「皆さん!あけましておめでとうございます!」
新しい年を迎え、この物語もより一層面白くなるように取り組みたいと思います!
「なので、読者の皆様もどうか応援よろしくお願いします」
「これからも俺達の活躍に期待してくれよ」
さて、新年の挨拶も終わりましたので本編にいきますよ。
「ああ」
「今回は完全に鈴メインの話だな」
ですね!それでは本編をどうぞ!
side ルミナ
特訓開始から2時間後
「はあ・・・・はあ・・・・はあ」
一夏は虫の息になって横たわっていた。それこそ放っておいたらそのまま永眠してしまうのではないかと思える程に疲弊しきっている・・・・・・少しやりすぎただろうか?
「随分とへばっているな一夏」
「だ、誰の・・・・せいだと・・・・思って・・・るんだ?」
「6割が俺と箒とセシリアのせい。4割がお前に無駄な動きが多いせいだ」
「れ、冷静に・・・・・・分析するな」
「間違ってはいないだろう?」
「そうだ・・・・けど」
「私はこれで失礼いたしますわ」
「ん。お疲れセシリア」
「それでは一夏さん。また後ほど」
セシリアはアリーナから去っていった。
「何をしている?私たちも戻るぞ?」
「先に帰っててくれ・・・・・・俺はまだ動けそうにない」
「全くしょうがないな・・・・・シャワーは先に使わせてもらうからな」
「おう・・・・・」
箒もまた自室に戻っていった。俺ももう戻るか。
「・・・・・・なあルミナ」
「なんだ?」
戻ろうとする俺を一夏は引き止めた。
「俺・・・・・強くなれるかな?」
一夏は真剣な表情で俺に聞いてきた。
「それをなんで俺に聞くんだよ?」
「ルミナは・・・・・俺が今までに会った人の中で千冬姉の次に強いからな。それに、お世辞とか言わないで正直に答えてくれそうだし」
千冬さんの次に強いって・・・・・
「・・・・・はあ、お前は俺を買いかぶりすぎている。俺は強くなんてないさ」
「そんなことないだろ?ルミナはセシリアに勝ったんだし。それに・・・・・別の意味でも強いと思う」
「別の意味?」
「うまく言葉にできなんだけどさ・・・・・なんていうかルミナは芯が強いって思うんだ」
芯が強いねぇ・・・・・それこそもっと買いかぶりだ。俺の芯はひん曲がってるからな。
「・・・・・・俺なんかよりもお前の方がよっぽど強いよ」
「え?」
「一夏は・・・・今の自分の弱さをしっかりと自覚しているだろ?それはある意味では強さだ。人は・・・・自分の弱さを直視できずに見て見ぬふりをしようとする生き物だからな」
「・・・・・・ああ。それはなんとなくわかる」
「一夏は弱さを自覚して、その弱さを糧に強さを追い求めている。だから十分に強いし、誰よりも強くなれると俺は思っているよ」
これは偽ざる俺の考えだ。きっと一夏はいつか千冬さんをも超えるほどに強くなるだろう。身も心も。
「・・・・・そうか。ありがとう、ルミナ」
「・・・・礼を言われるようなことじゃねえよ。俺も部屋に戻る。明日も今日と同じくらいハードになるだろうから覚悟しておけよ」
「わかった」
「じゃあな」
俺は一夏を背に、アリーナから立ち去った。
自室に戻ってきた俺は・・・・・
「・・・・・・・」
ボフッ
ベットに倒れ伏した。
「・・・・やはりまだ長時間の起動はきついな」
原因はイクリプスだ。慣れたとはいえ連続で2時間も操作していたのだからやはり消耗が激しすぎる。
「夕食の前に・・・・少し寝るか」
俺は体力のために眠ることにした。
『ルミナは・・・・・俺が今までに会った人の中で千冬姉の次に強いからな』
目を閉じると先程一夏に言われたことが頭の中で反芻した。
ル(俺が強い、か・・・・・)
俺は自分が強いだなんて思ったことはない
この世界に来る前・・・・前世で俺は自分の弱さを自覚しようとせずにずっと目を背けていた
自分を正当化して、自分は正しいと思い込んでいた
そうすることで自分だけを守っていた
だから俺は・・・・・・どうしようもなく弱い
強くなんて・・・・・・あるはずがない
俺は前世でのことを思いながら眠りについた。
「う・・・・・ん」
どれぐらい眠っただろうか?目を覚ますと眠る前にはまだ夕日が差し込んで多少は明るかった部屋がどっぷりと暗くなっていたことに気がついた。
「・・・・・何時だ?」
俺は携帯を取り出し、時間を確認した。
「8時・・・・・二時間近く寝てたのか」
まあセシリアさんと決闘した時よりはマシだな。あの時は朝まで全く目を覚まさなかったし。
ぐぅ~・・・・
空腹で俺のお腹が鳴った。
「・・・・・夕食にするか」
俺は寝起きでだるくなっている体を起こして夕食を摂りに食堂に向かった。
俺が食堂に向かって歩いていると・・・・
ドンッ!!
「ん?」
背中に衝撃を感じた。振り返るとそこには・・・・
「・・・・鈴?」
鈴がいた。
「あ・・・・・ルミナ」
顔を上げた鈴を見て俺は少し驚いた。鈴は・・・・・涙を流していたのだ。
「どうした鈴?何かあったのか?」
「・・・・・」
鈴は何も答えない・
「・・・・・ここで話しづらいならとりあえず俺の部屋来るか?」
「・・・・・うん」
俺は鈴を連れて自分の部屋に戻った。その間鈴は一言も言葉を発しなかった。
「緑茶でよかったか?」
「うん・・・・・ありがと」
部屋に戻った俺はひとまず鈴にお茶を出した。鈴はそれを受け取ってちびちびと飲み始める。涙は部屋に来るまでの間で止まったようだ。
「それで?何があったんだ?」
・・・・・正直何が原因なのかはおおよそ検討はついているが。
「・・・・・一夏が」
・・・・・やっぱり一夏か。
「はあ・・・・・」
鈴の話を聞いて俺は思わず頭を抱えたくなった。
どうやら鈴は一夏と昔『料理ができるようになったら毎日酢豚を作ってあげると』約束したようだ。まあ日本で言う毎日味噌汁を作るというプロポーズに当たるものだ・・・・・・かなり古いプロポーズ法だが。
その約束自体は一夏は覚えていたようだが・・・・・問題は一夏がその約束の意味を履き違えてしまっていたことだ。
こともあろうに一夏はその約束の意味を『毎日おごってくれると』解釈していたようなのだ。・・・・・今時小学生でもそんな履き違えた解釈はしないだろうに。
それを聞いて鈴は当然の如く激怒。一夏をひっぱたいてしまったようだ。
「本当に一夏のやつ・・・・・信じられない」
俺に話すことによって思い出してしまったのだろう。鈴の表情は暗く、目尻には再び涙が溜まってきている。
・・・・・正直言って今回のことは鈴にも少し非があると思う。鈴は一夏の幼馴染なのだから一夏の鈍さはわかっているはずだ。そのプロポーズでは正しく伝わらないというのは少し考えればわかることである。ただ・・・・
(・・・・・流石に今の鈴にそれは言えないな)
流石に泣いている女の子にお前にも非があるだなんてはっきりと言うことは俺にはできない。ドSであることは自覚しているがそのへんの分別はきちんとわきまえているつもりだ。だから・・・・
ポンッ、ナデナデ・・・・
「え?」
俺は鈴の頭に手を乗せて撫でた。
「そうだよな・・・・悲しいよな?勇気を出して言ったのに・・・・好きな人に伝わらなかったんだから」
「ルミナ・・・・」
「今から見たことも聞いたことも全部すぐに忘れる。だから・・・・・我慢しなくてもいいぞ?」
「う・・・・・ありが・・・と。ルミナ」
鈴はたがが外れたかのようにポロポロと大粒の涙を流し、声を出して泣いた。
「その・・・・みっともないところ見せてゴメン」
しばらくして泣き止んだ鈴が俺に謝ってきた。恥ずかしいのだろう。少し顔が赤い。
「みっともないところ?鈴のそんなところ見た覚えなんてないんだが?」
「・・・・・ありがと」
「・・・・・・さて、落ち着いたようだから俺の率直の意見を言わせてもらうぞ?その件に関しては鈴にも非があると思う」
「・・・・・うん、わかってる。あの鈍い一夏にあんな言い方したって伝わるはずがなかったわ」
落ち着きを取り戻して冷静になったからだろう。どうやら鈴もそのことを理解したようだ。
「まあそれでも一夏の非の方が多いことは明らかだ。悪気があったわけではないとはわかっているが・・・・・・あいつの鈍さはもはや犯罪級だ」
「本当よ・・・・・あいつはなんであんなに鈍いのよ」
「・・・・・まあ理由はなんとなく想像つくけどな」
「え?」
「一夏は多分・・・・・決定的に自分に自信がないんだよ。自分のことを全く誇れていないんだろう」
「どう言う意味?」
「一夏は・・・・・この女尊男卑の風潮のある意味一番の被害者だっていうことさ」
「女尊男卑の・・・・被害者?」
「そう。一夏はあの千冬さんの弟だ。それはつまりある意味では『世界で最も優れた女性』の弟だってことを意味している」
ISが支配しているといっても過言ではないと言えるこの世の中だ。世界最強のブリュンヒルデの称号を持つ千冬さんはそう捉えられても全くおかしくない。
「だからこそ一夏はよく千冬さんと比較されていたんじゃないか?」
「あ・・・・・」
どうやら鈴には心当たりがあるらしい。
「あの千冬さんと比較されたんだぞ?自分に自信が持てなくなっても何ら不思議じゃあないだろう?正直俺は一夏があんなふうにひねくれずに真っ直ぐな性格でいられることが信じられん」
俺だったら絶対に耐えられずにグレていただろうな。
「それは確かに・・・・・でもそれと鈍いのがどう関係してるの?」
「おそらくだが・・・・あいつはこう思ってるんだろう。『千冬姉に比べてちっぽけな存在である自分のことを好きになってくれる子なんているはずない』ってな。だから自分に対する好意に無意識のうちに気がつけなくなっている可能性がある」
「!?そんな・・・・・」
「まああくまで俺の憶測だから確実にそうだとは言えないんだがな」
ただ・・・・・可能性としては十分にあるだろう。機会があるときにその辺りのことは探りを入れるつもりだ。
「・・・・・だったら」
「ん?」
「だったら・・・・・・そんな考え私がぶっ壊してやるわ!一夏は十分にすごい奴なんだって自覚させて、あいつの鈍感を治す!」
鈴は力強く言い切った。
「・・・・そうか」
全く、頼もしさ全開といった感じだな。
「あ~・・・・なんかルミナと話したら色々とすっきりしたわ!ありがとう!」
「別に、気にする必要はないさ」
「礼ぐらい素直に受け取っておきなさいよ。そういう謙虚さはあんまり持たない方がいいと思うわよ?」
「・・・・そうかもな」
・・・・・今のはちょっと耳に痛いな。
「・・・・・ねぇルミナ」
「なんだ?」
「一夏とのこと・・・・・応援してくれる?」
鈴は純真な眼差しで聞いてきた・・・・・心苦しいがここは正直に言おう。
「残念だがそれはできないな」
「どうして?」
「箒と約束してるんだ。一夏とのこと応援するって」
「そうなんだ・・・・」
鈴は少しシュンとした。
「その・・・・ゴメン」
「いいわ。約束したって言うなら仕方がないし。でも私は負けるつもりはないわ!絶対に一夏をものにしてみせる!」
「そうか」
箒・・・・・どうやら鈴は強力なライバルなようだぞ?
「それじゃあ私自分の部屋の戻るわね」
「ああ。と、そういえば一夏との約束のことはどうするんだ?」
「まあ私にも非があるってわかってるし・・・・・謝りに来たら許してあげるわよ」
「そうか。まあそれがいいな」
「それじゃあまたね、ルミナ」
「またな」
鈴は自分の部屋に戻っていった。
「・・・・・・」
ボスッ
俺はまたしてもベットに倒れ伏した。
「つ、疲れた・・・・・なんかイクリプスを動かした時よりも疲労感が重い気がする」
どうして俺はこう・・・・・一夏関連でフォローすることが多いのだろうか?
ぐぅ~・・・・・
「そういや・・・・・夕食まだだった」
時計を見ると時刻は10時だった。もう食堂は確実に閉まっている時間だ。
「・・・・自分で作るしかないか・・・・・はあ」
俺は疲労で重たい体を動かして夕食を作り始めた。
あとがき座談会のコーナー!INIS!
今回のゲストは二回目!鈴さんです!
「よろしくね!」
はいよろしくお願いします!
「まさか一番最初に二回目に呼ばれるのが鈴とはな」
「なによ?文句あるの」
「別にそういうわけじゃ・・・・」
「はあ・・・・二人とも喧嘩しないで座談会すすめるぞ」
今回のメインはやはり鈴さんとルミナさんの会話ですね。
「そうだな。というか・・・・ルミナと鈴なんかフラグ建ってねえか?」
「え?別にそんなことないけど」
「ああ。建てたつもりは全くないぞ?」
「いや、でも距離かなり近づいてないか?」
「まあそれに関しては否定はしないわね。でも恋愛感情はないわ。強いて言うなら・・・・・ルミナのことはお兄ちゃんのように感じたわね」
「俺が兄?」
「そ、優しくて頼りがいがあって親身になって話を聞いてくれて・・・・まさに理想のお兄ちゃんっていう感じだわ」
「それはなんとなくわかるな」
「う~ん・・・・・よくわからんな。俺には男兄弟はいなかったし」
まあ実際にそういうつもりで話を構成していましたね。ルミナさんは前世引継ぎで考えると一夏さんたちよりも年上なので・・・・・基本的にはお兄ちゃんキャラを推していってるんです。クラスの一部の方もルミナさんのことをお兄ちゃんと認識していますし。
「お兄ちゃんね・・・・・なんか複雑だな。一応ルミナとしては皆と同い年だし」
まあいいじゃないですか。そのうち慣れると思いますし。さて、次は二人の会話の中で出てきた一夏さんのことについて話しましょうか。
「俺が鈍感なのは自分に自身がないからっていうやつか」
はい。このことに関してはルミナさんの言うとおりで当小説の一夏さんは自分に対する自信のなさから鈍感になってしまったのです。
「それはまた・・・・・あんたも難儀ね」
「確かに。結構いたたまれないな」
「俺はそんな自覚ないんだけどな・・・・」
無意識にっていうことですよ。一夏さんはそういうこと意識しないようにしているんです。
「そうなのか・・・・」
「まあ千冬さんのような人がお姉さんなんだから、誇らしいのと同時に比較されて色々と大変なのは少し想像できるかな?」
「・・・・あんた本当によくひねくれなかったわね」
「それもあんまり自覚がないな・・・・・」
(なんかそういうのとは関係なしにやっぱり一夏さんは鈍いんだなって思えてきたな・・・・)さて、それではそろそろ締めにしましょう。それでは・・・・・
「「「「次回もまたきてくれ(きなさい)(きてください)!!」」」」