寝オチしたらギレンになっていたが 何か?   作:コトナガレ ガク
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第37話 カオス

 ティターンズは議会占拠と同時に各地でも武力蜂起を行い、自分達の邪魔になりそうな人物の排除を始めた。

 ヨーロッパでアジアでオーストラリアでスペースノイド側に理解ある連邦軍高官、政治家が次々と襲撃を受けていく。だが、それらの人物とてお花畑の平和主義者ばかりでは無い、当然の如く反撃をする。その結果、あれほど俺が地上に被害が出ないように苦心したというのに、幾つもの街が戦火に飲まれていく。それも連邦軍同士の戦いでだ。

 これも地球人根絶を願うジャミトフの計算なのか? 

 当然の如く地球連邦軍において実働部隊最大の実権を握るレビルにもその魔の手は伸びていく。

 俺のフェイクに引っ掛かり北米に大部隊を集結させ、そのまま休戦協定に入ってしまった為、ほぼ無傷で残る連邦軍北米部隊。その中に紛れ込んでいたティターンズ派が、クーデターへの対応で揺れるレビルの本陣に牙を剥いた。

 強襲を受けレビルは生死不明。北米軍は各個にティターンズに反撃していき北米大陸は両軍入り乱れる無法地帯へと化していく。

 

 だがそれだけでは終わらない、ティターンズの魔の手は地球連邦の大物が集う南極にも伸びてくる。

 セシリアにはティターンズの背後関係の情報を集めて貰う為動いて貰い、俺は地球の情報を集めジオン軍に急場の指示を出すため、ジオン軍大本営作戦司令室に来ていた。

 情報将校達が忙しく動き回り、情報が入り次第オペレーター達がやり取りをしている。

「総帥。南極に向かってミデアの編隊が向かっています」

 情報を精査しセイラさんが報告してくる。

 すばやい、脱出する暇を与えないつもりだな。この抜け目ない行動、間違いなくMS部隊も引き連れていると思って間違いない。

 休戦協定の話し合いの場ということもあり南極大陸には両軍とも本格的な部隊は引き連れていない。ジオン軍もテロ警戒用に歩兵部隊にMSが三機程度しか居ない。しかも地上用に換装もしていないF型のままだ。というか元々ザクで地上戦をする気無かった為J型自体が存在しない。

 もしティターンズがGMを三機以上投入してきたら相手にならない。

「我が軍の高官は当然として、なんとしても連邦側の高官達も逃がすのだ。彼等を失ってはならん。

 ドズル」

「おう、兄貴」

 ジャブローとレーザー通信で繋げたままだったドズルが答える。この際傍受されようが構ってられない。

「ジャブローはどうだ?」

「なんとか基地として使用出来る程度には復旧出来ている。ティターンズなんぞ来たら返り討ちにしてくれる」

「頼もしいな。だがもう一つ仕事を頼みたい。

 鹵獲したペガサス級一番艦は動かせるか?」

「ああ、宇宙に送る準備を進めていたからって、まさか兄貴!?」

「そのまさかだ。ブースターを使用し弾道軌道を描いて南極に急行し、南極条約に集まった連邦ジオンの高官の救出に向かわせろ」

 ガウが存在しない以上、これ以外に使える航空母艦がジオンには無い。

「しかし虎の子の・・・」

「お前はこんな戦争をずっと続けるつもりか?

 彼等を失えばジオンは交渉相手が居なくなるぞ」

「分かった。軌道計算をさせる。その間にMSも詰めるだけ詰め込む。

 だがそれでも間に合うのか?」

 ドズルはあんな顔でも家族に檄甘のマイホームパパで戦争派じゃ無い。

「時間は稼ぐ。

 セイラ、今一番近くに居る部隊は?」

「ガイア大尉がドムをジャブローでの地上試験をする為、衛星軌道上で降下準備をしていました」

「よし、降下ポイント変更。そのまま南極に降下、地上部隊と合流してティターンズを迎え撃たせろ」

「しかしドムはまだ地上でのテストが終わってませんが」

「コロニーでの試験は済んでいるはずだ。他に手は無い」

「了解です」

 ドムは地上でならGMと互角以上に戦える。ジャブロー戦に間に合わなかったのが、ここで幸いするとは。

 運がいいと思ったときだった。

「総帥、ジブラルタルより多数の艦艇が打ち上げられるのを確認」

「何!?」

 くそっ休戦協定の間誠意を見せるために地球の軌道上から艦隊を遠ざけておいた隙を突いてきたか。

 今からでは迎撃用の艦隊は間に合わない。

 やってくれる。ここまで計算してのクーデターか。

「どうしますか?」

「偵察部隊を出せ。艦隊が何処に向かうか確認させろ」

 その艦隊がシロッコと合流するかサイド7に向かうかで宇宙での戦局が大きく変わる。

「はい」

 戦争が終わるかと思えば、これか。

 歴史の流れには逆らえないというのか、このままいけば人類の半数が死亡する一年戦争になってしまう。

 だがまだ致命的には成っていない。まだ流れは変えられる。

 ここで流れを断ち切ってみせる。



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