「待ち合わせ場所はここだった・・・・よな」
レッドランバスに乗って五反田弾は空港に来ていた。
彼は授業が終わってからこの空港に来ている。
フランスに向かったBOARD調査員が戻ってくるために迎えとしてやってきた。
「(フランスで目撃された仮面ライダー・・・・どんなヤツなんだろうな)」
「あれ・・・・あんた、弾じゃない?」
「鈴じゃないか!いつ日本に!?」
「いま日本に着いたの。それにしてもあんたこんなところで何してんのよ?てか、このバイクなに?」
「いや・・・・バイトで人と待ち合わせしているんだよ・・・・って、その制服IS学園に入るのか?ってことはISを動かせるのか!」
「そうよ・・・・でも、なにそんなに驚くのよ?」
「あ、いや、その」
弾は返答に困った。
IS学園に一夏がいるというのを伝えるべきかそうでないか。
『キャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!』
しどろもどろになって回答に悩んでいた弾達の耳に女性の悲鳴が響き渡った。
「橘さん!」
「弾!反応があった!」
車から出た橘朔也からの叫びで事態を理解した弾は中へと駆け込む。
「え、ちょ・・・・待ちなさいよ!」
鈴は慌てて弾の後を追いかけようとしたが誰かにぶつかり、二人を見失う、
空港の室内でプラントアンデッドが大勢の人の命を奪っていた。
警備員が警棒を持って襲い掛かるが一撃で絶たれてしまう。
逃げ惑う人達を押しのけるように五反田弾はプラントアンデッドのいる場所へたどり着く。
「くそっ・・・・」
周りには命を絶たれた人達が倒れている。
ギリリっと奥歯をかみ締め、ギャレンバックルを取り出しダイヤスートのAを取り出してバックルに入れた。
中心部ラウズリーダーに装填することによりバックルからカード状のベルト・シャッフルラップが自動的に伸張しバックルが装着される。
「・・・・変身!」
『ターン・アップ』
音声と同時に弾の前にオリハルコンエレメントが現れる。
それを潜り抜けてギャレンとなり、プラントアンデッドを殴り飛ばす。
「この!この!このぉおおおおおお!」
救えなかった人達、もう少し急げば間に合ったかもしれないという後悔。
それらが重なって怒りとなりギャレン=弾を突き動かしていた。
「くらえ!」
ラウザーホルスターから醒銃ギャレンラウザーを抜いて至近距離で連射する。
「なに・・・・・・あれ?」
凰鈴音はギャレンとアンデッドの戦いを呆然としていた。
その時、ふと鈴音は思い出す。
自分の好意を寄せている相手がいつも熱心に読んでいた本。
その本には目の前にいるような怪物の事が書かれていたのではないだろうか?
怪物の名は――。
「アンデッド・・・・・・?」
ギロリ、とプラントアンデッドが鈴音を睨む。
プラントアンデッドの蔓がギャレンを攻撃する。
「ぐあっ!?」
不意打ちを受けたギャレンは近くのソファーに倒れ込む。
プラントアンデッドはギャレンを無視して戦いを見ている鈴音へ近づいていく。
「鈴!?に、逃げろ!」
鈴がいたことに気づかなかったギャレンはプラントアンデッドに飛び掛るが動きを遅くすることしかできない。
逃げようとする鈴音だが、体が震えて動かなかった。
「あ・・・・あ・・・・」
プラントアンデッドが蔓を振り上げようとした時、頭上から黒い影が降り立って蔓を切り裂く。
「なに・・・・!?」
「あれは・・・・」
人を避難させて戦いの様子を見に来た橘朔也はサングラスを外して現れた第三者に戸惑う。
何故なら、そこに立っていたのは。
「カリス・・・・?」
ハートスートのカテゴリーA・マンティスアンデッド、しかし、このマンティスアンデッドは
他のアンデッドと異なっている部分がある。
腰部分にアンデッドバックルと呼ばれる代物があるのだが、マンティスアンデッドにはそれがない。
腰部にはハートの形をした銀色のバックルが装着されている。
「バカな・・・・カリスは」
戸惑っている橘の前で戦闘が再開する。
醒弓カリスアローを構えプラントアンデッドへ接近するカリス。
蔓で攻撃を仕掛けるが直撃する寸前でカリスは右へ避け、弓部のソードボウで蔓を地面に叩き落して一気に間合いを詰めてソードボウで切り裂いていく。
悲鳴を上げるプラントアンデッドが距離を置いたと同時にカリスバックルのカリスラウザーを外してカリスアローと合体させて、バックルの側面にあるケースからプライムベスタを一枚抜いてラウザーに読み取らせる。
『チョップ』
ハートスートカテゴリー3『チョップヘッド』の力、ヘッドチョップを手に纏い、プラントアンデッドを攻撃した。
攻撃を受けたプラントアンデッドは壁にめり込んで爆発する。
「凄い・・・・」
ギャレンはカリスの戦いに驚く事しかできない。
パワー、スピード、ラウズするタイミング、全てが自分よりも上だ。
爆発の中からプラントアンデッドが仰向けに倒れて、腰部のアンデッドバックルが開く。
カリスはプロバーブランクをプラントアンデッドに投げる。
プロバーブランクに吸い込まれてプラントアンデッドはプライムベスタの中に消えた。
「・・・・」
カリスは回収したプライムベスタを仕舞うと同時にどこかへ向かって歩いていこうとする。
「待て!」
カリスを呼び止める形で橘は叫ぶ。
呼び止められたというのにカリスはそのまま姿を消した。
「バカな・・・・あの姿は・・・・間違いなくカリス・・・・だが」
「あ、K。どこいったの突然?」
「ん・・・・これを回収しに」
Kと呼ばれた人物はプラントアンデッドが封印されているプライムベスタを見せる。
話をしていた相手はへぇ、と覗き込む。
「これがプライムベスタっていうんだ・・・・うわっ、動いた」
「これを13枚集めるのが俺の仕事だ」
「それを私がサポートすればいんだよね?」
「あぁ、邪魔するヤツを妨害するだけでいい。お前は手を汚すな」
「・・・・覚悟は出来てるよ」
「俺が嫌なだけだ」
Kはそういって一枚の写真を取り出す。
「いよいよだ・・・・・・ようやく始められる」
「・・・・・・」
「俺を取り戻すための・・・・」
写真には三人の男性。織斑一夏、五反田弾、そしてもう一人の男の子が写っている。
「どーいうことよ!事情を説明しなさい!」
空港から避難して凰鈴音は五反田弾と橘朔也に突っかかる。
あの後、動揺している橘と鈴音を安全な場所へ避難させた途端、一足早く復活した鈴音が詰め寄っていた。
「どうして一夏が読んでいた本の怪物が実在してんのよ!?てか、弾!あんたのあの姿って本に書いてあったか、仮面なんとかよね!説明しなさい!説明しなさい!」
「大事な事だから二回説明しろってこと?俺ぺーぺーの職員だから説明とかはそこの上司にって・・・・・・あれ?」
橘に頼もうとしたら、いたはずの人がおらず弾は戸惑う。
あれーと、困っていると肩をがしり、と掴まれる。
ゆっくりと後ろを振り返ると背後に炎を燃やして「説明求ム」という文字が見えていた気がした。