おおふ・・・・
「どうしたんだ主?」
いえ・・・・何か最近重めの話が多いなと思いまして。
「確かに・・・・今日の話も重かったからな」
ああ・・・・早く面白話を書きたいなぁ・・・・
「まあ今は頑張れ、それよりも本編にいくぞ」
はい。それでは本編どうぞ。
side ルミナ
ある日の夕食時・・・・
「・・・・はあ」
俺はテンションがダダ下がりになっていた。
「どうしたのルミナ?ため息なんてついて。もしかして口に合わなかった?」
「いや、シャルルの作ってくれる料理は今日も美味しいよ。俺の口に合っている」
「ならいいけど・・・・それならそのため息は何?」
「・・・・ちょっとな。頭の痛くなる話を聞いたんだ」
「頭の痛くなる話?」
「ああ・・・・」
『ねえねえあの噂聞いた?』
『学年別トーナメントで優勝すると男子のうちの誰かと付き合えるってやつだよね!』
『これは是が非でも優勝しなければ!』
『勝利を・・・・そしてステキな恋人をこの手に!』
『『『『我が世の春が来た~~!!』』』』
「っていう話だ」
「そ、それって・・・・冗談とかじゃ・・・」
「・・・・残念ながらない」
「あ、あはは・・・・・」
はあ・・・・どうしてこうなった?
噂の出処は知っている。箒が一夏に学年別トーナメントに勝ったら付き合ってもらうと宣言したのがことの発端だ。
このことは箒から直接報告を受けているから知っている。その時はちょっと気が急いていると思いながらもその勇気に感服したものだった。
ただそれは箒と一夏の間での約束事。学年全体に及ぶものでは断じてない。
誰かが聞いて噂を流したのだろうが…・・・
「本当にどうしてこうなった・・・・・」
はっきり言って俺は誰かと付き合う気などない。恋人が欲しいだなんて・・・・・微塵も思っていない。
「こうなりゃ・・・・シャルル」
「な、何?」
「今度のトーナメント・・・・俺かお前、あるいは一夏の内誰かで制するぞ」
ここまで広めってしまった噂を今更なかったことにはできない。だったら男子(シャルルは女だが)のうち誰かが優勝する。回避方法はそれしかない。
「俺も全力で当たる・・・・・シャルルも頼んだぞ」
「うん。わかったよ(あれ・・・・ちょっと待って)」
シャルルは急に思案顔になった。
(もしも私がトーナメントで優勝できたら・・・・・ルミナと付き合える?ルミナの恋人に///)
「・・・・おいシャルル。お前は今何を考えている?」
「えっ!?な、なんでもないよ!」
シャルルは焦ったように誤魔化した。
何を考えているのかはわかるな・・・・・厄介なことになってしまった。
「それよりもトーナメント頑張ろうね!」
シャルルは満面の笑みを浮かべて言った。
「・・・・ああ、そうだな」
はあ・・・・・もうなるようになれだ。
「と、そうだ。シャルル、俺明日ちょっと外出するから」
「外出?明日は平日で授業あるのに?」
「ああ。真月研究所から呼び出しがかかってな。もう許可はとってある」
「呼び出し?なんによう?」
「イクリプスの調整。イクリプスはまだ完成してないからな」
「へえ・・・そうなんだ」
・・・・まあ他にも理由はあるんだけどな。それもシャルルに言えない理由が。
「というわけで明日は朝から俺はいない。夕方頃までには帰ってくるが・・・・俺がいない間にバレないように気をつけろよ?」
「なっ!?大丈夫だよ!油断なんかしないから!」
「どの口が言っている?俺にたったの一日でバレたくせに」
「うっ・・・・」
シャルルは反論できずに言葉を詰まらせた。
「・・・・まあ気をつけてくれよ?バレたらそこでアウトなんだからな」
「・・・・わかった」
さて・・・・明日は計画の正念場になるな・・・・気入れないと。
翌日、真月研究所の所長室にて
「どうぞルミナさん。イクリプスの調整終わりました♪」
秋菜さんはニコニコと満面の笑みを浮かべてイクリプスを俺に渡してくる。ただ・・・・その笑顔を向けられている俺は寒気が止まらない。
「あ、ありがとうございます」
「今回の調整で特殊兵装が完成しましたから。後で確認するといいですよ♪」
「は、はい」
「それにしても本当にルミナさんは凄いですね。イクリプスをまるで自分の手足のように操り、シールドビットもあんなに的確に動かして・・・・私感服しました♪」
「ど、どうも・・・・秋菜さん?」
「なんですか?」
「・・・・やっぱり怒ってますか?」
俺は恐る恐る聞いてみた。
「何を言っているんですかルミナさん?そんなの・・・・・怒っているに決まっているじゃないですか」
秋菜さんは目付きを鋭くして俺を睨みながら言ってきた。やはりこの間の無人機襲撃事件の事で怒っているようだな。あれだけ言われたのに無茶しちまったから・・・・普段おとなしい人ほど怒ると恐いというが秋菜さんはその体現者だな。正直この世界に来て以来一番恐いと感じる。
「あれだけ言ったのに倒れて・・・・心配をかけさせて・・・・泣かせて・・・・怒るに決まっているじゃないですか」
秋菜さんは目尻に涙を貯めて言う。
「・・・・すみません」
「謝るぐらいなら・・・・はじめから心配かけさせないでください」
「・・・・すみません」
「・・・・あなたのことです。ここで説教をしたところで同じことを繰り返すでしょう。だからもう注意したりはしません。ですが・・・・・覚えておいてください。同じことがあったらまた私は今のように泣いて、怒って・・・・あなたに罪悪感を植え付けますから」
「・・・・わかりました」
この人は・・・・本当に大人だな。注意しても無茶するのをやめないって分かっているから・・・・別の方法で俺を追い詰めてやめさせようとする。
この人は・・・・・俺以上に頭の回る優しく冷酷な大人だ。
「・・・・ではこの話はここまでにして、ルミナさんにとっての本題に入りましょう」
「はい・・・・どうなりました?」
「ルミナさんの希望通り今日話ができるようにアポイントを取りましたよ。いつ連絡をくれても構わないそうです」
「そうですか・・・・ありがとうございます秋菜さん」
「いえ、気にしないでください・・・・ここから先はあなたの役割です」
「ええ・・・・・やれるだけやってやりますよ。繋げてもらってもいいですか?」
「・・・・・わかりました」
秋菜さんは部屋にあるコンピューターを操作し始めた。そしてしばらくして・・・・
ブン
部屋にあるモニターに俺の交渉相手の姿が映された。
「どうもはじめまして・・・・・・デュノア社長」
モニターに映し出されたのはデュノア社の社長でありシャルルの父親でもある男・・・・クロード・デュノアだ。
数日前
『もしもし、秋菜さん』
俺は秋菜さんにあることを頼むために電話した。
『・・・・・なんの御用ですか?ルミナさん』
『(この感じ・・・・・秋菜さん怒ってる?)いえ、実は秋菜さんにお話がありまして』
『お話ですか?・・・・・あれほど言ったのに心配をかけさせた私に今更なんのお話ですか?』
・・・・うん。確実に怒っているな。
『・・・・・そのことに関しては反省していますし今度いくらでもお説教を受けます。ただ今は俺の話を聞いてくれませんか?』
『・・・・なんですか?』
『はい。実は・・・・・』
俺は秋菜さんにシャルルの件を話した。
『なるほど・・・・そういうことですか。わかりました。私からはその件については突っ込まないでおきます。元々あの設計図はルミナさんが作ったものでどうしようがルミナさんの自由ですから』
『助かります。それで・・・・・・秋菜さんにお願いがあるのですが?』
『お願い?なんですか?』
『・・・・デュノア社の社長と直接話がしたいんです。どうにかならないでしょうか?』
『デュノア社の社長とですか・・・・・それはあなたが直接話さなければならないことなんですか?』
『ええ、個人的な理由ですが・・・・俺が話をしたいんです』
デュノア社長に直接聞かないと俺の気がすまないからな。
『そうですか・・・・・わかりました。アポを取っておきます』
『本当ですか?』
『ええ。断ってきたとしてもシャルルさんの件を引き合いに出せば応じるでしょうから問題はありません。次にルミナさんが研究所に来る日に約束を取り付ければよろしいですか?』
『はい、ありがとうございます』
『いえ、それではこれで失礼しますね』
秋菜さんは電話を切った。
「・・・・・君がオーティアスくんか」
「ええ。本日はご多忙の中時間をとっていただきまことにありがとうございます」
俺は営業用の笑顔を浮かべて言った。
「話というのは何かな?」
「俺があなたの娘さんに気がついていること、そして・・・・あなたの目的を知っていることはもう秋菜さんに聞いていますよね?」
「・・・・・ああ」
「そうですか・・・・ならまずはこれを」
俺はメモリチップを取り出してデュノア社長に見せた。
「それは?」
「いいもの・・・・・ですよ」
俺はコンピューターを操作して中のデータを向こうに送信した。
「!?これは・・・・・」
「第三世代型の設計図・・・・あなたにとって喉から手が出るほど欲しいものですよね?それをあなたに差し上げます」
「な・・・・に?」
「秋菜さんに見てもらって性能は合格点をもらっています。どうぞお好きにお使いください」
「・・・・・何が望みだ?こんなものをタダで渡すわけがない。何か要求があるのだろう?」
「流石は会社経営者。話がわかりますね。俺の要求は簡単ですよ・・・・・これから俺のする質問に正直に答えること。それだけです」
「君の質問に?」
「そうです。簡単でしょう?ただ・・・・・もしも少しでも嘘偽りを話せば・・・・これの押させてもらいます」
俺は懐からリモコンを取り出した。
「なんだねそれは?」
「先ほどそちらに送った設計図に・・・・ちょっとしたおまけをつけました」
「おまけ?」
「ええ。なに、ただのウイルスソフトですよ」
「ウイルス!?」
「ええ。一度起動すればデュノア社が所有するデータを全て消し去ってしまう俺が作った特別性のウイルス・・・・ちなみにワクチンソフト等は一切存在していませんので一度起動したら俺でも止められませんよ♪」
「・・・・・君は自分が何をやっているのかわかっているのか?君がやっていることは犯罪だぞ?」
「そうですね・・・・ただそれはお互い様でしょう?あなたがシャルルにやらせようとしたことも犯罪ですよ?公表したら・・・・どうなっちゃいますかね?」
「ぐっ・・・・・」
「とういうわけで・・・・お互いの身のために質問に正直に答えてくださいねデュノア社長。あ、嘘をついたらすぐにわかりますので(ニコッ)」
俺は憎たらしいほどの笑顔を向けて言った。
「・・・・・質問とはなにかね?」
デュノア社長は観念したようで聞いてきた。
「あなたは・・・・・シャルルのことをどう思っているのですか?」
俺はモニター越しにデュノア社長の目を正面から見据えながら聞いた。
「・・・・・」
デュノア社長は顔を伏せて黙り込んでしまった。
「どうなんですか?クロード・デュノアさん」
「・・・・・・わからない」
「え?」
「・・・・わからないんだ。私は・・・・私にとってあの子はなんなのかわからない。どう接してやればいいのかわからないんだ」
デュノア社長は悲痛の表情を浮かべながら行った。その表情から嘘は言っていないことがわかる。
「わからないとはどういうことですか?」
「あれの存在がわかったときは・・・・素直に嬉しいと思った。なにせ・・・・私とアンヌの間に間に生まれた子なのだからね」
「アンヌ・・・・シャルルの母親の名前ですね?」
「ああ・・・・私とアンヌは愛し合っていた。結婚の約束もしていたがが・・・・・それは叶わなかった。私とアンヌは・・・・身分が違っていたから」
「身分・・・・ですか」
「私はフランスで名の知れた名門の出、アンヌはごく普通の平民の出・・・・・私達の結婚に異議を唱える者が私の身内にたくさん居たんだ。私は反発した。身分なんて関係ないと・・・・アンヌと結婚したいと訴えた。それでも・・・・誰ひとり認めようとしなかった。だから私は家を捨てようと思ったんだ。でも・・・・・」
「・・・・アンヌさんはあなたの前から姿を消した」
「・・・・・その通りだ。アンヌは・・・・私に何も告げずにどこかに行ってしまった。恐らく私を・・・・守るためにだろう」
デュノア社長は涙を流しながら言った。当時のことを思い出したのだろう・・・・・その涙でどれほどアンヌさんのことを愛していたのかがうかがい知れる。
「アンヌが姿を消した後、私は今の妻と結婚した・・・・いや、結婚を余儀なくされたと言ったほうが正しいだろう。アンヌのことで勝手をした私にはそれを断る選択肢など用意されていなかった」
名門ゆえの厄介事か・・・・・この世界でもそういうところは変わらないか。理解はできるが・・・・・反吐が出るほど気に食わないな。
「結婚相手は悪い人間ではなかった・・・・だから私はどうにか彼女を愛することができた。そして時間が経つにつれ、私はアンヌのことを記憶の奥底に封印していった。アンヌを思い出すことが・・・・辛かったからね」
愛するがゆえの苦しみか。どんなに今の奥さんのことを愛したとしても・・・・その想いがアンヌさんへの想いを超えることはない。だからアンヌさんのことを思い出さないようにして・・・・自分を守ったのだろう。
「だがアンヌが私の前から姿を消した十数年後・・・私は偶然にもある話を耳にした。それは・・・・アンヌが死んだという話だ。その時にあの子のことも知った」
「・・・・・」
「その話を聞いた瞬間、私の頭は封印していたはずのアンヌのことで一杯になった。只々悲しくて・・・・一日中涙を流していた。只々悲しくて・・・・・彼女の最期さえ看取ることができなかったこと自分が恨めしかった」
デュノア社長は強く拳を握り締める。あまりに強すぎるため血が滴っている。
「・・・・・そして私は決めた。あの子を・・・・私とアンヌの間に生まれた娘を引き取ることを。せめて・・・・あの子だけは幸せにしてやろうと。だが・・・・・」
「・・・本妻はシャルルを認めなかったんですね」
「そうだ・・・・妻はあの子のことを認めず、あの子を殴った。私は妻に注意しようと思ったが・・・・その時にあの子に睨まれてしまったんだよ。その目は・・・・どうして自分をここに連れてきたんだと訴えているように思えた。そしてその瞬間にわからなくなってしまったんだよ。私にとってあの子はなんなのか・・・・あの子とどう接すればいいのか」
「デュノア社長・・・・」
「私とあの子は親子だ。だがそれはあくまで血の繋がりの上でしかない。私にはあの子と共に過ごした思い出がない。あの子が何が好きなのか知らない。あの子がどうしたら笑うのか知らない。あの子のことを・・・・・何も知らない。だから・・・・・どうすればいいのかわからなくなってしまったんだ」
デュノア社長は頭を抱えた。
「だから私はあの子を遠ざけた。あの子を社のテストパイロットにして距離を置き、あの子と関わることから逃げた。私は・・・・・それでいいんだと思った。あの子も私のことを・・・・父親とは思っていないだらうからね」
「・・・・・」
シャルルがデュノア社長を呼ぶとき、意図的に『お父さん』とは呼ぼうとしていなかった。デュノア社長の言うとおり・・・・父親だと思っていないのだろう。
「そんな時だ。デュノア社が経営危機に陥ったのは。私はどうにかして危機から脱出しようとあらゆる手を尽くしたが・・・・どうにもならなかった。そのままいたずらに時間だけが過ぎて・・・・君たちが現れた」
「世界初のISを動かせる男・・・か」
「そして妻は君たちの存在を知った時にある計画を立てた。それこそが・・・・・シャルルを男としてIS学園に送り、データを盗ませるというものだった。私は反対しようとした。そんなことをあの子にさせたくないと思ったから。だが・・・・・反対できなかった。デュノア社には手段を選んでいる時間がなかったから。一刻も早く危機を脱しなければ・・・・・多くの社員が路頭に迷ってしまう事態になってしまっていたから。だから私は・・・・・妻の計画をあの子に実行させることにした」
「・・・・・・それだけですか?」
「え?」
「本当に・・・・それだけが理由ですか?」
「・・・・・君は敏いね。その通りだよ。この計画には・・・・私の意思もあったよ。あの子とどう接すればいいのかわからないから・・・・少しでもあの子を私から遠ざけたかった。つくづく私は・・・・・あの子の父親を名乗る資格のない最低な人間だね」
デュノア社長は自嘲気味に笑いながら言った。
全く・・・・・本当にイライラする親子だな。
「ふざけないでください」
「え?」
「ふざけたこと・・・・言わないでください」
「ッ!?」
俺はデュノア社長を睨みつけながら言った。
「どう接すればいいのかわからない?だから遠ざけた?何なんですかそれ?ふざけてるとしか思えない。どう接すればいいのかよりも・・・・・あなだがシャルルとどう接したいかっていうことのほうが重要なんじゃないですか?」
「私が・・・・どう接したいか?」
「あなた自分で言っていたじゃないですか。シャルルを幸せにしてやるって。それって・・・あなたにとってシャルルが大切な存在だっていうことですよね?大切な・・・・娘だっていうことですよね?」
「・・・・・」
「だったら・・・・だったら父親として接すればいいじゃないですか。父親として・・・・シャルルに向き合えばいいんじゃないですか?」
「・・・・・君に何がわかるんだ!君に・・・・・子供を持ってもいない君に私の何がわかると言うんだ!」
デュノア社長は怒鳴りつける。だがその表情は・・・・全く恐ろしいとは感じなかった。
「ええわかりませんよ。でもそれがなんだっていうんですか?」
「え?」
「俺の言っていることで・・・・・何か間違っていることはありますか?何か反論することはありますか?」
「それは・・・・・」
「第一あなただってシャルルのことをわかっていないじゃないですか・シャルルから聞きましたけどあなたとシャルルはまだたったの2回しか会っていないんですよね?そんなんじゃお互いのこと何もわからないでしょう?それなのにわからないままにして遠ざけて・・・・・馬鹿じゃないですか?」
「・・・・・」
「確かにシャルルは・・・・あなたのことを父親と思っていないでしょうね。でも・・・・・だからこそ話をすればいいんじゃないですか?話をしてお互いを理解して・・・・そうやって親子になればいいんじゃないですか?」
俺の言っていることは・・・・・ただの俺の考えだ。ただ俺が納得したくて・・・・その為に言っている。自分の意見を押し付けているだけ。それでも俺は・・・・・言わずにはいられなかった。
「デュノア社長・・・・・あなたはシャルルとどうありたいんですか?あなたの望みはなんですか?・・・・・聞かせてください」
「私は・・・・・私は・・・・・」
デュノア社長はギュッと目を瞑る。
「私は・・・・・あの子の父親でありたい!あの子と・・・・・親子でありたい!」
デュノア社長はきっぱりと言い放った。彼の・・・・・心からの思いを。願いを。力強く・・・・・・言い放った。
「・・・・だったら、ちゃんとシャルルと話をしてあげてください。すぐにとは言いませんが・・・・・いつか必ず話をしてください」
「だ、だが・・・・・あの子は聞いてくれるだろうか?」
「シャルルには・・・それとなく俺から話をするように促しておきますよ」
「オーティアスくん・・・・」
「だから・・・・・ちゃんとシャルルに向き合ってくださいね」
「・・・・・ああ。ありがとう」
デュノア社長は深々と頭を下げた。
「礼を言うことじゃあないですよ。俺はただ・・・・・自分の納得のいくようにしただけですから。さて、それじゃあ俺の目的は終わったのでこれで失礼しますね。あ、そうだ・・・・デュノア社長」
「なんだね?」
「さっきウイルスを送ったっていうの・・・・あれ嘘ですから♪心配しなくてもいいですからね」
俺は満面の笑顔で言い放った。ちなみにさっき出したリモコンは適当に作ったものだ。
「!?・・・・全く君は・・・・食えない人だね。とても15歳とは思えない」
「よく言われます」
「ははは・・・・オーティアスくん。あの子のことを・・・・・よろしく頼むよ」
「・・・・・まあ俺の目の届く範囲でなら面倒見ますよ」
「ありがとう。それじゃあね。またいつかゆっくりと話をしよう」
「前向きに検討しておきます。それではこれで」
俺は通信を切った。
「ふう・・・・流石に少し疲れたな」
どうも最近重っ苦しい話をすることが多いし・・・・・あまり気が休まらない。こんな時はのほほんさんに癒しをもらいたいな。
「お疲れ様です、ルミナさん」
少しグッタリ気味の俺を秋菜さんが労わってくれた。そういえば居たっけ・・・・いや、忘れていたわけじゃあないんだけど。
「あはは・・・・色々と協力してくれてありがとうございます秋菜さん」
「お気になさらず」
「さて、それじゃあ俺はイクリプスの兵装を確認して帰りますね」
「待ってください」
俺が所長室をあとにしようと秋菜さんが引き止めた。
「ルミナさん・・・・・あなたは一体何者なんですか?」
「・・・・唐突になんですか?」
「以前から思っていましたが先程のデュノア社長のお話でより疑問が深まりました。あなたの態度、考え方、雰囲気、冷静さ・・・・・どれをとっても到底年相応のものだとは思えません。あなたは一体・・・・何者なんですか?」
秋菜さんは俺の目を見て真剣な表情で言った。
俺が何者か・・・・ね。年不相応なのは俺が転生者だからだが・・・・流石にそれは言えない。ここは・・・・
「只者じゃない一般人・・・・・ですよ(ニコッ)」
俺は笑顔で秋菜さんにそう言って、所長室を出た。
あとがき座談会のコーナー!INIS!
本日はゲストなしでお送りします!
「今回はデュノア社の社長・・・・シャルルの父親とルミナの話だな」
「そうだな。にしても・・・・・設定を捏造しすぎだな」
まあそれは物語の都合上仕方がないですよ。第一これは二次創作なんですからあんまり気にしちゃダメですよ。
「まあそうだな・・・・でも一応軽い説明ぐらいはしたほうがいいんじゃないか?」
「そうだな。読者が混乱するかもしれないし」
わかりました。では軽く補足しましょう。
まず本小説ではシャルルさんの父親の名前はクロード、母親の名前はアンヌにしました。これは物語上必要だったのでつけました。一応フランス人の人名を調べてつけましたので違和感はない・・・・はずです。
「次にデュノア社長の人柄についてだ。色々な二次創作の小説を見てきたが大きく分けて悪人パターンと善人パターンのあるな」
「うちの小説は善人パターンか」
どうでしょう?正直完全な善人とは言えないんじゃないかと思いますよ。完全な善人ならシャルルさんに男装させること自体断固として反対していたと思いますしきちんと親子やっていると思いますし。なのでうちのデュノア社長はどちらかといえば善人よりの人といった感じですね。
「なるほどな・・・・まあ少しわかるような気がする」
「俺は・・・・何とも言えないな。俺は父親の記憶は一切ないし。そういやルミナは今は両親がいないけど前世ではどうだったんだ?」
「ああ・・・・いたよ。立派な人だった」
「・・・・だった?」
「・・・・死んだからな」
「・・・・悪い」
「気にするな。それよりも本編の話に戻るぞ」
「ああ。それにしても・・・・本当にルミナはすげえな。あそこまではっきりと考えて物言えるんだから」
全くです。マジで痺れる憧れるですよ。
「別に・・・・あれぐらいは普通に言えると思うが?」
「そんなことねえよ。俺だったら・・・・顔見た瞬間に切れて怒鳴り散らしてたと思う」
同じく。多分それが普通です。
「そうなのか?・・・・やっぱ俺って普通じゃないのか?」
「悪い言い方をすればな」
いい言い方をすれば思慮深いですね。
「そうか・・・・まあ一夏も色々と経験すればあれぐらいは自然に考えられるようになるさ」
「・・・・・とてもそうは思えねえな」
あはは・・・・さて、それでは今回はここで締めますか。それでは・・・・
「「「次回もまたきてくれ(きてください)!!」」」