黒い球と共に   作:八雲ネム

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どうもどうも、作者の八雲ネムです。
いやはや、昨日の投稿ではまだ3桁だったのに今日の午後には4桁に到達してしまいました。
しかも、評価してくれる人も60人超えと感無量であります。
この場を借りて、お礼を申し上げます。

本当にありがとうございます。

皆様のおかげで、日間ランキングも過去最高の5位に達しまして(現在は7位)、2年ほどの作者人生の中で1番良い時期なのではないかと思っています。
今後も、無駄な話のカットと主人公の無双に付き合って頂ければ幸いです。


それでは、本編が始まりますよ~。


第6話 仏像戦、突入!

「ほい、あの講義のまとめ」

「あぁ、サンキュー。いつも悪りぃな」

「そう思ってるなら、ちたぁ努力しろや」

「いやー、目の前に大先生がいるなら使わない手はないでしょ」

「だったら昼飯奢れや」

「松戸屋の定食でどうや」

「ライス大盛りでな」

「シカタナイネ」

 

 俺は今、大学の友人と駄弁っているがこいつとは妙に話が合ってかれこれ、2年の付き合いになる。

 こいつとは最初、必須科目の授業で同じになってから内容をまとめたルーズリーフを渡した時からの付き合いといったところだ。

 いわゆる、腐れ縁で普段はあまり他人とは関わらない俺でもこいつとはよく駄弁る。

 その結果、俺が講義内容をまとめてそいつに渡すとその日の昼食代が浮くという寸法だ。

 

 俺自身、そういった関係で良いと思っているし、そいつも安い授業料だと思って快く出してくれる。

 これが「Win-Win」って奴で、互いに不満はないので当面はこの方法をとっていく。

 そのため、俺はその日の昼食をそいつと一緒に食べてから家に帰った。

 今日の講義は、午前中だけだったのでこの後はジムで運動をしようと思って帰宅していると、偶然にもよく知った奴と遭遇した。

 

「……ん?」

「あっ」

「……誰?」

 

 そいつは加藤で、彼の隣には小学生のランドセルを背負った少年がいた。

 そのため、話を聞くとどうやら加藤の弟で歩と言うらしいが中学生の時に両親を亡くしているせいで、親戚の家で肩身の狭い思いをしながら生活しているとのこと。

 まぁ、俺とは正反対の生活を送っているようだが今の俺にはどうすることもできない。

 

 タダでさえ、岸本と同居しているのにそこに2人が加わると足の踏み場がなくなるほど、狭くなるのでできれば彼らだけでなんとかしてもらいたい。

 とは言え、このまま放置するのも気が引けるしなぁ。

 ん? 加藤の話を聞いていると、どうやら彼はバイトをしているようなのでそのお金が貯まれば、安いアパートに引っ越すらしい。

 そのため、俺はある提案をした。

 

「そっちでも安いアパートを探してくれるのか?」

「そそ、仕事がない時は結構暇でね。こう見えてある程度の範囲は知っているよ」

「……何でそんなにしてくれるんだ。あの部屋に行ったら無関心を装うのに」

「何でってそりゃあ、戦場じゃないんだからのんびりとするさぁ」

 

 ガンツがある部屋とは、打って変わってのほほんとした性格に加藤は戸惑っていたがそれでも、俺が家庭環境を察してこう言ってくれたのはありがたかったようだ。

 彼らと別れる際には、兄弟揃って頭を下げて感謝の言葉を口にしていたが結局は俺の暇つぶしでしかない。

 人間というのは、退屈すぎるとやっていけないようになっているらしい。だから普段はやらない行動もしてしまった。

 

 

 俺も人間を捨てた訳じゃない、と実感した一時ではあったがそれからしばらくしてまたもやガンツからのミッションを言い渡されることになる。

 

 

 

 

 

「これはこれは。随分と多種多様な人間が揃ったようで」

「本当ね。前回までのが嘘のよう」

 

 今日も相変わらず、岸本と一緒にガンツがおいてある部屋に呼び出されるとそこにはお坊さんからヤンキー風の派手な格好をした男性、ミリオタデブに胴着を着た男性、別嬪さんにメガネの男性と本当に多種多様だ。

 それ自体は、特に悪いことではないがお坊さんが独自の世界観を恥ずかしがらずに、垂れ流すのには流石の俺ですら噴き出してしまうものがある。

 

 だってよぉ、これから始まる戦場でお経を唱えても意味がないってのによと思っていると、前回までの生き残り組が続々と集まってきた。

 玄野に加藤、ホモにサダコ、犬に西とこれから起こる出来事を予想している奴らは、別にお経を唱えるほどのバカではないようだ。

 特に、西なんかはお坊さんをニヤニヤとバカを見る笑みを浮かべているので察しの良い奴らは、ここが自分達が思い描いた地獄でも天国でもないことを悟ったようだ。

 

 そして、加藤が事情を説明すると何人かは半信半疑で次に起こることを待っていると、いつも通りの音楽が流れて黒い球の壁面がそれぞれの方向に出た。

 そのため、ミリオタデブは面白そうにXショットガンを持つと他のメンバーも、各々の銃を持っていく中で俺は西と岸本と一緒に隣の部屋に向かった。

 そこにはZガンとエアバイク、そして高さが1メートルぐらいの台に乗っている横30㎝、縦20㎝ほどのタブレット型コンピュータがあった。

 

 そのため、俺がそれを操作するとハードスーツや巨大ロボなどが項目ごとに分かれているので、その中から装備していくものを選ぶようだ。

 そして、今回のミッションはおこりんぼう星人という仏像星人らしいのでお寺かぁ、仏像が多そうだなと思いながらハードスーツを装備することにした。

 

 仏像と言えば木材や岩石、金属から出来ているものまであるので今回の星人は気が抜けそうにないな、と感じたからで西は自分の得点で獲得したZガンを装備することにしたらしい。

 それを見た俺は、自分の得点で獲得したZガンを岸本に持っていくことにしたが彼女は重たいと、呟きつつも手離すこともないままに転送するのを待った。

 一方、俺はハードスーツの他に何も持っていかずにタブレット型コンピュータを台に置いて、元の部屋に戻ることにした。

 

 如何せん、ハードスーツの太ももには何もつけれない上に肘から肩に向けて刀剣が伸びていて、それを使った戦闘術を行えば大抵の星人は討伐できる。

 元々、あらゆる武術をマスターしているので巨大な腕をトンファーのように使えば、余裕で肘から伸びる刀剣も使うことはできる。

 それぞれが選び終えた後、ガンツがある部屋に戻ると転送が始まったようだが加藤の説得によって何人かはパワードスーツを持っていた。

 

 その一方で、前回生き残った柄の悪い男性は来なかったようなので、ここに来る間にくたばったようだが理由はおおよそ見当がつく。

 どうせ、Xガンを他の人間に見せびらかしたり、ガンツのことを話したりしたんだろう。

 まぁ、うるさい奴が自爆しただけなので再生しようとは思わないし、あんな奴を復活させて何の得があるのかが疑問だ。

 

 

 そして、最後まで残った俺が転送されるとそこは寺院のようだった。

 

 

 

「竜崎……なのか?そのスーツは一体……?」

「加藤、こいつは100点メニューで獲得した強武器だ。普通のスーツよりかは耐久力はあるし、攻撃力もあるから結構使えるぞ」

「すごい……」

 

 加藤の質問に、俺がそう答えると岸本は畏怖の感情と共にそう呟いた。

 何故なら、ハードスーツを着込んだ俺の身長は2メートル以上になっている上に、腕は大木のように太くなっていて手は握り拳でも地面に着きそうなぐらいに長い。

 そして、顔には10個の蒼い光が縦2列に並んでいて如何にもメカメカしい出で立ちだからだ。

 そのことに、ミリオタデブが興奮しているがその中でも何かの冗談だと思って、帰ろうとした奴らが数名いた。

 

 その行動に気が付いた加藤が、呼び止めに行ったが間に合わずに先頭を歩いてエリア外に出た男性の頭が吹っ飛んだ。

 そのことに、帰ろうとした奴らが動揺したので加藤は大声で頭が吹っ飛ぶことを言ったが、それは脅迫じみたものでも効果はあったようだ。

 頭が吹っ飛ばなかった奴らは、引き返してきてこれからどうするかを考え始めたので俺は単純明快なことを行った。

 

「加藤、Xガンを使って扉を開けろ」

「え、でも……」

「どうせ、殲滅しないといけないんだから不法侵入しても問題ねぇよ」

「………わかった」

 

 俺の指示に、加藤は戸惑いながらも門の中心を縦に連続して撃った。

 すると、かんぬきと一緒に壊れたのでこれで自由には入れるようになった一方で変化が起きた。

 それは、門の両側に立っていた阿吽の像が動き出したことでその場は軽い混乱状態になったが、ハードスーツを着た俺とそれまで黙っていた西が、行動に移して一瞬で制圧した。

 正確には、外から門を見て見て左側に立っていた仏像に対して俺がビームの連続発射で、蜂の巣にするのと同時に西は右側に建っていた仏像を、Zガンで汚いミンチにした。

 

 

 

 これで、第一関門は突破したので俺達は慎重に寺院に入っていった。

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