寝オチしたらギレンになっていたが 何か?   作:コトナガレ ガク
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第6話 ガンダム

「きゃあああああああああ」

 ソロモンが大きく揺れ女性オペレーターの悲鳴が響く。

「五番要塞砲沈黙しました」

 くっ幾らソロモンが強固な岩盤による装甲と巨大な砲を持つ要塞とは言え、護衛のモビルスーツも碌にない現状では、連邦の数の前にじりじりと押され始めている。

 ここで何か手を打たねば、終わりだ。

 やるしかないか。

「ここの指揮は任せる。私が出る」

「閣下、おやめ下さい。総帥自ら出るなんて自殺行為です」

 セシリアが狂乱気味に止めてくる。

「ドズルが戻ってくるまでだ。ここで座して滅びを待つわけにはいかない」

「閣下」

「止めてくれるなセシリア、男にはやらねばならぬ時がある」

「ああ、閣下」

 

 俺はノーマルスーツを着、ソロモンの第三格納庫に来た。

「閣下」

「準備は出来ているか」

 俺を迎えた整備兵に問い掛ける。

「万全であります」

「そうか」

 今俺の目の前には総帥の権力をフルに使って作らせた。ジオン軍最新鋭モビルスーツ『ガンダム』が鎮座していた。

 ガンダムとはただのモビルスーツじゃ無い。それは象徴。もはや悪に対抗する正義の象徴のようなモビルスーツなのである。

 どっかの軍オタかぶれが連邦はガンダムが無くても勝てたとかのたまうが、俺の説は違う。連邦はガンダムという象徴を手に入れたからこそ、あの劣勢下で軍をまとめあげ反抗に出れたのだ。

 敢えて言おう、ガンダムが無ければ連邦は勝てなかった。

 そんなモビルスーツが連邦に出ると分かっていて放置するほど馬鹿じゃない。そんな象徴なら先にこっちが貰ってしまえばいい。

 っと言うわけで作らせました。けっして乗ってみたかったからでは無い。先に作ってしまえば、連邦はもうガンダムを作れない。同じ物を作ってもガンダムと名乗れない。同じ物でも名前が違えば、それはもうガンダムじゃ無い。別のモビルスーツ。そしてガンダムじゃ無い以上、象徴としての力は失い、ただの兵器と化す。

 まあ名前がガンダムと言っても今のジオンに同じ物を作る技術は無いので、多少のインチキはした。

 パイプが出ていないザクⅠの装甲を引っぺがして、採算度外視のルナチタニウムでガンダムに似せた装甲を取り付ける。機動力不足は高軌道型ザクのランドセルを乗せることで何とか補う。

 ツインアイは片目にモノアイを固定、もう片目はレーザー通信機。モノアイの利点を全く享受できず視野角は狭まるが、サブカメラでそれを補う。

 ブレードアンテナはVアンテナに換装。武装はビームライフルが用意できなかったが、代わりに凶悪なガトリングシールドを装備、ビームサーベルの代わりにヒートサーベル。でも頭部バルカンだけは再現したぜ。

 最後にトリコロールでペイントすれば、ガンダムの完成だ。くっく、ガンダムと呼ばれる要素は全て備えているだから、中身がザクでもガンダムだ。

 俺はガンダムのシートに乗り込み、ハッチを閉める。そしてスイッチをぺちぺちっと上げていき、ガンダムに灯が灯る。

 く~男のロマン。

「ガンダム、ギレンいきまーーーす」

 カタパルトで射出された瞬間、俺はGで数秒気を失った。








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