「―――では………わかりやすく見せてやろう。人間は只のモノに過ぎないことを」
「!?」
超高度異星種族の発言に、加藤達は反論したものもそれでも彼らの考えは変わらないようでそう言うのと同時に、目のまで何もない空間に物体が固まり始めた。
そして、徐々に物体が大きくなっていくと心臓になってそれが人間の形になると、既にくたばった奴らが全裸の状態で再生された。
鈴木さんや桜丘だったかの女性、坂田や東郷さんの4人だ。
「………? 竜崎、おまえが再生したのか?」
「状況はかなり複雑になってね。一言で言えないんだが………」
「竜崎、ここはどこだ?」
「真理の部屋だ。俺達が戦ってきた理由がわかるんだが………」
鈴木さんや桜丘は玄野と会話をして、坂田や東郷さんは冷静に状況を分析しようとして俺に話しかけてきた。
そのため、ある程度の会話が進んだところで俺達を戦わせたそいつがあることをいった。
『証明しよう。人間が只のモノであることを』
「!? ハッ、いやだ。いやだ………やめろぉ!!」
「やめてくれ!!」
「オイオイマジか。ここでやる気かよ」
そいつらがやろうとしていることを、玄野達は悟ってやめるように嘆願したが気にする素振りを全く見せず、鈴木さん達の身体は徐々に崩壊していった。
そのため、俺は坂田と東郷さんにこう言った。
「坂田! 東郷さん!」
「!?」
「あぁ!」
「来世で会おう!」
「「わかった!」」
彼らの返事を聞いた瞬間、身体の全てが崩壊して彼らのいた場所は血溜まりといくつかの内臓と骨が残るだけになった。
そのことに、加藤達は泣き叫んだが当の俺はここで特攻を仕掛けてくたばろうとは思わない。
巨人族のカウンターとして、生産した俺達の武器は彼らにとっては取るに足らない武器であり、巨大ロボを転送してヤツに殴りかかっても逆に崩壊させられるだろう。
だからここは一旦、悔しさを胸に引き下がるしかない。地球上の軍隊が、巨人族の武器に勝てないのと同じだからだ。
そのことを実感して、歯を食いしばったが玄野はそこまで我慢強くなかったようだ。
超高度異星種族に向かって走り出したので、俺はハードスーツの腕を使って叩き潰すかのように彼を倒して動けなくした。
そして、俺はあることを聞いた。
「人間は本当に只の物質でしかないのか!? ここで再生された奴らやこの場にいるメンバー、そして全ての人間には魂というモノは存在しないのか!?」
「………人間が死ぬ時に約21グラムの情報が分離し、異次元に移動する情報のことか?」
魂という言葉に、そいつは眉をひそめながら答えた。
どうやら、地球上で魂と呼ばれているものは彼らからすれば情報の固まりでしかないようだ。
そのことから、俺はその情報の行き先が気になって尋ねた。
「今ここで散っていった奴らの魂、その約21グラムの情報はこれからどうなるんだ?」
「それぞれ、この次元の別の個体へと入り、またその個体が消滅すると異次元へと移動する」
「………」
「坂田研三は2ヶ月後、ロシアの男性の個体として生まれ、東郷十三はフランスの男性として半年後に生まれる。桜丘聖は20年後にそのフランス男性の元で生まれ、鈴木良一は同じ年にロシア男性の元で生まれてこの次元で関係のあったモノは永遠に関係が続いていく」
どうやら、輪廻転生みたいなことがこれからも続いていくということだろう。
それがわかれば、俺達の気持ちも少しは晴れるというものだ。
そして、全ての質疑応答が終わったようなので彼らは最後にこう言った。
「これを持って、すべてを終了する。この先、我々は地球人に干渉することはないだろう」
その言葉と共に、まばゆい光が溢れて目を閉じて開くとそこは巨人族の建物の中だった。
また、俺達を転送してくれた奴らが操作できないことを言っているようだが、日本に転送してもらうように頼んでみるか。
『あー、ちょっと良いか?』
『?』
『俺達を日本の東京に転送してもらえないだろうか』
『コイツなら無理だぜ。中に入っていた男が死んじまってさ』
『死んだ!? 本当か!?』
その言葉に、加藤達も驚いているようなのだがこの辺りのガンツが機能停止しているようだった。
そのため、俺達は移動してガンツを見かけたら転送してもらえるかを聞いて回ったが、そのどれもがダメになっているようだった。
その事実が俺達に重くのしかかり、あんなに近くに見えているのに帰れないと言う絶望が、俺達を支配し始めていた。
それに、海外のメンバーは巨人族に聞き出そうとして言い争いになっていた。
しかし、そんな中でも1つの光明が見えた。
どうやら、アメリカチームのガンツが生きているようだ。
その情報を元に、他のガンツメンバーと共に生きていると言われている場所に向かうと、大勢が同じ方向に向かおうとしているのがわかる。
そして、その場所に向かうと巨人族とガンツのチームが決闘形式で既に闘っていた。
そいつらの周囲を確認すると、ガンツは1個だけが稼働しているようで行列が既に出来上がっていて、俺達は最後尾に並ぶことになった。
とは言え、巨人族の兵士と思われる奴らの数は10人にも満たないようなので、もう少しで人類の勝利が確定する。
それと同時に、取材用のカメラを持った男性がその光景を映像にして地球に流し、菊地さんが説明を記者のように加えていった。
巨人族は追い詰められているとは言え、人類が思いつかないような装備を隠し持っているので一発逆転される可能性もあるが、俺達もそれなりの数が集まっているので彼らが勝てる見込みは少ない。
そう思っていると、決闘をしている巨人が手首を操作して本来の四肢では出来ない方角から、アメリカチームに向かってパンチを入れた。
そして、それが少し続いたがアメリカチームのヤツはノーダメで回避して逆に、その攻撃網を潜り抜けて巨人を裁ききった。
その後も、海外チームが順調に巨人族を殺していき、次で俺達の番になるところでガンツを操っているメンバーから声を掛けられた。
『君はモンゴル人のようだな。モンゴルに転送してやろう』
「あ………あ………あ?」
『違う違う! 東京だ。日本の東京に転送してくれ!』
『そーか、そーか!! あンたら日本人なンだな、分かッた………ってリューザキ!?』
『久し振りだな、セバス。調子はどうだ?』
『相変わらずさ。俺達のチームを見てくれよ』
『確かに精強に見え………うおっ!?』
セバスとの偶然の再会に、話が弾んだが決闘の余波は俺達の所まで来た。
そのため、ガンツが吹っ飛んだが幸いにもセバス達は無傷だし、ガンツも無事なようだ。
それを確認して、設置し直している背後では巨人族がまた1体、撃破されたようで残る兵士は2体となったがその内の1体は、俺との決着を付け損ねた巨人だ。
そいつがもう片方を押しのけて、決闘の場に出たのだがそれまでタイマンで巨人を駆逐していたアメリカチームを圧倒する強さを見せた。
次回、巨人族の英雄との戦闘になります。
ようやく、ゴールが見えてきました。ここまで書くのに数年もかかったような気がしてきました。(実際には3ヶ月程度ですが)
まぁ、途中から好き勝手に書いていましたので登録者数が減って気分的に落ち込みましたが、ここまで書いていてよかったと思います。
だってねぇ、ここまで読んでくれる人がいるなんて思いもしませんでしたので、作者的には嬉しい限りです。
そんな訳で、最後までお付き合い頂けたら嬉しいです。