今回から平和な日常のお話!ひとまず血なまぐさい戦いからは離れます。
「最近は息の詰まる重い話ばかりだったからな・・・・」
「今回からは多少息抜きができそうだ」
・・・・まあ今回の話もある意味では戦いですがね。学生にとっての。
「「・・・・は?」」
さて、本編にいきますよ。
「あ、ああ」
「それでは本編どうぞ」
第54話
side ルミナ
皆に俺のことを包み隠さずに話してから一週間が経ち、俺の傷は完全に癒えていた。
骨折や神経が損傷していたのになんでこんなにも早く傷が治ったのか疑問に思ったがそれはどうやら秋菜さんがイクリプスに生体再生の機能を付けてたからのようだ。どうやら秋菜さんは俺の身を案じて密かにこの機能をイクリプスにつけていたらしい。本当に秋菜さんには頭が上がらないな。
ちなみに秋菜さん、そして虚先輩にも俺のことやフェニスさんのことを話した。流石に驚かれはしたが俺の言ってることを全て受け入れ信じてくれた。ただまあ・・・・他の皆と一緒に思い切り説教されたけどな。あれは本当に凄まじかった・・・・時間にして12時間。延々と皆からの説教を受けて俺の精魂は完全に枯れ果てていたからな・・・・特に千冬さん、秋菜さん、シャルロット、のほほんさん、虚先輩の説教が格別悍ましかった。あれは・・・・今までの人生の中で確実にワースト5に入るトラウマになるだろう(ガタガタ・・・・)
それと・・・・あれだけの面倒事に関わっている俺をIS委員会は現状放置している。いや、放置せざるを得ない状況に陥ってしまっていると言ったほうが正しいか。どうやら束さんがIS委員会の連中を俺に手を出したら潰すと脅したらしい。いくらIS委員会でも束さんを敵に回すとか勘弁願いたいようだ。俺としてもIS委員会に拘束されるのはまっぴらゴメンだから束さんの所業には本当に感謝している。
まあ・・・・束さんが脅さなかったら俺が脅していたがな。そのための材料はいくらでもある。その気になればIS委員会潰すとか多分余裕だし(別にしないけど)。
それはさて置き、一応は全快したため俺は日常生活に無事復帰し、授業に出席できるようになった。クラスメイトの皆は俺の復帰を暖かく迎えてくれた。・・・・本当に俺はいい仲間に恵まれたな。
まだまだ問題は山積みだが・・・今はこの世界での生活をこれまでよりも満喫したいと思う。少し楽観的かもしれないが・・・・皆と一緒ならこれから先待ち受ける障害はきっと乗り越えられるだろう。
これからは・・・・もっと今の生活を大切にしていきたい。
そして今俺達は・・・・・
「・・・・全然わかんねえ」
「んな絶望した顔するなよ一夏」
「んなこと言われても・・・・」
学園内の空き教室で絶賛テスト勉強中だ。
IS学園は主にISのことを学ぶ場ではあるが一応は高等学校に分類される教育機関だ。他の高校と同じようにテストというものはある。だから俺達は来週から行われる期末テストに向けて勉強をしているというわけだ。
ちなみに勉強しているのは俺、一夏、箒、セシリア、鈴、シャルロット、ラウラ、のほほんさん、そして楯無先輩と虚先輩だ。
「もうダメだ・・・・・どうせまた赤点だ・・・・」
そして現在、一夏は机に突っ伏して項垂れている。実は一夏は中間テストで赤点をとってしまっている。しかも二科目もだ。
「つうか・・・・IS理論とかはまだわかるんだがなんで語学がこんなに多いんだよ・・・・」
顔を上げずに愚痴を言う一夏。まあ一夏がそういうのも無理はないか。このIS学園は様々な国から人が集まるために国際学校に近い。その為語学の授業が他の学校に比べて多いのだ。
習う語学は学年ごとに違うのだが一年では日本語、英語、中国語、ドイツ語の四ヶ国語を学ぶ。二年では中国語とドイツ語がフランス語とロシア語に入れ替わり、三年になるとなぜか一,二年で習った言語からの選択性になる。
ちなみに一夏が中間テストで赤点になったのはIS理論、ドイツ語の二つだ。IS理論については単純にIS学園に来るまで勉強してなかったから、ドイツ語については中間のときはまだラウラが来ていなかったから上手く教えられる人がいなかったからだ(中国語は鈴に教わっていた模様)
「気持ちはわかるが諦めるな一夏。一緒に頑張ろう」
「そうよ。まだテストまで一週間あるんだからとにかく詰め込むわよ」
「大丈夫です。わからないところは私が教えますから」
「ドイツ語なら任せろ一夏!」
ダウンしている一夏を慰める箒、鈴、セシリア、ラウラの4人。
「皆・・・・そうだな。こんなところで躓いてたまるか!期末で赤点取ると夏休みに補習だからそれだけは回避しねえと!」
「その粋だ」
そして4人に励まされて再びやる気を取り戻す一夏。よし、あれなら一夏は大丈夫そうだな。
ただまあ・・・・
「・・・・・でもお前達もあんまり一夏にばかりかまけてるなよ?苦手科目あるんだし」
「「「「・・・・・はい」」」」
俺が言うと4人は力なく返事をした。
先ほど一夏を励ました4人だがあいつらにも苦手科目はある。
箒は日本語以外の語学が結構危ない(前回のテストでは赤点スレスレ)。鈴は数学と物理が苦手(曰く細かい計算が嫌いだから)。セシリアは全体的にできるが化学だけ落ち込んでいる(化学式がよくわからないようだ)。そしてラウラは日本語が壊滅的(話を聞く限りドイツにいる副官が原因っぽい)。
という風にこの4人も油断ならない状態だったりする。場合によっては赤点もありうるのだ。
それに比べて・・・・
「??オーティー?」
「どうかした?」
俺がシャルロット、本音、楯無先輩、虚先輩の方に視線を移すとシャルロットとのほほんさんが尋ねてきた。楯無先輩と虚先輩も不思議そうに首をかしげている。
「いや、なんでもない。気にするな」
俺はとりあえず二人の頭を撫でて誤魔化した。
「あ、もしかして・・・・私たちの可愛さに見惚れていたのかしら?」
楯無先輩が笑みを浮かべて俺に言ってくる。からかうのが目的なんだろうが・・・・そうはいかない。
「ええ。そうですよ」
「「「「!?」」」」
俺は満面の笑みを浮かべて4人に向かって言った。すると4人はわかりやすく顔を赤くする。まあ彼女たちも花も恥じらう乙女なのだから可愛いと言われればこうなってしまうのも仕方が無いだろう。
と、話を戻すがこの4人は学業面では非常に優秀だ。苦手な科目は特にないのでテストで躓くということはないだろう。特に楯無先輩と虚先輩は学年主席のようだしな。
「もう・・・・あなたそれわざと?」
「さあどうでしょうね?でも先にからかったのは楯無先輩ですよ?」
「それはそうだけど・・・・・ルミナってやっぱりサドね(ボソッ)」
最後にボソッと言っての聞こえてますよ楯無先輩。まあ自覚はあるので全然構わないが。
「だからって私たちを巻き込まないでくださいルミナくん」
虚先輩が顔を赤くしたまま注意してきた。
「すみません。もしかして・・・・嫌でしたか?」
「い、いえ・・・そういうわけではありません。むしろ・・・・///」
虚先輩は先ほどよりも更に顔を赤らめ、俺から視線を逸らした。
(・・・・あれ?いやいや、まさかそんな・・・・ない・・・よな?)
「・・・・ねえシャルロットちゃん、本音ちゃん。どう思う?」
「どうって・・・・僕はそうだと思いますけど?」
「・・・・お姉ちゃんもオーティーを?」
何やら楯無先輩、シャルロット、のほほんさんがぼそぼそと小声で話し合っているのが聞こえてきた。
(・・・・これってそういうことなのか?フラグなんて建てた覚えないんだが・・・・どうする?)
「そ、それよりもルミナくん。採点終わりましたよ」
先程までのことを誤魔化すように虚先輩が答案を差し出してきた。・・・・よし、とりあえずさっきまでのことは一旦置いておくことにしよう。
「ありがとうございます虚先輩」
俺は虚先輩から答案を受け取った。
「ねえ虚ちゃん。それ何かしら?」
気になったらしく楯無先輩が虚先輩に尋ねた。
「これは歴史の練習問題です。ルミナくんに採点を頼まれたので」
「歴史の?ルミナって歴史が苦手なの?」
「苦手っていうわけではありません。ただ歴史は少し問題がありまして・・・・と、やっぱりところどころ間違ってるな」
答案を確認すると概ね正解しているが数問間違えていた。
「問題?」
「ええ。この世界の歴史って俺が前世でいた世界とは微妙に違っていて・・・それで歴史だけ他の科目よりも点数が悪いんですよね」
「点数が悪いって・・・・よく言うよ。本音に聞いたけど前のテストの時90点台だったんでしょ?」
シャルロットが少しジト目で見てきた。
「他に比べれば悪いことには変わりない。もっと勉強しないとな・・・」
「・・・・・ちょっと待ってルミナ。90点台で他に比べて悪いって・・・・あなたもしかして・・・」
「・・・・たっちゃんの予想通りだよ。オーティー他の教科全部満点だから・・・・おかげでオーティーって学年主席なんだよね~・・・」
「や、やっぱり・・・・あなたどれだけ頭いいのよ?」
「と言われても・・・・・前世では大学卒業してたからこれくらいなら別にすごくはないですよ?」
「それにしたって語学はともかくIS理論まで満点っていうのはおかしいでしょ・・・・」
楯無先輩はどこか呆れた様子を見せながら言う。
「まあ一夏とは頭の出来が違うんで」
「聞こえてるぞルミナ!!」
あ、聞こえてたんだ。
「わるいわるい一夏。タチの悪い冗談だから気にするな」
「自分でそれ言うのか!?」
「何をしている一夏、勉強に戻るぞ」
ツッコミを入れる一夏を箒が宥めて勉強に戻した。
「グッ・・・・なんか釈然としねえ」
一夏は納得いかないといった様子だったが勉強に戻った。
「でも実際のところどうしてIS理論まで満点取れるんですか?この世界に来るまではISに触れてもいなかったはずですよね?」
「それはまあ興味があったからとしか言えませんね・・・・内容自体は前世で出た大学が工学関連でしたから結構苦もなく頭に入ってきましたし」
「だからってたったの一年でIS設計できるようになるって・・・・異常だと思うんだけど?」
虚先輩の問いかけに答えるとシャルロットはアハハと苦笑いを浮かべた。
「それよりも今は歴史の勉強しないとな。元居た世界との違いをきちんと整理しないと・・・・」
「それなら私が手伝ってあげるわよ」
勉強を始めようとしたら楯無先輩が提案してきた。
「いいんですか?ご自分の勉強は・・・・」
「それなら問題ないわ。いいから先輩からの厚意は素直に受け取っておきなさい♪」
「楯無先輩・・・・わかりました。ありがとうございます」
「わかればよし。それじゃあ始めましょ」
「はい」
こうして俺は楯無先輩と共に歴史の勉強を始めた。
「「「・・・・・」」」
ただ・・・シャルロット、本音、虚先輩の方から視線を感じる。
その視線の意味は・・・・理解している。
(いい加減・・・・これ以上は目を背けるわけにはいかないな。はっきりさせないと・・・・・)
そして一週間後、滞りなくテストは行われ、結果全員無事に赤点を回避した。
あとがき座談会のコーナー!INIS!!
今回のゲストは虚さんです!
「よろしくお願いします」
はいよろしくお願いします!それでは座談会を進めましょう!
「それじゃあ・・・・虚先輩。あなたもしかしてルミナに・・・」
「待て一夏。お前はいきなり何を聞いているんだ?」
「いや、だって読者的には気になる話だお思うし・・・・」
一夏さんの言うとおりですね。それでどうなんですか虚さん。
「それはその・・・・///」
・・・・どうやら聞くまでも無いようですね。
「みたいだな」
「あの・・・・こんなこと聞くのもおかしいですが俺は一体いつフラグを建ててしまったんですか?」
「・・・・私にもわかりません。いつの間にかルミナくんから目を離せなくなって気がついたら・・・・お嬢様の気持ちもルミナくんの気持ちも知っていたのに・・・」
まあある意味では仕方のないことですよ。なにせルミナさんのような器量良しのイケメンと接していれば・・・・好きになっても仕方がありません。
「・・・・そうでしょうか?」
「そうですよ。決して恥じることではありませんから堂々としていればいいんですよ」
「・・・・わかりました。ありがとうございます主さん」
「でもこれでルミナのヒロイン候補がまた一人増えたってことか・・・・・お前はどんだけフラグを建てれば気が済むんだ?」
「そのセリフ・・・・お前にだけは言われたくない。それに俺はお前と違ってちゃんと気がついている」
「でも気がついてるだけで行動は起こしてないじゃねえか」
まあ確かに一夏さんの言うとおりですが・・・・それも今回までですよ。
「え?」
「それって・・・・」
次回からのお話で・・・・その辺の決着がつきますよ。
「・・・・いい加減宙ぶらりんにしておくわけにもいかないしな。今はもう・・・・俺は『存在しない者』には縛られていないし」
「そうなのか・・・」
「・・・・ルミナくん。あなたは・・・」
おっとそこまでです。そこから先は次回の本編でということで。
「・・・・わかりました」
さて、今回はここまでにしましょう。
それでは・・・・
「「「「次回もまたきてく(きてください)!!」」」」