さて、今回はオリジナルな展開が繰り広げられます!
「ここから原作の崩壊が顕著になっていくな・・・・」
「これから先どうなるのか・・・・・」
何が起きるのかは本編でご確認を!
「それでは本編どうぞ」
ちなみにVTシステムで変容したISは本小説ではVTISと呼びます。
noside
「ふふふ・・・・予定通り起動しましたね」
暗い部屋の中で一人の女性がモニターを見ながら言った。
モニターに映し出されているのは姿形が変容してしまい、操縦者であるラウラを取り込んだシュヴァルツェア・レーゲンだった。
「・・・・頑張ってください織斑一夏さん」
モニターの中で一夏が雪片で斬りかかる。そしてVTISは引き裂かれ、中から気を失ったラウラが出てきた。それを一夏は抱きとめる。
「ここまではシナリオ通りですね」
女はラウラが一夏に救出されるのを見て満足げに笑みを浮かべた。
「そしてここからは・・・・・誰も知らない新たなシナリオ。さあ新たな舞台で踊ってください・・・・・―――さん」
女は口元を歪ませいびつな笑顔を浮かべて言った。
正史とは違う物語。その序章が今・・・・・幕を上げようとしている。
side ルミナ
「まあ・・・・ぶっ飛ばすのは勘弁してやるか」
一夏は自分の腕の中で眠るラウラを見て言った。
(どうやら・・・・・救うことができたようだな一夏)
今のラウラの表情は非常に穏やかなものだった。まるで憑き物が落とされたかのように・・・・恐らく今の一夏の一撃で一夏の心に触れたのだろう。一夏の強く、優しい真っ直ぐな心に。
(これでまたフラグが建ったな・・・・・まあ心の中で薄ら笑いを浮かべながら応援してやるよ)
俺は友人の今後の生活が今まで以上に賑わってしまうことに軽い同情を込めて応援の言葉を送った(心の中で)。
にしてもVTシステムとは・・・・ドイツもまたつまらないシステムをつけたものだ。IS委員会から厳罰が下るだろうがクラスメイトを危険な目に合わせた罰だ。俺からもちょっとしたプレゼントを贈ってやろう。
「ル、ルミナ?」
「ん?なんだシャルル?」
「えっと・・・・なんかちょっと黒い笑顔浮かべてたんだけど・・・・どうかしたの?」
シャルルは顔を引きつらせて聞いてきた。どうやらつい黒笑を発動してしまっていたようだ。俺の黒笑は怖いであろうことは自覚しているのでそんなものを意図せず見せてしまったのは要反省だな。
「ああ、すまない。シャルルが気にするようなことじゃないから」
俺は黒笑から普通の笑に戻していった。
「ならいいけど・・・・」
「さて、騒動も片付いたし引き上げ・・・・」
ゾクッ!
「!?」
突然、俺の体に強烈な寒気が襲った。
(なんだ?この感じ・・・すごく・・・・冷たい)
俺はこの寒気の正体を探るべく周囲を見渡した。
「どうしたんだルミナ?」
そんな俺の様子をおかしいと思った一夏は俺の方に向き直り聞いてきた。
「い、いや。なんでも・・・・!?一夏後ろ!」
「え?」
俺の声に反応して一夏は後ろを振り返る。そこには・・・・刃を振りかざすVTISの姿があった。
「グッ!?」
一夏はその斬撃を辛うじて雪片で受け止めることができた。しかし今の衝撃でシールドエネルギーが底をつきISは強制解除されてしまった。
「下がれ一夏!」
「おう!」
一夏はすぐさまその場から退避した。
「ど、どうなってるの?操縦者はもういないのにどうして?」
シャルルは信じられないものを見るような目で見ている。
「まさか・・・・暴走しているのか?」
「「暴走!?」」
くそ・・・・面倒なことになったな。
「はああああ!」
その光景を見て近くで待機していた教師が一斉に攻撃を仕掛ける。だが・・・・
ザンッ!
「グッ!」
教師陣はVTISの一太刀をもって返り討ちに合い、ISが解除されてしまった。
「一撃でシールドエネルギーを奪い尽くした?なんて攻撃力だ」
いくらVTシステムを起動した状態でもこれは・・・・異常すぎる。一体どういうことだ?
『・・・・ナ・・・ル・・・』
「え?」
突然VTISから無機質な音声が聞こえてきた。
『・・・・ル・・・ミ・・・ナ・・・ル・・・・ミ・・・』
「あいつ・・・・ルミナの名を呼んでる?」
「どうして?」
今あれに人は乗っていない。だから意思のないシステムで動いているはずだ。それなのになぜ俺の名を?俺はドイツともVTシステムとも何の縁もないんだぞ?
『ルミ・・・・ナ・・・ル・・ミナ・・・ル・・・・ミ』
VTISは相変わらず俺の名を呼ぶ。
『ナル・・・ミナ・・・・ルミ・・・・』
俺の名を・・・・・
『・ナ・・・ルミ・・
ナルミ』
「!?」
・・・・違う。こいつは俺の名を呼んでいるんじゃない。
こいつは・・・・・俺の・・・・
「・・・・・」
俺はVTISに歩み寄った。
「ルミナ!?」
「お前・・・・何を!?」
「・・・・あいつは俺を指名している。だからあいつの相手をしてくる」
「駄目だ!危険すぎる!」
「そうだよ!ルミナのISはもうシールドエネルギーが底をついてるんだよ!?」
二人は必死に俺を引き止めてきた。
「確かにそうだ。だが・・・・・俺のISにはちょっとした裏技があってな」
「裏技?」
「ああ」
(もしもの時のためにつけた機能だが・・・・・まさか本当に使う時が来るとはな)
「こい・・・・・イクリプス」
俺はイクリプスを展開した。
「え?・・・・どうして?」
シャルルはシールドエネルギーが底をついているのにも関わらずイクリプスが展開されたのを見て驚きの声を上げた。
「一夏の雪片の逆のことをやってるんだよ。あれはシールドエネルギーを武器に回して攻撃力を上げているが・・・・イクリプスは武装のエネルギーをシールドエネルギーに変換しているんだよ。まあちょっと反則じみた能力だから試合では使わないことにしているんだけどな」
「そ、そうなんだ・・・・」
・・・・・まあ正確にはそれだけではないのだがな。
確かに武装のエネルギーをシールドエネルギーに回しているが・・・・・それだけではない。
この機能は・・・・・俺の
「二人は巻き込まれないように下がっていろよ」
俺は一夏とシャルルにそう言った。
「待ってルミナ!」
シャルルが俺を呼び止めた。
「絶対無事に帰ってきてね!もしも怪我なんてしたら・・・・女子の格好してもらうから!」
シャルルは心配そうな表情で言ってきた。
「・・・・ははっ!それは勘弁だな。了解。無傷で戻ってくるさ」
俺はシャルルにそう返事をして再び歩みを進めた。
「さて・・・・・覚悟してもらうぞ」
ある程度近づいたところで俺は両手に月架を展開し、さらにブレード・ビットも全て展開した。
そして・・・・
ギュン!
ガキン!
先制攻撃は防がれてしまったが・・・
ザンザンザン!
同時に放った6つのブレード・ビットの刃がVTISを捉えた。
「思ったとおり所詮はシステムのようだな・・・・・どんなに攻撃力が高くても・・・・全く脅威を感じない」
俺は両手の月架を振り回す。俺の斬撃は防がれるが・・・・ブレード・ビットの刃までは防ぎ切ることができず、引き裂かれるVTIS。
ギュン!
VTISは刃を振りかざす。
「甘い」
しかし俺はその斬撃を月架によって弾く。真正面から受ければ耐えられないが刃を回転させて弾けば問題ない。
「さようなら。お前は・・・・・織斑千冬よりもずっとずっと弱かったよ」
ザシュッ!
俺は両手に持った月架でVTISを斬り裂いた。その一撃によってVTISは自らの形を保つことができなくなり崩壊していく。
『ナルミ・・・・ナ・・・ルミ・・・』
最期にVTISは名前を呼ぶ。
「俺は・・・・・『ルミナ』だよ」
VTISは・・・・機能を停止した。
「・・・・・」
俺はISを解除して一夏たちの所に戻っていった。
「・・・・終わったぞ。ご要望通り無傷で戻ってきた」
俺は両手を広げておどけた様な笑みを浮かべて言った。
「うん・・・・そうだね」
シャルルは笑顔で返してきた。
「お前本当に無茶するよな・・・・前の無人機の時といい・・・」
一夏は呆れたような表情を浮かべて言った。
「今回は倒れなかったんだ。文句はないだろ?」
「・・・・まあな」
「それじゃあ後のことは教師に任せて俺達は引き上げるぞ」
「ああ」
「うん」
俺達はアリーナを後にした。
noside
「完敗だな・・・・あははっ」
騒動が片付いて目を覚ましたラウラは満足げに笑っていた。
先の戦いで織斑一夏の心に触れて、強さの意味を、そして力のあり方を知った。
先程までの織斑千冬との会話で自分が『ラウラ・ボーデヴィッヒ』なのだと諭された。
ラウラは思う。二人そろって言いたいことを言ってくれて本当にズルい姉弟だと。
本当に・・・・・敵わないなと。
見事なまでに敗北喫した。だが・・・・ラウラの心は暖かさと満足感で満たされていた。
コンコン
保健室の扉がノックされる音が聞こえてきた。
「誰だ?」
「・・・・ルミナ・オーティアスだ」
ノックしたのは自分が認める『強者』。ルミナであった。
「少し話がしたいんだ。入ってもいいか?」
「・・・・ああ」
ラウラはルミナを招き入れた。
「よっ、気分はどうだ?」
ルミナは笑を浮かべて聞いてきた。
「ああ、体は少し怠いが・・・・気分は悪くない」
ラウラもまた笑を浮かべて聞いてきた。
「そっか・・・・よかったよ」
ルミナは安心したように胸を撫で下ろした。
「心配・・・・してくれたのか?」
「まあな・・・・俺はお前のパートナーだから」
「そうか・・・・ありがとう」
それはラウラの心からの感謝の言葉だった。
「それで?話というのはなんだ?」
「いくつかあるんだがまずは・・・・すまなかった」
ルミナは突然頭を下げてラウラに謝ってきた。
「?何を謝っている?」
「俺・・・・試合で簡単に負けちまったからさ」
「・・・・ああ、そのことか。ならば気にするな。私とて・・・・負けた」
「俺が負けなければそうはならなかったんじゃないか?」
「その仮定に意味はない。お前ならばそれがわかっているのではないか?」
ルミナは非常に優秀な者。ラウラはそれを知っている。だからわかっていると思った。
「まあ・・・・な」
「ならもう謝るな。お前がそんなことをする必要はない。寧ろ・・・・謝るのは私だ」
今度はラウラが頭を下げてルミナに謝った。
「今までの数々の非礼・・・本当にすまなかった。どうか許して欲しい」
「ああ。許す」
「・・・・え?」
ラウラはあっさりと許したルミナに思わず呆気にとられた。
「なんだ?許して欲しいと言ったのはそっちなのに何をほうけた声を出している?」
「い、いや・・・・そんなに簡単に許されるとは思わなかったからな」
「その件に関しては前のアリーナでの戦闘で晴らさせてもらった。だからもうお前に対する怒りは微塵もないよ。というか俺もあの時俺もお前の自尊心を随分と傷つけてしまったし・・・・まあおあいこってことで」
ルミナは苦笑いを浮かべて言った。
「・・・・そうだな。ならばそういうことにしておこう」
ルミナの笑顔を見て思った。この男もまた・・・・織斑一夏とは形は違えど優しいのだと。
「それじゃあ次の話に入るけど・・・・・ラウラ・ボーデヴィッヒ」
ルミナは先程までとは違って真剣な眼差しをラウラに向けた。
「お前はあの時・・・・お前が何よりも焦がれていた『織斑千冬』になったが・・・どんな気持ちだった?」
ルミナは真っ直ぐにラウラの目を見据えて言う。
「・・・・何も。何も・・・・・感じなかったよ。あんなにも求めていたのに・・・・全く嬉しいとは思わなかった」
それは求めていたものだった。ずっと手を伸ばし続けていたものだった。それなのに・・・・・手にした時には何も感じなかった。なんの感情も・・・・湧いてこなかった。
「そうか・・・・・よかったよ」
「よかった?」
「ああ。それって・・・・お前が『ラウラ・ボーデヴィッヒ』を捨てることを望んでいなかったということだろ?」
「私が・・・・私を捨てることを望んでいなかった?」
「お前が・・・・・『ラウラ・ボーデヴィッヒ』だという証明だ」
「『ラウラ・ボーデヴィッヒ』だという証明・・・・・」
「・・・・自分を捨てるなよ。自分を捨てるのって・・・・お前が思っているよりもずっと苦しいことだからな」
ルミナは儚い表情で言った。その表情は・・・・・まるで自分がそうだったと言わんばかりのものであった。
「・・・・・心得た」
ラウラは一言そう答えた。本当は詳しいことを聞こうと思ったが・・・・自分が立ち入っていいことではないような気がしたのでやめた。
「それじゃあ最後に・・・・・一夏、強かっただろ?」
「ああ。本当に・・・・強かった」
ラウラは一夏を思い浮かべて答えた。
「あの強さ・・・・・俺も憧れるよ。あんなふうにありたいって・・・・時々思う」
ルミナの言っていることの意味はよくわかる。本当に一夏は・・・・一夏の強さは・・・・羨ましい。だが・・・・
「・・・・確かにそうだな。だが・・・・お前もそうだと思う」
「え?」
「お前も・・・・・強い。憧れるほどに・・・・な」
「・・・・だといいんだがな」
ルミナはラウラに背を向けた。
「俺はこれで失礼する。また明日な『ラウラ』」
ルミナはラウラの名を呼び、保健室を後にした。
「・・・・ルミナ・オーティアス」
(織斑一夏とは違った強さと優しさを持ち、厳しさを併せ持つ・・・・・私の憧れ)
「確かああいう存在を・・・・『お兄ちゃん』と呼ぶのだったな。ふふっ、お兄ちゃんか・・・・」
ラウラはルミナを自身の『お兄ちゃん』にすることを心に決めた。
side ルミナ
コツコツコツ・・・・
俺は誰もいない廊下を考え事をしながら歩いていた。
『ナルミ』
あの時VTISが呼んだ名。あれは俺の名ではない。
あれは・・・・・・・
俺の
なぜVTISが・・・・その名を?
「何かが・・・・・歪み始めている?俺が・・・原因で・・・・」
これから先何が起きるのか・・・・
俺は未来に不安を抱いた。
あとがき座談会のコーナー!INIS!!
今回もゲストなしでお送りします!
「え?ラウラがゲストじゃないのか?」
そうですね。今回はまだです。彼女がゲストとして登場するのは・・・・あの話の時です。
「あ~・・・・なるほど」
ということで気を取り直して座談会を進めていきましょう!
「とりあえず今回の話について一言言うとしたら・・・・」
「「ごちゃごちゃしすぎ」」
・・・・ですよね~。
「なんか敵っぽいキャラが現れたり、イクリプスの機能の一部が明らかになったり、ルミナの前世の名前が明らかになったり、ラウラとルミナの会話があったり・・・・」
「・・・・盛りすぎだろ。読者がついていけてないんじゃないか?」
・・・・・反論できません。
「もうちょっと上手く話を作れよ・・・・」
そんなこと言われても・・・・・これが私の限界でして。
「流石は理系」
「しかも自己中」
・・・・・申し訳ありません。
「はあ、もういい。それよりも本編の話をしよう」
「全部は話せないから一部だけになるがな。とりあえず始めにイクリプスの機能についてだな」
はい。イクリプスの機能ですが本編で出てきたのは『エネルギー・コンバート』というものです。これはルミナさんが開発したシステムで雪片とは逆に武装のエネルギーをシールドエネルギーに変換することができます。
「他にも操縦者の自前のエネルギーもシールドエネルギーに変換できる」
「自前のエネルギーって・・・・やっぱり・・・・」
「まあお前が思っている通りのやつだよ。だからお勧めできない機能なんだ」
「なるほどな」
他にもあるお勧めできない機能はあるんですよね・・・・・ルミナさん本当に無茶しすぎ。
「・・・・反論できないな」
はあ・・・・では次にルミナさんの前世の名前についてです。
「ルミナの前世の名前は『ナルミ』って言うんだな」
「ああ。正直捻りはないんだよな」
ですね。ルミナ→ナルミですから。
「いや、正確にはナルミ→ルミナだろ」
あ、そうでした。
「でも・・・なんであのVTISがルミナの前世の名を?」
端的に言うとVTシステムを弄った人がいてその人が・・・・って感じです。まあ勘がいい人なら察するでしょうね。さて、今回はここで締めに入りましょう。それでは・・・・
「「「次回もまたきてくれ(きてください)!!」」」