さて今回の話ですが・・・・・結構重要なんですよね。そのせいで結構長めになっちゃってますし。
「なんというか・・・・・前半と後半で空気が違いすぎるな」
「・・・・・そうだな」
では本編にいきましょう。
ル「・・・・本編どうぞ」
side ルミナ
無人機の襲撃事件の次の日。保健室で一日休んだ俺は自分の部屋に・・・・
「・・・・・部屋に戻りたい」
・・・・・戻れなかった。依然俺は保健室にいる。
というのも昨日の戦闘でのセンチネルの使用、そしてハッキングで俺は思っている以上に脳を酷使してしまっていたらしくまだ頭痛が収まっていないのだ。
おまけに・・・・・・イクリプスを使用したことによる肉体的疲労も昨日倒れてしまったことを期に一気に襲いかかってしまったようで体がとてつもなく重い。まあそちらの方はIS学園の人にあまり知られたくないので隠してはいるのだが。
ともかく頭痛が引いていないということで俺は保健室での療養を千冬さんに強いられてしまったのだ。
それにしても・・・・・・
「・・・・・暇だ」
暇すぎる。とにかく暇だ。とてつもなく暇だ。暇過ぎて気分が滅入ってくる。
ここが自分の部屋ならばカードをいじるなりパソコンをいじるなり本を読むなりできるのだが・・・・・・あいにくここは保健室。そういった暇をつぶせるものは全くない。
そうなったら寝ることぐらいしかやることはないのだが・・・・・・残念ながら今は眠気が全くない。
「・・・・・・耐えるしかないのか」
俺はこの退屈な時間を耐える覚悟を固めようとしたまさにその時・・・・・
「よっ、ルミナ」
「具合はいかがですか?」
「お見舞いに来てあげたわよ」
「・・・・・・」
一夏、箒、セシリア、鈴という4人の救世主がやって来た。
「・・・・・・」
「ん?どうしたルミナ?」
「・・・・・俺は出会って以来今日ほど4人に感謝した日はない」
「は?」
「もう本当に・・・・・暇で暇で仕方がなかった。それこそ拷問かと思うほどに」
「そ、そこまでですの・・・・・」
「まあ何もないところだがゆっくりしてくれ。というかゆっくりしていけ」
「ま、まあそのつもりだけど・・・・それよりも大丈夫なのか?千冬姉に聞いたけどかなり脳を酷使してたんだよな?」
「まあな。まだちょっとズキズキする」
「当然ですわ。あのように緻密にビットを動かしていたのですから」
俺と同じくセシリアもビットを使うのでどれほど脳に負荷をかけているのかがわかるようだ。
「ところでルミナさん、ひとつ聞きたいことがあるのですけど・・・・」
「なんだ?」
「どうして私との勝負の時にあのシールドビットを使わなかったのですか?あれを使っていればもっと簡単に私に勝てていたのでは?」
セシリアが聞いてきた。センチネルはビームを反射するという性質上、セシリアのブルー・ティアーズとは相性がいい。それなのにどうして自分との勝負でなぜ使わなかったのか疑問を感じるのは最もだな。
「使わなかったんじゃなくて使えなかったんだよ。あの時センチネルはまだ完成しなかったからな。使えるようになったのはほんの数日前なんだよ。ほら、俺が研究所に行ったとき」
「なるほど、そういうことですか・・・・・ってちょっと待ってください。ほんの数日前?それなのにルミナさんはあそこまで完璧にビットを操作していたというのですか?」
「完璧っていうわけではないと思うが。頭使いすぎてぶっ倒れちまったし。でもまあ俺はBTシステム適性がSだから割とビットの操作自体はそこまで難しいと思わなかったな」
「BTシステム適正S!?私よりも上ですわ・・・・・」
セシリアは俺の適性の高さを知り少し落ち込んだ様子を見せた。
「そんな落ち込むなよセシリア。適性はあくまで適正。訓練次第ではどうとでもなる。実際セシリアだったら訓練すれば俺よりもよっぽどうまくビットを動かせるようになると思うぞ?」
「そうでしょうか?」
「ああ。これは俺の偽ざる気持ちだ」
「ルミナさん・・・・・ありがとうございます。これからも精進いたしますわ」
「応援してるよ」
「・・・・ふ~ん」
「ん?なんだよ鈴?」
「別に・・・・ただあんたって誰にでも世話焼くんだなって思っただけよ」
・・・・は?俺が世話焼き?
「そんなことはない・・・・・と思うぞ?多分」
「そんなことあるわよ。私の時もそうだったし」
「鈴の時?」
「あんたと喧嘩になったとき。あの後ルミナと色々あったのよ」
「そうなのか・・・・まあ確かに鈴の言うとおりだな。俺も入学以来ルミナには色々と世話になったし」
う~ん・・・・・そりゃあまあ色々とフォローはしたけど・・・・・・世話好きっていうのはやっぱ違うような気がするんだよな。俺はただ自分が納得できるようにしてるだけだし。
「・・・・・・やっぱ俺は世話焼きじゃないわ。ただのお節介か・・・・・物事を自分の納得行く方向に持っていきたい自己中だ」
「それが結果的に相手の為になっているなら十分な世話焼きだと思うわよ?少なくともあんたの場合はいい方向に持っていってるわけだし」
「そうだな」
そんなもんなのか?・・・・・やっぱわからん。話変えよ。
「そういや一夏と鈴は仲直りしたのか?さっきから普通に話ししてるけどさ」
「ああ。その件なら解決したさ。なあ鈴?」
「えっ?ええと・・・・うん・・・・まあ・・ね」
鈴の方は歯切れ悪いな・・・・・おかげでどんな解決の仕方したかわかった。やっぱり鈴もいざとなると恥ずかしくて約束の本当の意味は言えなかったのか。
「なら良かった。ところで・・・・・箒?」
「!!な、なんだ・・・・?」
先程から黙り込んで一言も口を開かない箒に声をかけたらビクリと反応してしどろもどろに返事を返してきた。
「いや、さっきから黙り込んでたからどうしたのかと思って・・・・・」
「あ、ああ・・・・その・・・・・ルミナは怒っている・・・・よな?その・・・・・昨日の事で」
「昨日の?・・・・・ああ、箒が一夏を激励するためとは言え無防備であるにもかからわずアリーナに突撃~・・・・・したことに関してか?」
「うっ・・・・あ、ああ、そうだ。あの時のルミナからは・・・・・強い怒りを感じたから」
「ふ~ん・・・・・まあそうだな。あの時のことに関しては怒ってるよ。それもかなり」
「・・・・・・」
「お、おいルミナ。そこまでにしてくれ。箒だって・・・・」
「悪い、今は黙っててくれ」
俺を宥めようとする一夏を黙らせた。
「黙っていられなかった、何かしたかった。箒のその気持ちはよくわかるしああやって恐れずに激励に行ったのは勇敢だと思うよ。だから間違ってるって言うつもりはない。だが・・・・・少し考えがなさすぎる。俺とセシリアが間に合わなかったらどうなっていたと思う?今ここにこうして立っていられたかどうかわからなかったぞ?」
まあ実際は箒が傷つくことはほぼ確実にあり得なかっただろうがな。
「・・・・・・・」
「そしてなにより・・・・・そうなってしまえば一番苦しむのは誰だと思う?お前が一番心配してやまなかった・・・・・・一夏だろう?」
「・・・・・ああ」
「だったら・・・・・わかるな?」
「・・・・・・ああ。昨日の私の行動は・・・・・あまりに無策だった。反省している」
「ならいい。もう同じ過ちはするなよ?」
「・・・・・わかった」
「・・・・よし。お兄さんとの約束な?」
俺はニコリと笑って箒に言った。
「ルミナ・・・・・ふふ、お前は私とお同い年だろう?」
箒は頬笑みを浮かべた。これなら大丈夫そうだな。
「どうにも手の掛かる子にはお兄さんぶりたくなるんだよ。お前達4人には特に」
「「「「・・・・反論できない」」」」
まあ反論したらしたで丸め込むけど。
「それにしても・・・・・ルミナって何か千冬姉と打ち合わせでもしたのか?」
「ん?どういうことだ?」
「なんつうか・・・・・」
「先ほどのルミナさんのお説教の内容が・・・・」
「昨日の千冬さんのお説教とほとんど同じだったのよね・・・・」
「・・・・・千冬さんは恐ろしかったがな」
へぇ、千冬さんも同じように説教したんだ。
「まあ昨日千冬さんが説教したって聞いたから軽めにしたんだがな。もしも千冬さんがしていなかったら・・・・・ちょっと箒にトラウマ与えてたかも(黒笑)」
俺は清々しいほどであろう笑顔で言い放った。
「そ、そうか・・・・・」
(((・・・・・一体どんな説教をするつもりだったんだろう?)))
(・・・・・あの笑顔を見ると先に千冬さんに説教されて良かったと思えてくる)
(アハハ、いい感じに4人とも顔が青ざめてるな♪)
その後しばらく会話をした後、一夏達は帰っていった。
「さて・・・・・また暇になったぞ、と」
さて、どうするかな・・・・・・
「・・・・・ここは素直に寝ておくか?今なら多分寝れるし・・・・・よし、そうするか」
俺が眠りにつこうと寝転がり目を閉じようすると・・・・・
「オーティー」
「のほほんさん?」
のほほんさんがやって来た。
「お見舞いに来たよ~」
「そうなんだ。ありがとね」
「・・・・・もしかしてオーティー寝ようとしてた?」
のほほんさんが聞いてきた。寝転がっている俺を見てそう思ったのだろう。まあ実際寝ようとはしていたけど。
「うん、まあね」
「そっか・・・・ごめんね?邪魔しちゃった?」
「いいや、寝ようと思ったのはやることがなくて暇だったからだよ。特別寝たいと思ってたわけじゃないからのほほんさんは気にしなくてもいいよ」
「そっか~。良かった・・・・・・ところでオーティー・・・・倒れたって聞いたけど大丈夫?」
のほほんさんは心配そうな表情で上目遣いで聞いてきた。
「うん、大丈夫だよ」
「怪我してない?」
「してないよ。怪我したせいで倒れたわけじゃあないからね」
「そうなの?」
「ああ」
「それじゃあどうして倒れちゃったの?」
どうやら俺が倒れたことは知っていたけれどなぜ倒れたのかは知らないらしい。
「う~ん・・・・強いて言うなら頭を使いすぎたからかな?」
「頭を?」
「そ。だから体はなんともない。まだ多少頭が痛むけど明日になれば収まるし。のほほんさんが心配しなくても大丈夫だよ」
「ならよかった~・・・・・でも・・・・・」
「ん?」
「心配・・・・するよ?」
「え?」
「オーティーの事・・・・・心配するよ?だって・・・・・オーティーは・・・・うぅ・・・」
「のほほん・・・・・さん?」
のほほんさんは目から涙を流し始めた。
「あのね?オーティーが・・・・倒れたって聞いたとき・・・・すごく胸が苦しくなってね?すごく・・・・・辛い気持ちになってね?心配で心配でたまらなくなって・・・それで・・・・それで・・・・気づいたら涙が出てて・・・・今も・・・・オーティーが大丈夫ってわかっても・・・・聞いた時の事思い出しちゃって・・・・私・・・・」
のほほんさんは涙を流しながらたどたどしく言葉を紡いだ。
「・・・・・のほほんさん」
ポン、ナデナデ・・・・
俺はのほほんさんの頭に手を乗せ撫でた。
「心配かけさせてごめん・・・・・いや、違うね。心配してくれてありがとう。俺は大丈夫だから。このとおりピンピンしてる。だから・・・・・・泣かないでのほほんさん。のほほんさんに似合うのは笑顔だから・・・・俺にのほほんさんの笑顔を見せて?」
「オーティー・・・・うん。わかったよ~」
のほほんさんは俺に笑顔を見せてくれた。まだ涙が流れていたが、見ているだけで癒されるような可愛らしい笑顔を。
「ごめんねオーティー、急に泣き出しちゃって」
しばらくして泣き止んだのほほんさんが俺に謝ってきた。
「気にしなくてもいいよ。俺の方こそごめんね?また頭撫でちゃってさ」
「あう・・・・・えっと・・・・あのねオーティ?」
「うん?」
「私ね・・・・オーティーに頭撫でられるの・・・・すっごく好きなんだ~」
「え?」
「その・・・・・ちょっとだけ恥ずかしいけど・・・・・気持ちがいいから///」
のほほんさんは頬を赤らめてもじもじとうつむきながら言った。そんなのほほんさんに俺は・・・・
ナデナデ・・・・
「うん。わかったよのほほんさん」
頭を撫でながら返事を返した。
「えへへ~♪・・・・そ、それじゃあ私もう行くね~?」
「うん。お見舞いに来てくれてありがとうね」
「またねオーティー」
手を振ってのほほんさんは保健室を後にした。
「さてと。また暇になったし今度こそ寝る・・・・・ってわけにはいかないですよね?楯無先輩」
俺は保健室の扉に向かって言った。
「フフッ♪やっぱり気づいてたのね」
保健室の扉が開き、彼女は入室してきた。
「ちなみにいつから気がついていたのかしら?」
「
俺は憎たらしい笑みを浮かべて言い放つ。
「・・・・・本当に人が悪いわね。わかっていて暇だと言っていたということ?」
「ええ、まあ」
「だったらもっと早くに私を部屋に招き入れても良かったんじゃないかしら?暇は潰せるでしょう?」
「あなたと話すぐらいなら暇な時間を耐える方が遥かにマシです」
「え~・・・・そんなに嫌われてるだなんてお姉さんショック~」
楯無先輩はわざとらしく落ち込んで見せた。その時手に持った扇子が開いて、扇子には『傷ついた』と仰々しく書かれている。
「あ~はいはい。すみませんね~」
「・・・・・本当に可愛くないわね。でも・・・・・なんで今更になって私に声をかけたの?暇な方がましなんでしょ?」
「・・・・別に。ただの気まぐれですよ。あなただってそろそろ入ろうかなとは思っていたんでしょう?」
「・・・・嫌っているくせに私の考えはわかるのね」
「ええ。甚だ不本意ですが」
「あら辛辣。でも・・・・・あなたにそういう態度とられるとなんだかゾクゾクしちゃうわ♪」
楯無先輩は頬を赤らめどこか恍惚とした表情で言う。
「ストーカーの上にMっ気まであるんですか・・・・・いい精神科医紹介しましょうか?もしくは一度織斑先生にしばいてもらいます?」
「さて、巫山戯るのはここまでにして本題に入りましょう」
千冬さんの名前を出したらとたんに態度を変えてきたな。そんなに千冬さんにシバかれるのが嫌なのだろうか?・・・・・まあ当たり前か。
「まずはあなたにお礼を言うわ。ありがとう」
「礼?何に対してですか?」
「もちろん昨日のことに関してよ。アリーナの出口のロックを解除したのってあなたがやったんでしょ?」
「・・・・・誰かに聞いたんですか?」
「いいえ、自分で調べたのよ♪」
・・・・どうやって調べたのかは少し気になったがスルーしておくか。
「なんであなたが礼を言うんです?」
「私はこの学園の生徒会長だもの。私にはこの学園の生徒を守る責任がある。だから・・・・皆を助けるために尽力したあなたにお礼をいうのは当然のことよ」
「・・・・・そうですか。ならそのお礼は素直に受け取っておきましょう。どういたしまして」
「フフフッ♪あ、そうだ。いいこと思いついたわ。あなた・・・・・」
「考えておきます」
「・・・・・まだなにも言ってないんだけど?」
「大方『生徒会に入らない?』って言いたいんでしょう?」
この人の考えることはだいたい想像できる。なにせこの人・・・・・・俺に似てるからな。
「・・・・・あなたってエスパー?」
「いいえ。ただの不健全すぎる15歳の少年です」
「それ自分で言っちゃうんだ~・・・・・まあいいけど。それで?考えておくって言うのはどういうことかしら?」
「言葉通りです。特別に生徒会に入る理由がなければ入りたくない理由もないのでちょっと考えたいと思っただけです」
これは本心だ。別にこの人が会長だからって生徒会に入りたくないっていう明確な理由にはならない。だかと言って俺が生徒会に入ることによる明確なメリットもないのでどうしても入りたいとも思わない。
「そう・・・・まあきっぱりと断られるよりはマシね。考えておいて頂戴」
「はい。話はそれだけですか?だったらご退室願います。先輩と話をしたおかげでいい感じに眠気が襲ってきましたので」
「・・・・・いちいち嫌味を言わないと気がすまないの?残念ながらもう一つあなたには聞きたいことがあるからまだ退室はできないわ」
「そうですか。なら早く話してください」
「・・・・・・あなた達と昨日の乱入者の戦いの記録映像を見させてもらったわ」
「・・・・それはちゃんと許可をとって見たんですか?もし無断だとしたら問題ありますよ?ここは織斑先生に報告・・・・」
「話を逸らさないで」
楯無先輩は真剣な目つきで俺を正面から見据えて言った。
「・・・・・・別に逸した覚えはないですよ」
「なら話を戻すわよ?」
「・・・・・ええ」
・・・・・やめろ。頼むから・・・・やめてくれ
「昨日の戦いでのあなたのシールドビットの操作・・・・・見事なものだったわ。誰にでもできることではないでしょうね」
「・・・・・それはどうも」
頼む・・・・・そこから先は言うな・・・・・言わないでくれ
「でも・・・・・・あなたは・・・・」
言うな言うな言うな言うな言うな言うな
「あなたは・・・・・
自分を守る気はあったのかしら?」
ドクンッ!
彼女の言葉を聞いたその瞬間、俺の心臓は大きく脈を打った気がした。
「あなたのISの装備されているシールドビットは全部で6機。あなたはその6機を全て織斑くんたちを守るために使っていた」
俺の頭の中でアラートが鳴っている
「でも・・・・・もしあなたが攻撃されていたらどうするつもりだったの?あなたはどうやって防御するつもりだったの?」
「・・・・・別に。普通に躱していたか月架で弾いていましたけど」
彼女は危険だ彼女は危険だ彼女は危険だ彼女は危険だ
「シールドビットを動かしながら?正直、あなたがどんなに優秀でもあそこまで緻密にシールドビットを動かしながら自分も動くなんてことできるとは思えないのだけれど?」
「・・・・・・奴らは自分たちに何らかのアクションを起こしたものに対して攻撃を行なっていました。奴らに直接攻撃をしていない俺に攻撃する確率は限りなく低い。事実俺は攻撃されなかった」
危険危険危険危険危険危険危険
「それはただの結果論にしか過ぎないわ。確率は低いといっても0ではないでしょう?」
「・・・・・・・・」
やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ
「あなたは・・・・・あなたからは自分を守ろうという意思がまったく感じられなかった。まるで自分が傷つくことを恐れないように・・・・・いえ、というよりは・・・・」
知るな知るな知るな知るな知るな知るな知るな
「あなた・・・・・・・
皆を守れれば自分の身の安全なんてどうでもいいって思っていないかしら?」
「ッ!?」
・・・・・ああ・・・・・ああ・・・・・だから・・・・・嫌なんだ
だから・・・・・この人は気に食わないんだ
この人に・・・・・・心を許したくないんだ
この人は・・・・俺を・・・・・知ろうとする
この人の前では・・・・・隠し通せない
この人は・・・・・・俺の心の内を知ってしまう
誰にも知られたくない・・・・・心の内を・・・・
「・・・・・・」
「・・・・?ルミナ?」
「・・・・・出てけ」
「え?」
「ここから出てけ!!」
「!?」
「あんたと話ことなんてもう何もない!直ぐに俺の目の前から消えろ!」
俺は楯無先輩にぶちまける。むき出しにした怒りを、憎しみにも似たどす黒い感情を、全てぶちまける。
「・・・・・わかったわ。それじゃあこれで失礼するわね。お大事に」
楯無先輩は俺の言うとおりに目の前から去っていった。あとに残るのは自分の心音さえうるさく感じられるほどの静寂。
「・・・・・・クソッ!」
俺は手を握り締めた。あまりの強さに皮膚が破れ、血が滴り落ちるがそんなのどうでもいい。
「更識・・・・楯無」
彼女が疎ましかった
自分に似ている彼女が
自分を知ろうとする彼女が
自分を知ることができてしまう彼女が
心の底から疎ましかった
だがそれ以上に・・・・・・
自分を知ってくれる人がいるという現実を・・・・・・
心の底から嬉しいと思ってしまった自分が疎ましかった
side 楯無
「・・・・・」
ル『あんたと話ことなんてもう何もない!直ぐに俺の目の前から消えろ!』
「あんなふうに・・・・・取り乱して怒ったりもできたのね」
強い怒りと憎しみ・・・・・あの時の彼からはそういった感情を読み取れた
そして同時に・・・・・深い嘆きが篭っているようにも思えた
常に冷静なあのルミナが取り乱した姿・・・・・それは私がある意味では非常に見たかったものであった。それなのに・・・・・
「全然・・・・・嬉しくないわね」
・・・・違う。私が見たかったのはあんな彼ではない。私が見たかったのは年相応に慌てふためく彼だ。
決して・・・・・・あんなに年不相応な取り乱し方をする彼ではない。
「あなたは・・・・・何を嘆いているの?何を背負っているの?何を心に秘めているの?」
知りたい・・・・彼を・・・・・ルミナを
・・・・いいえ、ただ知りたいのではない
私は彼を・・・・・救いたい
彼の心に巣食う闇を知り・・・・救いたい
それが私の・・・・・心からの願い
「・・・・ルミナ」
私は絶対に・・・・・・彼を救ってみせる
あとがき座談会のコーナー!INIS!!
今回のゲストは楯無さん!なんですが・・・・・
「・・・・・ルミナはまた不在ね」
ええ。まあ本編の内容が内容ですので・・・・
「・・・・・まあそれは仕方がないことね」
「ルミナ・・・・・あいつなんであそこまで」
まあ理由はいくつかあります・・・・・そのうち一つは彼が転生者だからですね。
「転生者だから?」
ええ。自分は転生者。故に自分は元々この世界に『存在しない者』。だから自分がいなくてもこの世界は回る。だったらたとえ自分がどうなろうと皆を守る・・・・・と、ルミナさんは考えているんです。
「・・・・・なによそれ?巫山戯てるわ。自分は元々この世界に存在しない?・・・・・違うわ。少なくとも私は彼のいるこの世界しか知らないもの」
「ですよね・・・・・俺だってルミナのいない世界なんて知らない。俺にとって世界はルミナを含めての世界です」
楯無さん、一夏さん・・・・・その通りですね。これはもしもISの世界にルミナさんが転生したらという物語ですがあなたたちにとってはルミナさんがいない世界がもしもの世界なんですものね。
「ええ。ルミナがなんというと・・・・・ルミナは私達の世界の一員よ」
それを早くルミナさんにもわかってもらいたいですが・・・・・難しいでしょうね。彼は簡単に自分の考えを曲げない人ですから。
「だからこそ私がわからせるわ。わからせて・・・・・救ってみせる」
「俺もだ・・・・・あのわからず屋にわからせてやる」
よろしくお願いします。そしてもう一つ・・・・・ルミナさんがあの考えに至る大きな原因があります。
「・・・・・前世でのことかしら?」
はい。ルミナさんは前世ではまっとうな人間ではありませんでした。詳しくは言えませんが罪を犯していました。そして自身のある欲望の為に行動しその為なら文字通りなんでもしました。
「罪を犯した・・・・一体どんな前世だったんだ?」
・・・・・普通の人にとっては知らないほうがいいのですが・・・・いつか知ることになるでしょう。
「・・・・・そう」
とにかくルミナさんのそんな前世の経験が今のルミナさんを形作るものとなっているのです。
「・・・・ルミナ」
どうか本当に・・・・彼を救ってあげてください。
「・・・・ええ」
「もちろんだ」
ありがとうございます。さて、今回はここで締めましょう。
それでは・・・・
「「「次回もまたきてくれ(きなさい)(きてください)」」」