今回はルミナさんと楯無さんメインの平和・・・・・でもない話です。
いや、まあそこまでシリアスじゃないんだけど・・・・
それでは本編どうぞ
「よし、台所の掃除終わり」
フランスから帰国して三日後、ルミナは自身の自宅に来ていた。
あまり好きではないとは言えそれでもちゃんと整理や掃除ぐらいはしておくべきだと考え、夏休みの残り少ないからと訪れたというわけだ。
なお・・・・・・来ているのはルミナだけではない。
「ルミナー。お風呂場掃除し終わったわよ」
刀奈もまた、ここに訪れていた。
「ん、ありがとう刀奈。すまないな、わざわざ手伝ってもらって」
「気にしなくてもいいのよ。私はあなたの恋人なんだから」
パチっとウインクしながらいう刀奈。その仕草はなんとも可愛らしい。
「でも、助かってることには代わりないからな。なにかお返しさせてもらうよ」
「そう・・・・・だったらこの後デートしない?」
「この後?そうだな・・・・まあ、この調子なら昼ちょい過ぎぐらいには掃除終わりそうだし・・・・・・よし、行くか」
「そうとなれば、とっとと終わらせるわよ」
この後デートすると決まって、刀奈は気をよくしたのかモチベーションを一気に引き上げた。
「そうだな・・・・・あ、でもデート前にシャワーぐらいは浴びとかないとな。埃かぶっちゃってるし」
「ええ。その時は一緒に入る?」
「ご希望なら構いませんですよ?」
「ふふっ、それじゃあそれも楽しみにしているわ」
ニッコリと微笑みを浮かべた後、掃除を再開する刀奈。それを見て、ルミナも手を動か着始めた。
「さっぱりしたわね」
「そうだな」
掃除を終えて、二人でシャワーを浴びて埃を落としたルミナと刀奈。今は刀奈が後ろからルミナの髪をタオルで拭いていた。
「前から思っていたけどルミナの髪って柔らかいわよね・・・・・そこらの女の子よりもよっぽど艶あるし」
「そうか?特に気にしたことはなかったんだがな・・・・・」
「それ下手に女の子の前で言わないほうがいいわよ?ダメージ受けちゃうから」
「そうか・・・・・でも刀奈なら大丈夫だな」
「なんで?」
「だって・・・・・刀奈の髪だって綺麗なんだからさ」
ルミナは刀奈の方へ振り向き、刀奈の髪を一房手に取りながら言う。
「相変わらずよくそんな歯の浮くようなことを・・・・・」
「嫌か?」
「・・・・・嬉しいに決まってるってわかってて聞いてるでしょ。まあいいけど・・・・・」
ルミナに褒められて嬉しくないはずがない。刀奈は恥ずかしそうに頬を朱に染めつつも嬉しそうに表情を綻ばせる。
「俺はもういいよ。交代」
「ええ」
今度はルミナが刀奈の髪をタオルで拭き始める。髪が痛まないように程よい力加減でだ。
「それにしても・・・・・・結構いい部屋よねここ」
刀奈は部屋を見渡す。
ルミナの自宅は高層マンションの一室。一人で住むには十分な広さで、交通の便もよく、さらに近くに商店街もあるから何かと便利だ。
「そうかもな・・・・・・まあ、結構どうでもいいんだけど」
「どれだけ自分の家に無頓着なのよ・・・・」
「前も言ったけどあまり好きじゃないんだよ。ここには俺しかいないからさ」
「そう・・・・・まあ、あなたがそう思ってるなら別に構わないけれど。今はうちの方が馴染んでるみたいだし」
「ははっ、それは言えてるな・・・・・・よし、こんな感じかな?あとはドライヤーで乾かして・・・・・」
「その後デートよ」
「わかってるさ」
二人は髪をドライヤーで乾かした後、デートへと趣いた。
「まずはお昼ご飯ね。どこかいいところ知ってる?」
外に出た二人、まずはお昼ご飯を食べに行こうと刀奈はルミナに尋ねた。
「そうだな・・・・・そういえば近くに前から気になってたカフェがあったけ」
「そうなの?それじゃあそこに行きましょ」
ひとまず目的地が決まったようで、二人は歩き出す。そして10分ほどして、目的のカフェに到着した。
「へえ・・・・・中々いい雰囲気のお店ね。ルミナが気になるっていうだけのことはあるわ」
「だろ?それじゃあ入ろうか」
店の扉を開き、ルミナと刀奈は中へと入る。
「「いらっしゃいま・・・・せ?」」
「・・・・あら?」
「・・・・何やってるんだシャルロット、ラウラ?」
店に入って早々、ルミナと刀奈は驚くこととなった。というのも、出迎えてくれた店員がシャルロットとラウラだったからだ。
「ル、ルミナ!?それに楯無先輩も!?なんでここに?」
「いや、なんでって昼食食べに来たんだが・・・・・」
「なんでって言うなら私達のセリフよ?」
「ぼ、僕達はその・・・・・」
「この店で食事をとっている時に店長にスカウトされてバイトすることになったのですお兄ちゃん」
恥ずかしそうに言い淀むシャルロットをよそに、ラウラはなんでもないといった様子で説明した。
「そ、そうか・・・・・・なんか大変(?)なんだな。でもまあ・・・・・とりあえず案内頼めるか?流石に入口で話し込むのは良くないし」
「そ、そうだね。それじゃあ案内するよ」
シャルロットとラウラの案内で、ルミナと楯無は席へと案内された。
「うん・・・・・店の雰囲気も然ることながら料理の味もいけるな」
「ええ。気に入ったわ」
席について注文した料理をあらかた食べ終えた二人は食後のコーヒーを飲みながら談笑していた。
「それに何より、制服も可愛いしね」
「はは、それは確かに」
言いながら二人はほかのお客さんの接客をするシャルロットとラウラへと視線を向ける。
ここのカフェの制服は執事服とメイド服。それぞれシャルロットが執事の、ラウラがメイドの服を着ていた。
「でも・・・・・ここでも男装させられるなんてシャルロットちゃんはなにかそういう星の下に生まれてきたのかしら?」
「シャルロットは中性的な顔立ちしてるからな。メイド服も似合っていただろうがそれ以上に執事服の方が似合うと思われても仕方がない」
「そうね。でもその理屈でいくとルミナもメイド服似合うってことになるわよ?いっそいつか着てみる?」
「流石に好き好んで女物の服を着るのは勘弁だな。必要ならするけど」
「あら?そこまで抵抗ないの?」
思ったよりも拒絶反応が強くなかったルミナに楯無は尋ねる。
「それはまああれだ。前世での経験で」
「・・・・・女装するような経験ってどんなのよ?」
まあそう思うのはもっともである。
「それはそのうち話してやるよ。それよりもそろそろ行こうか」
「わかったわ。それじゃあ最後に二人とちょっと話をして・・・・」
「動くな!!」
二人が店から出ようと立ち上がったその瞬間、事件は起きた。顔にマスクをかぶり、重火器を武装した強盗犯であろうかという男が4人押し入ってきたのだ。
突然のことに店に居た人達は騒然とする・・・・・・4人を除いて。
シャルロットとラウラは、冷静さを失わずに状況を把握しようと様子を伺おうとしている。
だが残る二人・・・・・ルミナと楯無は違った。二人は男達が店に押し入ったその瞬間から既に行動を開始していたのだ。
「騒ぐんじゃね・・・・アッチィ!!」
「ぐおっ!?目が・・・・・!!」
まずルミナと楯無はそれぞれ近くのテーブルから提供されたばかりで熱が冷めていないコーヒーカップを手に取るとそれを強盗犯2人の目に向かって投げつける。コーヒーは見事にぶちまけられ、怯んだその隙に手に持った重火器を手刀で叩き落としてひったくる。
「「寝てな(なさい)」」
そして武器を奪うのとほぼ同時にルミナは鳩尾に肘鉄を、楯無は腹部に掌底を叩き込む。体重を乗せて急所に的確に放たれたそれはいとも容易く意識を刈り取ってしまう。
「このガキ!」
「ふざけやがって!」
派手に動いて大いに目立ったルミナと楯無に向けて、残る二人が銃を向ける。だが、あまりにも構えるのが遅すぎた。二人は奪い取った銃で強盗犯の銃を正確に撃ち、弾き飛ばしてしまう。
そうなればあとは簡単。武器を失った強盗犯二人に肉薄し・・・・・・ルミナと楯無は蹴りを食らわして先ほどの二人同様に意識を奪った。
「目標制圧完了・・・・ね」
「ああ。あとは・・・・・」
ルミナは転がってる銃を拾い上げ、そこから弾を全て抜き取る。自分の持ってるものも同じように弾を空にし、それを見た楯無も同様にした。
「これでよしと。あとはこいつらのボディチェックしてほかに武器隠し持ってないか調べないと・・・・」
「徹底してるわね。まあ当然だけど」
次に気絶している男達のボディチェックを始めるルミナと楯無。あまりにも迷いのないその行動に、店に居た者達はもはや唖然としてしまっている。
「シャルロット、ラウラ。そっちの二人頼む」
「あ、うん」
「わ、わかりました」
シャルロットとラウラにしてみても、この事態収拾スピードは予想外だったのか呆然としていた。だが、ルミナに声をかけられて我に返って、残る二人のボディチェックを開始した。
「せっかくのデートなのに・・・・・これじゃあ台無しね」
「そうだな。この後警察から事情聴取受けなきゃならないだろうし・・・・・・正直面倒くさい」
(・・・・・・わかってたけど二人共凄すぎる。あんな短時間で制圧しちゃうなんて)
(流石はお兄ちゃんとその嫁だな)
愚痴を言いながらも手を止めないルミナと楯無を見ながら、シャルロットとラウラは心内で二人に深く感心していた。
あとがき座談会のコーナー!INIS!!
今回は一夏さん抜きで楯無さんをゲストのお招きしております。
「よろしくね」
はいよろしくお願いします。
いやぁそれにしても・・・・・あんたら一体なんなん?
「いきなりなんだよ?」
いや、だってさぁ・・・・・強盗犯が登場してほぼ同時に行動開始してあっという間に制圧って・・・・・
「ああいうのは長引かせると面倒なのよ。店にいた人達が怖がっちゃうし」
「意表を付くためにも速攻で片付けるに限る」
いや、それ普通はできないからね?シャルロットさんとラウラさんでさえまずは様子見してたんですから。
「まあその判断も間違ってはいないわよ。でも、見た感じルミナと二人ならすぐに制圧できそうだったから」
「実際問題なかった」
・・・・・・流石は前世裏稼業の人間と現対暗部専門暗部の頭首。
「そんなことよりもなんか変なところで切ってたけど結局デートはもう終わりなのか?」
あ、いえ。次回まだ続きますよ?
「それなら良かったわ。せっかくのデートが食事だけだなんて少し勿体無いもの」
というかあんなことあってもデートしようとするその図太さはなんなんすか・・・・・・
さて、今回はここまでにしましょう
それでは・・・・・
「「「次回もまたきてくれ(きなさい)(きてください)!!」」」