黒い球と共に   作:八雲ネム

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本当にありがとうございます(´ω`)


第36話 集った意思は名も無き勇者か、それとも抵抗組織か

 竜崎side

 

 

「俺達は東京のチームで今、日本全国のチームに呼びかけている。東京は現在、異星人の攻撃によって殆どの人が囚われて、あの巨大な宇宙船に中にいる」

 

 俺は今、玄野達の嘆願でガンツの前に座って演説をしている。

 

「これは強制ではないので各自の判断に任せるが今、これを見ているチームの人の中で我こそはと思う奴がいれば俺達と一緒に宇宙船に行って、囚われている人達を助けに行ってほしい」

 

 正直に言えば、演説を発案したのは玄野なので言い出しっぺの法則で彼がやればよかったのだが長い間、ガンツに関わってリーダー的存在に立った俺が適任だと言うことですることになった。

 全く、大多数の人前で演説するなんてことは今までにやったことがないから、どういう風に言えばいいのかがわからないが少なくとも俺が言いたいことは言った。

 とは言え、そう言いきってからしばらくしても無反応だったからレイカに頼んで、お願いという形で呼びかけた。

 

 すると、他のガンツからの反応が幾つも上がって合計で10人ぐらいが来るらしい。

 そのため、当初は誰も来るはずがないと高をくくっていた西は予想に反した出来事に困惑したが、他のガンツからの転送が始まったので実際に来るらしい。

 それがわかると、俺達はガンツの正面から退いて転送される人間を迎える準備をした。

 

 

 

「思った以上に人数が少ないな………なるほど」

「人命救助の協力に来てくれたのかい?」

「………それもあるが、どちらかというと彼女目当てだ」

 

 最初に転送されたのは、黒髪の長髪で眉目秀麗な顔立ちをしている青年だが、俺の言葉にそう返しながらレイカを見た。

 どうやら、人助けはサブミッションとして受け止めているようなのだが、それでも来てくれただけでも多いに助かるな。

 それを確認すると、互いに握手しながらこう言い合った。

 

武田 彪馬(たけだ ひょうま)、神奈川のチームから1人だけ来た」

「竜崎誠、ひょんなことから東京チームのリーダーを務めている」

 

 自己紹介を済ませると、実物のレイカを見て感嘆としていたが挨拶してから彼女の隣にいた加藤に突っかかっていた。

 どうやら、彼女の有無を問いただすようだがカタストロフィ前は有名なアイドルだった、という点を考えればファンの1人や2人が来てもおかしくはないわな。

 まぁ、問いただされた加藤はいい顔をしなかったがそんなことはお構いなしに再度、レイカと挨拶してから握手をして他のメンバーを見て回った。

 

 そして、見終わるのと前後して次の転送が始まった。

 

 

 

前嶋 龍二(まえじま りゅうじ)、広島から………」

「竜崎誠、よろしく」

 

 次に来たのは、小柄ではあるが金髪強面の青年で武器の類いは持ってきていない。

 武田の場合はZガンを持ち込んできたが、彼の場合はXショットガンやYガン、ガンツソードの類いですら持ってきていないのでどうやら素手で闘うようだな。

 来た理由は、俺に賛同しただけなのでどうにかして助けたかったのだろう。

 そのため、この場にいるメンバー全員にこう言ってきた。

 

「よろしくな! 1人でも多く人を助けようぜ!!」

 

 そう言った後、彼はガンツの前に座り込んだ。

 

 

 

「………」

「あー、日本語はわかるかい?」

「………えぇ、もちろんよ」

「スマンな。ぱっと見、外国人に見えちまったからよ」

 

 3人目はメアリー・マクレーンという女性で、金髪と外国人と見間違うほどの端正な顔立ちをしているが外国人ではない上、英語などは喋れないとのことだ。

 とは言え、見た目が外国人なので転送されてから数秒間は俺と彼女とで黙りこくってしまったが、岸本の裏拳が俺の鳩尾にヒットしてから話し始めたのだ。

 殴られた際、岸本は不機嫌そうにしていた上に俺は「グハッ」と漫画みたいに言ってしまったので妙に恥ずかしい。

 

 そんな状況とは裏腹に次々と転送されてきた。

 

 

 

関根 誠人(せきね まこと)、京都から………」

 

 そう言ったのは、眼鏡を掛けてよく言えば知的な、悪く言えばインテリっぽい顔立ちをした青年だが俺自身、色々と知識を蓄えているからどっちもどっちだ。

 

 

 

吉川 海司(よしかわ かいじ)、25歳って年齢は良いか。群馬から………」

 

 関根の次は、短髪で精悍な顔立ちをしている青年で持ってきた武器は2本のガンツソードなので、二刀流なのかもしれんな。

 

「死ぬ覚悟がある奴らか………良いじゃねぇか。みんな、いいツラしてやがる」

 

 彼の言葉に、俺は首を傾げたがその意味を後で知ることになる。

 

 

 

「おっ………おいおい、オッサンは俺だけかよ」

 

 次に、転送されてきたのは中年男性で今回の転送の中では今までで1番年齢が高いだろう。

 鈴木さんが生きていれば、おっさんコンビとして活躍できたとは思うが既にくたばった以上は仕方ないと割り切ろう。

そう思っていると、中年男性は風に近づいてからこう言った。

 

「矢沢年雄、北海道から。オッサンどうし、ヨロシクな!」

 

(中年男性もとい、矢沢さん。確かに、風の見た目はおっさんそのものだが彼は高校生だぞ)

 

 

 

「………あ」

「加藤くん………」

 

 そんなやり取りと、個人的な心の声の後に転送してきたのは童貞くさい大阪のメンバーだった。

 

「生きて………たんですね、加藤君」

「ありがとう………来てくれて」

「ううううううウウう」

 

 彼がこっちに来た理由は、加藤の生存確認をするためというのが大きいだろう。

 ぬらりひょん戦の後、加藤を目標とする発言をしていたがどうやらダビデ像星人との戦いも無事に生き残ったようだ。

 そんな彼は、加藤との再会に涙を流していたがもう1人来てその人物は、加藤との共同生活を送ると決めたという女性で山下杏と言うらしい。

 

 まさか、こんな所で再会できるとは思っていなかったようで互いに抱き合っていたが、それを見ながらガンツに問いかけた。

 

「ガンツ。後何人、転送してくる?」

「後4人だね」

「4人も来るのか………」

「どんな人なんだろうね」

 

 俺の言葉に、岸本達が返してくれたがそれに反応した童貞もとい、眼鏡くんが残りは岡を始めとした大阪チームの猛者達だと言う。

 実際に来たのは彼の言葉通り、岡や色男といった俺達と顔見知りのメンバーで再会を喜びあった。

 

「しっかしまぁ、あんたらが来るとは思ってなかったよ」

「なぁに、人助けのついでに敵地にダメージを与えれたらと思ってな」

「寧ろ、後者目的だったりするんよ」

「それだったら、強制転送を掛けた奴らの指揮の元で戦った方が良くない?」

「うちらは誰の下にもつきとーない。そう言うこっちや」

「なーる、だったら歓迎するよ」

 

 色男達から話を聞くと、彼ららしい反応が返ってきたので大阪気質満載だな、と思っていると玄野が吉川に話しかけた。

 

「そういやあんた、さっき………」

「あん?」

「死ぬ覚悟とかなんとか、言ってたけどあれってどう言う意味?」

 

 そういえば、そんなことを言っていたので俺からも聞いてみた。

 

「一応、武器は無制限に使用可能。生き返らせることも可能なのがガンツの常識だが変化があったのか?」

「あぁ、あったよ」

「もしや再生ができないとかか?」

「よく知ってんじゃん」

「想定の範囲内ではあったがな」

 

 吉川とのやり取りで、元々の東京チームのメンバーは驚きの表情をしたが俺自身、前々から再生できない状況も想定していた。

 以前にも話したが、ガンツはファックスの本体であると定義したがその本体が壊れたり、印刷できない状態になったらファックスの意味がなくなる。

 地球産のファックスの場合、本体を交換する他に部品の交換や修理に出したりできる一方で、ガンツの場合はそう言ったのは一切できない。

 

 前々からクローン羊のドリーみたいに、ほいほいとクローン人間が生産できてしまったら社会が混乱するんだろうなぁ、とかを考えたりもした。

 そして何より、死んだ人間をそう簡単に再生してしまっていいのだろうかとも思っていた。

 確かに、再生機能があればこんな地獄での目標になり得る訳だがそんな都合よく、再生できるとしてもたかが100点を取っただけで出来るとしたら人の生死に対しての論理感が崩壊するかもしれない。

 

 そう考えがあったからこそ、いつでも再生できない状態でくたばることを念頭に行動してきた。

 そのため、俺は特に驚きはしなかったが西や玄野達は受け入れ難い事実に混乱して再生を試みた。

 結果は、残念ながら再生はできないとのことだったのでこう切り出した。

 

「てことで、戻りたい奴は素直に戻った方がいい。少なくとも俺達は責めたりしないから」

 

 俺の言葉に、この場にいるメンバーは誰一人として立ち去る奴はいなかったので、このメンバーで人命救助を行うことになった。




という事で、宇宙船に乗り込む奴らが決まりました。
ここら辺はまんま、原作に沿っていますがオリジナル展開にすると収集がつかなくなって、作者のやる気がなくなるので許してくだちぃ。
面白展開よりも完結重視なので、キャラの会話も原作と同じような意味の会話も省いていきます。

ホント、サーセンm(_ _)m
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