竜崎side
「ふん!」
「ぜい!」
俺とそいつは、殴り合いを始めてから既に20分以上も経過しているが未だに決めれずにいた。
星人としては珍しく、耐久型のようだが手応えはある。
だが、そいつの隙はそいつ自身が熟知しているようでなかなかに見せてくれないため、殴り合いに興じている訳だが流石はハードスーツのパワーと耐久力だ。
並のスーツだと、いちいち力を込めないと出せないパワーを平気で出せる。
そのため、相手は苦戦を強いられているが窮鼠は猫を噛むと言う諺があるように何をしてくるか、わからないのでアッパーをしてそいつを吹き飛ばした後、ビームを連射した。
すると、そいつは何も出来ずに粘り気のある液体に変化してから再生した。
「ほぅ……ビームが出せるようだな」
「お前もお前でスライムみたいだな」
「ククク……仲間から聞いているぞ」
「あぁ?」
互いにそう言い合うと、そいつがそう言ったので話に耳を傾ける。
「ハンターの中でも強力な奴だとな」
「金髪ホスト辺りかな」
そう呟くと、そいつが急接近してきたので構えたがその瞬間、誰かがZガンを撃ったようでそいつは汚いミンチになったので辺りを見渡すと岸本がやって来た。
「大丈夫? 誠くん」
「あぁ、助かったよ」
彼女の姿を確認して、ある程度の会話をしてから本物だということがわかった。
流石に、数ヶ月もの協同生活していると彼女の癖やらなんやらがわかるようになるもので、もう少し長引けば火炎放射器の必要性をもろに実感するところだった。
世紀末の下っ端が、『汚物は消毒だ~!』と叫んでいたが火炎放射器は、馬鹿にしてはいけない武器でもある。
何故なら、当たれば粘り気のある燃料が燃え尽きるまで燃やし尽くすからで、それと同時に周囲の酸素を使うので動きを制限できる。
とは言え、燃料タンクの中にはガソリンが入っているのでそれがやられれば、逆にこっちが火だるまになるので、チマチマとやるしかなかったがZガンに対しては強くなかったようである。
そのため、岸本に状況を確認すると他の星人もメンバーに死者が出ながらも倒せているようだ。
それを確認してから、加藤達と合流するとどうやら桜井が炎を使うオニ星人にやられたらしい。
その他にも、訓練にあまり参加しなかった奴や初参加の奴らの殆どがくたばった一方で、小島多恵と子供は周りの助けによってなんとか、生き残っているようだ。
まぁ、多恵の場合は怖がって何も出来ずに状況だけが変わっていくので本当に何もしていないので、俺達は最後の一体を倒すために移動していると黒服の吸血鬼達が反対側からやって来た。
それを確認して、立ち止まると加藤達も止まったので一触即発の状態だったが、金髪ホストを始めとする吸血鬼達はにやつきながら意味深なことをいって立ち去った。
『1人でも生き残ったら相手してやるよ』
『ははは、無理だろ』
『二度と嫌な面を会うこたないか…』
どうやら、最後の一体は強敵らしい。
それに、コントローラがおかしくなったようでマップが上手く映らない上に、極めつけが俺達の姿が周囲に認識されても頭が吹っ飛ばないことだ。
恐らく、多くのメンバーが解放される可能性が出てきたが俺は最後まで残るさ。カタストロフィを、当事者として最期まで見届けたいし。
そんな訳で、大通りに向かっていると雷が連続して落ちたような音が聞こえてきた。
どうやら、和泉か西がラスボスと戦っていることを察したため、俺達は姿を消して大通りに出た。
すると珍しく、和泉が恐怖を顔に浮かべながら座り込んでいるので俺達はその近くまで歩いた。
「俺の気がこれで済んだと思うか…? んなわけない…こんなもんじゃ」
「………」
「おまえの首を引き抜いても…」
最後のオニ星人が、何かをほざいているようだがそんな言葉は関係ない。
そう思って、俺が自分の周波数を通常に戻すと加藤達も続いて戻したので、淡々と彼らにこう言った。
「信じろ……お前達なら出来る」
「俺はこれからこの街の人間を1人残らず殺す!!この街の人間がいなくなれば次の街だ!!」
「………」
「俺は止まらない!止められるなら止めてみろ!!虫ケラ共が!可能なら俺を止めて見せろ!!」
「………」
「俺が1人でもおまえら全体相手に勝ってみせる!!全人類が相手でも俺は勝ってみせる!!」
「………」
なかなかの度胸だな。いや、この場合は怒りから来る言葉か。
仲間や同僚を失った結果、怒りによって和泉を追い詰めたのだろうが肝心の俺を忘れては困る。
何故なら、和泉よりも経験を積んでハードスーツを着込んでいるのだからな。
怒りに任せて、叫んだオニ星人に対して俺は巨大な手を握りしめて拳を彼に対してフルスピードで繰り出した。
すると、オニ星人が上に飛んでから片腕を挙げて技を繰り出そうとしたので、俺はレイカにこう言った。
「レイカ!和泉を頼む!」
「うん!」
そう言って、俺達が飛ぶとその数秒前までいた場所に雷が落ちてきた。
その技は、まるで雷様を思い浮かべるがそういった妄信の類いは信じてはいない。
理由としては、もしも神がいるとするならば星人をチマチマと送らず、地球に巨大な隕石でも落とせばいい。
そうしないのは、この星に魅力があって星人を送ってきているだろうから、俺は神に祈る前に出来ることを最後までやる方だ。
そう思いながら、俺はオニ星人と殴り合っているとやたらと速い。
とにかく、移動速度が速くてマトモに攻撃が出来ないが捉えられない速さではないため、奴の動きを止めるためにその攻撃を受け止めながらも反撃をして、徐々にダメージを与えていく。
その動きに、他のメンバーも同調して攻撃をしていく。
しかし、連携がうまくいっていないせいで一度は全員が吹き飛ばされて殆どのメンバーが、恐怖心を煽られたようだがそんなのは関係ない。
今までにも、多くの星人を相手にしてきたのだからこう言った恐怖には慣れている。
そのため、すぐに立ち上がって攻撃を始めるとオニ星人が応戦してきたので、動きを止めながら殴り合っていると他のメンバーを立ち上がってくれた。
それでも、一撃で吹っ飛ばされることが多いが風だけは違って俺に合わせるかのように、攻撃を繰り出してくれた。
やっぱり、格闘技の経験があって有段者にもなればそれ相応の動きをしてくれるようだ。
その結果、2人でオニ星人を殴りまくっていると風が殴られた反動で、吹き飛ばされそうになったがその力を利用して片腕の関節を破壊した。
その痛みに、オニ星人がひるんだので肘から生えている剣を使ってトンファーのように振ると、微かにかすったがオニ星人の攻撃で風がやられた。
その光景を見て、他のメンバーはひるんだが俺はすぐに指示を出す。
「まだだ!まだ止血すれば助かる!!」
その指示に、加藤がすぐに動いて止血を始めたのですぐに攻撃を再開した。
俺の動きに周りが、鼓舞されたようで岸本を始めとしたメンバーが動き始める一方、俺は風が残してくれたダメージを使って着実に攻撃を当てていった。
すると、お得意の猛スピードのペースが落ちてきたのでさらにいけるかと思った瞬間、オニ星人の腕力によって吹き飛ばされた。
岸本side
「くっ……!」
私は、彼が吹き飛ばされて少し怖くなった。
今まで、どんな状況でも淡々と余裕を持って行動してきた彼が、吹き飛ばされるのを見るのはこれが最初だったからだ。
けど、このパワードスーツの上からあのごついハードスーツを着込んでいるのだから、この程度ではくたばらないだろうと思って周りを鼓舞した。
「信じて!私達ならやれる!!もう少しだよ!!」
「おう!!」
「確かにそうだな!」
「やってやるわ!!」
私がそう言うと加藤くんや坂田くん、鈴木さんやレイカといったメンバーが動き出した。
と言うことで、オニ星人編も終盤に差し掛かってきました。
いやホント、オニ星人は原作中盤での強敵でしたので千手戦に比べて熱が入ります。
次回辺りで、終わらせられれば良いなぁと思っています。出来るかはわかりませんが。
なので、次回も楽しみにして頂けると幸いです。
後、しつこいようですがアンケートも実施してます。
気が向いたら投票して頂けると幸いです。大阪編終了まで返信はしませんが。