猫と犬は相容れない   作:あずき屋

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「なぁメガネっ子、お前休みの日ってどうしてる?」

「なんですか急に。
まぁ普通に読書とか休息にあてていますが」

「だよな、それがフツーの人の休みの使い方だよな」

「どうしたんですか?
そういえば紫助さん、目の隈が酷いような」

「あぁこれな」

「おいシスケ!
今日も始めるぞ!
最低ランク100万上げるまで終わらねぇからな!」

「モードレッド............寝かせて」

「可哀想に藤野蔵、こんなになっちまって」

「死屍累々じゃないですか!
一体何が?!」

「健全な人の休みの過ごし方って、なんだろうな.......。
下手の横好きも、度が過ぎりゃただの物好きだよ」

「フォルル......スピーzzz」




第11話 欲望センサーは正直

 

「さて、まずは人理修復の一歩の踏み出し、おめでとう。

まだ所長が本調子じゃないから代理で僕からお礼を言わせてもらうよ。

本当によくやってくれた......思ってた想像とはかけ離れた結末だった訳だけれどね」

 

「はい、ありがとうございますドクター。

駆け足にはなりましたが、私も先輩も少し自信がつきました」

 

「本当に一時はどうなるかと思ったけど、俺もそう思うよ。

所長の身体も何とかなったし、カルデアもまだ戦える。

頑張ろうマシュ」

 

 

はい!という力強く元気な声がブリーフィングルームにて響く。

多くの候補生たちが集っていた当初に比べ、随分と寂しい人数にはなったが、やることは前と何も変わらない。

前人未到にして難攻不落とされる試み、改変された歴史を正しい在り方に戻す。

ここの力では成し得ないことではあるが、力を合わせ団結させれば不可能を可能にできる。

それはいつの時代、古くから伝わる英雄譚でも証明されてきたこと。

諦めの悪ささえあれば、どんな困難にだって立ち向かえる。

 

 

「それで、あの2人は?

静か過ぎて逆に気持ち悪いんだけどさ」

 

「ドクターも結構毒されてますね。

俺はまだまだ慣れそうにありません」

 

「あの人に毒されて良いことなんてありません。

前回だって何度死にかけたことか......。

あ、2人は修練場で少し汗を流してから来ると言ってました。

にしてはだいぶ時間が経過してますが」

 

「なんだかんだで、結構マシュも律儀だよね。

つんけんしてる割には紫助くんの現状を把握してる。

慣れない人種だからこそかな?」

 

「ダ・ヴィンチちゃん、変なこと言わないで下さい。

私はあくまで業務上あの人の行動を監査して、円滑に物事を進めるために仕方なく聞いてるだけです。

ぶっちゃけめんどくさいです」

 

「おうおう、マシュにしては珍しい。

まぁそんなに気にしなくても、いつの間にかふらっとやって来るでしょう。

今は次の特異点について話そうか」

 

 

そうダ・ヴィンチがいつも通り次の特異点について解説してくれる。

場所は西暦1431年のフランス、オルレアン。

かの有名な聖女、ジャンヌダルクが異端者として火刑に処されてから日も浅い時期。

戦争の爪痕は残るものの、その時代に暮らす人々は束の間のひと時を過ごしていると、正史では語られている。

 

 

「最も、今判明してることはごく僅かな情報だけだ。

西暦と場所ぐらいしか分かってなくて、改変されてる状況はレイシフトしてみないと調べられない。

のっけから申し訳ないが、また君たちに無理難題を課すことになる」

 

「そんなのもう今更だよ、ドクター」

 

「私たちに残された道は前にしかありません。

どんな道でも突き進むのみです。

それに、私たちは孤立無援ではありませんから」

 

「うんうんよく言ってくれた!

任せて、全力でサポートさせてもらうから」

 

「ありがとう、それにしても..........やっぱり遅いな。

ごめん、悪いんだけど2人を迎えに行ってあげてくれないかな?

爆撃された後なんだ、修練場に何らかの不具合が起きてトラブルなんてことも起こり得るかもしれないからさ」

 

「大丈夫ですよ。

マシュ、行こう。

飲み物取りに行くついででもいいからさ」

 

「先輩がそう言うのなら着いていきます」

 

「戻ってきたら早速戦力補充といこう。

召喚の準備進めとくからさ」

 

内心不満が見えたが、強引にマシュを連れ出す。

先の見えない見通しについてあれこれ悩んでも仕方ない。

あの人の言葉を借りるのなら出たとこ勝負しかないからだ。

慣れた足取りで通路を渡り、修練場の扉を開ける。

見た景色は、文字通り慣れないものがある。

あらゆる戦闘をシュミレートし、実際に立ち回って感覚を掴む次世代のシュミレーターシステム。

重要機器がデスク状に横へ広がっていて、その真上すぐに見学用に透明のボードが同じように横へ広がっていた。

 

「んー緊急用のブザーとかは鳴ってないけど......マシュどう?」

 

「はい、先輩の言う通り緊急の案件ではない様子ですが、シュミレートの脳波グラフに通常時では有り得ない数値がちらほら出ています。

確認する必要はあるかと」

 

「それじゃあ見学化のスイッチオンっと」

 

 

内部が見通せるようになったその光景も、見慣れないもの。

どころか、見たことも無い光景が広がっていて、自分たちの口も広がっていたことに気づいたのは数分フリーズした後だった。

 

 

 

 

「oh!ワシのビートが有頂天!

主らのハートは絶好調!

これぞ尾張のうつけの真骨頂!

燃えるビートどうだ敦盛ベイベー!!」

 

「yoyoo舐めんなyoo。

こちとらハートは元から絶好調、お前後から好調。

oh!チェケyoo。

元より何時でも好調、1人の時には〇頂。

そして飛び出す、お前の左上に熱盛マーク。

失礼しました、関係ないところで熱盛と出してしまいました」

 

「うるせぇ、お前ら、黙れよ雑魚ども。

オレが一番、お前ら三下お分かりアンダスタン?

分かればとっとと買ってこい、焼きそばパンYeah」

 

 

 

 

ズンズンと重低音を鳴らしながら、聞くに耐えない余りにもダサすぎるラップもどきを交わす奇妙な3人の姿がそこにはあった。

3人とも黒いサングラスをかけ、身体を音楽に合わせて揺らし、口からは訳の分からないビートを刻んでいる。

どういう状況なのか、全くもって理解できない。

とにかく問い詰めたいことは、あの大きなラジカセを担いで下ネタ混じりのラップとも呼べない放送禁止用語を並べているバカに聞こう。

 

 

「熱盛、調子良ければ特盛、良いおかず添えれば勝盛。

行くぜ畳み込むぜ俺のマイサ、uh-huh?」

 

「はあぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「んん゙っーーーーーー!!!」

 

「マシュー!!」

 

 

立香が目を離した時、既にマシュの姿は隣にいなかった。

音もなく紫助の背後に忍び寄り、徐ろに腰をホールドし、見事な曲線を描いたブリッジを披露してくれた。

人はそれを、"バックドロップ“という。

紫助へ制裁を加える時、彼女はシールダーではなくアサシンクラスなのではないかと、そろそろ疑いの目を立香は持ち始めていた。

 

 

「おう盾女に富士額、なんか用か?」

 

「む、初めて見る面々よな。

お主らは何者じゃ?」

 

「それは私たちのセリフです!

貴方はどなた様ですか!?

それでこの状況は何なんですか!?

意味不明なその格好は何なんですか!!」

 

「だから藤丸だって!

それから俺が富士額だっていつ確認した!」

 

「あーそういう事か。

いやな、これにはちょっと訳があってよ」

 

「たまには聞いてよ!!」

 

話は30分ほど前に遡る。

 

 

────────────────

 

 

『なぁシスケ、この前拾ってた奴なんだよ?』

 

『あ?なんだよ、見てたのか。

ほら、お前にも見せたろ。

虹色に光る金平糖だよ』

 

『それは見た。

オレが気になってんのはもう1個の方』

 

『あーコレな、ぶっちゃけ俺もよく分かんねぇんだけどよ、なんかこの金平糖より貴重なモンらしいぜ?

この金色に光る紙切れだろ?』

 

『そうそれ!

何に使えんだ?

鼻かむ以外に使い道ホントにあんのかよ』

 

 

紫助が懐から取り出したのは金色に光る紙。

名前は呼び込む符と、書いて“呼符”と読む。

ダ・ヴィンチ曰く、これ一枚で召喚サークルを回せる一品なんだそうだ。

原理はよく分からないが、なんでも擬似的な縁をサーヴァントとの間に結ぶとか何とか。

ただ、召喚用の触媒としてはこれ以上ない代物なのだとか。

 

 

『へぇー、んじゃあさ試してみようぜ?』

 

『やっぱ興味ある?』

 

『まぁな。

戦力としちゃどうせオレ以下なんだろうが、何にしてもこのまんまじゃこのカルデアが寂し過ぎんだろ?

それに、退屈しのぎにはなりそうだしな』

 

『あぁそうだな、来る奴は大抵お前以上の奴らだしな。

ここいらでちょっくら大物のサーヴァント呼び出して、アイツらに目に物見せてやるか』

 

『そうそう、漸くお前も分かってきて......今なんつった?』

 

『そうと決まれば行くぞ猫。

早く行かねぇと勝手なことすんなってドヤされるわ』

 

『おいコラ待て!

お前なんて言ったんだよ!

事と次第によっちゃぶった斬るぞ!!』

 

 

軽い潜入任務のように召喚術式が使用出来る部屋に忍び込み、簡単に術式を起動させる。

1回運試し的なことが出来ればそれで良かったのだが、この呼符の話にはまだ続きがある。

星の数ほど存在する英霊たちを呼び込むには最適なのだが、それ以外に触媒がない以上、候補が絞りきれないのだ。

よって概念が結晶化した英霊とは別物を呼び寄せることもあるため、万能な代物とは言い難い。

だからこそ紫助は安易に考えていた。

どうせ出てくるわけない。

たった1枚で召喚に応じてくれる物好きなど、そうそうに現れるものでは無いと。

 

 

『そんじゃ、運試しと行きますか』

 

 

テキトーにサークルに向かって呼符を放り込む。

放られた呼符は次第にその在り方を輝かせていき、光の輪になって高速回転していく。

 

 

『(どーせ来るわけねぇよ。

バレやしねぇし、お咎めもねぇだろ。

元々俺がテキトーに拾い上げたモンだしな)』

 

『おーこれが召喚か、思ってたより派手だな。

なんか輪っか増えたけどどうなんだコレ?』

 

『あーまぁ召喚失敗ってことはなさそうだ。

何が出るのかねぇ。

(輪っかなんて判断材料になるかよ。

役に立ちそうなモンが出りゃラッキーな方だ)』

 

『すっげえな!

こんなに金ピカにクルクル回んのか!

魔力が集まってくぞ!』

 

『(え?金ピカにクルクル?

あれ、なんかどっかで聞いたような覚えが)』

 

『輪っかが3本!

シスケ!金ピカの輪っかが3本だぞ!』

 

『え、マジ?』

 

 

物欲センサーという言葉を聞いたことはないだろうか。

あくまで俗説なのだが、欲しい欲しいという欲望が垂れ流しの者ではお目当てのものは引き当てられない。

その物欲が対象にキャッチされると、なんでも手に入らないというものだ。

かくいう紫助は全く無関心でそれを呼んだ。

結局のところは結果論に過ぎないのだが、多くの人々は的を得ているとハンカチを噛み締めながらその俗説を肯定している。

金色に光るサークルが急速に凝縮され、大きな光を吹き出す。

間違いなくサーヴァントが応えた証拠だった。

 

 

『うっはっはっはぁぁぁぁぁ!!!

呼んだな、他でもないこのワシを!!

控えおろう!!

尾張のうつけ者こと、極東における戦国の覇者の凱旋である!

然らば、戦国風雲児の異名を持つその名をとくと聞くが良い!』

 

『オイオイ......こりゃまさか』

 

『面白そうな奴が来たな!』

 

 

赤き軍服を羽織り、一振りの刀を携えた少女の姿がそこにはあった。

豪快に笑い、それでいて漲る闘志を炎のごとくたなびかせて、その少女は自らの名を高らかに告げる。

 

 

 

『貴様が呼んだ者こそ、日の本を手中に収めた魔王!

恐れ慄け平伏せい!

我こそは第六天魔王、織田信長であるぞ!!!』

 

 

 

──────────────────

 

 

「で、久々に現界したワシが敦盛を披露してやろうと思ってな?

それでここで敦盛に興じておった訳じゃ。

いやぁ、にしても驚いたのぅ。

まさかマスターたちも敦盛が出来るとは思わんかった。

つい時を忘れて敦盛交わし続けておったわ、うっはっは!」

 

「敦盛敦盛と連呼しないで下さい!

全然意味が分かりません!

紫助さん!詳しい説明を求めます!」

 

「おーい、紫助さーん」

 

「頭が......あぁ、あん時冬木で偶然拾ってた呼符ってやつをな、ちょいと試してみようかと思ったら思わぬ収穫があったって訳よ。

どーせ出るわけねぇと思ってタカくくってたら呼ばれて飛び出て敦盛パーリナイと来たモンだ」

 

「はぁ......ある程度は理解できました。

それでも!勝手に召喚機を使用してはいけないと散々ダ・ヴィンチちゃんから念を押されてたはずですよ!

全くもう貴方は人の話を全然聞いてないんですから!」

 

「悪かった悪かった。

ほんの出来心だったんだよ」

 

「出来心と下心でやっていい事なんて万に一つもないんです!

ちゃんと段取り踏んで許可を取ってからですね!」

 

「うむ、なかなかに気が強い娘よな。

あの者常にああなのか?」

 

「いや......普段のマシュはもうちょっとお淑やかな筈なんだけど」

 

 

勝手に召喚を行った紫助に対してガミガミと怒るマシュは、確かに普段から見ていた者にとっては新鮮だった。

でなければ起き抜けにボディプレスやバックドロップなどしないだろう。

 

 

「すまん、完全に事後報告になったが紹介するわ。

戦国大将軍ことノッブさんです」

 

「うっはっは!

うむ、良きにはからえ!

なんで呼ばれたのかワシにもさっぱりじゃが、面白そうじゃから全て許す!

多分ワシを呼んだ方が都合が良いと思ったのじゃろ!

安心せい、どんな奴が来ようとワシの鉄砲隊が火を噴くだけじゃ!

疾く種子が抜け落ちた向日葵のようにしてやろう!」

 

「気持ちわりぃ表現すんなロリババア。

大体理解してんの?

俺たちの目的は人理修復だ。

道中面白おかしくなってもいいが、っつーかばっちこいだが結果だけは残せ。

分かったか?」

 

「面白おかしくすれば良い?

ならワシがこの話を蹴る必要はないな!

久々に腕が鳴るというもの、存分に暴れてやろう。

それとなマスター?

今ワシのことロリババアって言った?」

 

「よし承諾だってよ。

みんな、今日から転校してきた織田信長くん?ちゃんだ。

くれぐれもロリババアとか言わないように」

 

「言ったな!?

今主はっきりとこのワシの目の前で言ったな!?

打首獄門じゃ!

猿!鉄砲じゃ!鉄砲を持てぇーい!」

 

「それから、今後は一日に30分必ず敦盛の時間を設ける。

異論反論抗議質問は一切受け付けない、以上」

 

「なら是非もないよネ!!」

 

途中ブーイングが約一名から湧き上がったが、髪をぐしゃぐしゃにして両目隠しの髪型にして黙らせた。

 

 

「経緯はどうあれ、かの第六天魔王こと織田信長を呼べたのならお釣りがくるかな。

紫助くん、話によるとマシュたちが回収した聖晶石とは別に色々拾ってくれたんだっけ?」

 

「あぁ、後は全部お前らにやるわ。

数回は召喚出来るぐらいには溜まってるだろうし、富士宮にゃあコレから更に必要になってくんだろ」

 

「藤丸!

はぁ...でもありがとう紫助さん。

ドクター、早速行きましょう」

 

「よし来た!

早速始めようか。

みんなもう待ちくたびれてるよ」

 

「え?

ワシの敦盛そんなに面白かった?」

 

「おう!

前はトリスタンの野郎が音出してたんだがてんで面白くなくてよ。

眠くはなるわつまんねぇわ、訳わかんねぇこと口走るわで音楽にはいい縁がなかったんだ。

こういうの結構面白いのな」

 

「モードレッドさん、あれは音楽と呼ぶにはどうかと......」

 

「うっはっは!

それは良い感性じゃな!

ならば主にはワシ直伝の敦盛講習を説いてしんぜよう!

宴の余興には必ず呼ばれるはいくおりてぃなものじゃぞ!」

 

「ロマニ、あのバカどもはほっといて行くぞ」

 

「まぁ確かに支障はないけど、英霊相手にその扱いはどうなんだろう?」

 

場所は変わり再び召喚サークル前にて集結する面々。

紫助とマシュが回収した聖晶石を使い、新たに戦力となってくれる英霊を呼び込むのだ。

個数からして、召喚は3回といったところだろう。

その全てのサーヴァントを立香に託す。

采配から戦況の分析等を全て自分一人でこなしてもらう。

マスターとしてひよっこ同然だが、四の五のは言っていられない。

何がなんでもものにして、一人前に成長してもらわなければ、立香たちはおろか人理そのものに明日はない。

 

「気楽に構えろ。

力んだって良いことねぇぞ?

アレだ、友達家に呼ぶくらいの感覚で呼び出しゃいいんだよ」

 

「ハードル高いんだか低いんだかよく分からない例えをありがとう。

ウダウダ言ったってしょうがないよね。

うん、準備OKだよダ・ヴィンチちゃん」

 

「よし、なら遠慮なく盛大に呼び出そう!」

 

信長を呼んだ時と同じようにサークルが呼応し、膨大な量の魔力が回転を始める。

縁のある聖遺物でもあれば、狙ったサーヴァントを引き当てることも夢ではないのだが、今回その余裕はない。

完全に運頼みだ。

 

「お!英霊顕現反応あり!

君の声に応えてくれたサーヴァントが現れるよ!」

 

「のうマスター、ホントにワシを呼んだ理由分からんのか?」

 

「それが全く心当たりがねぇんだよ。

確かに俺はずっと別嬪のねーちゃん呼び出してぇって思ってたけどよ、応えてくれる奴らみんな違うんだよなぁ」

 

「何見てんだよ」

 

「なるほどのぅ、その点ワシは合格じゃな」

 

「お前俺の話聞いてた?

どう見たってちんちくりんじゃねぇか。

違うの、俺が呼びたいのはボンキュッボンの別嬪ねーちゃんなの。

ちんちくりんは頑張って牛乳でも飲んどけや」

 

「何おう?!

ワシの将来性を甘く見ておるな!?

本気を出せばワシ以外の奴らなど霞んで視界から消え失せるぞ!

ホントじゃぞ!」

 

「けっ、お前の要望なんぞオレにはどーでもいいがその舐め腐った態度だけは気に入らねぇな。

おうシスケ、次のレイシフト先でどっちがすげぇ功績挙げられるか勝負といこーぜ?

負けたら土下座な」

 

「どんだけお前の理想やべぇんだよ、かえって見て見たくなるわ。

上等だ、その勝負受けてやる。

勝つのはどうせ俺だけどな。

お前が猫みたくぺちゃあって五体投地して俺に詫びる姿が余裕で想像できるわ」

 

「少し黙りましょう、いいですね?」

 

「「「うい」」」

 

マシュにチョークスリーパーを決められつつ返答する。

そこで改めて見た光景は、強い光が吹き出した後だった。

 

「おう!

前回の縁が功を奏したみてぇだな!

ランサークラス、クーフーリンだ!

よろしく頼むぜ坊主たち!」

 

「クーフーリンさんだ!」

 

「やりましたね先輩!

しかもクーフーリンさんご希望のランサークラスです!」

 

「はははっ!!

応よ!クランの猛犬の名は伊達じゃねぇとこ見せてやるから楽しみにしときな!」

 

「よう、さっきぶりだな旦那」

 

「今回は前衛タイプか、へへっ簡単にくたばるんじゃねぇぞ!」

 

「ようお二人さん。

今回もしっかり働いてやるぜ、期待しとけよ?

と、そっちは新顔か?」

 

「おお!遥か西洋の地にて活躍した猛犬とは主のことか!

良い良い、なかなかの男前じゃ。

我は第六天魔王、織田信長である。

今日よりカルデア敦盛担当にして師範代である故、興味があれば何時でも申してみよ!」

 

「よろしくな!

今回はマスターに恵まれて俺も機嫌がいい。

いい戦場ひとつ頼むぜ?」

 

 

お馴染みの顔ではあるが、新たな戦力投入で士気があがる。

半神半人の肉体をもって、朱槍を携えて暴れ回ったクーフーリンであれば、どのような戦場でも大きな戦果を上げてくれるだろう。

 

 

「さてと、数的に後2回の召喚で限界かな?

カルデアの電力もまだ本調子じゃないし、余力的にも後2回だね。

さぁ、同じように祈りたまえ!」

 

「マダ!?マダガチャガマワセルノ?!ヤッタァ!」

 

 

この勢いのまま強力なサーヴァントを引き当ててやるという意気込みのまま、立香はテンション高めに聖晶石を投げ入れる。

若干濁りが瞳に映ったのは気のせいに違いない。

言動も少しおかしくなったのも、きっと気のせいだ。

 

 

「大丈夫なんだよな?

嬢ちゃんのマスター?」

 

「......そのはずです、多分」

 

「無理すんなメガネっ子。

お前ちょっと引き気味だぞ」

 

「中毒だもの是非もないよネ!」

 

「初めてアイツ怖ぇって思ったよ」

 

 




どうもあずき屋です。
指が乗ったのでまた続編出しました。
もう完全にアレですね、でも是非もないよネ。
言わんとしてることは分かります。
でも何故かこの形になってしまうんです。

ホントウナンデス シンジテクダサイ!

予定ではなかったんですが、何故だか勝手にノッブが出てきました。
当たり前のように登場人物として入っているのが怖いくらいです。
ギャグ要員だから出てきたのかなと。
それはともかく、楽しんでくれれば幸いです。

ではでは、また次のページでお会いしましょう。

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