけ出したら結婚式をあげるの。彼ほどの猛者なら周りも納得する。いいえ、絶対にさせるわ!」

 

「いやいやいやいやいや、無理です!無理ですって!?始のヤツ、俺と同じ歳だから結婚はまだ無理・・・・いや、そういう話じゃなくて」

 

「始・・・・そう、彼の名前は始というのね」

 

「(ヤバイ、なんか地雷踏んだ!?)」

 

楯無の表情が前髪に隠れて見えなくなる。

 

それと同時に全身を襲うような冷たい空気が漂い始めた。

 

「ねぇ・・・・織斑一夏君」

 

「は、はい!」

 

近づいてくる楯無、一夏が下がると、一歩、近づいてくる。

 

「彼の事について、洗いざらい吐いて欲しいの・・・・でないと、私、何をするかわからないなぁ」

 

「(あ、アンデッドと戦うより怖い!?な、なんなんだこの人!?てか、始はなにをしたぁ!)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぶるっ!?」

 

「どうしたの?急に体を震わせて」

 

「いや・・・・、急に二年前のことを思い出して」

 

「二年前・・・・?」

 

「あぁ」

 

二年前、亡国機業の命令で動いていた始は偶然にも日本の暗部と遭遇、戦闘となった。

 

「相手がISを使ったから、こっちもISで戦ったらまさかの互角、中々決着がつかないからどうするか考えていた時にアンデッドが現れた」

 

水色の髪をした娘を蹴り飛ばして、カリスに変身してアンデッドを封印したところまではよかった。

 

「封印した後、逃げようとした俺に向かってその水色の髪の女が宣言したんだよ」

 

 

――貴方を私の婿にしてみせる!

 

 

「って」

 

「・・・・」

 

「今までどーでもいいことだから忘れていたのに、なんで思い出したんだろう・・・・って、すまん」

 

後ろで不機嫌になるシャルロットに気づいて始は謝罪する。

 

一夏と違って、彼は敏感であった。

 

「それで、求婚してきた子とはどうなったの?」

 

「別に、何度か遭遇した事はあったが、特に進展なし・・・・てか、逃げてばっかりで何かいっていたけれど、聞こえなかった」

 

「ふぅん・・・・ま、許してあげる」

 

「どうも」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「富樫始ェ!待っていなさい!貴方はとんでもないものを盗んでいったわ!そう!乙女の心を盗んだのよ!その罪を数えさせてみせるわ!」

 

 

「(どうでもいいけれど、帰ってくれ・・・・俺、休みたい)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そ、そんなことがあったのか?」

 

「あぁ・・・・」

 

更識楯無の襲撃から次の日、ぐったりした様子の一夏に気づいた箒に事情を説明中にいつものメンバーとなって朝食を食べていた。

 

その中で、一人だけ固まっている者がいる。

 

「む、どうした簪、箸がすすんでないが?」

 

「・・・・そうゆうラウラは朝から重たいもの食べているね」

 

「たんぱく質は大事だ・・・・それにしても、一夏、その更識楯無の野望は難しいのではないか?」

 

「まぁな・・・・」

 

ラウラの言うとおり、難しい。

 

富樫始の傍には金髪の、名前の知らない女の子が寄り添っている。

 

始を必死に助けようとした辺り、彼の事を思っているかもしれない。

 

そんな話をしていると、びくぅ!と簪が震える。

 

「あの・・・・簪さん、一体どうしたのですか?」

 

「な、なんでもないよ。せ、セシリア」

 

「私は箒だ。セシリアはあっちだぞ」

 

「あ、ごめんなさい・・・・」

 

「だぁぁぁ、さっきから気になるわね!一体、どうしたのよ!!」

 

鈴音の叫びに簪は観念したのかぽつりぽつり話し始める。

 

「実は、私には一つ上の姉がいるの」

 

「初耳だぞ」

 

「それで、ね、妹の私から見ても姉はかなり優秀で、ロシアの国家代表になって自由国籍も取得しているの」

 

「国会代表ですか・・・・」

 

「凄いな」

 

「・・・・えっと、そんな優秀な姉なんだけれど、少し前から・・・・自分の部屋でぶつぶつと何かを呟いていることが多くなったの。最初は間違いかなぁと思っていたんだけど、ある日、姉さんが起きないから様子を見に行ったら・・・・ノートが開いていたの」

 

「ノート?」

 

箒の質問に簪は頷いた。

 

この時、いやーな予感が一夏の背中を駆け抜けていた。

 

どうしてかわからないが続きを聞いてはいけないような気がする。

 

聞いたらとんでもないことになりそうな予感がした。

 

「そのノートには・・・・計画書が書かれていたの、その計画が“日本の婚姻年齢引き下げ、もしくは重婚の許可”・・・・だったの」

 

絶句するみんなの前で簪は続けた。

 

「私はノートをみないふりして姉さんを起こそうとしたんだけど・・・・既におきていて、そこから先の記憶がないの・・・・」

 

「・・・・あのさ、簪、俺の勘違いだったら嬉しいんだけど。お前の姉さんって」

 

「更識楯無、それが私のお姉さん」

 

全員の視線が一夏に集まる。

 

一夏はなんともいえない表情を浮かべた。

 

「嫁の友達は捕まったら終わりかもしれないな」

 

ラウラに反論する言葉を全員、見つけられなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「(ねぇ、よくよく考えたら簪の姉が計画している計画・・・・重婚が実現してくれたらさ、メリットあるなぁーと思わない?)」

 

「(思いますけれど・・・・)」

 

「(実行はしないだろう。国家代表といえど、そんなものが実現するわけがない)」

 

「(嫁との結婚・・・・結婚とはいいな?)」

 

 

 

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