寝オチしたらギレンになっていたが 何か?   作:コトナガレ ガク

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第39話 一週間事変

 激動の一週間が流れ、例えるならギレンの野望を一週間不眠不休でプレイしたような疲労が俺の全身に染みこんでいる。

 あれから、ゴップ等は黒い三連星の活躍で無事南極をペガサスで脱出、ジャブローに避難することが出来た。だがそこで一安心と俺は休憩に入ることも出来ず、いつ発生するかフラグの分からないイベントに不眠不休で対応している内に一週間が流れ状況が一先ず落ち着いた。

 

 ティターンズはヨーロッパ大陸の完全支配に成功し、その余波を駆り北米にも進軍したがエゥーゴという思わぬ新興勢力の抵抗に遭い北米の東部までで進軍が止まっている。

 そう北米西部において行方不明となったレビルに変わりブレックス大佐が北米駐留軍をまとめ上げ、コロニーに理解を示す同志を糾合しエゥーゴを結成したのだ。彼等は北米西部しか支配地域がないが、北米最大の生産拠点キャリフォルニアベースを手中に収め、今後の転び方次第では一大勢力になれるポテンシャルを秘めている。

 ユーラシア大陸は各軍が軍閥を結成し乱立したままに各軍閥が自軍の行く先を見定めている状況。ただ東南アジアにおいてはライヤー大佐が軍をまとめつつある動きを見せている。

 アフリカ大陸は、元々反連邦意識の強い地域だけにこの機会に連邦脱退を宣言し、アフリカ連合を結成した。ただし混乱の隙に独立宣言をしたに等しくMSの保有はない上に生産拠点も無く、弱小勢力と言ってもいい。唯一の強みはその鉱山資源でその活用に命運が懸かっている。

 ジャブローに避難したゴップはジオンに間借りする形でジャブローに正統連邦政府を樹立、南米及びオーストラリア太平洋に残る連邦軍の結集を呼び掛けている。

 宇宙に脱出したティターンズ艦隊はサイド2にいるシロッコとの合流に成功した。これにより宇宙における唯一のジオンの抵抗勢力となる。今はいいがシロッコのことだ、その内重工業プラントの立ち上げを行い自作MSを投入してくることは十分予想される。

 以上が後に一週間事変と呼ばれる一週間の流れである。

 連邦との和平は成らなかったが、そう悪い状況では無い。なぜなら30倍の国力差がある連邦が勝手に分裂し争っているのだ。ここからの立ち回り次第では、各個撃破も夢では無い状況だ。

 そしてこれより今後の命運が決まる御前会議が始まる。

 戦士で無いギレンにとってこの会議こそ主戦場。

 会議室に居並ぶジオン首脳部や利権団体の代表達、彼等のまたこの会議で今後の自分達の運命が変わることを理解し並々ならぬ覚悟を決めている。

 俺は彼等の圧を跳ね返すように気合いを入れて宣言する。

「これより御前会議を始める」


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