勉強は全く捗らないけど、こっちは書き始めたらすぐでした。
それと、お気に入り50人になりました。
日頃読んでくださっている皆様に 感謝
先週から夏休みに入り、夏の暑さに堪えながら商店街の中を歩き、
羽沢コーヒー店のドアを開ければカウンター席に座る彼女達と目が合った。
「遅いよタクミ 3時集合ねって言ったのにもう10分も過ぎてるよー」
「悪い ひまり みんな 他の奴にお土産何がいいか聞いてたんだ」
「まあ、マイペースなタクミらしいな」
「う〜 モカちゃんは待たされすぎて お腹空いたよ〜」
「モカが来たのも今さっきだったでしょ」
「いらっしゃい タクミ君」
一番端に座る巴の隣に座り、メニュー表を開いた。
大会は水曜からだが1週間は向こうで泊まりだから大会前に最後の贅沢がしたかったからだ。
「みんなもなんか食べるか?」
「タクミの奢り? なら、アップルパイがいいなー」
「アタシもひまりと同じので 蘭はどうする?」
「じゃあ、アタシもそれにする」
「モカちゃんもアップルパイ食べたいなぁ」
「つぐはどうする?」
「私はお手伝いの最中だから大丈夫だよ」
「つぐみ 今日はもう大丈夫だから みんなと話しといていいよ」
「ありがとう お母さん なら、私もアップルパイで 」
「飲み物はどうする?」
「待ってる間にアイスコーヒー頼んだから大丈夫だよ」
「そっか なら、おじさん アップルパイ5個とガトーショコラ1個 あと、アールグレイ下さい」
「ちょっと待ってね すぐ用意するから」
「お父さん それは私も手伝うよ 」
そう言って、つぐみもカウンターに入って行った。
「あ、そうだ これ瀬田先輩の演劇のチケット 手伝ってたらお礼にって貰ったからひまりにあげるよ」
「え、これ 最前列だ ホントにいいの?」
「ああ、気にすんな どうせ 俺 行けないからさ それにひまりが喜ぶだろうから渡そうと思ってたんだ」
「あ、そうだ お礼って訳じゃないけどね 私もこれタクミに渡そうと思ってたんだ 頑張って徹夜したんだからね」
ひまりはそう言って、バッグから何かを探し始めた。
やがて、中から取り出したのはよくわからない人形のようなものだった。
「何これ? 熊の人形?」
確か、みんながガルジャムの時から持ってるやつだが、ひまりが作ったらしいそれは 左右の耳や目のバランスはおかしいし、何より形がだいぶ歪だった。だが、とても嬉しかった。
「モカちゃんがたーくんの今の気持ちを代弁するとー 形は歪だけど、嬉しいって感じかなー」
「え? 俺 今顔に出てるか?」
「ああ、今広角が緩んでるから嬉しそうに見えるぞ」
緩んだ広角を手のひらで隠して、横を向く。すると、いつのまにか
つぐみ戻ってきて隣に座りながらニコニコしていた。
「つぐ あんまり顔見ないでくれ 恥ずかしいからさ」
「えー 勿体ないよ せっかくいい表情してるんだからさ」
「私としては喜んでもらえてよかったな みんなにあげた時は、困った顔してたからさー」
「いや、そりゃあそうなるよ だって これ だいぶ形歪じゃん 仕方ないと思うよ 俺も最初見た時は、嬉しさよりも マジか? って気持ちの方が強かったしさ」
「もう タクミまでみんなと同じこと言うんだからさー 一応それ 優勝出来るようにっていう御守りだから あ、ちょっと貸して」
「は? 急になんだよ 人のバッグ弄り始めて」
「じゃーん こうすれば大会の時に持っていけるでしょ」
彼女が持ち上げたバッグには、先程の人形が付いていた。
「おぉー いいアイディアだな それ」
「まあ、ひーちゃんのその人形はAfterglowのマスコットみたいな物だからね〜 たーくんが寂しがらずに済むかもね〜」
「たかが、1週間で寂しくなるほどヤワだった覚えはないぞ 俺は」
「いや、アンタ だいぶ寂しがり屋でしょ 昔から 1人でいるのに怯えてたじゃん」
「それは昔の話だ 今はもう違うっての」
「ホントか? 寂しいなら毎晩電話掛けてもいいんだぜ タクミは寂しがり屋なんだからな」
「わ〜 ともちん 大胆だね〜 たーくんと電話する口実をこうも簡単に作っちゃうんだからな〜」
「バ、バカ 違うって モカ 私はただタクミが寂しがらないようにだな」
「なんだー 巴 俺とそんなに電話したかったのかよ わかったよ ちゃんと毎晩電話するから」
「タクミ お前まで言うか」
「まあ、冗談だっての あ、そうだ 遅くなったのは、これ取りに戻ってたってのもあるんだ」
ひまりから受け取ったバッグの中から写真集を取り出した。
「ほら これ ありがとうな めっちゃ良かったし、行きたくなった 」
「そうだろ アタシもこの場所みんなで行きたいと思ってたんだよ
Afterglowのみんなとタクミも一緒にさ」
「そうだな みんなでいけるといいな」
いつになるかは分からないが、きっとみんなで行けたなら楽しいのだろう。物思いに耽けりながら注文したガトーショコラと紅茶に手をつけ始めた。ガトーショコラのほんのりとした甘さを堪能しながら紅茶に口をつける。この美味しさも1週間は味わえないのだから悲しいことだ。
「相変わらず この店のケーキと紅茶は美味しいですね」
「一応 珈琲店だから コーヒーを飲んで欲しい所なんだけどね」
「おじさんそれは無いですよ 俺 コーヒー苦手なんですから」
カウンターにいるつぐみのお父さんの一言に顔を顰める。
昔から香りは好きだけど苦くて飲めた試しがない。ミルクや砂糖を入れたりしてもどうにも苦手だった。
「タクミ君はカフェオレとかも飲めないもんね」
「ホントそういうところは、タクミの顔に合ってるよね」
「やめろよ 蘭 童顔は気にしてるんだからさ 」
昔は良かったが今は顔が幼いのに身体は筋肉質だというギャップがあり、とても気にしている。
「昔はアタシ達の誰よりも身長ちっちゃかったのにな 中3の時に急に伸びちまうんだから驚いたよな」
「俺としてはあのまま身長伸びない方が困ってたよ あの身長だと中学の時に小学生と間違えられたんだからな しかも、それ見てお前らはめっちゃ笑ってたし」
思い出すだけでも腹が立つ みんなで遊びに行った時に中学生以下のお子様は親子同伴で無ければ入れないと入り口で止められてしまい。
学生証を提示してようやく中学生だと証明出来た。
それを見てたみんなが笑いまくっていたという酷い事件だ。
「いや〜 アレは仕方ないと思うよ〜 だって、あの時のたーくんは身体ちっちゃくて可愛かったんだもんさ〜 小学生に間違えられても仕方ないと思うよ〜」
「確かに あの時のタクミ君は本当に可愛いかったよね だから、私もしょうがないと思うな」
「つぐまで言うかよ だから、気にすんだよ 可愛い顔よりカッコいい方がいいに決まってるだろ」
残ったガトーショコラを口に放り込み、紅茶を楽しみながら店内に流れる音楽を楽しむ。
「相変わらずいい趣味してますね 音楽と店の雰囲気があってるから落ち着きますよ」
「店主としてそこら辺にも気を使わないといけないからね それに、珈琲店という落ちつける店がメタルみたいな激しい曲流してたらお客さん入って来ないからね」
SlipknotやMetallicaのような激しいメタルがこの店で流すようになればそれこそこの店に来る客はみなコルナしながらヘッドバンキングをしているカオスな光景になるだろう。
そんな光景が来ることがないように祈りたい。
「まあ、俺としてはこの店では流して欲しくはないですね メタルは好きだけど落ち着けないですから」
「タクミ君はメタルが好きなんだね 定番の王道ロック一直線の子かと思ったよ」
「そうでもないですよ 俺 色々好きですよ 定番ですがNirvanaとかいかしてると思いますし」
「Nirvanaか僕は昔 Bon Joviをよく聴いていたかな」
「Bon Joviは今の時代も人気ですよね まあ、ラップ好きな俺としては
Limp Bizkit とかRage Against the Machine もいいですし、パンクならGreen Dayとか好きですよ」
Afterglowのみんながガールズトークをしてる傍でこっちは好きなロックバンドについて話し合っている。
場違い感がハンパなくてしょうがなかった。
「まあ、結局 好きなバンドなんて人それぞれですからね やってる時期は同じでも相手のバンドことを敵視していたなんてことはありますから」
これ以上話し込んだら仕事の邪魔になるだろうと思いすぐに切り上げた。
それにしても、ここに居座り続けて1時間以上経っており流石に邪魔だろう思い始めた。
「じゃあ、俺 もう帰るよ 明日から前日入りで岐阜にいるからまた来週な お土産は帰ったら渡すからさ」
「えー もう帰るの」
「明日は、岐阜だから 今日のうちで荷物用意しないといけないからな」
会計で代金を支払い、店を出ようと扉に手をかけた。
「タクミ君頑張ってね」
「タクミ 御守りがあるから絶対優勝出来るよ」
「たーくん頑張ってね〜 応援してるよ〜」
「タクミ 頑張れよ お前ならやれる」
「タクミ その、なんていうかさ ・・・応援してるから頑張って」
彼女たちの応援がそれぞれ心に響く。
勝って笑顔で帰る為にも頑張らないといけないと再度心を引き締めた。
那智海斗様 ☆9
園田海未様 ☆9
ありがとうございます
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