IS~存在しない者の戦い~   作:shin-Ex-

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第82話!

今回はルミナさんと楯無さんのちょっと甘めなお話です!

「なにげに楯無が出るのは久しぶりだな」

「・・・・俺の出番はまたしばらくないのか?」

ま、まあ今回は名前だけですが登場してますから・・・・

それでは本編にいきましょう。

「本編どうぞ」


第82話

 

「へえ、結構賑わってるんだな」

 

ルミナが一夏の家から帰ってきてしばらく経ったある日。ルミナは楯無、虚、本音、簪と共に夏祭りに来ていた。

 

ちなみに夏祭りということで全員浴衣を着ている。

 

「そうね。まさにお祭りって感じでワクワクしちゃうわ」

 

「はははっ、まるで子供だな」

 

目を輝かせる楯無に、ルミナはいたずらっぽい笑顔を浮かべながら言う。

 

「あら?私はまだ高2なんだから十分に子供よ。ね、虚ちゃん・・・・・って、あれ?」

 

開き直って自分は子供だと宣言する楯無。そして虚に同意を求めようと振り返るが・・・・・・そこに虚は居なかった。さらには虚だけでなく、本音と簪もいない。

 

「3人ならそそくさとどこかに行ったよ」

 

「そう・・・・・気を遣ってくれたってことかしら?」

 

「のようだな・・・・・それじゃあ行くか?」

 

ルミナは楯無に右手を差し出しながら言う。

 

「しっかりとエスコートしてね?」

 

「もちろんですとも・・・・って、これ浴衣だとあまり様にならないな」

 

「ふふっ、そうね」

 

楯無はルミナの右手に自分の左手を重ねる。そして二人は祭りの喧騒の中に入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「♪~」

 

「随分と楽しそうだな」

 

鼻歌を歌いながらニコニコとしている楯無に、ルミナが尋ねた。

 

「ええ。恋人と夏祭りに来てるんだから楽しくないわけ無いでしょ?ルミナは違うの?」

 

「違わないさ。俺も同じ気持ちだからな。本当に一夏からこの祭りのこと聞いて良かったと思ってるよ」

 

実はこの夏祭りは一夏から聞いたものであった。

 

ルミナはこの神社・・・・・篠ノ之神社で夏祭りがあると一夏から聞き、楯無達と来ようと決めたのだ。

 

「一夏くんに感謝ね。篠ノ之神社っていうくらいだから箒ちゃんもいるのよね?」

 

「ああ、そのはず・・・・と、噂をすればだな」

 

「え?」

 

「あれ見てみろ」

 

ルミナが指差す場所は神社のおみくじ売り場。そこには一夏と箒の姿が確認できた。

 

「・・・・・なんか箒ちゃん騒いでるわね。どうしたのかしら?」

 

楯無の言うとおり箒は何か騒いでおり、周囲の注目を浴びていた。ただこの距離からでは何を言っているのかは聞き取れない。

 

「まあ多分だけど一夏が箒の格好が似合ってる的な事を言って箒が信じられずに騒いでるってところじゃないのか?」

 

「・・・・・多分という割には具体的ね。聞こえてるんじゃないの?」

 

「いくらなんでもこの距離じゃ無理だって」

 

流石にルミナでも聞き取れないようだが・・・・・実際ルミナの言っている事はまさにその通りなのだから凄まじい勘の良さだと言わざるを得ない。

 

「でも箒の奴本当に巫女服似合ってるな。黒髪にもよく映えてるし。楯無もそう思わないか?」

 

「・・・・・」

 

楯無はルミナの問いかけに答えなかった。その代わりルミナの手をギュッと強く握った。

 

「どうした?」

 

「あのね・・・・・女の子っていうのは彼氏が自分以外の女の子を褒めると嫉妬しちゃうものなの。その気がないってわかっててもね」

 

「そんなものなのか?」

 

「そんなものなの。ルミナってそういう女心には疎いのね」

 

変なところで疎いルミナ。今回はそのせいで楯無に嫉妬させてしまったようだ。

 

「・・・・・ごめん。ちゃんと埋め合わせするから」

 

「ええ。今日はたくさん奢ってもらうから覚悟してね」

 

「了解」

 

「わかればよし。それじゃあ早速で悪いんだけど私リンゴ飴が食べたいな♪」

 

「ふふっ、はいはい」

 

二人はリンゴ飴を買うべくその場から離れていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うん。久しぶりに食べたけどやっぱり美味しいわ」

 

楯無はルミナに買ってもらったリンゴ飴を口にしてご満悦な表情を浮かべる。

 

「そんなにいいものなのかリンゴ飴って?」

 

「ええ。というか食べたことないの?」

 

「前世では甘いものてんでダメだったしリンゴ飴は日本独自のものだったから。こっちの世界に来てからも食べたことないし」

 

「そう・・・・それじゃあ食べてみる?」

 

楯無はリンゴ飴をルミナの口に近づける。

 

「ああ。いただきます」

 

ルミナは口を開けてパクリとリンゴ飴を一口かじった。

 

「ん・・・・美味いな」

 

「でしょ?今度作ってみたら?」

 

「そうだな」

 

一般的にリンゴ飴は一個人が作るものではないのだが・・・・・・・まあルミナなら作れるであろう。

 

「あ、あそこ・・・・・・射的があるわね」

 

「だな。やるか?」

 

「ええ。どうせなら勝負しましょ。それで・・・・・買ったほうが負けた方を今晩好きにできるっていうのはどう?」

 

楯無はルミナの耳元で囁くようにして言う。

 

「・・・・・オモシロイ。その勝負乗った」

 

ニヤリと笑みを浮かべて勝負を受けてたったルミナ。そして二人は射的の屋台に近づき、そこのおじさんに声を掛けた。

 

「すみません、二人分お願いします」

 

「はいよー。お?お二人さんカップルかい?」

 

人の良さそうなおじさんが二人に尋ねる。

 

「ええ。そうよ」

 

「ははっ!青春してるな若人!よし、本当は一回300円なんだが二人で500円にまけてやろう!」

 

「ありがとうございます。それじゃあこれお代ね」

 

ルミナはおじさんに500円を支払った。

 

「ほらよ、一人3発ずつだ」

 

おじさんはルミナと楯無に銃とコルクの弾を3発渡した。

 

ちなみにこの射撃は的となる板を撃ち落として、その板の裏に書かれた賞品がもらえるというシステムでだ。

 

「それじゃあまずは私からいかせてもらうわね」

 

楯無は銃にコルクを詰めて撃つ。

 

「・・・・あれ?」

 

3発中2発は板を倒したが1発は外れてしまった。

 

「・・・・なんか照準が狂うわね」

 

楯無は撃った銃を見ながら言う。

 

「見たって別に銃身は曲がってなんかないさ。照準が狂ったのは楯無がIS用の銃に慣れすぎてるのが原因だ。コルク銃にはコルク銃の癖ってやつがあるからな」

 

そう言って、今度はルミナが銃を撃つ。すると、3発の弾は見事に的を射抜くのであった。

 

「はい、俺の勝ち」

 

「うっ・・・・・」

 

勝ち誇るように笑みを浮かべるルミナ。対して楯無は悔しそうにしている。

 

「それじゃあ・・・・・あとで存分に可愛がってやるから覚悟しろよ?」

 

「ッ!!」

 

ルミナが楯無の耳元でそっと囁くと、楯無は顔を真っ赤にさせた。

 

「3発全部当てるなんてお兄さんすごいね~。ほら、これ賞品だよ」

 

「ありがとうございます」

 

ルミナと楯無は射的屋のおじさんから賞品を受け取った。賞品はお菓子の詰め合わせとこの祭りの屋台で使える飲食の引換券2枚。そしておそろろいのストラップ二つであった。

 

「このストラップ・・・・いいわね」

 

「そうだな。つけておくか?」

 

「ええ」

 

二人は携帯を取り出してストラップをつける。

 

「おそろい・・・・ね」

 

「ああ。おそろいだ」

 

ルミナと楯無は嬉しそうに互いに笑みを浮かべ合った。

 

その時・・・・

 

「あれ?ルミナさん?」

 

ルミナに声をかける者がいた。声に反応して振り返るとそこには・・・・・蘭が居た。

 

「蘭、お前も来てたのか」

 

「はい。せっかくのお祭りですから。ところでその・・・・そちらの方は・・・・」

 

蘭はチラチラと楯無の方を見ながら尋ねた。

 

「ああ。この前写真で見ただろ?俺の恋人の楯無だ」

 

「やっぱり・・・・・・」

 

(すごい・・・・・写真で見るよりもずっと美人さんだ)

 

蘭は実際に見た楯無の美貌に見惚れていた。

 

「ルミナ、この子は誰?知り合い?」

 

「ああ。一夏の家に泊まってた時に会った子だよ。蘭、よかったら楯無に自己紹介してあげてくれ」

 

「えっと・・・・・五反田蘭って言います。その・・・・よろしくお願いします」

 

蘭は緊張しながら自己紹介した。

 

「蘭ちゃんね。もう知ってるとは思うけれど私は更識楯無よ。こちらこそよろしくね」

 

「は、はい」

 

「そんなに硬くならなくてもいいわよ?」

 

「え?あ、その・・・・・・はい」

 

硬くならなくてもいいと言う楯無であったが、蘭は未だに緊張しているようだ。

 

「楯無、蘭は来年IS学園を受験するようだぞ」

 

そんな蘭に助け舟を出そうとしてか、ルミナは楯無に話題を振る。

 

「あら、そうなの。それじゃあ後輩になるかもしれないってことね」

 

「ええ・・・・そういえばルミナさんに聞きましたけど楯無さんはIS学園の生徒会長だそうですね?色々とお話を聞かせて欲しいんですけど・・・・・・少しいいですか?」

 

「いいわよ。でもルミナとのデートもあるから少しだけね?」

 

「はい」

 

少しの間、ルミナをまじえて3人で会話を躱していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よし、この辺りでいいかな?」

 

「そうね」

 

蘭との話を終えたルミナと刀奈は、神社から少し離れた人気のない丘に来ていた。目的はそこでもうすぐ打ち上がる花火を見るためだ。

 

「蘭ちゃん、いい子だったわね」

 

「そうだな。中学では生徒会に入ってるみたいだし、IS学園に来たら生徒会(ウチ)に入ってくれるといいんだが・・・・・」

 

「そうね。その時にはルミナが生徒会長になってるかもね」

 

「・・・・・できればそれは勘弁して欲しいんだが」

 

ルミナは苦笑いを浮かべながらそう答えた。

 

「でもありえないことではないわよ?IS学園に於いて生徒会長は学園最強と同義。あなたの実力ならなってもおかしくないんだから」

 

「それは自分がいつか俺に負けるって言ってるようなものだぞ?ロシアの代表なんだからそんな弱気なこと言うなよ」

 

「それはわかってるわよ。それに簡単には負けたくないとも思ってるし。でも・・・・・あなたは強い。だからいつかは必ず私を下すことになるでしょうね」

 

「・・・・・まあ否定はしないでおこう」

 

ルミナは自身の実力に相応の自身を持っていた。それは決して過信と呼べる愚かしいものではなく、正しく自身の力を理解しているということ。故に刀奈の言うとおり、いずれ彼女を下すことになるであろうことわかっているのだ。

 

「でもね・・・・・だからこそ不安になる時があるのよね」

 

「不安?」

 

「ええ。その強さ故に・・・・・一人でどんどん先に行ってしまうんじゃないかって。私を置いて先に行って・・・・・そして私を忘れて一人で戦うようになってしまうんじゃないかって」

 

刀奈はどこか悲しそうな表情を浮かべながら言う。

 

「刀奈・・・・・俺は・・・・・」

 

「・・・・なんてね♪ごめんなさいルミナ。ちょっと空気が重くなっちゃったわね」

 

先程までとは一変して、おどけたように笑う刀奈。

 

だが・・・・それではルミナを誤魔化すことはできない。

 

「刀奈・・・・大丈夫だよ」

 

ルミナは優しく刀奈を抱き寄せた。

 

「ルミナ?」

 

「大丈夫。俺は刀奈を置いて行ったりしない。刀奈を忘れて一人で戦ったりしない。刀奈と一緒に・・・・刀奈と肩を並べて、そして刀奈を頼る」

 

「・・・・・本当に?本当に私を頼ってくれるの?私を置いていかないの?」

 

「それが今の俺だからな。だから不安に思うことなんてない」

 

「・・・・・」

 

「・・・・・信じられないか?」

 

口を閉ざして黙り込む刀奈にルミナは尋ねる。

 

「そんなことないわ。信じてるわよ・・・・・ルミナのこと」

 

「・・・・それならよかった」

 

見つめ合うルミナと刀奈

 

二人の距離は少しずつ近づいてゆき・・・・・

 

重なったその瞬間、夜空に大輪の華が咲いた

 

 




あとがき座談会のコーナー!INIS!!

今回はルミナさん、楯無さんの二人とお送りします!

「私がここに来るのも久しぶりね」

「結構長い間登場してなかったもんな」

「・・・・・私メインヒロインよね?」

えっと・・・・・なんというかすいません。話の流れ上どうしてもね・・・・

「まあいいけど・・・・その分今回はルミナと思い出を作れたから」

はははっ、恋人とデートとか・・・・・マジ羨まですよ。

「何荒んでるんだよ主。お前はそこまで羨ましがることじゃないだろ」

まあそうですけど・・・・・それにしても甘い。

「あれぐらいなら普通じゃない?あれよりも甘いのなんていくらでもあったじゃない」

「そうだな。例えば俺が楯無に告白した時なんて・・・・」

「それは今言わないで!」

ルミナさん・・・・・あんまり詳しく言うとあとがきでR18になるとかいう珍事になるのでやめてください。

「わかったよ・・・・・でもまあ祭りから帰ったあとは楯無を存分に可愛がることになるが」

「ルミナ!?」

だからやめなさいって!あんたわざとやってるだろ!

「当然」

「・・・・・ルミナって結構性格悪いわよね」

私が書いてる小説の主人公の中ではダントツですよ・・・・・

「自覚しているから大丈夫だ」

さいですか・・・・・・

さて、少し早いけどそろそろ締めますか。

「あ、その前に次回からどういう話になるか聞きたいんだけど?」

ああ、それ話さないといけないんだった。次回からはルミナさんにフランスに行ってもらいます。

「シャルロットの件か・・・・ようやくシャルロットの新しいISが出るんだな」

「募集してからどれくらいたったかしら?」

・・・・・それは言わないで本当に(汗)

「はいはい。それじゃあ締めましょ」

はい。それでは・・・・・






「「「次回もまたきてくれ(きなさい)(きてください)!!」」」
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