このライスシャワーはライスじゃない!
偽造米や!
って、言われても仕方ないとは思ってる。
でも、思い付いたから書いたし後悔はない。
私は好きにした。君達も好きにしたまえ。
ライスシャワー(デスソース味)FIRST
天皇賞(春)
メジロマックイーンを下し、レコード記録を樹立したライスシャワーに称賛の声はなく、静寂がレース場を包んだ。
「...」
今回の勝者たるライスシャワーは、大型モニターに映る自分に気付くと、静まり返った客席に向けて両手を上げて、振るのかと思うと...
ー"中指だけ"を"立て"、手の甲をカメラに向けていた ー
「え?」「ライスシャワーさん!?」
今までのライスシャワーではまずあり得ない行動にトレーナーや先程まで競いあっていたメジロマックイーンですら困惑していた。
「次も勝つ。誰かの為じゃなく…私の為に」
ライスシャワーは、言いたい事を言い終えるとそのままレース場を出ていった。
ーーーー
「えぇっ!? ライスシャワーさんがいない!?」
「はい…本当にすいません!」
「困りましたね…」
ウイニングライブへの準備を終え、ステージへと向かっているメジロマックイーンはスタッフに謝るライスシャワーのトレーナーと困り顔のスタッフに気付くと、何事かと思い、話を聞くことにした。
「あの…どうかされましたの?」
「あー…マックイーンさん。それが…」
バツの悪そうなトレーナーから出た言葉は、驚きのものだった。
「ライスシャワーさんがいない!? これからライブですのに!?」
「すいません! こんなのものを残してて…まぁ、気持ちはわからないでもありませんが…」
申し訳なさそうなトレーナーが見せてきた一枚の紙にはこう書かれていた。
『主役じゃないみたいなので踊る気ありません! 期待されてもないのに踊るなんて嫌です!』
「ライスシャワーさん…」
ーーーー
「まったく…どうしたんでしょうか、ライスさん」
急遽、2位のメジロマックイーンがセンターのウイニングライブが行われ、マックイーンを励ます様な声も聞こえるのをよそにライスシャワーのトレーナーは考えていた。
「今度、しっかりと話し合いの場を設けないといけないですね」
ライスシャワーと話をしよう。そう結論付けたトレーナーのスマホが振動した。
「はい。○○です」
『よう。調子はどうだ?…と、言ってもさっきのレースの後だ。心中穏やかじゃないか』
「…何の用ですか、先輩」
『電話越しつーのもあれだ。仕事終わったら久々に来いよ』
ーーーー
「ライスシャワーさん! あれはいったいどういうつもりですか!」
「ライスさん。流石に私も同意見です。説明を求めます」
夜、月光が頂点に座し、遮るもの無き全てを等しく照らす下で一人空を見上げるライスシャワーにメジロマックイーンとミホノブルボンは語気を強めながら声をかけた。
「マックイーンさん。ブルボンさん」
二人に声に気付いたライスシャワーは空から二人へと視線を下ろすと、小さく笑ってから口を開いた。
「二人とも…とっても素敵ですよ。私に怒りを向けている…その顔が」
木々を揺らす風が三人の間を駆け抜け
ライスシャワーの青薔薇と
隣に並ぶ黒薔薇を揺らした。
ー次回予告ー
「なぁ、○○。幸せってのは誰かの不幸の上にあるんだよ」
「先輩…」
「お前も知ってるだろ? 俺がトレーナーを辞めた理由」
ー"先輩"の語る"あるウマ娘"との話ー
「二人だって他の皆の"一位になる"可能性を奪っていたのに…」
「それは…」
「…」
「私だって、一位という祝福を笑顔で受け取りたかったのに…」
ー明かされる"ライスシャワー"の胸の内ー
「お前は悪くねぇよ、ライス。悪いのは一位を祝福出来ねぇ奴らなんだからよ」
「お姉様…」
「貴方、いったいどなたですか…」
「学園の生徒…では、ありませんね」
「あぁ。学園は中退しててな。今じゃただのウマ女だよ」
ー"お姉様"と呼ばれる謎のウマ女ー
「多分、お前の担当に影響を与えてるのはアイツだよ」
「さぁ、見せてみなよ…今の注目バの底力を!」
ライスシャワー(デスソース味)NEXT