さて、今回はとうとう・・・・
「修羅場か?」
いえ、修羅場的な展開にはならない・・・・・はず。
「なんで断言しないんだよ・・・・まあいいや。それよりも本編にいくぞ」
ですね。
「本編どうぞ」
「おお・・・・・・これまた立派な部屋だ」
リザによってルミナは屋敷の客室に連れてこられた。
まるで高級ホテルのスイートであるかのような立派な部屋にルミナは思わず感嘆の声を漏らす。
「滞在中はこの部屋で過ごしてもらうこととなります。何か不備がございましたら私にお申し付けください」
「わかりました。ありがとうございます」
「いえ、お茶を淹れますので少々お待ちください」
リザは紅茶を淹れる準備を始める。
「と、そうだ。リザさん、一つお願いがあるのですが」
「なんでしょうか?」
リザは手を休めることなく返事を返す。
「俺の他に誰もいないときはそんなにかしこまらなくてもいいですよ?疲れるでしょう?」
「いえ、そういうわけには・・・・私はメイドですので。お客様に失礼があったらクロード様に叱られてしまいます」
「そのお客様が頼んでるんですけどね。それに俺が黙っていればクロードさんには気づかれませんよ?」
「しかし・・・・・・」
「まあ無理強いはしませんが・・・・・今この場においてはリザさんの好きにすればいいと思いますよ?」
「・・・・・」
ルミナに言われ、リザはしばし口を閉ざす。
かと思えば・・・・・
「・・・・・ふふっ。そレじゃあお言葉に甘えようかな?ありがとね」
無邪気な笑顔を浮かべながら、リザはルミナに感謝の言葉を述べた。
その態度は先程までの張り詰めたものではなく、どこかゆるさを感じさせるものであった。
「あ~肩凝った。本当は私ああいうの合わないんだよね~。はい、紅茶」
「はははっ、大変だったんですね」
ルミナは差し出された紅茶を受け取りながら、苦笑いを浮かべる。
「そりゃもう大変だよ。言葉遣いには気を遣うしミスしないように常に気を張らないといけないし」
「だったらなぜメイドに?」
「それは断然、メイド服が来たかったからだね」
ビッと人差し指を立てながら言い放つリザ。どうやらメイド服に並々ならぬ執着があるようだ。
「・・・・なるほど。それは十分な理由だ」
「でしょ?でもまあ、本当に助かったよ。なに?もしかして君私がああいうの本当は苦手だって気がついてた?」
「そうですね。ずっと緊張してるっていう感じでしたのでそうなのかなと」
「察しがいいね。そういう男の子は女の子にモテるよ?かく言う私も惚れちゃいそう」
「申し訳ないですがもう既に恋人がいますので」
「あらら・・・・・これは残念。まあ君ほどの優良物件じゃ仕方がないか」
リザはわざとらしく肩を大きく落としてみせた。
・・・・・その表情は本当に残念そうに見えているのは果たして気のせいであろうか?
「まあそれはそうとして・・・・・・一つ聞きたいことがあるんだけどいいかな?」
「なんですか?」
「・・・・・ごめんやっぱり二つにする。まずその口調どうにかならないかな?シャルロット様には普通にタメ口だったよね?」
「口調ですか・・・・基本的に初対面の人や年上相手だとこんな感じなんですけど?」
「できればやめて欲しいんだよね・・・・なんかくすぐったい。歳も君と同じなんだからタメ口でお願いしたいんだけど・・・・・いい?あと敬称もつけないで欲しいかな?」
「・・・・・・そっか。わかった。それじゃあタメ口にさせてもらうよリザ」
「ありがと。やっぱりタメ口の方が私としても楽だよ」
自分への口調がタメ口になり、リザは安心したように笑みを浮かべる。どうやら相当嫌だったようだ。
「それはなにより。それで?もう一つの聞きたいことっていうのは?」
「シャルロット様のことなんだけど・・・・・・シャルロット様、クロード様とジャネット様と上手くいくかな?」
リザは心配そうな表情でルミナに尋ねた。
「シャルロットのこと心配?」
「うん・・・・・私シャルロット様のお世話を任されてたから。あまり話をしたりはしなかったんだけど・・・・・シャルロット様いつも塞ぎ込んでたから気になっちゃって。クロード様とジャネット様とも上手くいってなかったようだし・・・・・」
「それで心配か・・・・・・優しいんだな」
「そんなんじゃない。ただ・・・・・私シャルロット様になにもしてあげられなかったから」
リザは表情を暗くする。どうやら彼女はシャルロットに助けの手を差し伸ばすことができなかったことに負い目を感じてしまっているようだ。
「(・・・・・やっぱり優しいんじゃないか)上手くいくかどうかはシャルロットと・・・・・あとジャネットさん次第だな。クロードさんはもう腹は決まったようだし。でも・・・・・」
「でも・・・・?」
「・・・・・心配する必要はないと思う。シャルロットもきっかけさえあれば踏ん切りがつくだろうし、それに多分ジャネットさんも・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
シャルロット、クロード、ジャネットの三人は一言も言葉を発することなく黙り込んでいた。
(・・・・・どうしよう。言いたいことあるはずなのに・・・・ルミナに大丈夫だって言ったのに・・・・・)
既に覚悟は決めていたもののやはりいざとなると戸惑われるのであろう。どう切り出せばいいのか思い悩むシャルロット。
部屋の中に重苦しい空気が流れる。
そんな中、一番はじめに口を開いたのは・・・・・
「・・・・・シャルロットさん」
以外にもジャネットであった。
「・・・・・なんでしょうか?」
「その・・・・・ごめんなさい」
「え?」
神妙な面持ちで頭を下げてきたジャネットに、シャルロットは訳が分からずに戸惑った。
「あの時私は夫をあなたに取られてしまうんじゃないかと思って・・・・怖くてあなたを・・・・・本当にごめんなさい」
あの時・・・・・シャルロットと初めて会った時、ジャネットの心は恐怖に支配されていた。
大切な人を奪われてしまうのではないかという恐怖に・・・・・・その恐怖からシャルロットを殴りつけてしまったのだ。
「本当は・・・・・受け入れるべきだったのに。身寄りのいないあなたの居場所になってあげるべきだったのに・・・・・私は・・・・・」
「・・・・・・」
涙を流しながら懺悔するジャネット。その涙は間違いようもなく本物だ。
「それを言うのなら・・・・・謝るべきなのは私の方だ」
次に口を開いたのはクロードであった。
「シャルロットの気持ちも・・・・ジャネットの気持ちも無視して押し通してしまった。謝るべきなのは私の方だ。二人共・・・・・本当にすまない。私は夫として、父親として間違っていたよ」
申し訳なさそうな表情で二人に謝るクロード。今、彼は強い自責の念に駆られていることだろう。
そして、シャルロットは・・・・・
(・・・・・・何やったるんだろ私。私が二人に謝らせたかったの?・・・・・・違うでしょ)
「二人共頭を上げてください。私は・・・・・・お二人にそんなことをさせたかったわけじゃありません」
「シャルロット?」
「シャルロット・・・・・さん?」
「私は・・・・・・私がここに戻ってきたのはただ・・・・・・家族になりたかったからです」
「「え?」」
ニッコリと微笑みを浮かべながら言うシャルロットに、クロードもジャネットも驚きを隠せずにいた。
「私は・・・・・私の家族はお母さんだけだと思っていた。お母さん以外・・・・・必要ないと思っていた」
思い起こされるのは自身の母親・・・・・アンヌと過ごした日々。それはシャルロットにとってはかけがえのない宝物。故にそれ以外を必要としていなかった。
だが・・・・・・それは昔の話。
「でも・・・・でも今は・・・・都合のいい話かもしれないけれどあなた達と家族になりたいと思っています。きちんと向き合いたいと思っています」
ルミナによって気付かされた・・・・・・拒んでいたのは自分の方であったと。否定していたのは自分の方であったと。目を背けていたのは自分の方であったと。
でも今は違う。
ルミナによって作られた架け橋・・・・・これを無下にはしてはならない。
父親であるクロード・・・・そしてその妻のジャネット。
二人ときちんと向き合って・・・・・・・家族になりたい。
それはシャルロットの偽ざる気持ちであった。
「今はまだ二人のことをあまり知らないから父さんって、母さんって呼べないけど・・・・・それなのに勝手だって思うかもしれないけど私は・・・・・お二人の家族になりたいです。家族に・・・・・ならせてください」
「・・・・・シャルロットさん!」
シャルロットの願望を聞き、真っ先に動いたのはジャネットであった。
ジャネットはシャルロットを包み込むように抱きしめる。
「本当に・・・・いいの?私はあなたに酷い仕打ちを・・・・・」
「確かにあれは痛かったです。でも・・・・・それだけあの人のことを大切に思っていたっていうことですよね?だったら今更怒るつもりなんてありません」
「ありがとう・・・・ありがとうシャルロットさん!」
抱きしめる力を強めるジャネット。対するシャルロットの方もジャネットの背に手を回す。
「シャルロット・・・・・私は・・・・・」
「・・・・・何をしてるんですかあなた?あなたも・・・・・きてください」
「ジャネットさんの言うとおりだよ。それとも・・・・・やっぱり私と家族になるのは嫌なの?」
「そ、そんなことはない!だが・・・・・いいのか?」
二人に促されたクロードは、恐る恐ると尋ねる。
「いいのかって・・・・・今更そんなこと聞き返すことじゃないよ」
「あなた・・・・この期に及んで娘の頼みを拒むのですか?」
「・・・・そうだな。本当に今更だ」
クロードはシャルロットとジャネットの肩に手を置く。
「ありがとうシャルロット。ジャネット。私達は・・・・・・家族だ」
「うん」
「はい」
シャルロットはデュノア夫妻の娘・・・・・・家族となった。
あとがき座談会のコーナー!INIS!!
今回のゲストはオリジナルキャラクターのリザさんです!
「よろしくね」
はいよろしくお願いします!それでは進めていきましょう!
「進めるのはいいんだけど・・・・・なんでゲスト私?普通クロード様かジャネット様じゃない?」
まあそうなんですけど・・・・・ぶっちゃけあの二人はここに連れてくるには少々フレッシュさにかけるといいますか・・・・・
「それぶっちゃけすぎだろ」
「まあ・・・・・わからないこともないけどな」
「一夏くんだっけ?君も中々言うね」
よもや一夏さんがこんなにも腹黒だったとは・・・・
「失望した」
「酷いいいようだな!?特にルミナ!」
「冗談に決まってるだろ」
「わかってるけども!!」
「あはは~。何か面白いね。ここっていつもこんな感じなの?」
大体はそうですよ。まあそんなことよりも本編の話に参りましょう。
「そうだな。今回でシャルロットはデュノア夫妻と和解できたわけだが・・・・・」
「結構あっさり?だった気がする」
・・・・・水を差すようなこと言わんといてくださいよ。自覚はありますけど。
「自覚はあるんだな・・・・・でも良かったんじゃないか?あれでさ」
「まあ俺もそうは思うさ」
「私も。和解できたことに対しては良かったと思ってる。でも主の文才があまりにもないのが・・・・・」
やめて!私のライフはもう0よ!
「この作品ヴァンガード推しなのに遊戯王ネタはないだろ」
そこ突っ込んじゃうの!?
「本編の感動が台無しだなおい・・・・」
「でもこれがここのらしさなんじゃないの?」
「・・・・・否定はしない」
「というかできないな」
故に哀しい・・・・・
さて、今回はここまでにしましょう。
それでは・・・・・
「「「「次回もまたきてくれ(きてね)(きてください)!!」」」」