さて!今回は楯無さんに交渉するお話です!
「その過程で生徒会メンバーとも少し話をするな」
「そして俺はまた出番なし・・・・」
あ、あはは・・・・ドンマイです。
「代わりと言ってはなんだが本編への振りはお前に譲ろう」
「・・・・その同情がなんか悲しい」
ま、まあまあ。本編にいきましょう一夏さん。
「ああ・・・・それでは本編どうぞ」
side ルミナ
「・・・・・・」
「大丈夫ルミナ?」
シャルルが心配そうな表情で尋ねてきた。
「何がだ?」
「顔色悪いよ?」
・・・・・表情に出るほど俺は関わることを嫌がっているっていうことか。
「・・・・・大丈夫だ、気にするな。それよりも入るぞ」
「・・・・・うん」
俺は目の前のドア・・・・・生徒会室のドアをノックした。
ガチャ
「はい、なんでしょうか?」
中から出てきたのは眼鏡に三つ編みという少し硬い印象を受ける少女だった。リボンの色が赤なので3年生のようだ。
「すみません、生徒会長にお話があるのですが・・・・今こちらにいるでしょうか?」
「会長は現在席を外しています」
「そうですか」
・・・・・ちっ、今俺ホッとしちまったよ・・・・・本当に俺は・・・・
「すぐに戻ってくると思いますので中で待ちますか?」
「ではそうさせてもらいます。シャルルもそれでいいか?」
「うん」
「ではどうぞ」
「「失礼します」」
俺とシシャルルは先輩に招かれ生徒会室に入室した。
「あ~!オーティーだ~♪」
中に入るとのほほんさんが手を振ってきた・・・・・・本当に生徒会役員だったんだ。
「だらしがないわよ本音」
「えへへ~・・・・は~いお姉ちゃん」
お姉ちゃん?
「あの・・・・のほ・・・本音さんのお姉さんですか?」
「はい。そうですよ」
のほほんさんお姉さんがいたのか。言われてみれば顔つきが良く似てるな・・・・・雰囲気は全然違うけど。
「申し遅れました。私は生徒会会計の布仏虚と申します」
布仏先輩は丁寧に自己紹介してきた。
「これはご丁寧にどうも。俺は・・・・・」
「ルミナ・オーティアスくんとシャルル・デュノアくんですよね」
「僕たちのこと知ってるんですか?」
「ええ。お二人は有名ですから。特にオーティアスくんのことはよく本音から聞いていますから」
虚さんは頬笑みを浮かべて言った。まあ俺とシャルルはこのIS学園で数少ない男子(シャルルは女だけど)だから知っていても何ら不思議ではないか。ただ・・・・・・
「・・・・・ねえのほほんさん。君は一体布仏先輩に何を話したのかな?」
「それは・・・・・えへへ~///」
のほほんさんは顔を赤くして微笑んだ・・・・・本当に何を話したのだろうか?
「・・・・・・」
「ん?どうしたシャルル?」
「ううん、なんでもない(もしかして布仏さんもルミナのこと・・・・・)」
「そうか」
「お二人共座ってください。今お茶を入れますので」
「ありがとうございます布仏先輩」
「いえ、それと私のことは名前で読んでくれて構いませんよ。本音もいるので昔から苗字で呼ばれるのは慣れていなんです」
「わかりました虚先輩」
俺とシャルルは生徒会室の来客用であると思われるソファーに腰掛けた。
「ねえねえオーティー。生徒会室に何しに来たの?」
「うん、ちょっと生徒会長に話があってね」
「話?何~?」
「それは・・・・・秘密だよ」
ナデナデ・・・・・
俺は誤魔化すようにのほほんさんの頭を撫でた。
「えへへ~♪」
のほほんさんは満足そうに笑みを浮かべる。深く追求はしないでくれるようだ。
「って、ルミナ!?何やってるの?」
のほほんさんの頭を撫でているとシャルルが突っ込んできた。
「なにって・・・・のほほんさんの頭撫でてるんだけど?」
「ね~♪」
「な、なんでそんなことを・・・・・?」
「なんでと言われても・・・・・なんか落ち着く・・・・から?」
「なんで疑問形?」
「まあ癖みたいなものだよ。気にするな。のほほんさんから許可ももらってるし」
「そ、そうなんだ・・・・・(羨ましいな・・・・)」
なんかシャルル羨ましそうにしてるな・・・・今度やってあげようかな?
「止めなさい本音。オーティアスくんに迷惑をかけるでしょ?」
しばらくしてお茶の入ったカップを持ってきた虚先輩が本音を注意した。
「え~・・・・」
「え~じゃありません。オーティアスくんもあまり本音を甘やかさないでください」
「いえ、別に甘やかしているわけでは・・・・のほほんさんにはよくお世話になっていますので少しでも俺にできることでお礼がしたいんです」
「本音がオーティアスくんを・・・・ですか?逆なんじゃ・・・・」
「そんな事ないですよ。のほほんさんがいなかったら俺は・・・・・」
・・・・確実に胃薬と頭痛薬の量が増えていた。
「えっと・・・・オーティアスくん?」
「どうしたのルミナ?」
「・・・・・なんでもなです虚先輩。シャルルも気にしないで」
「「・・・・はい」」
ふたりは色々と察してくれたらしく追求してこなかった。
「お姉ちゃん。紅茶冷めちゃうよ~?」
「あ・・・お二人ともどうぞ」
虚先輩は思い出したように紅茶を俺とシャルルに差し出してきた。
「ありがとうございます。いただきます」
俺とシャルルは差し出された紅茶を口に含んだ。
「・・・・美味しい」
俺は思わず感想を声に出していた。それほどまでにこの紅茶は美味しいと思った。
「本当に・・・・すごく美味しいです」
「ありがとうございます」
「お姉ちゃんの淹れた紅茶は世界一美味しいんだよ~オーティー」
のほほんさんはまるで自分のことのように誇らしげに言った。
「大げさよ本音」
口ではそう言っているが虚先輩は満更でもなさそうに頬笑みを浮かべている。
「そんなことはありませんよ虚先輩。少なくとも俺はこれ以上の紅茶を知りませんし」
「僕もです」
「ありがとうございます」
その後、俺達は楯無先輩が戻ってくるまで雑談をしていた。
この時、俺の心の底で彼女がここに戻ってこなければいいのにと思ってしまっていた。
side シャルル
「ただいま~」
私たちが生徒会室にきて15分くらい経って一人の女性が部屋に入ってきた。
「おかえりなさい会長」
虚先輩は直ぐに近づいて応対する。どうやら彼女が生徒会長のようだ。
「会長にお客さんが来ています」
「お客?それって・・・・あ」
彼女はルミナの方を見て少し驚いた表情をした。
「ふふ、まさかあなたから訪ねてくるとは思わなかったわ。ルミナ」
でも驚いていたのはほんのわずかの間で直ぐに彼女は微笑みを浮かべてルミナに話しかけてきた。
「ええ、少しあなたに個人的な用事がありましたので。更識先輩」
ルミナもまた微笑みを返した。
「あら?どうしてそんなに他人行儀な呼び方をするのかしら?前まではちゃんと名前で呼んでくれたのに」
「別に、以前はノリでつい名前で呼んでしまっていただけですよ。よくよく考えれば俺はあなたと名前で呼ぶほど親しいというわけではありませんからね」
「ひどいわね・・・・・私はあなたとそれなりに親しいつもりなのだけれど?」
「勘違いも甚だしいですね。そんなことは全く微塵も僅かにもありません」
「相変わらず辛辣だこと・・・・」
な、なんだろう・・・・二人共笑ってるのになんか・・・・すごく空気が重い。会話の内容からして仲がいいとも思えないし・・・・・二人はどんな関係なんだろう?
「あの・・・・会長?オーティアス君と知り合いなんですか?」
「ええ、私と彼はただならぬ関係・・・・「彼女は俺のストーカーです」ってルミナ!?」
ス、ストーカー!?生徒会長がルミナの・・・・えぇ!?
「・・・・・お嬢様・・・・・あなたという人は・・・・」
「あ、あはは~・・・・・たっちゃんそれは・・・・」
ふたりは同情に満ちた眼で生徒会長を見つめた。
「やめて二人共!そんな目で私を見ないで!というかルミナも誤解を招くようなこと言わないで!」
「俺がこのIS学園に来てからあなたに付きまとわれた回数を虚先輩とのほほんさんに言いますよ?」
「ごめんなさい」
生徒会長はルミナに頭を下げた。知られたくないほど付きまとっていたの?だからルミナはこの人のことが嫌いなのかな?でも・・・・
(ルミナは会うのも嫌でうまく話ができるかわからないって言っていたけれど・・・・・普通に会話できてる・・・・本当にこの二人の間には何が・・・・・)
「・・・・まあ無駄話はここまでにして本題に入りましょう。更識先輩、あなたに話があります」
ルミナは真剣な表情で切り出した。
「・・・・随分と重大なワケありみたいね。その話っていうのは生徒会長としての私にかしら?それとも・・・・私個人にかしら?」
生徒会長もまた表情を真剣なものに変える。
「・・・・・あなた個人にです」
「そう・・・・それってそこにいるデュノアくんに関係があることかしら?」
「あ、はい・・・・そもそも話をするのは僕ですから」
「・・・・・わかったわ。虚ちゃん。またちょっと席を外すわね」
「え?」
「わかりました」
「それじゃあ行きましょう」
「あの・・・・行くってどこにですか?」
「人のいないところよ。だって私個人に話があるっていうことは他の人には聞かれてくないってことでしょう?」
そこまで察してくれたんだ・・・・
「ええ、そうですね」
「なら移動しましょう。着いてきなさい」
生徒会長は生徒会室をあとにした。
「虚先輩、のほほんさん、俺達はこれで」
「美味しい紅茶をありがとうございました」
「またね~オーティー、デュッチー」
「会長が何か変なことをしたら遠慮なく私に言ってくださいね」
私達は二人に挨拶をして生徒会長のあとを追った。
「ここならこの時間は誰もいないわ」
そう言って先輩が連れてきたのは屋上だった。
「そうですね。ですが念のため鍵を掛けておきましょう」
ルミナは屋上の扉の鍵をかけた。
「随分と念入りね」
「話す内容が内容ですので」
「そう・・・・と、そういえば・・・・」
生徒会長は私に向き直った。
「まだあなたには自己紹介していなかったわね。私は更識楯無。このIS学園の生徒会長よ。よろしくね」
「あ、はい。よろしくお願いします。僕は・・・・」
「知っているわ。シャルル・デュノアくん・・・・いえ、シャルル・デュノア『ちゃん』と言ったほうが正しいかしらね?」
「えっ?」
今・・・・私のこと『ちゃん』づけして・・・・
「やっぱり気づいていましたか」
「ええ。さっき彼女を見たときにわかったわ」
「本当に侮れない人だ・・・・」
「褒め言葉として受け取っておくわ♪」
更式先輩は扇子を開きながら微笑んだ。その扇子には『流石私』を書かれている。
ルミナの言うとおり・・・・更識先輩は本当に有能な人のようだ。
「それで?話っていうのは・・・・デュノアちゃんに関係したことなのかしら?」
不敵な笑みを浮かべて尋ねてくる。そこまで察しているんだ・・・・・
「ええ・・・・まあそうですね」
「ルミナ、ここからは僕が話すよ。僕が当事者なんだから」
「わかった」
「更識先輩、僕は・・・・・」
僕は今朝織斑先生に話た事を同じように先輩にも話した。
「なるほど・・・・そういうことね」
更識先輩は顎に扇子を当て考える素振りを見せた。
「・・・・・わかったわ。私もあなた達の計画に乗ってあげるわ」
「本当ですか!?」
「ええ。困っている生徒を助けるのも生徒会長の努めだもの♪」
更識先輩は頬笑みを浮かべてそう言った。協力してくれてよかった。
「・・・・・何が狙いだ?」
ただルミナは訝しげな表情を浮かべて先輩に尋ねた。
「あんたがなんの見返りもなしに引き受けるとは思えない。何か要求があるんだろ?」
「ちょ・・・失礼だよルミナ!」
「・・・・・ふふ、さすがはルミナね」
「え?」
「そのとおりよ。あなた達のお願いをタダで引き受けるつもりはないわ。引き受けるには条件がある」
更識先輩は不敵な笑みを浮かべ扇子を広げる。扇子には『策略有』と書かれている。
「そうだろうと思いましたよ・・・・・本当にあなたは期待を裏切らない人だ」
「以心伝心でなによりだわ」
「・・・・・・なんとなく想像つきますけど条件はなんですか?」
「大したことではないわよ。私が出す条件は・・・・・あなたたち二人が生徒会に入ることよ」
・・・・え?
「僕とルミナを・・・・・生徒会に?」
「ええ、そうよ」
「・・・・やっぱりそれですか」
ルミナは予想していたらしい。
「だがなんでシャルルまで?俺は前にあなたに勧誘されたのでわかりますが」
「理由は単純よ。今生徒会は人手が不足しているの。ルミナはもちろんのことデュノアちゃんも有能そうだから生徒会に引き入れたいのよ」
「あの・・・・ルミナはともかく僕はそこまで有能じゃないんですけど・・・・」
「大丈夫よ。そんなことないわ・・・・・多分」
いや・・・・多分って・・・
「まあ俺は別に構いませんけど。前にも言ったように特別入りたくない理由はありませんし。シャルルは?」
「僕も構わないよ」
「ふふ、それじゃあ契約成立ね」
「ただ生徒会に入るのはシャルルの件が片付いた後でいいですか?」
「いいわよ。それまでにやることは色々とあるでしょうし、転入したばかりのデュノアちゃんがいきなり生徒会に入ったら怪しまれる可能性もあるから」
「ありがとうございます。更識先輩」
「いえ、こちらこそ」
「それじゃあ、用も終わりましたので俺達はこれで失礼します・・・・行こうシャルル」
「うん」
「あ、ちょっと待って」
話が終わったから屋上をあとにしようとする僕たちを更識先輩は引き止めた。
「・・・・・なんですか?」
ルミナはわかりやすく嫌そうな声で聞き返した。そんなに更識先輩と居るのが嫌なのかな?
「もう、そんなに嫌そうにしなくてもいいじゃない・・・・・安心して。用があるのはデュノアちゃんの方だから」
え?
「僕に・・・・・ですか?」
「そうよ。だからルミナは帰っていわよ」
「・・・・シャルルになんのようですか?」
うわ~・・・・明らかに警戒してますっていう顔してるよ。
「ちょっとガールズトークがしたいのよ♪」
「・・・・・・・・」
ルミナは更識先輩を見つめた。
「そんなに見つめないで・・・・・照れちゃうじゃない♪」
「・・・・はあ、シャルル。俺は先に帰るが問題ないか?」
「うん、大丈夫だよ」
「何かされたらすぐに連絡しろよ?」
「な、何かされたらって・・・・」
「・・・・ルミナ、あなたは私のことなんて思っているのかしら?」
「Mっ気のある変態ストーカー」
ルミナは一切の迷いなく断言した。
「それは酷すぎるわよ!?」
「すみません。冗談・・・・・じゃないですよ」
「冗談じゃないの!?」
「それじゃあまた後でな、シャルル」
「う、うん・・・・」
ルミナは屋上から去っていった。
「更識先輩、話っていうのは・・・・?」
「う、うぅ・・・・・」
更識先輩はまだショックから立ち直れていないようだ。
こんなになるまで追い詰めるなんて・・・・・本当にルミナって更識先輩のことが嫌いなんだ・・・・
でも・・・・・なんだろう?
更識先輩と話をするルミナは・・・・・・どこか楽しそうだった気がする。
「だ、大丈夫ですか?更識先輩?」
「うぅ・・・・・やっぱりいいわ♪」
「え?」
「彼に辛辣な態度とられたら・・・・・ゾクゾクする♪」
更識先輩は頬に手を当てて恍惚とした表情を浮かべた。
・・・・うん、ルミナの言うとおりだ。
この人・・・・・正真正銘の変態さんだよ。
「まあそれはともかくとしてデュノアちゃん、あなたに聞きたいことがあるのだけど」
更識先輩は先程までの恍惚な表情が嘘のようにキリッとした表情で尋ねてきた。
「なんですか?」
「あの計画・・・・考えたのはルミナよね?」
「はい」
「・・・・見返りは?」
「え?」
「ルミナは見返りを求めたでしょう?その見返りはなにかしら?」
「え、えっと・・・・・夕食を1週間作る事ですけど」
「・・・・・そう」
「あの・・・・どうしてルミナが見返りを求めたってわかるんですか?」
「わかるわよ。だって彼は・・・・そういう人ですもの。見返りを求めて・・・・デュノアちゃんが変に気を使わないようにする。それが・・・・・ルミナだから」
「更識先輩・・・・」
そっか、更識先輩もわかっているんだ・・・・ルミナが『優しすぎる』っていうことを。
「でも・・・・それじゃあだめなの」
「え?」
だめって・・・・・どういう意味?
「・・・・・デュノアちゃん。あなたは今、ルミナと同じ部屋で生活している。つまりこの学園でルミナに最も近いところにいるわ」
「・・・・はい」
「だから・・・・そんなあなたに一つ言っておくことがあるわ」
「言っておくこと?」
「彼に・・・・ルミナに甘えすぎないで」
「・・・・え?」
「ルミナは・・・・本当に優しいから・・・・求めれば必ず・・・・・助けようとする。甘えるなと突き放つようなことを言うかもしれないけれど結局は助けようとする」
更識先輩が言っていることはよくわかる。ルミナは・・・・・本当に『優しすぎる』から。
「それは間違いなく彼の美点よ。私も・・・・彼のそういうところは好き」
更識先輩は穏やかな表情で言う。
そっか・・・・更識先輩もルミナのことを・・・・
「でも・・・・だからだめなのよ。それじゃあ彼は・・・・ルミナは救われない」
え?
「救われない?どういうことですか?」
「・・・・・」
僕が尋ねると先輩は悲しそうな顔になった。
「更識先輩?」
「ルミナは・・・・自分を厭わない」
「自分を・・・・厭わない?」
「ええ。他人を助けるためならどんな無茶もする。他人を救うためなら自分のもつ力をいくらでも貸し与える・・・・・ルミナはそんな愚かで残酷な人よ」
愚かで残酷って・・・・
「・・・・どうしてですか?どうしてそんなひどいこと言えるんですか?ルミナが愚かで残酷?そんなことない!出会ったばかりの私の力になってくれたルミナが愚かで残酷なはずない!」
私は更識先輩を怒鳴りつけた。更識先輩が言ったことはルミナを侮辱しているように聞こえたから。
「・・・・・それでルミナが傷ついたとしても?」
更識先輩は静かに言い放つ。
「え?」
「それでルミナが傷ついているとしても同じことが言えるの?それでルミナが苦しんでいるとしても同じことが言えるの?他人のために自分を平気で犠牲にして周囲の人を悲しませるとしてもあなたは同じことが言えるの!」
「ッ!?」
今度は更識先輩が私を大声で怒鳴りつけた。
「彼の優しさはそういうことなのよ!ルミナは自分を守らない!自分を救わない!自分のことなんてどうでもいいと思っているかのように平気で自分を犠牲にする!そんな人を愚かじゃないなら・・・・残酷じゃないならなんだっていうの!」
更識先輩は叫んだ。目に涙を浮かべながら・・・・悲痛な表情で。
「・・・・・怒鳴ったりしてごめんなさい」
「い、いえ・・・・・僕も・・・・すみません」
「・・・デュノアちゃん、ルミナを支えてあげて。ルミナは・・・・ものすごく危うい。いつか誰かの為に自分を壊してしまうかもしれない。私はそんなルミナを見たくないの。私は・・・・・彼に嫌われてしまっているから・・・・今の私では彼を支えてあげることができない。だから・・・・・お願いデュノアちゃん」
更識先輩はまっすぐに私の目を見据えて言った。その目にはまだ涙が浮かんでいる。
「・・・・・わかりました。更識先輩」
「・・・・・ありがとう」
更識先輩は優しい頬笑みを浮かべてお礼を言ってきた。
「・・・・あの、更識先輩」
「なに?」
「更識先輩は・・・・・ルミナのことが好きなんですか?」
「・・・・・ええ。私は・・・・・ルミナのことが大好きよ」
更識先輩は穏やかな表情で言った。
「・・・・・そうですか」
「それじゃあ私生徒会室に戻るわね。いい加減仕事しないと虚ちゃんに怒られちゃうから」
「わかりました」
「それじゃあね」
更識先輩は生徒会室に戻って行った。
「・・・・・更識先輩」
あの人は本当に・・・・ルミナのことが好きなんだ。
好きで好きで・・・・・そしてルミナのことを理解している。
上辺の優しさしか見ていなかった私とは・・・・全然違う。
「織斑先生もいるのに・・・・すごく強力なライバルだなぁ・・・・」
でも・・・・・負けない。負けたくない。
私だってルミナのことが好きなんだ・・・・
この思いは・・・・譲れないんだ
「絶対に・・・・負けない」
私は強く自分に言い聞かせた。
それにしても・・・・・
ルミナはどうして自分のことをあそこまで理解してくれている更識先輩を嫌っているんだろう?
side ルミナ
先輩との話を終えた俺は、自室に帰ってきてベッドに寝転んでいた。
「普通に・・・・・話が出来たな」
うまく話すことはできないと思っていたのに・・・・・
いや・・・・
うまく話すことができなくなっていて欲しいと願っていたのに・・・・・・
「・・・・クソッ」
俺は腹が立った。彼女と普通に話が出来てしまったことに。
なぜならそれは・・・・・・
俺自身が彼女を・・・・・『更識楯無』のことを受け入れていることにほかならないのだから
俺を理解してしまう彼女のことを・・・・・
「本当に・・・・・腹ただしいな」
俺は彼女のことを受け入れてしまっている自分自身の心を強く恨んだ。
あとがき座談会のコーナー!INIS!!
今回の座談会はちょっと趣向を変えていますのでルミナさんと一夏さんはいません!その代わりゲストはすごく豪華ですよ!それでは皆さんお呼びしましょう!皆さん来てください!
「更識楯無よ。よろしくね♪」
「織斑千冬だ」
「布仏本音だよ~」
「シャルル・デュノアです。よろしくお願いします」
と、いうことで!現時点でのルミナさんのヒロイン候補4名に来ていただきました!
「まさかこの4人が一箇所に集まるなんて思わなかったわ」
「そうですね」
まあ今回は本編の内容がアレですからね・・・・この機会にちょうどいいと思いまして。
「そうだね~」
「それで?私達はなんの話をすればいいんだ?」
もちろんルミナさんのことですよ!それ以外ないじゃないですか!
「それは分かっている。ルミナの何の話をすればいいのかと聞いているのだ」
まあベターですがルミナさんのどこが好きなのかですね。
「まあ確かにベターではあるわね」
ということでヒロイン候補筆頭のの楯無さんからお願いします。
「わかったわ。私はなんといってもルミナのあの雰囲気と冷静さね。明らかに年不相応で・・・・あの魅力でクラクラしちゃうわ♪あと、少し危ういところが放っておけないって感じね」
なるほどなるほど・・・・次は千冬さんお願いします。
「あ、ああ。私は・・・・・・更識に近いな。奴の年不相応な雰囲気に当てられた。後は・・・・・あいつの料理はすごく美味しい。そこに惹かれたというのもある」
では次のほほんさん!
「私はオーティーの暖かさに惹かれたんだ~。オーティーってまるで本当のお兄ちゃんみたいに暖かくて一緒にいると安心するんだ~。あと頭撫でてもらうのも好き~」
ふむふむ・・・・では次はシャルルさん!
「私はやっぱりルミナの優しさに惹かれました。あったばかりの私のことを気遣ってくれて・・・・優しくしてくれて・・・・私のことを受け止めてくれたルミナに惹かれたんです」
なるほど・・・・4者4様といった感じですね。そしてこの4人に惚れられているルミナさん・・・・本当に羨ましすぎる!
「でもルミナは私達の気持ちに気づいてくれないのよね・・・・」
いえ?そんなことありませんよ。
「「「・・・え?」」」
「・・・・・」
千冬さんは以前の座談会で直接ルミナさんに聞いているから知っているでしょうけどルミナさんは皆さんの気持ちに気がついていますよ。
「「「・・・・・えぇぇ!?」」」
「・・・・やはり私以外の皆のことも気がついていたか」
まあルミナさんは人の好意に鋭いですからね~。
「ちょ、ちょっと待って!気がついててルミナってああなの!?」
そうですよ。皆さんの思いは筒抜けです。その上であの態度で
「気づいていてあの態度・・・・・」
「う、うぅ~・・・・それは流石に・・・・」
「「「は、恥ずかしい////」」」
おやおや、皆さんゆでダコみたいに真っ赤になっちゃいましたね。
「まあ、気持ちはわからんでもないな。私も聞かされたときは恥ずかしくなったからな」
いや、冷静そうにしてますが千冬さんも顔赤いですよ。
「なっ!?主っ!!」
アハハ!さて!今回はここで締めましょう!それでは・・・・
「「「「「次回もまたきてちょうだい(こい)(きてね~)(きてください)!!」」」」」
またいつかこのメンバーで座談会をすることもあるのでその時をお楽しみに!