黒い球と共に   作:八雲ネム

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第7話 千手戦、それはヌルゲーとは言い難く……

「大量に出てきたぞ!!」

「とにかく、1体でも多く潰してくれ。これを1人でやるのは面倒だ」

「当然だ!!」

 

 寺院の入ると、星人側は既に臨戦態勢を取っているようで10体ほどが待ち構えていた。

 そのため、加藤達はすぐに戦闘態勢に入って岸本もZガンを構えてから、ロックオンして引き金を引いた。

 すると、1体の星人が消えるのと同時に地面に丸い陥没ができたので、これで1体を倒したことになる。

 

 それと同時に、武器を持ったメンバーがそれを使って戦い始めたが武器を持っていないメンバーは、俺や西にとって雑魚同然のやつでも苦労しているようだ。

 如何せん、パワードスーツすら着込んでないので筋力的には急激な上昇が求められないからだ。

 そいつらの援護を、加藤達に任せて周りを見渡すと本殿から巨大な仏像が出てきた。

 

 高さは10メートルほどあり、Xショットガンでは火力不足だと思えるので俺はハードスーツの掌からビームを発射して足を使えなくした。

 すると、巨大な仏像は急に片足が短くなったのでよろけた後に片膝をつくと追い討ちをかけるように、もう片方の足も使えなくした。

 これで、対象の機動力を奪ったのでいい的だなと思っているとそいつに対して、Zガンを使った奴がいた。

 

 初めは西が使ったのかな、と思って辺りを見渡すと俺から少し離れた場所で岸本がそいつに向けて撃ったことがわかった。

 理由はわからんが、星人と戦うことを決断したようでその表情から迷いは見受けられない。

 ただ、星人に殺される存在から星人を狩る存在になった岸本は1発では死なない巨大な仏像に対して、何度も何度も引き金を引いて念入りに殺していった。

 

 そして、周囲の戦闘が終わる頃には巨大な仏像がいた場所にはそれなりに大きいクレーターができていた。

 

「岸本、大丈夫か?」

「うん、私は大丈夫。それよりもこのマップを見て。星人の反応が2つもある」

「………手分けして潰した方がいいな」

 

 巨大な星人を倒したにも関わらず、呼吸の乱れが感じられないので戦うことを決めたようだ。

 それを確認した俺は、彼女が示したマップを見ると確かに星人の反応が2つもあるので、俺は加藤達も集めて作戦会議を開いた。

 

「………わかった。俺達はこっちをやるから竜崎はサダコ達と一緒に向こう側をやってくれ」

「わかった。迷いはあるだろうが確実にやってくれ。じゃないと挟み撃ちされるからよ」

「あぁ」

 

 俺の言葉に、加藤は短くそう言うと俺達は二手に分かれて行動を始める。

 加藤についていったのは、岸本の他に玄野と別嬪さんで、ホモ・サダコ・俺のグループについてきたのはパワードスーツを着ていなかったり、初心者のメンバーだった。

 この時点で、お坊さんとミリオタデブは既に死んでいて自衛官の身分を持っているという男性は、屋根上に上って狙撃に専念してもらっている。

 

 そのため、俺やホモ達についてきたのは今回が初参加の3人だけで俺達は、星人の反応があった建物に向かうと複数体の仏像があった。

 仏像の前に立ったホモが、Xガンを構えて星人かを確認すると5体全部が星人らしい。

 そのことがわかると、俺はすぐに腕を構えてビームを発射できる態勢に移ったが、胴着を着た男性が1体の星人に対してパンチを繰り出した。

 

 しかし、いくら肉体的に強かったとしても星人の強さには敵わず、馬乗りまでは良かったが他の星人の蹴りでくたばってしまった。

 スーツを着ていないメンバーは、すぐに外に出ようとしたが俺は構えた状態から、ビームを発射して立っていた3体を一気に殲滅した。

 その後、出ようとした2人はそのまま加藤達を呼びに行って俺とホモ、サダコは残る2体をどうやって倒すかを考えた。

 

「オイ、あんちゃん達」

「何だ、竜崎」

「俺は千手をやる。だから残る1体を倒してくれないか?」

「良いのか?」

「アイツの実力は未知数だ。半人前には荷が重すぎる」

「………わかった」

 

 ホモがそう言い、サダコと一緒に残っている仏像に向かうと俺は室内に入って、千手観音に擬態した星人と対面した。

 すると、今まで座っていた千手は立ち上がって星人の言葉を発したが当然、俺が理解できるような内容ではないのでビームを6発連射した。

 撃たれた星人は、避ける素振りを見せなかったので当然のことながら穴あきチーズのようになったが、腕に持っていた時計のようなものが動き出して傷が一気に修復した。

 

 どうやら、それぞれの腕に持っている小道具を破壊しないと討伐の難易度がかなり高くなるようだ。この間にホモ達は手持ちのXガンで残る仏像を破壊したようだった。

 視線を千手に戻すと、千手は酒瓶のようなものから液体を出したので俺はホモ達がいる方向に走って、彼らを掴むと壁を壊しながら外に出た。

 一方、ホモ達は状況が理解できていないようで俺が手を離すと彼らは俺に聞いてきた。

 

「竜崎、どうしたんだ?急に外に飛び出したから頭を打ったぞ」

「千手……アイツは強いぞ。アイツと対面した時、強敵だった星人と対面しているかのように勘が危険信号を出していたんで外に飛び出しちまった」

「!? そこまで強いのか?」

「あぁ、少なくとも室内で戦うような相手じゃないな」

 

 俺がそう言うと、ホモとサダコは驚愕したような表情を露わにした。

 何故なら、前回の戦闘では余裕の表情で星人を討伐していた俺がそう言ったんだからな。驚くのも当然と言えば当然だ。

 ホモ達と一緒に、千手がいる建物の正面に向かって移動するとそこから千手が出てきたので、俺はあることを彼らに伝えた。

 

「ここは一旦、俺が引き受ける。だからお前らは加藤達を呼んでくれ」

「……い、いいのか?」

「言いたくはないが、お前らは足手纏いだから一定の距離は取って欲しい」

 

 俺がそう言うと、彼らはまたもや驚愕したがだからといってそれに対しての反論はせずに、加藤達を呼びに行こうとしたら加藤達とも合流した。

 そして、加藤達は加藤達で俺の様子を見て驚いていた。

 

「竜崎、背中のコードが溶けている」

「あぁ、酒瓶から出た液体の影響だな。ガンツのスーツも溶かす勢いだったからむやみに接近するなよ?」

「わかった、他に気が付いたことはあるか?」

「円形の小道具を持っている腕がわかるか?」

 

 俺がそう言うと、加藤達は腕の中から時計らしきものを見つけて聞いてきた。

 

「……時計みたいなものか?」

「あぁ、あれを壊さないと何回破壊しても再生されちまう」

「わかった。岸本は持ってる武器で道具を破壊してくれ」

「わかったわ」

 

 俺からの情報で、加藤がすぐに指示を出してきたので覚悟はある程度、できたように見受けられる。

 それから、俺達はそれぞれが一定の距離を取っていっぺんにやられないようにしながら、千手を囲いながら攻撃を行ってダメージを与えていった。

 その中で、俺は冷静に千手の行動パターンを見極めていった。

 

 まず、防御力は一般的な星人と同等で大した攻撃でなくてもXガンで充分倒せる。

 だが時計のような小道具で、逆再生しているかのように体を修復しているからいくらダメージを与えても意味がない。

 その上、酒瓶のようなものに入っている液体も無尽蔵に入っているようで、それから5回も出したのに尽きる気配を感じない。しかも当たった地面が溶け始めているからスーツの防御力は意味がないな。

 

 挙げ句の果てには、ガラスの箱みたいな物からビームも出るから迂闊に接近もできない。

 そのことから、俺がビームを連射して千手の動きを止めるとそれに続いて岸本もZガンで、千手をミンチにすると残った腕を加藤達が破壊していった。

 その結果、1回目は失敗したものの2回目には再生されながらもその機能を、持っている時計のようなものを破壊できたので後は千手を破壊するだけだ。

 

 そう思っていると最後の抵抗なのか、千手が持っていたガラスの箱みたいな物からビームが出て加藤達を呼びに行った男達が死んでしまった。

 それを見て、俺以外のメンバーは軽く動揺したのだが次の瞬間、ビームは見当違いな場所に向いて千手の背後に向いた。

 それと同時に、今までどこに行っていたのかが分からなかった奴が姿を現した。

 どうやら、スーツの防御力を上回るダメージを受けてしまったので透明化が解け、姿を現したのと同時にくたばってしまった。

 そして、くたばった奴の脳みそを千手が食らうと予想以上のことが起こった。

 

 

 

「ちょっと待ってくれ。僕だ……宮藤だ」




と言うことで、千手戦は次回も続くんじゃ。

今回の生き残りは岸本、ホモとサダコ、自衛官と美形の5人です。
やっぱり、チート級の主人公のおかげで生き残るメンバーも増えますね。
経験から来る勘と冷静な観察眼で、千手の攻略法もすぐにわかりましたし。

その一方で、くたばっていくメンバーもいる訳で千手が脳みそを食べる部分は原作にもありました。
そのため、その行為がどうなるのかを楽しみに待って下さると助かります。
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