IS~存在しない者の戦い~   作:shin-Ex-

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第69話!

今回は虚さんがメインのお話です!

「なんというか・・・・・ご愁傷様です虚先輩」

「ルミナの言っていることの意味は本編で確認してくれ」

それでは本編にいきましょう。

「本編どうぞ」


第69話

ルミナ、楯無と別行動をとっていた虚、本音、簪は泳ぎ疲れて木陰で休憩していた。

 

「そういえばお姉ちゃん。私気になってたことがあるんだけど~」

 

「何かしら本音?」

 

「お姉ちゃんっていつからオーティーのこと好きだったの~?」

 

「なっ!?」

 

予想外の本音からの質問に対して、顔を真っ赤にさせて狼狽える虚。

 

「ほ、本音!あなたはいきなり何を言い出すんですか!」

 

「だって気になったんだもん~」

 

「それ私も気になる。いつからなの?」

 

「か、簪お嬢様まで・・・・・そ、そう言う本音の方こそいつからルミナくんのことが好きだったの?」

 

虚は本音に自分がされたものと同じ質問を投げ返した。

 

「私?私は一目惚れだったよ~。初めてオーティーを見た時からビビッときたんだよね~。まあ一目惚れだって気がついたのは少し経った後だったけど~」

 

「そんなにあっさりと!?」

 

全く恥ずかしがる様子を見せずに堂々と答えた本音に対して虚は驚きを顕にする。

 

「ほらほら~、私は答えたんだからお姉ちゃんも答えてよ~」

 

「観念して」

 

早く答えろと言わんばかりに本音と簪が虚に迫る。虚の目には二人の顔に興味深々と書いてあるように見えていた。

 

「うぅ・・・・・わかったわ。教えます」

 

二人の勢いにおされた虚は観念して話すことにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これはルミナが自らの正体を明かしてしばらく経ったある日の事・・・・・

 

「あれ?虚先輩一人ですか?」

 

生徒会室に訪れたルミナの目に映ったのは、一人書類の処理をしていた虚の姿であった。

 

「あ、ルミナくん。こんにちは」

 

ルミナの入室に気がついた虚は、手を止めてルミナに挨拶をする。

 

「こんにちは虚先輩。楯無先輩はどうしたんですか?もしかして・・・・・またサボリですか?」

 

「いいえ。今回は先生方に呼ばれていて少し席を外しているんです。もう少ししたら帰ってくるかと思いますよ」

 

「なら良かったです。探しに行くのは正直面倒ですので」

 

「ふふっ、そうですね」

 

苦笑いを浮かべながら安心するルミナを見て、虚はクスリと微笑みを浮かべた。

 

「さて、俺も仕事しないとな」

 

「それじゃあ私はお茶を淹れますね」

 

「ありがとうございます」

 

ルミナは自分の席に腰掛け、書類の処理を、虚はルミナの為にお茶の準備を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ・・・・・」

 

「どうしたんですかルミナくん?」

 

ふと何かに気がついた用に手を止めたルミナに虚がどうしたのか尋ねた。

 

「いえ、虚先輩とこうして二人になるのは生徒会の皆でショッピングした時以来だなと思いまして」

 

「そういえばそうでしたね・・・・・あの時はすみませんでした」

 

「え?すみませんって・・・・・何がですか?」

 

突然謝罪の言葉を口にし、頭を下げる虚を目にして、ルミナは首を傾げる。

 

「いえ、その・・・・・今更になって考えてみると随分と偉そうな事を言ってしまったなと思いまして・・・・・」

 

虚は申し訳なさそうに目を伏せる。

 

「虚先輩・・・・・そんなことありませんよ。もしもあの時虚先輩に諭されていなかったら俺は・・・・今になっても楯無先輩のことを受け入れられずにフェニスさんの下へ行ってしまったかもしれません。だから虚先輩には感謝しているんです。本当に・・・・・ありがとうございました」

 

ルミナはふっと微笑みを浮かべながら虚に感謝の言葉を述べる。

 

「それに・・・・・あの時虚先輩に諭されたとき懐かしい気持ちになったんです」

 

「懐かしい・・・・ですか?」

 

「はい。俺の前世・・・・・ナルミだった時の事なんですけど、ナルミには姉がいたんです。あの時の虚先輩はそのナルミの姉を思い出させて・・・・・だから懐かしい気持ちになったんですよ」

 

ルミナは目を閉じ、ナルミであった時の事を思い出しながら穏やかな口調で語った。

 

「そのナルミくんのお姉さんっていうのはどんな人なんですか?」

 

虚はナルミの姉がどんな人物だったのか純粋に気になったようで尋ねてみた。

 

「そりゃあもうすごい人でしたよ。聡明でありながら天真爛漫にして破天荒。かと思えば急に真面目になったり甘えてきたりで・・・・・とにかく賑やかな人でしたね」

 

ルミナは前世の自分の姉のことを思い苦笑いを浮かべた。

 

「それはなんというか・・・・・・確かにすごい方ですね。ですがどうして私からその方のことを思い起こさせたのですか?とても私と似ているとは思えないのですが?」

 

「まあ確かにあの人と虚先輩は性格は全然違いますね。でも・・・・・・似ているところもあるんですよ。あの人も虚先輩も・・・・・」

 

「それってどういったところですか?」

 

「誰よりも思いやりがあるっていうところですよ」

 

「思いやりが・・・・・ですか?」

 

「はい。ナルミの姉はナルミが困っていたり苦しんでいたりしたときは誰よりも親身になって支えになったり相談に乗ったり諭してくれたりしていました。虚先輩の思いやりは彼女のそれによく似ています」

 

「思いやりだなんて・・・・私はただ少しでもルミナくんの悩みが晴れればと思っただけで・・・・・」

 

「そういうのを思いやりがあると言うんですよ。少なくとも・・・・・俺はそう思いますし。虚先輩は・・・・・誰よりも思いやりのある優しい人です。虚先輩のそういうところは俺本当に尊敬してますよ」

 

ルミナはニコリと虚に対して微笑みを向けた。

 

「・・・・・・」

 

「虚先輩?どうしました?」

 

「ッ!?な、なんでもありません。というより私が思いやりがあるというならルミナくんだって十分すぎるほどに思いやりがありますよ?」

 

微笑みを向けられ、黙り込んでじっとルミナを見つめていた虚にルミナはどうしたのかと声をかけると、虚はどこか慌てた様子を見せた。そして何かを誤魔化すようにルミナに言葉を投げかける。

 

「俺が思いやりがある?そんなことないと思うんですが・・・・」

 

「そんなことありますよ。それよりもいい加減仕事に戻りましょう」

 

「と、そうですね。まだまだやること沢山ありますし」

 

そう言いながらルミナは書類処理の作業を再開させた。

 

(ど、どうにか誤魔化せましたね)

 

虚はどうにか誤魔化せたことに心の中で安堵した。

 

(それにしても・・・・・本当に私どうしたんでしょうか?なんでしょう?ルミナくんのあの笑顔を見る度に体が熱くなって動悸が・・・・・・)

 

虚は自分の心臓がドクドクと強く脈打ち、体がひどく熱くなるのを感じて、動揺していた。

 

実は虚がこのようになるのは今回が初めてではなかったりする。

 

以前からルミナの笑顔を見るたびにこのような事態に陥っており、その度に困惑していたのだ。

 

(こんなに動揺することなんてこれまで・・・・・ルミナくんに会うまではなかったのに・・・・本当に一体どうして?これではまるで私がルミナくんを・・・・・・・え?)

 

なぜ動揺するのか、その原因を本音は考え込む。そしてふとある一つの可能性が脳裏によぎった。

 

(いえ、そんなハズありません。だって私は・・・・そんな事ありえません)

 

自らの中に芽生えた可能性。しかしそれを虚は否定しようとした。

 

(ありえません。だって・・・・だって・・・・)

 

心の中で何度も否定を繰り返す虚。そしてチラッとルミナの方に視線を向ける。

 

真剣な面持ちで書類に目を通し、ペンを走らせるルミナ。その姿は・・・・・虚を見惚れさせるのに値するものであった。

 

ふと、虚の視線に気がついたのかルミナは顔を上げ虚の方に顔を向け、ふっと微笑みを浮かべた。

 

その瞬間・・・・

 

ドクンッ!!

 

虚の心臓が大きく脈打ち、体がかあっと熱を帯び始めた。

 

そして・・・・・

 

(ああ、やっぱり・・・・・やっぱり私は・・・・私は・・・・・ルミナくんのことが好きなんだ)

 

虚は自分の秘めた気持ちを自覚した。

 

自分はルミナのことが好きなのだと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「へ~。それでオーティーのことが好きだって自覚したんだね~」

 

「え、ええ・・・・まあ」

 

一通り話し終えた虚の顔は誰が見ても真っ赤であった。

 

「でも・・・・・あの時はとにかく戸惑ったわ。許されるはずのないことだったから」

 

「許されるはずがない?どうして?」

 

「・・・・・知っていたから。お嬢様とルミナくんが互いに好意を寄せあっているということを。だから・・・・・」

 

「あら?だからって許されないっていうことはないわよ。好きになる気持ちはどうしようもないんだし」

 

「いえ、ですが・・・・・え?」

 

虚は突然この場にいなかった者の声が聞こえてきたことに疑問を抱く。そして声のする方向へ振り向くとそこには・・・・・

 

「ふふふっ♪」

 

「あ、あははは・・・・・」

 

非常に清々しい笑顔を浮かべる楯無と申し訳なさそうに苦笑いを浮かべるルミナの姿があった。

 

「・・・・・お嬢様?」

 

「何かしら虚ちゃん?」

 

「・・・・・今の話し聞いていましたか?」

 

「ええ。一部始終」

 

「・・・・・ちなみにどこからですか?」

 

「本音ちゃんが虚ちゃんに『そういえばお姉ちゃん。私気になってたことがあるんだけど~』って言ってたところからよ♪」

 

「それって最初からじゃないですか!?」

 

虚は珍しく大きく取り乱した。

 

「す、すみません虚先輩。一応止めはしたんですが聞かなくて・・・・」

 

項垂れている虚にルミナは謝罪する。

 

しかし結局話を聞いているところルミナも興味があったのであろう。

 

「まあまあいいじゃない虚ちゃん。別に恥ずかしいことじゃないんだから♪」

 

「十分に恥ずかしいことです!こうなったら・・・・・」

 

「・・・・え?こうなったらなにかしら虚ちゃん?なんだか凄く嫌な予感がするのだけれど・・・・」

 

妙な笑みを浮かべながらゆらりと立ち上がる虚を見て楯無は笑顔を引きつらせながら聞いた。

 

「お嬢様、ルミナくん。大変申し訳ありませんがあなた達には・・・・・今聞いたことを忘れてもらいます(黒笑)」

 

「・・・・・逃げるわよルミナ!」

 

「了解!」

 

未だかつて見せたことのない虚の悍ましいほどの黒笑をみた楯無とルミナはその場から逃走を図った。

 

「ふふふふ・・・・・逃しませんよ(黒笑)」

 

そんな二人を虚は黒笑を浮かべたまま追いかける。もはや虚のキャラは完全に崩壊してしまっていた。

 

「ねえ本音」

 

「な~にかんちゃん?」

 

「あれって本当に虚さんなの?」

 

「・・・・・うん。まあそう言いたくなる気持ちはわかるよ~。あんなお姉ちゃん私も初めて見るし~」

 

「・・・・・私達はセーフなんだよね?」

 

「・・・・・多分」

 

簪と本音は今後絶対に虚を弄りすぎないようにしようと心に誓った。

 

 

 

 

 




あとがき座談会のコーナー!INIS!

今回はルミナさん、一夏さん、楯無さん、そして虚さんの4人と一緒に進めて行きます!

「・・・・・はあ」

「ため息なんてついてどうしたんですか虚先輩?」

「一夏・・・・・・察してやれよ」

「弄った本人の私がいうのもなんだけれど・・・・・あれは恥ずかしいわよね」

まあ仕方がないですよね。あんな話を聞かれてしまったんですから。

「・・・・・そう思うなら皆さん直ちに記憶を消してください」

「「「それは無理です」」」

「言うと思いましたよ・・・・・はあ」

「それにしても・・・・・ルミナ。お前ってあれ無意識でやってるのか?だとしたら問題あるぞ」

「まあ特に意識はしていないが・・・・・というより誰に言われてもいいがお前にだけは言われたくはないぞ一夏」

「どう言う意味だよそれ!?」

まあ一夏さんだって似たようなものですからね。

「しかも一夏くんの場合は鈍い分タチが悪いわね」

「私としては無意識で魅了して鋭いほうがタチが悪いと思いますが・・・・」

まあその辺りは人それぞれでしょうね。

それはそうとして・・・・・ラストのあれ正直キャラ崩壊なんてレベルじゃあないですよね。

「お前がそれを言うのかよ」

「どうせ主のギャップ好きが前面にでた結果だろ」

まあ否定はしませんよ。

「あんな虚ちゃん初めて見たから新鮮で良かったけれど・・・・・物凄く恐かったわ」

「普段真面目な分余計にそう感じたな」

「そんなに恐かったですか?あの時の私は?」

「「それはもう」」

数ある二次創作の中でもあれほど恐ろしい虚さんはそうはいないんじゃないでしょうかね?

「それは確かに恐ろしいな・・・・」

まあ読者に楽しんでくれたらいいなと思いますよ。

「私としては複雑な気分ですが・・・・・」

さて、それでは今回はこれにて締めにしましょう。

それでは・・・・・・





「「「「「次回もまたきてくれ(きなさい)(きてください)!!」」」」」
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