黒い球と共に   作:八雲ネム

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束の間の平和


第30話 海外との交流

 カタストロフィまで残り1週間。

 

 

 それぞれが思い思いに過ごしている中、玄野だけは違っていた。

 何故なら、ガンツから個別に特別ミッションを受けて星人を狩りまくっているからだ。

 普通に生活していたら、数ヶ月という時間が過ぎているところだが玄野からすれば目をつぶった瞬間にその時間が過ぎ去っていたということになる。

 その時間を埋めるかのように、彼に与えられたミッションは単独でどうにか討伐成功できる程度の難易度であり、玄野は四苦八苦しながら討伐していった。

 

 

 一方、竜崎はそんなことを露にも知らずにガンツに召集されるメンバーとの会合に参加するため、2泊3日の日程でアメリカに飛んだ。

 日程は平日に行われたが元々、講義ではそれなりに優秀だったのと事前にその日は個人的な用事があって休む、ということを連絡していたので問題視されなかった。

 とは言え、会合自体は会員制なので岸本やレイカは日本に居残りとなって、ガンツについての詳しい話を西や和泉から聞く羽目になったがそれは別の話。

 

「やあ、セバス。相変わらず、元気そうだな」

「リュウも元気そうでなにより」

「はーい、あなたは昔っから目つきが悪いわね」

「アリスか。そっちも美人なままだな。男をたぶらかしているのかい?」

「もう! 今は旦那だけよ」

「今日はどんな会合だっけ?」

「カタストロフィについてだよ、チャン」

 

 この会合、各国から色んな人種が集まっているので白人や黒人なんかもいて、国際的な繋がりを実感できる瞬間でもある。

 この会合を行う場所は、いつも変更しているのだがアメリカのニューヨークの中でも、一見さんはお断りな地下レストランで集まったメンバーはアメリカはもちろん、イギリスやドイツ、ロシアなどの欧州や中東、中国などのアジアや南米やアフリカなど、世界中からだ。

 その中でも、10回も100点クリアをしている俺は周囲から一目置かれていて、色んな奴らから話しかけられている。

 

 その中でも、民間軍事会社の人からのスカウトが目立つ。

 度々、星人が襲撃してきても国家間や民族間の紛争はしょっちゅう起きているので、安全保障という点で一定数以上の需要はあるのだ。

 とは言え、俺自身はまだ学生という立場なのでそう言う話は断っているし、俺の自宅にいる岸本の戸籍がない以上はホイホイとついて行けないしな。

 まぁ、戸籍の入手自体はそれに精通している組織と繋がりがあるので入手自体は簡単だ。

 事が終わり次第、カタストロフィ時の混乱に便乗して新しく戸籍を発行できるだろう。

 

 とは言え、今はカタストロフィについての話に集中しよう。

 

「んで、今回はどういう話題だっけ?」

「オイオイ、しっかりしてくれよな。今まで以上の星人が民族移動レベル出来たらどうするかってタイトルで集まったんだろ?」

「あぁ、そう言えばそうだったな。100点星人のせいですっかり、抜け落ちてたわ」

「オーサカは大変そうね。でかい穴まで空いたんでしょ?」

「穴ッつっても川沿いの陸地が多少、えぐれた程度さ。特に問題ない」

「100点星人か。あのレベルの奴らがうじゃうじゃいたら勝ち目はなさそうだな」

「そもそも、この星の兵器で星人相手に戦えって言われたらソッコーで断るけどね~」

 

 そんな雑談を交えつつ、どんな星人が来るのかを推理していった。

 そもそも、カタストロフィとは周期的な秩序が成り立っている時に無秩序なことが、不意に起こる現象のことなのでこの星限定で話すとすると突如、核戦争が始まって文明崩壊がすぐに思い浮かぶ。

 しかし、星人にも一定のコミュニティや階級らしきものがあるので人類と同等以上の存在が来た場合、果たして核戦争は有効なのかという疑問に当たる。

 

 核戦争によってもたらされるのは、文明の崩壊という現象だけなので俺達が知的生命体が存在する星を侵略する場合、現地の抵抗組織を木っ端微塵に粉砕した後で残されたそいつらを奴隷かそれ以下にする。

 その方が効率的だし、無駄な労力を払わずに済むためので侵略する時に情報操作なども同時並行で、行っていくのが妥当な線だ。

 そのことから、高度な文明を持つ異星人が侵略してきた場合は、とっとと敵の本拠地をぶっ叩くことになった。

 

 この方針に、少なくとも俺は賛成だ。

 何故なら、現段階ではどんな奴らが地球に来るかがわからない以上は友好的に話し合いが出来るとは思えないし、話し合いが出来るんだったらカタストロフィなんかの数値は出て来ない。

 そのため、誰がどれだけの時間で倒しきれるかなどの話をしてから解散となった。

 こういった話は、ネット上ではやり取りがし難い内容をいっぺんにやるため、長くても半日もしないうちに話し終えてしまう。

 

 それに、基本的に星人相手は自分達で何とかしろという方針を取っているので、基本的にはどういった戦い方をして勝ったなどの話も少ない。国によって、出てくる星人も違う訳だし。

 そんな訳で、話し合いを終えた俺達はカタストロフィ後も会うことを約束してから解散して、それぞれの国に帰る準備をした。

 

 え? あっさりしすぎだろって?

 

 互いに、星人との戦いをしているといつ死ぬかがわからないので他人とは、あまり深く関わらないのが1番さ。

 そいつが死んだ時に、動揺してくたばっちまうような雑魚になりたくはないしね。

 そう思いつつ、帰路について飛行機で日本に戻って自宅に戻ると、岸本が待ちくたびれた様子で出迎えてくれた。

 

「遅ーい。遅いよ、竜崎くん」

「スマンスマン。会合自体は簡単だったけど移動時間が長くてね」

「じゃあ、しよっか」

 

 拗ねる岸本に、そう答えると彼女がそう言って服を脱ぎだした。

 

「なにを……ってもう準備万端かよ。手際良いな」

「ふっふー、あなたが行く前はレイカさんと交互にしたけど今日は私が独占するわ」

「疲れてっから激しくは動かんぞー」

「はいはい。わかってますよーだ」

 

 この後の出来事は、特に言うことはないんだが雰囲気的に彼女のペースなので完全に、手綱を握られた感がするが仕方ないことだろう。カタストロフィも近いんだし。

 その結果、彼女と何度もやり合うことになった。

 

 

 

 

 

 数日後

 

 

『たった今…中学校はすごいことになっています』

「………中学校で立て籠もりねぇ。岸本、ネットの反応は?」

「既にスレッドが立っているわね。しかも顔写真が載っているものまで上がっているわ」

 

 ニュースを見た俺は、岸本に頼んで弐チャンネルで調べてみると小学校の集合写真が既に貼られているとのことだった。

 そのため、その写真を見てみると実行犯に丸が付けられていてよく見たら西だった。

 それを見た俺は、すぐに独自のネットワークを使って聞き込みをしていくとどうやら、警視庁は西1人に対して警視庁が保有している特殊部隊であるSATを使うらしい。

 

 全く、カタストロフィが間近に迫っているのにやることが派手だねぇと思っていると、ニュースキャスターが西がくたばったことを伝えてきたがそれと同時にいつもの寒気が来たので、岸本を見ると彼女も感じたようなのでスーツを着込むために2人で着替え始めた。

 同棲を始めた時は、それぞれの場所で着替えていたが何度も身体を重ねた俺達は互いの裸を見ても、動じなくなっていたが着替え中は見ないようにしている。

 

 親しき仲にも礼儀あり、と言う諺があるようにジロジロと見てもそれはそれで失礼に当たるしな。

 その結果、互いに着替えを終わると転送が始まった。

 恐らくではあるが、これがカタストロフィ前のラストミッションだと思いながら、俺達は例の部屋に転送されていった。




ラストミッションが始まりますよ~。
一応、投稿はしてますがここまで来ると軽い緊張がしてきます。
ダヴィデ星人や巨人族はどうやって書こうか、迷ってます。

あっ、ついでにぬらりひょん戦からラストミッション前までのそれぞれの生活をあげます。

桜井:彼女とデートなどをしている。
風&タケシ:ぬらりひょん戦の前から鈴木さんの家でお世話になっている。
鈴木さん:孫が出来たつもりで遊びに行ったりした。
イナバ:レイカに告白するが呆気なく轟沈。
ホイホイ:動物園に帰還。
多恵ちゃん:玄野と付き合っている。
玄野:夜な夜な星人討伐に繰り出す。
加藤:高校に通いながら弟のためにバイト中
和泉:カタストロフィに向けて脳内シミュレーション中
レイカ:アイドル活動を継続中だが、引退も視野に入れている
岸本:竜崎がいない間、ゲーセンで射撃ゲームに熱中

大体はこんな感じですかね。
なんか、質問があればこちらで受け付けます。
https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=176707&uid=166204
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